はじめに
- 今回新UBのアーゴヨンの育成論を投稿させていただくエニーと申します。
- この育成論に登場するポケモンは全て理想個体を想定しています。
- 広く使われている用語や省略表記を使用していますがご了承ください。
※12/7:序論での誤解を招きうる表現の微修正
アーゴヨンについて
最新作USUMで登場した新UBベベノムの進化形。発売前情報に載っていない為か他2匹と比べ話題に挙がっていませんが、このポケモンはその2体どころか全てのポケモンと比較してもトップクラスのとんでもないポテンシャルを秘めています。
まずは種族値を見てみましょう。
73-73-73-127-73-121 合計540
CSが秀でている所を除き、その他のステータスは比較的低水準に留まっており、合計種族値も540と控えめ……というのは大変な誤りです。準伝説クラスですら理不尽な特性を持つ火力インフレ環境なのでそのように考える方がいたとしても仕方が無い気もしますが……。
では続いて今回紹介する型と運用方法が特に類似している霊獣ボルトロスの種族値をご覧下さい。
79-105-70-145-80-101 合計580
霊獣ボルトロスはAに105も無駄に配分されている為に肝心の素早さが足りていません。耐久値には殆ど差は無く、ボルトロスが勝るCに関してはアーゴヨンの技の火力と範囲で詰め寄られてしまいます。勿論、霊獣ボルトロスは優秀な耐性により補完枠としての採用価値が非常に高いポケモンではあるのですが、これは種族値の配分がいかに重要かの好例だと言えるでしょう。
次は技範囲を見てみるとしましょう。以下アタッカー運用において有用そうな攻撃技を挙げます。
ヘドロウェーブ、ヘドロ爆弾、竜の波動、りゅうせいぐん、火炎放射、大文字、熱風、10万ボルト、エアスラッシュ、シグナルビーム、悪の波動、蜻蛉返り
まず目を引くのは高威力な毒技とドラゴン技による非常に広い等倍範囲です。更にこの2タイプで等倍が取れない鋼タイプに対しては、火炎放射などの炎技で弱点を突くことができます。この範囲の技をS121から撃ち分けられるとタイプ相性で受けることは困難を極めます。
更にポリゴン2等の数値受けは悪巧みを搭載することで無理矢理突破することが可能です。C二段階上昇後のりゅうせいぐんZはH振り輝石ポリゴン2ですら楽々確定一発の指数を誇ります。また、一度悪巧みを積んでしまえばZ技を撃たなくても並大抵のポケモンは毒、竜、炎の範囲での確一圏内に入ります。
最後に特性ビーストブーストです。
この型の場合素早さにブーストがかかります。Sが一段階上昇するとスカーフを巻いたポケモンで死にだしから止められなくなります。
もうお気づきになられた方もいるでしょう……。早い話、気合いの襷や化けの皮が既に潰されていた場合、アーゴヨンに悪巧みを積む隙を与えてしまうとほぼ間違いなく3タテを喰らいます。
採用理由
以上の色々ぶっ壊れた性能から抜きエースとして採用します。
構成
性格:おくびょう
努力値:0-0-0-252-4-252
実数値:148-xx-83-179-84-190
持ち物:ドラゴンZ
技:りゅうせいぐん/ヘドロウェーブ/大文字/悪巧み
調整意図
起点作り要員のサポートから悪巧みを積むことを想定している為、単純なCSぶっぱです。悪巧みを積まなくても十分な火力が出ます。
余った4はダウンロード対策でDに振っています。HPが偶数になるのが気になる方はH4振り、またはCを削ってHに20振って8n-1調整且つ地球投げ3耐えの実数値151とするのも良いでしょう。
持ち物
瞬間火力の増強、数値受けへの崩し、撃ち分けの必要性などの理由からドラゴンZとします。
技構成
- りゅうせいぐん
威力130、Z技化で195。対面性能の確保と瞬間火力を得る為に採用。
無振りゲッコウガ:97.2~115.5%(乱数87.5%)
無振りメガバシャーモ:85.1~100.6%(乱数6.2%)
H4メガボーマンダ:140.3~166.0%
- アルティメットドラゴンバーン
H252ランドロス:100~118.3%
H4ギャラドス:95.3~112.8%(乱数75.0%)
H4メガリザードンY:94.1~111.6%(乱数68.7%)
- C↑↑アルティメットドラゴンバーン
H244D12輝石ポリゴン2:117.8~138.7%
H252メガバンギラス:90.3~107.2%(乱数43.7%)
- ヘドロウェーブ
威力95。威力90のヘドロ爆弾とは違い無振りカプ・テテフを超高乱数一発にできます。
無振りカプ・テテフ:99.3~117.2%(乱数93.7%)
H252カプ・レヒレ:72.3~85.8%
H4ミミッキュ:58.4~70.0%
- 大文字
悪巧みを積むことでH252ギルガルドを確定一発。火炎放射だと超低乱一。命中不安が気になるようなら火炎放射の採用もありかと思います。
- 悪巧み
被ダメ
耐久は低めですが、氷の礫や数値受けの冷凍ビームなどは耐えられます。
特化珠マンムーの氷の礫:85.8~102.0%(乱数18.7%)
無振りポリゴン2の冷凍ビーム:60.8~72.9%
C252カプ・コケコの10万ボルトZ:78.3~92.5%
相性の良い味方
- カバルドン
お馴染みの起点作り要員です。砂とステロで襷を潰し、欠伸で悪巧みを積む隙を作ります。初手投げが読まれやすい為、キノガッサなど他に先発候補を入れておいた方が無難です。
- メガギャラドス
アーゴヨンが不意にスカーフ地震やスカーフエスパー技等を撃たれた時、裏から出して技を無効化し竜の舞を積みます。アーゴヨンの弱点を突いてくる連中全般に強く、ミミッキュで止まらないのが魅力です。
最後に
ここまでご覧いただきありがとうございました。
私が今回アーゴヨンの育成論の投稿に踏み切ったのは、皆さんにアーゴヨンの危険性をお伝えすると共にアーゴヨンの対策に関して皆さんの力をお借りしたいという理由が大きいです。
幾らアーゴヨンが環境にのさばるフェアリーを押さえ込めるとはいえ、相手のアーゴヨンに悪巧みを積まれた瞬間負けが確定するポケモンなど私はやりたくありません。
最後に私が考えたアーゴヨン対策(気合いの襷持ち非考慮)の例を書き留めて終わろうと思います。
- ミミッキュ
死にだしか竜技読みで投げて無理矢理止める。チートでチートを押さえ込むような形となるが最も汎用性のある対策枠。ただしアーゴヨン使用者が最も警戒しているポケモンである為大抵何らかの対策は用意されている。アーゴヨン入りの構築は前のめりになりやすいのでトリックルームは特に有効。
- ヒードラン
毒、竜、炎の範囲を受けられる数少ないポケモン。返しのC特化大地の力で無振りアーゴヨンが超高乱数一発。ただし相手に目覚めるパワー地面があると返り討ちにされる危険があり、そもそもC252悪巧み竜ZがH252ヒードランに78.7~92.4%入る為少しでも削られていると止められない。
- スカーフドリュウズ
アーゴヨンが有利対面を取った時、炎技を撃ってくることは少ないと考えられるので、竜、毒に耐性のある鋼タイプで尚且つアーゴヨンを一撃で落とせるポケモンにスカーフを持たせて後投げする。中でも型破りスカーフドリュウズは環境上位にも強く腐りにくい。
- カプ・レヒレ
カプ・レヒレ自体はアーゴヨンの起点だが、ミストフィールドで欠伸展開と竜技を封じられる。メガバンギラスと組み合わせればアーゴヨンを逆に竜舞の起点にできる。
上記に挙がっていないような画期的な対策案があれば是非コメント欄にて教えて下さい。勿論その他にも気になる点がございましたらコメント欄にて指摘して頂けると助かります。