- 一部非公式用語を使用しています。一応全てググれば詳細が出て来ると思いますので分からない単語は各自で検索してください
- HD羽という型の中で最も対応範囲が広がると考えた技構成、努力値配分ですが環境の変化や取り巻きに採用されるポケモンによって最善の構成は変わるため、微調整は各自でお願いします。
役割
- 一致ダイジェット+電気技で広範囲を殴れるダイマエース
- タイプ補完(主に地面、ダイジェットの一貫を切るサイクルパーツ)
- プレッシャー、残飯、羽休めによるPP枯らし、TOD性能
- 本来不利な相手でも麻痺混乱によって突破する可能性がある運ゲ性能
これらの要素は羽休めがあれば全ての型のサンダーが持っている要素ではあるが、本論はTODとミラーの性能を高めた型となっている。
構成
穏やか/プレッシャー
197(252)-85-105-145-156(+252)-121(4)
放電/身代わり/ 羽休め/暴風
基本的には上記の構成で確定となる。
それぞれの採用理由については立ち回りやダメージ計算の項目で解説する。
*努力値配分の意図
- C4振り込みサンダーの放電を身代わりが乱数3つ切って耐える(81.2%)
- C194(+252)珠サンダーのジェット+ダイサンダーを79.3%の乱数耐え
立ち回り
先に数的優位、サンダーの障害となるポケモンを1体倒してTODするのが最も強い動きとなる。
実際の立ち回りとしてはサンダーの役割対処であるテッカグヤやナットレイの前で身代わりを置いて、裏から出てきたバンギやウツロに放電を撃って引くといったサイクルになる事が多い。
この時に麻痺が入れば身代わり羽で技外しや痺れを待ちつつPPを枯らせるので放電麻痺の試行回数を稼ぐ事と、相手に先に1体倒されないように意識すると勝ちに繋がりやすい。
サンダーミラーでTODする時は基本的に上を取れていたほうが有利なので、ダイマを切り合った時相手より多くダイジェットを積んでおくと良い。(落とせる状況で無ければダイサンダーを打つ必要は無い)
主要なダメージ計算
*被ダメージ
- C特化ポリ2の冷凍ビーム
38.5%〜45.6%
上から羽休めで弱点を消せるので基本的にこちらが有利。冷凍ビームが本体に当たると凍結の試行回数を稼がれてしまうので、ここでプレッシャーや身代わりのPP枯らしが生きてくる。
HCポリ2にダイマを切られるとダイアタックでSが下がり上を取られるため、その場合に一度引ける駒は必要。
因みにC4振りのトラアタは身代わりが耐える。
- C169ウツロイドの+1メテオビーム
110.6%〜131.9%
特殊技だとこのラインからようやく確定を取れる。
パワージェムはC+1でも確定耐え(羽が間に合う)ので麻痺が入れば基本的に受け切れる。
- A142(252)ウオノラゴンの先制エラがみ
98.9~116.2%(87.5%)
物理ラインの目安として陽気ウオノラゴンのエラがみ以上の火力は一撃で倒される。
Sに振った型であればダイジェットで勝てるので対面不利では無いが、この型はスカーフノラゴンを抜けないのでエラがみを受けられる裏を用意する必要がある。
- A182(252)悪ウーラオスの暗黒強打
59.8〜71.5%
1発は耐えるが羽は間に合わないというラインの火力。
*与ダメージ
- 耐久無振りカプレヒレへの放電
62.0~74.4%
あくまで削りと麻痺撒きとしての技であるため、2倍で入ったとしても基本的に2発以上撃たないと倒せない。テッカグヤも同様。
放電1発で倒せるのはギャラドスとステロが入った水ウーラオスくらい。
- 無振りミミッキュへの放電
40.0~48.4%
ジェットを確定耐え、皮ダメ込みで放電2発が乱数。
基本的には裏で処理するかこちらだけダイマを切れる状況で対面させるが、素の状態でやむを得ず突っ込むなら放電2発の乱数より暴風の命中率のほうが高いので放電→暴風と動くのが良い。
エースバーンも大体同じくらいの耐久なので同様。
- 耐久無振りウーラオスへの暴風
128.0~152.0%
ウーラオス、ゴリランダー、カミツルギ辺りは襷が割れていれば暴風で消し飛ばせる。(当てれば)
環境に多いポケモンでワンパン出来るのはこいつらくらい。
- 耐久無振りランドロスへの暴風
55.4~65.8%
耐久無振りのガブランドは2発で落ちる。
ウツロイドのメテオビームまで耐える耐久ランドロスやオボンカバは3発撃たないと倒せないが、配分と乱数によっては暴風+ダイジェットでオボンを食わせずに落とせる事もある。
本論の型の採用理由
ダメ計を見て貰うと何となく分かると思うが、このサンダーの役割対象がHDポリ2やウツロイドといった本来サンダーに強めのポケモンに対して崩しやTODが出来る事。
又、大体の特殊受けが構築単位で苦手とする悪ウーラオスにダイマを切って殴り勝てる事。
以上の2点が数あるサンダーの型の中でこの型を使う理由であり、他の特殊受けのポケモンとの差別化となる。
何故運ゲ、TODをするのか?
本来であれば運に頼らず、全ての並びに全対応出来る事が理想であるが現実は不可能であり、相手の6体に3体で対応する事が難しいからこそ「選出拓」という言葉が存在する。
相手を崩しきれなくても勝てる手段があれば、それだけ勝ちルートが広がり構築全体の対応範囲が大きく広がる事になる。
そして運要素のある技を持っておく事で、最悪対策を放棄してる相手にも勝てる可能性が出来るため、これも結果的に対応範囲を広げている。
具体例を上げると個体数は少ないが、対策しないと詰まされるピクシーに対してプレッシャーPPを枯らしつつ麻痺混乱の運ゲを仕掛けらるため、本来なら呪いや黒い霧など特殊な処理ルートを用意しなければいけない所を、枠を割かずに抵抗手段が確保出来る。
この対応出来ない相手や不利な状況を運で誤魔化すというのは個人的には嫌いな思考だが、少なくとも剣盾の対戦環境では出すだけで一定数の運勝ちが狙えるポケモン(以前のトゲキッスやドリュウズ等)で運要素の上振れを狙うのが強い戦術として成り立ってしまっている。
逆に相手のサンダーに対しては麻痺も入らず、混乱の追加効果のある暴風は身代わりが耐える。
つまり相手のサンダーの運ゲをある程度拒否しつつ、不特定多数のポケモンに運要素を押し付けれるといった性質がある。
相性の良いポケモン
このサンダーを運ゲもTODもさせずに突破する手段は非常に限られているが、唯一安定する処理ルートがミストフィールド下にバンギやドサイドンを立たせる事であるため、レヒレ+サンダー受けの並びを崩せる珠カミツルギや積み技を持ったランドロス辺りは相性がいい。
後はダメ計の時に軽く触れたが高火力物理には一通り不利を取ってしまう事や、ウツロやポリ2も引きたい場面があるのでその辺りの引き先となるポケモンでサイクルを組めると良い。
基本的に場に長く居座るほど強くなるポケモンなので序盤から雑に切るような立ち回りは控え、数的優位やHP管理を意識する事で真価を発揮するだろう。
以上で終わります。