始めに
単発になりますが、
現状ベストなメガチャーレムの基本型について考察していきます。
HP、こうげき、ぼうぎょ、とくこう、とくぼう、すばやさはそれぞれ
H,A,B,C,D,Sと略します。
特に断りが無い場合、固体値は理想固体値となります。
メガ進化するポケモンをメガ勢と記載します。
チャーレムとは
- 種族値
H-A-B-C-D-S
チャーレム 60- 60- 75-60-75-80
メガチャーレム60-100-85-80-85-100
- 特性:ヨガパワー
物理技の威力が2倍となる
- 相性
4倍 :無し
2倍 :ひこう/ゴースト/フェアリー
1/2倍 :かくとう/いわ
1/4倍 :無し
効果なし:無し
特性ヨガパワーを手に入れたことにより、種族値以上の攻撃力を手に入れたポケモン。
しかし、耐久はお世辞にも良いとは言えず、S種族値も中速の域をでない80、
格闘枠として採用するには他の格闘ポケモンよりも扱いづらく、
俗に言うマイナーポケモンのポジションでした。
しかし、XYになり、まさかのメガ進化を習得。
それなりに注目は浴びたのではないでしょうか。
・・・・・・注目は浴びても採用されるかは別ですね。
メガ枠としては範囲、火力が優秀なガルーラや、威嚇型破りができるギャラドス、
特性によって耐性が増えたフシギバナなど、メガ進化勢に格差が生まれているのは
皆様気づいているかと思います。
ここで、
- メガ進化前のチャーレムとの差別化
- 他のメガ進化するポケモンとの比較
について言及する必要ができました。
メガ進化の有用性について
まず最初に、持ち物を自由に持てるチャーレムとの差別化を図っていくことが
必要になります。
メガ進化する利点
- BDの種族値が+10(耐久微上昇)
- Sの種族値80→100
- 単純な攻撃力の上昇(種族値60→100 実数値112→152)
- トリックの影響をうけない
メガ進化する欠点
- 持ち物が限定される
- 他のメガ進化ポケモンを同時に対戦に出せない。
欠点としては以上の二つに尽きると思います。
ただし、鉢巻の場合はAの実数値があまり変わらず、
スカーフなどではチャーレムが唯一自慢できる突破力が失われます。
結局のところ、
強化アイテムや補助アイテムを持たせても
何かしらチャーレムの強みを消してしまう
ということが解ります。
さらに注目すべきは、進化前のS80と進化後のS100という数値。
S80〜S100は中高速の激戦区であり、意識が必要です。
具体的には、進化しないチャーレムでは抜けないFCロトムなどを抜くことができるようになり、ねこだまし→ウェポンの流れで、確定で落とせるポケモンが格段に増えます。
また、S80には最速個体こそ少ないものの、トゲキッスやメガフシギバナなどがいるため、
確定で抜けると解っていると俄然動きやすいです。
またおまけですが、S激戦区であるS100属の相手とは運ゲーに持ち込むことができます。
最後まで勝ち筋が消えないということは重要ですね。
メガ進化する有用性について述べました。
結局メガ進化するメリットは
S100へ上昇するため抜ける相手が増える
ということが一番強いです。
他のメガ進化ポケモンとの比較
メガ進化勢の中で、優秀なアタッカーは何匹もいます。
チャーレムでメガ進化枠を潰すことにメリットをあまり感じないという方がほとんどなのが現状です。さらに言えば、現在こそ数が落ち着きましたが、ファイアローに対してどうしようもないという格闘タイプの悩みもあります。
しかし、他にはないメガチャーレムの強みもあるはずです。
パーティにメガチャーレムと他のメガ進化ポケモンを入れているが、
どんなときにメガチャーレムを出すか。
そんな場合のために、他のメガ進化アタッカーと比較をしていきます。
まずメガチャーレムの強みを考えます。
- ヨガパワーによる物理技の瞬間火力。(最高決定力指数:59280 飛び膝蹴り)
はっきり言って、この一点です。
では、この強みがどの程度のものなのか、
他のメガ進化物理アタッカーと火力比較をしていきます。
参考に際し、一般的に採用されやすい技でそれぞれ決定力を表示しております。
- メガリザードンX(特性を鑑みてASないしASベース両刀で話を進めます)
決定力指数:42588(フレアドライブ・げきりん)
- メガガルーラ(いじっぱりAS)
決定力指数:44523(おんがえし・おやこあい込み)
- メガカイロス(ようきAS)
決定力指数:40986(おんがえし)
- メガクチート(いじっぱりHAベース)
決定力指数:46440(じゃれつく)
- メガルカリオ(ASベースの両刀)
決定力指数:42480(適応力インファイト)
並べてみると、火力の差が歴然です。
もちろんそれぞれ得意不得意とするポケモンが違いますが、
基本的に火力で負けることはありません。
差別するとすれば、この比類ない火力、ただ一点でしょう。
また、メガチャーレムはサブウエポンの火力も上げられることが
適応力メガルカリオと区別する要因となり得ます。
メガチャーレムの欠点があるとすれば、
- 低耐久なためサイクルをまわしづらいこと
- どうしてもタイプ的にHBゴツメクレセリアを確2にできないこと
- S100族のため抜き性能に若干不安があること
でしょうか。
サイクルに関してですが、これは低耐久の宿命ですが、
メガルカリオやメガカイロスも同じです。
(カイロスは地面を読めればよいですが、読み違えれば致命傷になるため)
後攻トンボルチェンや、先発で使うことでもある程度解消できます。
クレセリアですが、最高打点のとび膝蹴りでも確4で、
残念ながらメガチャーレムの役割対象にはなりません。
クレセリアがきついのは上で挙げたポケモンにもほぼ言うことができ、
メガガルーラの噛み砕くでも低乱数2でゴツメダメージにより自身も致命傷を負います。
メガクチートなら逆に起点にできますが・・・。
おとなしく特殊ATや毒持ちに任せるのが無難でしょう。
S100族であることですが、他で麻痺を撒いたりすることである程度カバーはできます。
同速のメガガルやメガリザXには準速も多く、対面ならやや強気に立ち回ることができます。
ここではっきりとメガチャーレムの採用理由を示します。
そう、
対物理受け突破力
です。
バンク解禁によりクレセリアという突破が厳しいポケモンが出てきましたが、
甘えたH振り程度の受けなら半減でもゴリゴリ削っていく頼もしさは健在です。
では本題に入っていきます。
採用理由
瞬間火力によるサイクル崩壊、ダメージレースの先行
上でも述べたとおり、現在レートで流行っている鬼火水ロトムや厄介な天然ヌオー、B特化エアームドなど、本来物理アタッカーを止めにくるポケモンを確実に抜いていくことが役割となります。HS(ポイヒ仮定)グライも思念で確2です。
このメガチャーレムの後ろなどに別の高速高火力物理アタッカー(鉢巻アローなど)を忍ばせることで、受けがいなくなった相手のパーティを全抜きしやすくする、ということもできます。
またS100により、若干の不安はありますが抜きエースとして運用していくことができます。
努力値や性格
性格はS100を生かすため、また物理一本で行くため陽気確定となります。
また、努力値はAS252、あまりはDに振りましょう。
ダウンロード対策です。(aさんありがとうございました。)
J.Kさんからガブの地震耐え返しの蹴りで確1の調整を案としていただきましたが、
火力が若干下がり、ぎりぎり確2の乱数が動いてしまうため、
今回は調整しませんでした。
実数値:H-A-B-C-D-S
進化前:135-112-95-72-95-145
進化後:135-152-105-90-106-167
今作では、ヨガパワーはAの実数値ではなく繰り出す技の威力を2倍にする
という特性になっております。自滅ダメージが地味に下がります。
技
【確定技】
ねこだまし(ノーマル 物理 威力40→80 命中100)
優先度+3で必ず先制できます。
メガ進化したターンのすばやさは進化前準拠なので、
安全にメガ進化するためにも必須。
ヨガパワーのおかげで火力も馬鹿にできません。
ただし場にでたターンしか使えません。
卵技です。
とびひざげり(かくとう 物理 威力130(195)→390 命中90)
ヨガパワーにより超火力を生み出します。物理受けを突破するのに必要です。
火力はB特化ヌオーが再生も間に合わず倒れるほど。
守る、キングシールドなどによって透かされると最大HPの半分もっていかれるので注意。
【選択技】
しねんのずつき(エスパー 物理 威力80(120)→240 命中90)
タイプ一致技。主にメガフシギバナ、フェアリー対策に少し増えた毒タイプポケモンに。
火力自体は良好です。メガフシギバナ等を意識するなら。HSポイヒグライも確2です。
等倍でもよく使います。ほぼ確定技。
思い出し技です。(プレートさん、ゆきひろさんご指摘感謝です)
かみなりパンチ(でんき 物理 威力75→150 命中100 )
命中100の安定技。
今回意識しているトゲキッス、ギャラドス、マリルリなどに刺さります。
範囲が優秀で、現環境に多くいるポケモンに抜群を取れるため使い勝手が良いです。
なぜか環境によくいるフェアリー複合に刺さりまくってます。
思い出し技です。(ツブサさんご指摘ありがとうございました)
みがわり(ノーマル 変化 威力- 命中-)
XYで弱体化したものの、依然強力な技。
Sが負けている相手が後だしで出てきた場合に、一回だけ行動回数を確保できます。
ついでに状態異常も防げます。
れいとうパンチ(こおり 物理 威力75→150 命中100)
主にカイリュー、グライオン用。この2匹を確実に倒したいなら採用してもよいかと。
思い出し技です。
ダメージ計算
現在環境に見られるメジャーなポケモンとのダメージ計算となります。
リクエストなどがあり、必要だと感じた場合は追加いたします。
- 与ダメ(基本的にねこだまし→とびひざげりないしサブウェポンの流れになります)
- B特化ヌオー
ねこだまし15.3%〜18.3%
とびひざげり73.2%〜86.6%
乱数です。初ターンに偶発対峙、もしくはヌオーへの交代が読めた場合は
蹴り2連発で処理できます。
純粋に蹴りのダメージだけで、ほとんどの場合自己再生が間に合いません。
シーズン2でかなり数を減らしたためそんなに意識する必要がなくなりました。
- B特化水ロトム
ねこだまし17.1%〜20.3%
とびひざげり80.8%〜96.1%
高乱数。ねこだましにより、鬼火を食らわずに処理できます。
さらにいえば、ミトムはB特化ばかりではないので、安定して捌けます。
お互い先発で出やすく偶発対峙しやすいのも良い。
- H4ガブリアス(メガガブリアス)
ねこだまし17.3%〜20.6%
とびひざげり89%〜105.4%
あまり考えられませんが、ASぶっぱのメガガブリアスなら簡単に処理できます。
S102で動ける進化ターンをねこだましでつぶし、あとは上から殴る簡単な作業です。
メガ進化しないガブリアスは厳しいです。
襷だろうが鉢巻だろうが上から殴られます。
- H252トゲキッス
ねこだまし20.8%〜25%
かみなりパンチ78.1%〜92.7%
高乱数です。偶発ないし後だしで出てきたキッスは確定で落とせます。
ただし、スカーフ持ちも少なくないため、安定して狩るには光の壁などの絡め手が必要に。
- H252マリルリ
ねこだまし22.2%〜26.5%
A252マリルリからのアクアジェット36%〜42.6%
かみなりパンチ83%〜98.5%
確定です。マリルリが突っ張ってきた場合、
2ターン目にアクジェを受けますが、確3なので気になりません。
ねこだまし→雷パンチならオボンも発動しないため、偶発対峙なら確定で処理できます。
- B特化ヤドラン
ねこだまし 13.3%〜15.8%
かみなりパンチ48.5%〜57.4%
ねこだまし込みで確3
かみなりパンチだけだと高乱2。
交代読みでパンチを当てるなどしないときびしいですが、突破自体は不可能ではないです。
対面ではあくびで流される場合があります。
相手が選出していた場合、ほぼ後だしで飛んでくるので
電気の一貫性がある程度高かった場合は躊躇なく打つのが吉です。
- B特化メガフシギバナ
ねこだまし12.8%〜15.5%
しねんのずつき77%〜90.9%
流石にB特化だと硬いです。低乱数。眠り粉で眠らされます。
身代わりを採用していた場合、うまく眠り粉を透かせれば勝ちが見えます。
ただHBメガフシギバナの数はだいぶ減ってきたように思うのは私だけでしょうか。
あまり意識しなくても良いと思えます。
- H252メガフシギバナ
ねこだまし17.6%〜20.8%
しねんのずつき102.6%〜121.9%
B特化でなければ、しねんのずつき単発でも確定です。
エスパータイプも持つチャーレムの前にのこのこ出てくるかは疑問ですが・・・。
- HSポイヒグライオン
ねこだまし13.1%〜15.9%
しねんのずつき51.6%〜61.5%
れいとうパンチ131.8%〜156%
冷凍パンチなら確定です。
じならし採用個体でなければ、ねこだまし→しねん*2で嵌められずに倒せます。
- B特化エアームド
ねこだまし 6.3%〜7.5%
とびひざげり61.6%〜73.2%
流石の固さですね。交代読みでとびひざげりを当てられたら、
かなり有利な読み合いに持ち込めます。
- メガリザードンX
ねこだまし22.8%〜27.4%
とびひざげり110.4%〜131.3%
- メガリザードンY
ねこだまし30.7%〜36.6%
とびひざげり74.5%〜87.5%
メガリザードンを相手取るとき、ねこだまし→蹴りで確定です。
が、壁などがなければ相手からも確1を取られるので、勝つ確率は50%です。
あまりチャーレムで相手にしたくはありませんが、勝ち筋が完全に無いわけではありません。
- H252ギャラドス威嚇込み計算
ねこだまし15.3%〜18.3%
かみなりパンチ136.4%〜162.3%
メガチャーレムを見てメガ進化するギャラドスは居ませんでした。
すでに進化済みのメガギャラドスがほいほい後だししてくれば狩り対象ですが、
そんな珍事は使っている間は起きませんでした。
被ダメについて
メガ進化を得たことにより、最低限の耐久は確保できました。
上で乱数となったポケモン達などからどの程度のダメージを受けるのかを載せます。
- B特化ミトムのハイドロポンプ(C4振り) 56.2%〜66.6%
- HCトゲキッスのエアスラッシュ 103.7%〜124.4%【確定1】
- A252マリルリのアクアジェット 36%〜42.6%
- B特化メガフシギバナのヘドロばくだん 51.1%〜60.7%
- B特化エアームドのドリルくちばし 63.7%〜77%
仮想敵の攻撃は、基本的にほぼ1撃耐えられます。
よって、後出しからでもある程度は処理することが可能になっています。
メガガルーラ程ではありませんが、案外安定感が感じられますね。
一緒に採用したいポケモン
- ねばねばネットデンチュラ
ねばねばネットにより、本来Sが抜けているポケモンをメガチャーレムで抜きやすくなります。
ある程度高いSから雷などを連発でき、ふいうちでゴーストに対してあがくことができるのも◎
- 壁張り脱出ボタンクレッフィ
壁を張って退場してチャーレムを無償降臨させることで、事故にある程度強くなります。
クレッフィ自体が腐りにくいのも良いです。
- HBベース水ロトム
格闘タイプ全般に言える苦手なファイアローへの相性が抜群です。
ミトム自体が腐りにくく、パーティの圧迫にならないので入れておくと何かと便利です。
現環境に多い鬼火が大して刺さらないのも◎です。
耐久ゴーストにはスカトリで機能停止させることもできます。
- C特化(S156振り)スカーフシャンデラ
メガチャーレムが役割をもてないゴーストへ強い負荷をかけられます。
シャドボでHシャンデラなら確1、輝石HBサマヨールも確2など。
Sに156振ることで、スカーフを持ったときに最速ゲンガーを抜けます。
襷を持たないゲンガー(メガ進化用)などを確殺できるのでお勧めです。
上二つはメガチャーレムが動きやすい場を作るための補助要員として挙げました。
壁ならある程度サイクルを回すことも視野に入ります。
下二つは、メガチャーレムが苦手とするポケモンに圧力をかけられるポケモンの一例です。
運用方法
解りきってはいますが、Sで勝っている相手にひたすらねこだまし→蹴りなどを入れて
ダメージレースを先行していきます。
前述のポケモンでサポートすると、事故を減らせて安定します。
主要ポケモンのS種族値を覚えること、スカーフの危険性があるポケモンをある程度
頭に叩き込むとなお良しです。
見せ合い時点でSで負けているポケモンが多い場合、選出は慎重に考えてください。
また、ゴーストタイプのポケモンが重く感じた場合は選出しないほうが無難です。
ゴーストタイプのポケモンはメガチャーレムで対処することが難しく、
選出してもメガ枠の無駄使いとなることが多々あります。
さらには、高速高火力物理アタッカーをさらに用意することで、メガチャーレムで受けを突破して過労死したあとに全抜き態勢に入ることができます。
最後に
以上、メガ進化を得たポケモンの中ではやや不遇なメガチャーレムの基本型でした。
いかがでしょうか。なんだかんだでAとSが伸びたのはチャーレムにとっては良かったです。
他のメガ進化ポケモンとくらべると特徴が少ない、地味なポケモンかもしれませんが、
ポテンシャル自体はそこまで劣っていないはずです。
この育成論をご覧になり、メガチャーレムの強さ、魅力に気づいてくだされば幸いです。
11/26 いろいろと加筆、修正(完了)
11/29 メガルカリオとの差別化欄加筆(完了)
12/10 耐久ゴーストやファイアローを見ることのできるポケモンを検証中(完了)
12/16 一緒に採用したいポケモン追加、コジョンドとの差別化を加筆中
12/19 いろいろな部分を修正中。時間がかかる見込みです。詳しくはコメントの
やりとりなどをご覧ください。
12/31 ムーバー解禁に伴い、仮想敵なども一緒に修正中・・・・・・
1/19 予想以上に加筆修正部分が多いのと自身の多忙のため、
表現の適さない部分を先に修正いたしました。(完了)