ラティアス - ポケモン育成論ORAS・XY

・お互いに理想個体を想定しています。
・HABCDS等の略称や技名の漢字化があります。

三世代に登場した所謂準伝説ポケモン。
五世代ではイケメン兄貴ことラティオスの影に隠れがちでしたが今の環境は微妙にラティオスに逆風なのでより高耐久なラティアスにも活躍の場が増えそうな気がします。

• 癒しの願いによるエースの再利用

癒しの願いによって主にメガシンカ等の強力なエースを長持ちさせることができます。この戦術は元々クレセリアの三日月の舞で有名で、その技名からとって月光乱舞と呼ばれることがあります。
因みに癒しの願いと三日月の舞は微妙に効果が違うのですが(これについては後述します)、ほぼ同じ感覚で使えるため本育成論では似非月光乱舞と呼んでおります。

癒しの願い、もしくは三日月の舞を使えて、かつラティアスより優れた能力を持つのはおそらくクレセリアのみでしょう。ですのでこいつとの差別化をしておきます。

• 攻撃面

クレセリアのCは75しかないのに対しラティアスのCは110あり、タイプ一致高火力技である流星群を使うことができます。これによってクレセリアより積極的に相手に負荷をかけていくことができます。

• 耐久面

純粋な数値的耐久はクレセリアの方が優れていますが、ラティアスはドラゴンを複合しているため耐性が一部違います。氷と竜とフェアリーが弱点になった代わりに炎や水や電気を受けることができる点は優れているといえます。メジャー級で具体的な例を挙げるとメガリザードンYの攻撃を2耐えできたりといった利点があります
(クレセリアだと特防特化でも晴れ下大文字で91.8%の高乱2です)。

• 素早さ

クレセリアのSは85なのに対し、ラティアスのSは110と激戦区中とはいえなかなかの高水準です。つまり癒しの願い(もしくは三日月の舞)を使いたいタイミングで上から張り倒されて不発という事故が起こりにくい点が強みといえます。

• 挑発、トリックの呼びにくさ

クレセリアは強力なポケモンですが、技構成が補助寄りになりやすく、挑発やトリックを呼びやすいです。それに対し、ラティアスは2014年8月現在こだわりメガネ持ちが最多になる程度にはアタッカーのイメージが強く、安易に挑発やトリックを呼びません。そのため、クレセリアより安定して癒しの願いを撃てるという強みがあります。

• 外見

可愛いです。クレセリアも可愛いという見方もありますが(情報提供：通りすがり様)、クレセリアとは別ベクトルの可愛さを有することは非常に大きな採用理由になりえます。ただ、よく考えるとこれはバトルを優位に進める上で全く関係ないのであくまでおまけということで。
よく考えなくてもバトルに関係ありませんね

以上を踏まえた上で、具体的に誰に対して有利なのかを列挙すると
ラティアスが有利…ヒードラン、ヘラクロス、バンギラス、リザードン、ギャラドス
クレセリアが有利…ガルーラ、ファイアロー、マリルリ、ハッサム、カイリュー
という感じになります。誤解の無いよう断っておくと、ここでいうラティアスが有利とは倒せるということだけではなく、Sの関係上確実に癒しの願いを使えるという意味合いを含みます。
(例えばバンギラスなんかはどちらでも倒せません。さっさと退場してエースに任せましょう)
なお、ラティアスが有利で挙げたポケモンの中にはクレセリアよりS種族値が低いものも混じっていますがクレセリアがもしSに努力値を多く振れば耐久が下がるため、耐久面でのクレセリアのアドバンテージが減ることになります。どの道差別化できることに変わりませんのでここでは一般的なクレセリアとの比較をしておくことにします。

おくびょう H156B100S252
高いSを活かすためにも最速にし、Hは砂嵐や猛毒等のダメージを最小にできるようLv50での実数値が16n-1になる範囲で最大になるよう振ります(実数値175になります)。
残りは物理環境を生き抜くためにもBへ振りましょう。とまぁ細々説明しましたが前世代からあるかなりテンプレ的な調整だったりします。

浮遊しかありません。地面を透かします。型破りには十分注意しましょう。

• ハバンのみ

これを採用するとカイリュー以外の竜相手なら対面からほぼ勝てます。
また、相手のメガリザードンYが竜の波動を持っていた場合、大文字読み後出しの後に波動で
高乱数で落とされますがハバンを持つことで対メガリザードンYでより安定します。
確定欄はこちらで。

• ゴツゴツメット

メガガルーラを始めとした物理アタッカーに負担をかけます。

流星群/癒しの願い/何か/何か
となります。

確定技

• 流星群

タイプ一致のメインウエポン。対竜においての遂行技にもなります。C無振りでもまぁまぁの火力が出ます。外す理由もないので確定で。

• 癒しの願い

自分が瀕死になる代わりに後続のHPと状態異常が回復する技。疲弊したメガシンカを再利用したり、マルチスケイルや頑丈を回復できます。クレセリアの専用技である三日月の舞と違ってPPは回復しませんのでふいうち等の最大PPが少ない技は予めポイントアップ等で底上げしておきましょう。

選択技(上に載せてあるほど優先度は高いです)

• 追い風

エースのサポート用の技。因みに追い風と癒しの願いを両立できるのはラティアスだけだったりします。教え技。

• 電磁波

同じくサポート用の技。追い風と違って基本的に永続するが目の前の一体にしか効果はありません。竜の舞等を使ってSを上げてくる相手には追い風より刺さります。

• なみのり

主にヒードラン等に撃つ攻撃技。

• サイコキネシス

主にメガフシギバナや格闘に撃つ技。

• 羽やすめ(情報提供：3様)/自己再生

ゴツゴツメットと合わせて採用すれば物理アタッカーを疲弊させることができます。
因みにこの2つは効果はほぼ同じですが羽やすめの方が相手が地面技が当たるようになると勘違いして地面技を撃ってくる可能性が僅かながら存在している点、技マシンで覚えられるためハートのウロコの節約になる点からほんの少し優秀ですがぶっちゃけどちらでも大丈夫です。

• 甘える(情報提供：DIKE様)

こちらもゴツゴツメットと合わせて採用すれば物理アタッカーを疲弊させることができます。
物理アタッカー相手なら後続のエースの負担の軽減にもなりますがただでさえ足りない技スペを圧迫してまで採用すべきかはやや疑問です。

ダメージ計算はトレーナー天国様のものをお借りしました。

• 被ダメ

補正なしA252ガブリアスの逆鱗 116.5%〜137.1%　確一　ハバン込みなら確二
補正ありA252メガリザードンXの逆鱗 164.5%〜193.1%　確一　ハバン込みなら確二
補正ありA252メガリザードンXの龍舞逆鱗 244.5%〜289.1%　確一　ハバン込みでも確一
補正ありC252メガリザードンYのオーバーヒート 44.5%〜52.5%　確四
補正ありC252メガリザードンYの大文字 37.7%〜44.5%　確三
補正ありC252メガリザードンYの竜の波導 51.4%〜61.7%　確二　ハバン込みなら確三
補正ありC252サザンドラの悪の波導 66.2%〜80%　確二
補正ありC252サザンドラの流星群 107.4%〜128%　確一　ハバン込みなら確二
補正ありA252メガガルーラの猫だまし(親子愛込み) 30.8%〜36.5%
補正ありA252メガガルーラの恩返し(親子愛込み) 77.7%〜92.5%　確二
補正ありA252メガガルーラのふいうち(親子愛込み) 82.2%〜97.1%　確二
補正ありA252珠バシャーモの飛び膝蹴り 41.7%〜49.1%　確三
補正ありA252珠バシャーモの叩き落す 83.4%〜99.4%　確二
補正ありA252鉢巻ファイアローのブレイブバード 69.1%〜82.2%　確二
補正ありA252メガギャラドスの龍舞氷の牙 77.7%〜92.5%　確二
補正ありA252ローブシンの叩き落す 72%〜85.7%
補正ありA252ローブシンの鉄の拳マッハパンチ 13.7%〜16%　叩き落す+マッハパンチを高乱耐え

半減なら大抵は2耐えしますし、物理特殊共にタイプ不一致抜群程度の火力なら耐えるだけの耐久があります。こちらの方が速いなら一撃入れるかサポート技を使ってから癒しの願いを使ってエースでトドメを刺すという流れが作りやすいです。

• 与ダメ

流星群
H4ガブリアス 98.9%〜117.3%　高乱一(87.5%)
H4サザンドラ 103.5%〜122.6%　確一
H4メガリザードンX 118.1%〜140.2%　確一
H4メガリザードンY 46.7%〜55.1%　乱三
H4メガガルーラ 43.6%〜51.9%
耐久無振りバシャーモ 68.3%〜81.2%　確二
H252水ロトム 48.4%〜57.3%　乱三

抜群を取れればほぼ一撃ですね。等倍だと流石にC無振りなだけあって火力不足です。やはり仕留めるというよりはエースで倒せる範囲まで削るのが主な仕事になるかと。

なみのり
耐久無振りバシャーモ 64.5%〜76.1%　確二
H252ヒードラン 35.3%〜42.4%　確三
H252ファイアロー 54%〜63.7%　確二

弱点を突けば大抵は確二を取れそうですがヒードランは確三になります。ただ、毒々+まもる展開になる前にそこそこ削れるので十分戦えるレベルかと。

サイコキネシス
H252メガフシギバナ 51.3%〜60.9%　確二
H252チョッキローブシン 49%〜59.4%　高乱二(99.61%)

メガフシギバナは眠り粉に気をつければ問題なく処理でき、ローブシンもチョッキ型なら勝てそうですね。

• メガガルーラ

メガシンカのエース枠。月光乱舞のエースとして有名ですね。追い風を採用した場合凄まじい抜き性能が得られる点はクレセリアより相性が良いですね。

• メガクチート

同じくメガシンカエース。トリルは使えないもののラティアスとは相性補完が優れている点はクレセリアより好相性ですね。このラティアスがギルガルドやハッサムに弱いことを考えると叩き落すと炎の牙を採用したものがベストでしょう。

• メガヘラクロス

やはり同じくメガシンカエース。メガガルーラと同様に追い風下の抜き性能は凄まじいですがラティアス共々フェアリーが一貫するので3体目で何とかするかクレセリアを使った方が良いでしょう。

• カイリュー

非メガのエース。メガエースとの両立も可。ただ、弱点がラティアスと被り気味なのでクレセリアの方が相性は良いでしょう。マルチスケイルの再利用ができる点は優秀ですがステルスロックを撒かれていた場合はマルスケの回復はできない点には十分注意して下さい。

• ボスゴドラ

同じく非メガのエース。相性補完が優れており、頑丈を回復してメタバの強行突破したり頑丈で諸刃を使ってしまった場合の自傷ダメの回復に使えます。やはりステロを撒かれると頑丈は回復しないので注意して下さい。

• バンギラス

エースが物理アタッカーばかりになってしまったためラティアス+エースに鬼火持ちゴーストポケモンが一貫しているためゴースト狩りに有用です。ラムおいうち型が望ましいかと。

• 水ロトム

ラティアスでの処理が難しく、エースを上から殴れる強力な先制技持ちポケモンであるファイアロー、マリルリ辺りの牽制に使えます。

他に思いつきましたら追加します。

以上で育成論を終わりますがいかがでしたか？
強さを求める人はもちろんのこと、可愛いポケモンを使いたい方にも一押しですし、使ってみようと思って頂けたのなら幸いです。
評価の際にはコメントを頂けると今後の参考になります。