注意
- 指定が無い限りお互いの個体値は6Vを前提とします。
- HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早さはH/A/B/C/D/Sと表記します。
- 「特化」とは努力値を252振りし、性格補正をかけたものとします。
- ダメージ計算はトレーナー天国様の「ダメージ計算機XY」を使用しております。
前置きの駄文
安中のベイシアと申します。
先日の育成論にはたくさんのご意見ありがとうございました。
ポケモン勢として自身の認識を改めるとともに、好きなポケモンについてより考察を深める良い機会になったと考えています。
今回は、襷ストライクの育成論を改めて投稿させていただきます。
ストライクの特徴
初代出身のイケメンカマキリポケモンです。そして私の嫁ポケです。ここだけは譲れない
- 優秀な特性「テクニシャン」
ご存知、威力60以下の技の威力を1.5倍にするテクニカルな特性です。
ハッサムと違い先制技がタイプ一致ではないのが玉に瑕です。
- 激戦区の一歩先を往くS種族値105
多くの強力なポケモンがひしめくS100族や、ガブリアスも抜き去ることが可能なS種族値105です。
とても速いとは言えないかもしれませんが、比較的多くの相手に先手をとれます。相性上有利なジャローダには上から妨害されてしまうのがやや厳しいところですが。
- 襷との相性が良い物理飛行枠
物理飛行枠のポケモンの遂行技として著名なのはブレイブバードでしょう。高火力ですが、反動で自らの命を削ります。
ストライクの遂行技は、テクニシャン燕返しとなります。ブレバと比較して火力は劣るものの、基本的に襷はつぶれません。
また、ストライクは他にもカウンターや起死回生といった襷と相性の良い技を習得し、耐性に優れるハッサムよりもこれらの技を活かしやすくなっています。
- 飛行タイプ最強のとんぼ返り使い
ストライクのとんぼ返りは飛行タイプの中でも最も高い火力が出ます。
そのため、相手に小さくない負担をかけつつ後続の展開を補助することが可能です。
(参考)
A252振りストライクのとんぼ返りの火力指数:17010
A特化霊獣ランドロスのとんぼ返りの火力指数:15120
型の概要
物理飛行枠として襷によってタイマン性能を確保しつつ、状況次第で追い風トンボにより後続の展開補助を行うことも可能な攻めと補助のハイブリッドな型となっています。
思考停止で「追い風→とんぼ返り」の流れを行っていては襷を潰すだけになりかねないので、吹かせるタイミングが重要になってきます。(後述)
耐久は高くなく、地面無効とはいえ耐性に優れているわけでもないため基本的には先発or死に出し推奨です。
差別化
ストライクの特徴は前述の通りですが、ここでは追い風による展開補助を有効に行える他の飛行ポケモンと具体的に比較してみます。
- ファイアロー
疾風の翼で先制で追い風を放つことが可能なため、追い風サポートに関してはストライクより安定して行うことが可能です。
遂行技が無反動ながらも最低限の火力を確保可能なテクニシャン燕返しである点で差別化を図ります。
極端な例となってしまいますが、例えばHC振り控えめメガフシギバナに対して、AS振り意地っ張りファイアローのブレバのダメージ割合は68.4%〜81.2%(確定2発、実数値128〜152)となっており、反動ダメージ込みで返しのヘドロ爆弾(71.2%〜84.3%、実数値109〜129)で倒されてしまうおそれがありますが、ストライクは襷を盾に安定して2回攻撃することが可能です。
- トルネロス
悪戯心で先制で追い風を放つことが可能なため、こちらも追い風サポートに関してはストライクより安定しています。
また、こちらの遂行技は暴風もしくはエアスラッシュであるため襷を潰しません。
暴風に関しては命中率で差別化できても、エアスラッシュはストライクの燕返し同様、仮想敵を2発で処理できる火力となっており、物理・特殊の違いだけを差別化要素とするには心もとないです。
そこで、カウンターや起死回生の有無による不利対面からの逆転や、とんぼ返りで負担をかけながらサイクルを回せる点を差別化要素とします。
配分
A252 D4 S252
飛行枠としての遂行やとんぼ返りでの負担を考えてAS振りとしました。
余りの4をHに振ると実数値が偶数になるので、ささやかながらダウンロード対策ということでDに振りました。
持ち物
気合の襷確定とします。
ストライクは進化の輝石を使用可能なポケモンですが、輝石を持たせてもテクニガッサの岩石封じやA特化アローのブレバなどは耐えないため、火力の確保と行動の担保のため今回の型では不採用とします。
技
(確定技)
- 燕返し
テクニシャン補正のかかる遂行技となります。
B4振りキノガッサ 242.9%〜287.4%
H252振りメガへラクロス 130.4%〜156.1%
H4振りウルガモス 120.4%〜142.8%
無振りメガバシャーモ 108.3%〜127.7%
無振りゲッコウガ 63.9%〜76.1%(確定2発)
H4振りメガカイロス 82.2%〜99.2%(確定2発)
H252振りジャローダ 79.1%〜93.4%(確定2発)
H252振りメガフシギバナ 62%〜73.7%(確定2発)
H252振りローブシン 67.9%〜80.1%(確定2発)
B4振りガブリアス 39.3%〜46.4%(確定3発)
- 追い風
Sを2倍にする強力な補助技です。後続のエースがよほど相手に刺さっているのなら襷を盾に無理やり吹かせるのも悪くないのですが、基本的には積み技読みや加速勢の守る読みのタイミングで吹かせます。
追い風後のストライクのS実数値は344となり、竜舞や殻破や1段階加速の相手にはまず抜かれませんので、先制とんぼ返りで後続を展開し、ストライク自身は襷を温存したまま引っ込むことが可能です。
- とんぼ返り
サイクルを回しつつ相手に負担をかけていくことが可能です。
B4振りサザンドラ 69.4%〜82.6%(確定2発)
H252振りバンギラス 49.2%〜57.9%(乱数2発 91.8%)
B4振りガブリアス 31.1%〜36.6%(乱数3発 63.9%)
H252振りウォッシュロトム 32.4%〜38.8%(乱数3発 99.12%)
B4振りキノガッサ 47.4%〜56.2%(乱数2発 79.7%)
HB特化クレセリア 29.9%〜37%(乱数3発 52.6%)
(選択技)
目的の動きは上記の確定技3枠で満たせますので、残り1枠はパーティに応じて比較的自由に技を採用できます。
- カウンター
タマゴ技。役割放棄といわれればそれまでですが、不利対面からの形勢逆転や、積み切った物理エースを止める手段として機能します。
扱いは難しいものの、依然として物理技の強力な現環境には刺さっていると考えます。
- 叩き落とす
教え技。一貫性があり、展開補助の役割とも噛み合った便利な技です。
(メガシンカポケモン以外はアイテム所持時の威力1.5倍で計算)
H252振りメガゲンガー 47.9%〜57.4%(乱数2発 90.2%)
H252振り盾ギルガルド 41.9%〜50.2%(乱数2発 0.39%)
HB特化クレセリア 28.1%〜33.4%(乱数3発 0.02%)
- 起死回生
タマゴ技。等倍テクニ燕返しよりも火力が出ます。燕返しの通りにくい相手にはこちらが良く通ることも。
(最大威力で計算)
H252振りバンギラス 181.6%〜214.4%
無振りゲッコウガ(抜群) 189.1%〜223.1%
無振りゲッコウガ(等倍) 94.5%〜111.5%(乱数1発 68.8%)
H244,B4振りヒードラン 98.4%〜116.7%(乱数1発 87.5%)
- フェイント
非接触なので電光石火よりも使いやすいですね。
襷ガッサとの対面時にマッパに縛られずに止めを刺せます。
B4振りキノガッサ 20.7%〜24.4%(確定5発)
- めざめるパワー氷
C種族値55のストライクでも、テクニシャンによる補正が乗るおかげで4倍弱点を突けば悪くない火力が出ます。
メジャーな氷4倍ポケモンのガブリアスや霊獣ランドロスよりも素早く、襷も相まって彼らとのタイマンに強くなれます。(ただしスカーフや岩石封じなどのS操作手段を持ち合わせていることも多いので注意してください。)
陽気でもせっかちや無邪気でも乱数に然したる差はありません。
(C下降補正無振り / C無補正無振りで計算)
無振りガブリアス 48%〜59%(乱数2発 97.3%) / 54.6%〜65.5%(確定2発)
H4振り霊獣ランドロス 55.7%〜67.8%(確定2発) / 63%〜75.1%(確定2発)
H244,D4振りチョッキ霊獣ランドロス 32.8%〜38.9%(乱数3発 96.9%) / 34.8%〜43%(確定3発)
無振りメガボーマンダ 51.7%〜61.1%(確定2発) / 56.4%〜68.2%(確定2発)
被ダメージ
(特殊)
C252振り球ゲッコウガの冷凍ビーム 140%〜166.8%
C特化FCロトムのボルトチェンジ 92.4%〜111.7%(乱数1発 62.5%)
C特化メガフシギバナのヘドロ爆弾 66.2%〜78.6%(確定2発)
C無振りジャローダのリーフストーム 11.7%〜13.7%(乱数8発)
(物理)
A252振りキノガッサのテクニ岩石封じ 171%〜204.1%
A252振りガブリアスの逆鱗 85.5%〜101.3%(乱数1発 12.5%)
A特化ローブシンの冷凍パンチ 82.7%〜97.9%(確定2発)
A特化ローブシンのドレインパンチ 15.1%〜17.9%(乱数6発)
A252振りメガガルーラの恩返し 確定1発
A特化メガバシャーモの馬鹿力 26.8%〜31.7%(確定4発)
A252振りマンムーの氷の礫 57.9%〜67.5%(確定2発)
A252振りキノガッサのテクニマッパ 10.3%〜12.4%(乱数9発)
A252振りキノガッサのテクニ種ガン 1発あたり6.2%〜7.5%
相性の良い味方
初速の遅いエースとの相性に優れます。
- ドサイドン
ストライクの弱点のうち、氷以外を半減以下で受けることができるほか、ドサイドンの弱点のうち草・闘はストライクで叩けます。
- バシャーモ(メガバシャーモ)
飛行の一貫が気になりますが、誘う炎や氷技に対して出せます。
バシャーモの初速は遅いため、追い風でのサポートが効果的に働き、また追い風が切れるころには十分に加速が完了しているため問題なく抜いていくことが可能です。
- メガラグラージ
互いに相性補完の完璧な組み合わせです。もうひとこえ欲しい火力を、ストライクのとんぼ返りによる負担が補ってくれます。
最後に
ここまで目を通してくださってありがとうございました。
考察不足だった前回投稿時から、頂いたコメントを参考に再び考察してみたところ、自分でもストライクの新たな一面に気付くことができました。
メジャーなポケモンと比べると使い勝手は劣ってしまうかもしれませんが、ストライクならではの強みというものもあります。
この育成論をきっかけに、ストライクに少しでも可能性を感じていただけたら幸いです。
自分一人では気づけないこともまだまだたくさんあると思いますので、評価や気づいたことのあった際にはコメントを頂けると助かります。対応いたします。