誤って消してしまったので再掲
- 指定がない限りお互いに6Vとする
- HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早さは順番にHABCDSと言う略称を用いる。また、タイプのまた、タイプのノーマル/電気/地面/格闘/エスパー/ゴースト/飛行/ドラゴン/フェアリーは無/電/地/格/超/霊/飛/竜/精という略称を用いる。
- 努力値の後の+-は性格補正を指す。
- 技名の前の↑↓はランク補正を指す。
前置き
今回投稿するポケモンは『やどりぎのタネ』と『まもる』を採用したやどまもノオーになります。
既に似たような育成論は有りましたが、ORASの環境での考察がされていないためフォークという形を取らせて頂きました。
メガユキノオーというポケモンについて
登場した当初はファイアロー、メガガルーラ、メガゲンガー、ギルガルドの蔓延。氷耐性に加え、格闘耐性まで併せ持ち炎にも強いメガフシギバナなどの存在から、お世辞にも高い評価を得ていたとは言えなかった。ORASに入って登場したメガボーマンダの存在もかなりの逆風となり、更にバシャーモも増加し、かなり厳しい立ち位置に居たポケモンだった。
しかしORAS環境が煮詰まってくるにつれて、ボルトロスとスイクンが大幅に増加する。彼らの天敵だったフシギバナがボーマンダの影響で激減したためである。
更にボーマンダと相性がよく、増加したボルトロスにも強いマンムー、夢特性を得たジャローダも当然増殖する。
ユキノオーはこの四体に対し圧倒的に強く、さらにボーマンダの後出しを容易にはさせないところから評価を一気に高め、レートで本格的に復権を果たすことになる。最近では雨パもクレセドランに強いことから復権しておりその対策枠としても優秀。
いざ使ってみると、メガシンカポケモンとしては珍しくタイプ受けのできるポケモンであり、有利な相手には積極的に後投げできるためサイクル戦にしやすいポケモンであった。ボルトロスやスイクン、水ロトムは非常に多く、パーティに入れていても殆ど腐ることがなかったのも大きなメリット。
やどまもノオーについて
やどりぎのタネと守るを合わせた戦術、通称『やどまも』は多くの草タイプが使える戦術だがユキノオーのそれは特に強力だといえる。
まずユキノオーは流し性能が高く、交換を誘発しやすい。さらに草タイプも呼びにくいため一貫性の高い攻撃技として『やどりぎ』を使うことができる。
さらに特性のゆきふらしもあって与えるダメージも単純に高い。なんと『やどまも』と霰ダメージが合わされば二ターンでほぼ全てのポケモンの体力を3/8も奪うことができる。サイクル戦でこれがどれほど強烈なアドバンテージになるかは語るまでもないだろう。
また、守るを使うとことでガルーラの猫騙しの有無やメガリザードンの判別ができる等、不利な相手にも安定した立ち回りをすることができる。
技構成について
コンセプトであるやどまもは当然確定。吹雪についても霰下で必中するこの技を手放す理由はない。
そして最期の一枠についてだが、今回はスイクンを意識するためのギガドレインとなっている。基本的に宿り木からはいってミラコの有無を確認しつつ打って行きたい。ミトムなどに対する遂行技になる。
努力値 性格
耐久振り悪巧みボルトロスを意識した調整。氷の礫を採用しないことと、特殊方面を意識するため性格は穏やかで確定。HBは特化メガギャラドスの噛み砕くを2耐えするようにした。
無振りボルトロスのC二段階上昇きあいだまを158〜186ダメージに抑えて確定耐え
C189メガボーマンダのハイパーボイスを152〜180の確定耐え
眼鏡C特化ロトムのハイドロポンプを48〜57ダメージに抑え確定4
C252メガライボルトの火炎放射が156〜184ダメージで確定耐え
陽気ASガブリアスの逆鱗が98.8%の乱数2発
A特化マリルリの馬鹿力が81.6〜96.3の確定耐え
特化メガギャラドスの噛み砕くが79〜94で確定3
C252眼鏡霊獣ボルトロスのきあいだま確定耐え
火力については
ギガドレインでH252スイクンを91.8%の高乱数2発。霰込で無論確定2
吹雪でH252振りボルトロスを確定1
吹雪でH252D4カバルドンを確定1
となっており、一致弱点でも特化メガボーマンダのハイパーボイスくらいならなんとか耐えてしまう。四倍弱点でもメガライボルトの火炎放射ならなんとか耐えるため、めざめるパワー炎で事故死することも少なく、役割対象に対しては基本的に安定して仕事ができる。
ここからカスタマイズするのであれば、B方面に厚くしていくのがいいだろう。其の場合は意地ガブの逆鱗を2耐えするところまで振るのが望ましい。其の場合性格を図太いに変えて、HBベースの調整を行うべきである。
立ち回りについて
基本的に先発で投げていき、有利な相手ならメガシンカして攻撃か或いは宿り木。不利な相手なら守るを盾にメガシンカして後続へ引いていく。
例外を上げるならゲンガー。ゲンガーと対面したら素直に後ろに引かなければならない。またユキノオーの前で積み技をつんでくる相手に対しても注意が必要で、後ろでケアを行いたい。
大半の耐久水には強く出れる。また大半の竜にも対面からアドを取っていける。あられのおかげで襷も怖くなく、まもるのおかげで不意の炎技も回避しやすい。
またS30というすさまじい鈍足が幸いしてか、アイアンヘッドのないナットレイ相手に有利だったりする。
相性のいいポケモン
- カバルドン
最近はやっているノオーカバという並び。特殊方面をこのノオーが、物理方面をカバルドンが担当してサイクルを回していく。どちらも非常に耐久力が高く、そして天候操作によりダメージを常に蓄積できるため、相手のパーティをスタミナ切れに追い込むことができる。ゴツゴツメット推奨。
- ファイアロー
カバルドンと合わせてノオーカバアローとよばれる並び。ノオーとカバによって疲弊した相手を上からブレバで一掃していく。HDラムアローにすることでユキノオーがゲンガーと対面してしまった時に安定した引き先として機能する。
- ニョロトノ
ユキノオーの苦手な炎タイプに圧倒的に強い。キングドラなどを合わせて雨パにするのもいいだろう。なにげに雨パにとって厄介なポケモンの大半をユキノオーで見ることができる。ニョロトノ自身に眼鏡をもたせるのも勿論good。
ノオーカバと現環境について
コメント欄で質問があったので追記。主にガルーラ軸相手の立ち回りについて記す。
ガルカバ構築が流行ったためか、最近冷凍ビームを持ったガルーラが増えている。そのためカバルドンにガルーラを任せっきりにするのことができない環境になってしまった。ユキノオーとカバルドンの相性が抜群にいいだけにこれはかなり大きく響いてしまう。
ガルーラが現環境で積極的に採用される構築はおもに二つで、一つは対面構築、もう一つはクレセリア入である。ガルカバは対面構築の一種だと考えているため対面構築と同じように考えさせてもらう。
対面構築についてだが、この構築に対しては元からガルーラをカバルドンにあずけ過ぎるとあっという間に疲労してしまうため、カバルドン以外である程度ガルーラに対する回答が必要であった。そもそも対面構築はサイクル戦という概念をかなぐり捨てた超攻撃型スタンとでも呼ぶべき代物でサイクル戦をしない、と言うよりさせないパーティである。具体的に言うならばガルーラで相手のゴツメ枠を無理やり突破し後ろのガブリアスの一貫性を作り出して無双。或いはガブバシャでゴツメ枠をかち割ってガルーラで無双という戦法を基本的に好む。カバルドンだけではこれらの超強力なアタッカーを完全に止めるのはかなり厳しい。かといってパーティに物理受けを二枚用意するのも構築が歪んでしまう為避けたいだろう。
クレセリア入は、おもに月光乱舞と呼ばれる構築が多くガルーラを先発に繰り出し、暴れさせた後にクレセリアの専用技である『みかづきのまい』で再生し疲弊した相手を倒していく構築である。こちらもガルーラがキモとなっている。
そういった相手への回答は何もさせずに上から倒すか、相手の物理アタッカーの数(というよりもガルーラ)を削って無理やりサイクル戦に持ち込んでしまうことだと筆者は考えている。
まずガルーラは受けだし性能が全く無い為先発に起用されやすい。そこにスカーフ道連れサーナイトなどを合わせ無理やり削りとってしまうというのが一つ。対面構築もガルーラさえ失えば突破力は大幅に落ちるためサイクル戦もやりやすくなる。もう片方のクレセリア入りについても、ガルーラを落としてしまえればみかづきのまいで復活させることもできず残る二体だけなら対処もしやすいはずだ。
そしてもう片方の無理やり上から倒す方法についてだが、これには脱出ニョロトノと眼鏡キングドラ(或いはオムスター)を利用した雨パが適している。というのもガルーラの上をとってなおかつ一撃で倒し、ユキノオーと相性がいい構築と言ったら雨パしかないからだ。さらに構築単位で雨パはクレセドランに強い為そこも噛み合っているといえる。キングドラとオムスターについてはかなり一長一短なため肌と環境に有った方を使って欲しい。
余談
特性についての意見がでたので一応。
ユキノオーの特性は『ゆきふらし』か或いは『ぼうおん』なのだが。現環境でハイパーボイスを含む音技を撃ってくるポケモンは数多くいるため主だったポケモンについて解説する。
- メガボーマンダ
ハイパーボイス持ってるマンダは9割以上大文字も持ってるためいずれにせよ勝てない。
- ニンフィア
拘っているニンフィアに後出すると楽しい気分になれるかもしれない。ただ瞑想ねむカゴ型の起点になるため積極的に相手をするべきポケモンではない。
- メガサーナイト
めざ炎や気合球の所持率を考えると余り相手にはしたくない。そもそもぼうおんを維持する関係上メガ進化できず天候をあられにできないので吹雪が必中で無くなってしまうのがネック。耐久指数も足りずサイコショック撃たれるだけで普通に負けてしまう。
防音にした所で有利不利が逆転するポケモンはあまり多くないというのが私の結論である。また守る持ちのノオーは基本先発に出すものなので其の点でも余り噛み合っていない。素直にゆきふらしが安定だろう。
最後に
いかがだったでしょうか。今回久しぶりに育成論を書いたのですが、やどまもユキノオーの魅力が伝わっていれば幸いです。ノオーカバの並びはかなりの制圧力が有り、高レートも充分狙っていける並びだと思うので是非使ってみてください。