はじめに(そして諸注意)
- はじめましての方ははじめまして。
そうでない方もはじめまして。15回目の育成論になります、高松です - この論に出てくるポケモンは全て理想個体を想定しています
- ダメージ計算はトレーナー天国様のものを使用させていただきました
- 一般的であり、調べればわかる程度の漢字表記、略語等を使用します
- その他不備や質問等ございましたら、コメントの方でお願いします
導入
パーティに採用されるポケモンには、それぞれ役割があります。例としては以下の通り。
- 特定のポケモンを対策する(ex.キノガッサ、ミミッキュ対策にモロバレルを入れる、等
- ステロ+S操作で起点を作る(ex.ガブリアスアーケオス等
- 積み技を使い、全抜きする(ex.メガボーマンダウルガモス等
- 対面で殴り合い、数的有利を作る(ex.メガガルーラキノガッサ等
- 有利な相手に受け出し、サイクルを回す(ex.グライオンギルガルド(シールド)等
そんな中で環境上位に食い込むポケモンは、突出した能力があったり、複数の役割を持てたりすることが多いです。
- 突出した能力を持つ(ex.激流水Zゲッコウガ:圧倒的な火力があり、仮想敵も多く、身代わりを盾に全抜きまで狙える
- 複数の役割を持つ(ex.メガボーマンダ:持ち前の数値と羽休めによるサイクル、竜舞と無効の無い高打点による全抜きエース
勝利のために求められるものは、確実に役割を遂行できる能力や複数の役割を持てること。
つまり勝ち筋を太くしたり、増やしたりできるポケモンになります。
・・・本題に入りましょう。
今回は、「複数の役割を担えるポケモンを作る」。
選出や立ち回り次第で様々な勝ち筋を追えるようにするのがコンセプトです。
基本コンセプト:サイクル・積み展開の補助・対面戦闘をぜーんぶやりたい
複数の役割を持てるポケモンがいると、枠の圧縮により柔軟な立ち回りができるパーティを作ることができます。
例としてはカバ+マンダの並び。サイクルを回すか、起点を作って抜いていくか都度選べるので広い相手を見ることができます。
今回の育成論は
- 受け出しができる数値があり、ステルスロックと砂起こしによって相手をゴリゴリ削るサイクル性能
- 岩封+ステロによる後続の展開補助
- 岩封・イカサマ・冷凍ビームによる対面性能
全てをそこそこの水準で纏めた欲張りバンギラスになります。
採用理由
- 1 - サイクルに参加し、ステロや砂で全体的に削る
特殊耐久が高く、炎やゴースト、毒ポケ等に後出しが可能。少し無理すれば電気にも。
また大体の攻撃を一発耐えるため、初手に出して無理矢理ステロだけ撒くことも可能です。
ステロを撒くことが第一目標、というより撒けたのならば大体お役目は終了です。
後は場に出るだけで砂で削りを行えるため、ある程度雑に扱えるクッションとして使えます。
大事に扱いたいのはメガマンダ軸やサザンドラ入り、天候パが相手の場合。サイクル戦において仮想敵になる炎タイプはステロと砂でゴリゴリ削れていきます。
- 2 - 岩封+ステロによる後続の起点作り
ステロを撒けば裏で全抜きできそうな時に。
出落ちが少なく多くの相手に岩封+ステロを遂行できます。
耐久に余裕があるため、1回サイクルを回して裏を確認してから岩封連打に切り替えられるのも非常に魅力的です。
仮想敵は組んでる抜きエースによります。
- 3 - 対面での殴り勝ち
圧倒的な特殊耐久+木の実による打ち合いや、岩封によるS逆転から打つイカサマ冷bによってそこそこ広い範囲と打ち合えます。
上記2つの役割と比べ仮想敵が少なめになりますが、打ち負けたとしても岩封でスカーフ判定ができたり、十分に削れた上Sが下がっていたりと数的不利が裏に響き辛い点が強みになります。
ステロ+S操作を持ちながらそこそこの対面性能を確保できるポケモンは少なく、その上で砂による削りができるのはバンギラスしかいません。差別化?知らんな
型
- 特性 :砂起こし
- 持ち物:ウイ・マゴ・バンジ・イアの実
- 性格 :図太い(B↑A↓)
- 努力値:[H204][A 0][B 0][C 0][D 52][S252]
- 実数値:[H201][A138][B143][C115][D127][S113](6v想定)
H-B
→特化ランドロスの地震最高乱数切り耐え
特化ランドの地震:84.5%〜101.4%
A252メガメタグロスのアイヘ:81.5%〜96.5%
無振りギルガルドの聖なる剣:81.5%〜97.5%
H-D
→44振りで特化眼鏡テテフのムンフォ最高乱数切り耐え。コケコの10万の乱数が大きく動くため52振り
特化眼鏡テテフのムンフォ:84.5%〜101.4%
C252ゲッコウガの草結びZ:74.6%〜87.5%
C252ゲッコウガのハイドロカノンZ:92.5%〜108.4%
C252コケコのフィールド10万:28.8%〜34.8%
S
→岩封一回で最速ガブリアス抜き
・大体の攻撃を一発耐え、仕事を遂行できる耐久の確保
・対面で殴り勝てる相手を増やしたり、岩封→ステロと動ける相手を増やすS振り
以上の2点を重視しました。
持ち物はステロを撒くためにランドやマンムー等に無理矢理突っ張ってもまだサイクルに参加できたり、先制技の圏外に逃れたり、純粋に耐久の向上が便利だったりする半分回復実。Aを下げているためフィラの実以外であれば何でもいいです。
仕事の遂行を重視すると努力値を火力に回す余裕が無いため、対面での殴り合いのために数値の要らないイカサマと4倍弱点を狙う冷凍ビームを採用しています。そのため性格は腕白ではなく図太い。詳細は下の技構成についてで。
余談ですが、半分回復実は発動すればHPが半分回復する→実質HPが1.5倍ということで、HP実数値が200を超えるポケモンが持つとメガシンカと同じだけ数値が向上していると言えます。タイトルはそこから付けました。
技構成
がんせきふうじ/イカサマ/れいとうビーム/ステルスロック
- がんせきふうじ:指数12510
起点回避・起点作りの他、炎や飛行相手に打ったり、殴り合う際のS逆転に使ったり等この型に欠かせない技。確定。
火力としては特化ランドの岩封と大体同じ程度。リザやヒトムに打ったり、起点回避に合わせて削る量を増やすためにAもVにしましょう。
無振りメガリザードンY:128.1%〜151.6%
無振りメガリザードンX:47%〜56.2%
H振りヒートロトム:47.1%〜57.3%
- イカサマ
メガガルーラや剣舞から入ってくるミミッキュに対面で勝てるようになる。岩封の通らない砂ドリュの起点回避や、交代読みでメタグロス・カミツルギ等に打てる技として。
別の技に変えられなくもないが、対面性能が著しく落ちるためほぼ確定。
意地ASミミッキュ:64.1%〜76.3%
意地HAメガガルーラ:41.2%〜48.8%
陽気ASメガメタグロス:81.2%〜96.7%
- れいとうビーム:指数10440
ランドロスやボーマンダ等の氷4倍勢への打点。カバや草タイプへの削りにも。大文字や馬鹿力等に変えられそうな枠ではあるが、環境にいる仮想敵の数を考えるとこれが最も仮想敵を増やせ、かつ雑に切る時に連打することで氷ワンチャンを狙うことも可能。ほぼ確定。
無振りメガボーマンダ:84.2%〜100.5%
無振り霊獣ランドロス:94.5%〜113.9%
H振りカバルドン:40%〜47.4%
- ステルスロック
採用理由の根幹に関わる技。確定。
- 他の技について
候補として挙げられるのは
攻撃技:大文字・追い打ち・地震・馬鹿力
補助技:挑発・吠える
辺りになります。外すとしたら冷凍ビームやイカサマの所になりますね。
しかし上記の通り、どれかを外すと対応範囲が激減してしまうため、他の技を採用したリターンに釣り合いません。
よって、構築単位で特定のポケモンが重い場合以外は非推奨です。
相性の良い味方
同じように役割を複数持てるポケモンがいると、選出によってサイクル戦、積み展開、対面での殴り合いを柔軟に選べます。
相性補完については考えるとキリがありません。全身の弱点を数値で誤魔化してるようなポケモンなので、環境に多い地面、水、フェアリーへの対策を軽く考えるくらいでいいかと思います。
- 1.一緒にサイクルを回したい!
メガボーマンダメガボーマンダ
700族で地面無効・格闘半減・回復技持ち。バンギが対応できない炎であるバシャにも強く、多少の不利も砂・ステロの削りとおかしい数値でなんとかなったりならなかったりする。
竜舞を覚えるので抜きエースの一匹としても使える。
この2匹を並べる場合ゲッコウガに注意。
メガフシギバナメガフシギバナ
呼ぶ水や草、格闘に対して切り返していける。2匹並べて拘り持ちのテテフを縛ったりできる。
メガバナを使っていると重くなるリザやマンダにバンギが強めだったり、宿り木をバンギの回復ソースに当てることも可能。
また対面での殴り合い性能もそこそこ高く、ミミッキュバンギ対面で剣舞を誘発させたりと非常に相性が良い。
メガハッサムメガハッサム
蜻蛉でサイクルを回すだけでなく、剣舞バレットで抜きエースにもなれる。ハッサムが呼ぶ炎にバンギが強く、ステロと砂でバレット圏内に押し込みやすいのもGood。
いるだけでグロス軸にも強くなれる。
バナ程ではないがミミッキュに剣舞を誘発させられる。
ギルガルド(シールド)ギルガルド
グロスに強く出れ、毒や剣舞で相手のサイクル崩しもできる。
数値も信頼でき、キンシで砂ダメ稼ぎ等もできるが、地面の一貫に注意。
高速電気
ゲッコウガ対策。このバンギラスの調整だとゲッコウガの水Zを耐えないが、上からボルチェンでバンギに繋げば襷であってもバンギの消耗だけでゲッコウガを処理できる。
サイクル特化のポケモンになってしまいがちだが、バンギがパーティの枠圧縮に一役買っているため1匹くらいは特化型がいてもいいと思う。
地面を無効にできるロトムやサンダー、霊獣ボルトにスカーフを持たせたり、対面性能が高いコケコ等が良いだろう。
- 2.ステロ+岩封から展開したい!
カプ・コケコカプ・コケコ
瞑想によって抜きエースになれる。ギャラ等のバンギが呼びつつ重くなりがちなポケモンに強く、バンギに余裕があれば冷bを打てるため地面相手に役割集中も狙える。
Dに厚いカバルドンは土下座。
ミミッキュミミッキュ
どちらかというと対面戦闘要員。格闘無効+ジャラランガの牽制に役立つ。
バンギと1.で挙げたポケモンでサイクルを回し、ミミッキュで〆る形も取れるため、とりあえず入れとけ感がある。
ポリゴンZポリゴンZ
Sダウンから展開する抜きエースの中でトップクラスの性能を持つ。バンギが水を呼ぶ点もGood。
しかしサイクル適正があるわけでもなく、対面性能も高いわけでは無いので運用には注意が必要。
テッカグヤテッカグヤ
バンギが炎を牽制しつつ、地面を誘ってくれるためボディパの隙を作りやすい。多少サイクルも回せ、宿り木や身代わりでカバルドン展開相手に後れを取らないのが強み。
メガマンダ・ギルガルド・メガハッサム
上記の通り。抜きエースとしても使える。
- 3.対面で殴り合って勝ちたい!
ドリュウズドリュウズ
砂で削れない襷持ちとして。バンドリの偽装にも。
ゲッコウガゲッコウガ
バンギが打ち負けてもS操作を起点に身代わりを張れる。
ミミッキュ・メガバナ
上記の通り。
終わりに
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
パーティの枠圧縮や色んな用途でに使えるので、軸として組んでも、5匹目くらいに入れても機能するポケモンです。
その分選出が難しくなりますが、選出択を鍛えることもできます。是非使ってみてください。