はじめに
テンプレと思われるASメガサメハダーの投稿がされていなかったので投稿。
既にメガサメハダーの育成論がありますが、努力値振りの違い、投稿時期といった点をふまえ、フォークせず別の育成論として投稿させていただきます。
採用理由とその強み
メガサメハダーの特徴を一言でまとめると、崩し性能のある終盤の抜きエースということでしょう。
そしてメガサメハダーを使用する際の強みを挙げていきます。
1.一貫性の高い高火力悪技と補完に優れたサブ技
これらの要素によりタイプ受けが困難な上、数値で受けるにしろ、噛み砕くのBダウンも考慮すると生半可な数値では受けることができません。
つまり、安定して受けられるポケモンが非常に限られているということになります。
2.豊富な先制技耐性とメガ前の加速
アクアジェット、水手裏剣、バレットパンチ、氷の礫、影打ち
不意打ち、悪戯心による補助技、守ることで猫だまし、出会いがしら
といった感じで、メジャー所な先制技に対する耐性があるため、加速によるS上昇も相まって上からの縛りや妨害に強いです。
2回加速することでスカーフコケコをも抜けるSの高さも魅力。
3.道連れ
これまでは抜きエースとしての強みを挙げていきましたが、ここでは崩し性能の高さに焦点をあてて説明します。
こちらが有利対面を作った場合、基本的に相手はこちらに対し有利なポケモンを後投げしてくるのですが、メガサメハダーにはそういった動きをさせにくい技範囲と火力があるため、対面してるポケモンを捨てて、死に出しでメガサメハダーを止めてくることがよくあります。そこで刺さるのが道連れです。
メガ進化後の道連れは警戒されにくいため、うまくいけば1:2交換もできたりします。
抜きエースの面が強いポケモンですが、こういった使い方もできるんだなーくらいには考えていただければと思います。
4.そこそこある対受けループ性能
受けループ相手に悪技が一貫しやすい点や、残り1枠の技次第でさまざまな受けループポケモンに対策を取ることができます。
例)ドヒドイデやエアームドがステロ+噛み砕く2回で落ちる可能性がある(6割くらいの乱数)ため、少し蓄積ダメージ入れるだけで受からなくなる。
サイコファングでバナバレル、地震でAベトベトン、バンギに打点が持てたり等。
といってもサメハダー1体で全ての対策はできないため、サメハダー単体というよりも、他の対受けループポケモンと組み合わせることで、より真価を発揮します。
差別化
噛み砕くを採用したメガギャラドスが差別化の対象になりますが、S24の差で十分差別化は出来ているでしょう。
ギャラだと1回舞ってもスカーフテテフ抜けなかったりしますし、激戦区の100族を素で抜けるSは非常に重要だと思います。
欠点
ここまで強みを挙げていきましたが、もちろん欠点もあります。
1.守るによる択発生とZ技の守る貫通
守るによる択に関しては言わずもがな、Z技が守るを貫通するのが非常に辛いです。
具体的にはミミッキュとカプ・コケコでしょうか。
メガ前のサメハダーの耐久が残念すぎてこいつらのZ技で守っていようがワンパンされてしまい、守るための隙が見つけにくくなっています。
こいつら以外にも弱点を突いてきたり、積んだ後のZ技全般には要警戒です。
2.抜きエースにしては低い火力と悩ましいSライン
容易に後出しさせない火力があるのは確かなのですが、かといって並耐久以上の相手をワンパンできるような火力もなく、サメハダーというポケモン自体耐久の低いポケモンであるため対面性能は低いです。
なので事前に相手を疲弊させておいておくことが非常に重要となります。
Sに関しても、性格補正なしだと補正あり95〜100族に抜かれたりする事故が発生しますし、かといってAに補正をかけないと、ただでさえギリギリの火力を削ぐこととなる結果となるため、このあたりの兼ね合いが非常に難しいポケモンです。
性格について
火力がギリギリなため意地っ張りを推奨します。
陽気の場合だと、補正ありの95〜100族を気にせず殴れたり、準速メガマンダと同速勝負に持っていけたりといったメリットもありますが、何度も言いますが色々火力が足りなくなります。
このあたりはダメ計見ていただけると分かるかと思います。
持ち物
サメハダナイトで確定。
メガ進化することで、耐久面が大きく上昇します。
まあそれでもゲッコウガくらいの耐久しかないので過信は禁物。
特性について
がんじょうあごしかありません。
サメハダーにとってほぼ全てのメイン・サブ技を1.5倍の火力で使えるトンデモ特性。威力の低いキバ技がこれにより申し分ない火力をたたき出します。
努力値振り
1.意地っ張り ASぶっぱ
基本的にはこれで大丈夫です。
2.やんちゃ A228 C28 s252
冷凍ビームを採用する場合の調整。
あまりAを下げずに無振りメガマンダに対する乱数を上げました。
技構成
噛み砕く、氷技、守るは確定で残り1枠が自由枠となります。
基本的に噛み砕く連打して、たまに氷技を撃つポケモンなので、自由枠の技を使う機会はほとんどなかったりします。
- 確定技
噛み砕く
がんじょうあごの補正で威力120の悪技を一致で使用できるように。
意地ガブの逆鱗以上の指数で無効タイプなし、鋼等倍と言えば強さがよくわかると思います。
2割のBダウンも地味に強く、このポケモンの受けにくさを後押ししています。
B特化ナットレイ・ドヒドイデあたりの耐久ラインなら、噛み砕く+B1ダウン噛み砕くで落ちるため、覚えておくと便利。
氷のキバor冷凍ビーム
環境に多いランドロスやボーマンダをはじめとした氷4倍勢に。
どちらを採用するかはPTや好みによって変わるため、それぞれの利点を挙げます。
ランドロス意識なら氷のキバ、ボーマンダ意識なら冷凍ビームといった感じです。
氷のキバ:HB以外のランドをほぼ確定、威嚇なしなら全てのランドをワンパン。
氷2倍勢には氷のキバのほうが火力が出る。
追加効果判定が凍りと怯みの2回あるため気持ちワンチャン残しやすい。
冷凍ビーム:無振りメガマンダほぼ確定。ステロ込みならHD以外ほぼ確定。
ランドもチョッキやHD以外ならだいたい倒せる。
非接触かつ命中安定。
守る
加速ポケモンのお供。抜く理由はないでしょう。
ただサメハダーというポケモンの性質上、守らざるを得ない場面が頻繁に訪れ、相手に守る読み行動をされやすいため、思考停止で使うと危険です。
- 選択技
地震
攻撃範囲を増やすのであればこれが一番使いやすいと思います。
ギルガルドのキンシ避けとしても有用。
サイコファング
7世代で新規習得したエスパー技。特性により一致滝登りよりも指数を出す不一致技。
壁を破壊して攻撃する忘れがちな追加効果あり。対受けルやフェアリー打点としてもそこそこ有用。H振りマリルリの後出しを許さない程度の火力はあります(オボン非考慮)
滝登り
特性の適応外のため火力は出ないが、環境に多いカバルドンの受け出しを許さない点、2割怯みを押し付け、擬似的な火力補強を狙える点は優秀。
どくどくのキバorどくづき
対フェアリー。といってもH振りのレヒレをギリギリ確2に出来る程度の火力なので、微妙なところ。
特性によって威力の差はほぼないため追加効果の好みで選んでください。
身代わり
守ったあとに身代わりを挟んで安全に2加速して次の対面に備えたり、毒の相手にまもみがして噛み砕くの圏内に入れたりなど・・・
状態異常サイクルや毒菱なんかと組み合わせたりすると強力。
サメハダーの耐久が低いといってもC無振りスイクンの熱湯くらいなら身代わりが確定で残るので覚えておくと便利。
道連れ
死に出しでサメハダーを止めてくるような相手に使用したり、サメハダーが刺さらない選出をされた場合でも1:1交換に持っていったりと、腐りにくい技。
エースとして運用するには矛盾した技ではありますが、相手を崩すという点でみると有用。
ダメージ計算
計算は意地っ張りの数値で行います。
一部のポケモンにはBが1ダウンした計算も載せています。
噛み砕く
無振りカプ・テテフカプ・テテフ 104.1%〜122.7%
無振りメガリザードンYメガリザードンY 94.7%〜112.4%(75%)
H252振りギルガルド(シールド)ギルガルド盾 100.5%〜119.7%
H252振りメガメタグロスメガメタグロス 89.8%〜106.9%(37.5%)
H252振りテッカグヤテッカグヤ 57.3%〜67.6%
B特化ナットレイナットレイ 39.7%〜46.9% / 59.6%〜70.1%
B特化ドヒドイデドヒドイデ 40.7%〜48.4% / 61.1%〜72.6%
B特化メガヤドランメガヤドラン 56.4%〜66.3%
氷のキバ
威嚇込H252振りランドロス(霊獣)霊獣ランドロス 95.9%〜114.2%(81.3%)
威嚇込無振りメガボーマンダメガボーマンダ 80%〜96.4%
無振りサザンドラサザンドラ 83.8%〜99.4%
B特化バルジーナバルジーナ 41.4%〜49.7%
冷凍ビーム 無補正C28振りで計算
無振りメガボーマンダメガボーマンダ 98.8%〜117.6%(93.8%)
H252振りメガボーマンダメガボーマンダ 83.1%〜99%
H252振りランドロス(霊獣)霊獣ランドロス 93.8%〜112.2%(68.8%)
地震
無振りカプ・コケコカプ・コケコ 104.8%〜124.1%
無振りメガバシャーモメガバシャーモ 101.9%〜121.2%
無振りメガルカリオメガルカリオ 100.6%〜120%
H252振りメガクチートメガクチート 71.3%〜84%
H252振りメガバンギラスメガバンギラス 45.4%〜54.1%(40.6%)
H252振りベトベトン(アローラ)アローラベトベトン 79.2%〜93.3%
サイコファング
H252振りメガフシギバナメガフシギバナ 75.9%〜89.8%
H252振りメガヘラクロスメガヘラクロス 80.2%〜95.1%
H252振りメガバシャーモメガバシャーモ 108%〜127.2%
H252振りマリルリマリルリ 48.7%〜57.4%(94.1%)
B特化モロバレルモロバレル 67.8%〜80.5%
B特化ドヒドイデドヒドイデ 57.3%〜68.7%
滝登り
B特化カバルドンカバルドン 47.4%〜56.7%(84.8%)
H252振りメガバンギラスメガバンギラス 55%〜64.7%
どくどくのキバ
H252振りカプ・ブルルカプ・ブルル 101.6%〜119.7%
H252振りカプ・レヒレカプ・レヒレ 50.8%〜59.8%
被ダメ
基本的にダメージを受けないように立ち回るポケモンなので計算は少なめです。
A特化マンムーマンムーの地震 86.8%〜102%(18.8%)
A特化キノガッサキノガッサのテクニマッハパンチ 104.8%〜124.1%
C252振りメガルカリオメガルカリオの真空波 93.7%〜113.1%(62.5%)
C無振りスイクンスイクンの熱湯 20%〜24.1%
C252振りカプ・コケコカプ・コケコのEF化のZ10万ボルト 497.9%〜587.5%(メガ進化前)
A特化ミミッキュミミッキュのぽかぼかフレンドタイム 384.8%〜452.4%(メガ進化前)
立ち回り
大雑把に説明すると、サイクル回したりスリップダメージで相手を疲弊させたところをサメハダーでタテていく感じです。
その際に、いかに2加速させるかが重要になってきます。
1加速だと、臆病スカーフテテフに上取られる、蝶舞したガモスに抜かれる、バシャーモが2連守るしてS逆転される、コケコがスカーフだった。といった不安要素が常につきまとってくるため、全抜きするのであれば2加速はしておきたいところ。
2加速させるコツとして、メガ前のサメハダーより遅く、かつメガ前のサメハダーでも倒せるくらい疲弊させている相手と対面させること。
後は相手がZ技を撃ったかどうか、撃ってなければ守るタイミングで撃たれるかも・・・と考慮するのも事故を防ぐために重要なポイントとなります。
メガ進化前は準速ミミッキュにSが1負けてるので、特に注意しておく必要があります。
苦手なもの
1.カプ・レヒレ
サメハダーの苦手なポケモンといったら真っ先に思い浮かぶポケモン。
他のフェアリーは物理耐久がそこまで高くないため、ダメージ蓄積させればゴリ押せなくないのですが、こいつにはそれが出来ない上、ミストフィールドでこちらの状態異常で相手を疲弊させる戦術を妨害してくるといった徹底振り。
2.格闘先制技
具体例:キノガッサメガルカリオ(ルカリオは特殊)
素早さでは越えられない†次元†を前に為す術なく倒されてしまいます。
3.高耐久悪タイプ
具体例:メガギャラドスブラッキーバルジーナ
メイン技半減かつサブ技の通りも良くない相手です。
特にメガギャラには有効打が一切ない上に積みの起点にされてしまうので、裏での対策は必須です。
4.非常に高い物理耐久ポケモン
具体例:ポリゴン2メガボスゴドラメガハガネール(ポリゴン2はHB想定)
火力を上げる手段がないため、こうした超高耐久ポケモンは全般的に苦手です。
相性のいい味方
1.ステルスロック撒き
全体的に足りない火力をステロダメで補助していきます。
その中でもおすすめが霊獣ランドロスとウツロイド。
ランドロスは蜻蛉返りでミミッキュの皮剥きしつつサメハダーの無償降臨を狙ったり、単純に威嚇撒きや電気無効枠としても優秀。
ウツロイドはステロの他に毒菱も撒ける点や、対フェアリーという役割も担えます。
2.呪いミミッキュ
ミミッキュの中でも相手を崩す・疲弊させるということを重視させるなら、自ずとこの型になってきます。
相手を選ばす強引に削りを入れ、バトンや害悪といった対策も同時に出来る仕事人。
3.カプ・コケコ、霊獣ボルトロス
コケコにはエレキフィールドでガッサの思考停止胞子ファサーを抑制とか、スカーフを持たせてメガギャラのストッパーや蜻蛉やボルチェンでのサポート。
霊獣ボルトの場合、サメハダーを軸にパーティを組む際に陥りやすいパーティ全体の打点の低さのカバーをしたり、電気を無効に出来るのが優秀です。
4.カプ・テテフ
サイコフィールドで先制技の完全遮断や、サメハダーの弱点である高耐久悪タイプの抑制を担ってもらいます。机上論になりますが、CSよりも耐久に振って行動回数を確保できるような型のが相性は良いかと思います。
おわりに
2加速させる立ち回り、メガシンカさせるタイミングといった点から扱いが難しく、リザードン、ギャラドス、ボーマンダ、メタグロスといったトップメガ進化勢みたく雑に使っても強いポケモンではありませんが、うまく立ち回ることで、これらにも引けを取らない強さ・スペックを秘めたポケモンなので、少しでもその強さが伝わればと思い投稿した次第です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。