- ダメージ計算はトレーナー天国さんのツールを使用させてもらっています。
- V/U/H/A/B/C/D/S/等の略称を用いる場合があります。
- 個体値は基本的に6V、本育成論のトゲチックはV-0-V-×-V-0とします。
初めに
こんにちは。初めましての方も多いと思います。今回、トゲチックの育成論を投稿させてもらう牛乳という者です。
2回目の投稿となります。1回目の投稿は議論していくうちに内容が不十分だったと判断したので、消去させてもらいました。
至らぬ点がありましたらコメントでお願いします。
トゲチックについて
進化前で地味なポケモンなので軽く紹介します。
タイプ:飛行・フェアリー
弱点も耐性もそこそこあります。
種族値:H55 A40 B85 C80 D105 S40
計405と進化前にしては低くない種族値を持っており、配分にも無駄が少ないです。
輝石も持つことができ、スペック的にはさほど悪くないのですが、進化後のトゲキッスの存在により影が薄く、使われることは稀です。
差別化について
進化前のポケモンなのでどのように差別化するのか疑問に思う方も少なくないと思います。
差別化の説明が長くなってしまいますが、差別化は進化前のポケモンの育成論には特に大事だと思っておりますのでご了承ください。
まず、輝石トゲチックとトゲキッスの耐久指数はこのようになっております。
輝石トゲチック
最大物理耐久指数 36450
最大特殊耐久指数 41796
トゲキッス
最大物理耐久指数 30912
最大特殊耐久指数 35136
一見どちらの耐久も輝石トゲチックが勝っているようですが、トゲキッスは輝石トゲチックと違いオボンを持てます。オボン込みトゲキッスの耐久は...
オボン込みトゲキッス
最大物理耐久指数 38640
最大特殊耐久指数 43920
どちらの耐久も輝石トゲチックを上回ってしまいます。
一応オボンには緊張感や虫食い、回復封じ等に弱いというデメリットもあります。それに発動せずに一撃で落ちてしまうと意味がない点もありますが、これだけを差別化と言うのは厳しいでしょう。
また、食べ残しトゲキッスの場合、食べ残しが3回程発動すると輝石トゲチックの耐久を勝ります。
よって、普通の耐久型では差別化は厳しいです。
さて、耐久では差別化が厳しいのですが、トゲチックはバトンタッチと、それと相性の良い悪巧みを覚えます。
バトンタッチは、先制で使うとバトン先に相手の技が入り、後攻で使うと自身が相手の技を受ける事になる技です。
例えば悪巧みバトンを耐久が低い高速ATの珠ゲッコウガに繋ぐとします。
先制バトンで繋いでしまうと紙耐久のゲッコウガはダメージを多く受けてしまう可能性があり、珠ダメや先制技で落ちてしまう可能性が高く、そこからの全抜きは厳しいです。
しかし、後攻バトンなら高耐久のトゲチックが2発受ける事で、バトンさえ成功すれば無傷でCが2段階上昇したゲッコウガを出せます。
このように、バトンタッチは先制と後攻で違ってくるので、素早さの低さがメリットになり得ます。
トゲチックとトゲキッスの素早さを比べると...
トゲチックの素早さ種族値は40
素早さ逆Vで実数値40
トゲキッスの素早さ種族値は80
素早さ逆Vで実数値76
差がそこそこあるので差別化できますね!
(それにオボンキッスとの耐久の差も僅かなものなので問題はさほどないでしょう)
多くのポケモンの素早さはミラーで先制するために無振りでもVにされていると思います。
全てのポケモンの素早さをVで無振りと仮定すると、
最鈍トゲキッスが先制してしまい、最鈍トゲチックが後攻になれるポケモンは最終進化だけで100匹近くいます。
他にも進化前ポケモンや素早さの妥協または調整で低くなっているポケモンもいるかと思いますし、素早さの低さでトゲキッスとの差別化はできているとします。
また、トゲチック、トゲキッス以外で悪巧み(蛍火)バトンのできる最終進化ポケモンは
バリヤード、エテボース、ドーブル、プラスル、マイナン、バルビート
といますが、どれも素早さの違いや耐久の違いが大きいので、差別化はできているとします。
また、殻を破るバトンという非常に抜き性能の高いバトンタッチもありますが、
殻を破るバトンは先制バトンになりやすく、バトン先が1耐えする必要があるのに対し後攻悪巧みバトンはバトンさえできればバトン先が無傷の確率が非常に高く、襷などを持たせたり、HPを保つことができます。
なので、殻を破るバトンと悪巧みバトンは別のものとします。
長くなってしまいました。ここから育成論の紹介です。
採用理由
・後攻悪巧みバトンによる高速特殊ATの補助
・可愛い
後攻でバトンするメリットは先ほど書いたとおりです。
悪巧みバトンを後攻でする事で、うまく成功すればCが2段階上がったHP満タンの珠ラティオスや珠ゲッコウガ、珠ボルトロスにメガゲンガーと...このような相手にしたくないようなポケモンを作ることができます。
上にあげた4匹だけでなく、CとSが高いポケモンなら基本的にバトン先の候補に上がるので、お気に入りのポケモンを活躍させるための補助にもなり得ます。
個体値
初めに書いたとおり、V-0-V-×-V-0が理想です。選択技から攻撃技を採用する際はCVが理想になります。
個体値0での厳選は面倒かもしれません。
Aは0でなくても混乱やイカサマがそこまで痛くないので妥協しても良いですが、S0は絶対でお願いします。(Sの遅さがないとキッスの劣化...)
性格
後攻バトンを決める可能性を上げるため、素早さに下降補正をかけます。Dの上がるなまいきで。
調整でBを強くするのならのんきも候補になります。
特性
攻撃技を使わない場合トレース対策のはりきり
大文字・火炎放射を採用する場合に追加効果を求めるならてんのめぐみ
瞑想積み耐久などに強いきょううん
技構成に合わせて選んでください(キッスと違って特性が使い辛い...)
努力値
H252・・ぶっぱ
B60・・ガブのアイへ2耐え
D196・・後に紹介する壁休めで冷静252ギルガルドのラスターカノンを起点にバトン可能な耐久
後に紹介する壁休めを使用しない場合や、リフレクター+羽休めを使用する場合は調整を変えるのをオススメします。ぶっぱでも良し。
ちなみにHB特化すると陽気252テラキオンのストーンエッジが56.7%〜67.9%と、リフレクター+羽休めでギリギリ相手にできそうな数値です。(追加効果で急所率高いのが怖いですがエッジも命中が低い難がありますね。)
技構成
確定技
- 悪巧み
今回の型でバトンする事にします。
後攻でする悪巧みバトンは、紙耐久の高速特殊ATを活かすのに相性が良いです。
- バトンタッチ
必須です。
選択技
- 光の壁+羽休め
これが今回の鍵です!私はこれを壁休めと呼んでいます!
通常、後攻バトンというものは2耐えする必要がある、つまり1回の攻撃を半分以下に抑えなければ成功しないのですが...この二つの技があれば半分を超えていてもバトンが成功する可能性があります。下の例で説明します。
トゲチックのHPはぶっぱで162であり、仮に対面しているギルガルドのラスターカノンのダメージが最高乱数で107、壁時に54とします。また、ギルガルドの攻撃が全て最高乱数を引いたことにします。
ギルガルドのラスターカノン!
効果は抜群だ!(残りHP55)
トゲチックの光の壁!
↓
ギルガルドのラスターカノン!
効果は抜群だ!(残りHP1)
トゲチックの羽休め!(残りHP82)
↓
ギルガルドのラスターカノン!
効果は抜群だ!(残りHP28)
トゲチックの羽休め!(残りHP109)
↓
ギルガルドのラスターカノン!
効果は抜群だ!(残りHP55)
トゲチックの悪巧み!
↓
ギルガルドのラスターカノン!
効果は抜群だ!(残りHP1)
トゲチックのバトンタッチ!
光の壁がなくなった!
例の場合、ギルガルドは壁ターン切れか急所を待ってラスターカノンを連打すると思います。交代されたら交代されたでたくさん回復できるので苦しくありません。
例のように、ダメージが半分を超えている場合でも、壁休めを使うと受ける攻撃の最高乱数が66%までなら(急所や追加効果でゴリ押されて負けない限り)確定でバトンできます。
とはいえ、何度も攻撃を受けなければならないため急所が怖く、トゲチック自身は10万や冷B等の追加効果ある技を受けやすい事もあるので不安定です。確定にはしませんでした。
また、万が一急所等でゴリ押されてしまっても壁が残っていれば後続が多少か有利です。
- リフレクター+羽休め
物理に意識したい相手がいる場合に。この場合、調整を変える必要があります。
- 甘える+羽休め
壁のターンが短いのを気にするなら。
- 毒々+羽休め
バトン成功後、バトン先がやられてしまってトゲチックが残っても一応まだ仕事できるようになります。
- マジックコート
挑発対策。読むのが難しいです。
- 攻撃技
火力はキッスに劣りますが、ナットレイやハッサムを焼きたい時、悪巧み積んで耐久ポケモンの相手したい時に。
一つでも攻撃技を入れる場合、特性は強運か天の恵みにしてください。
大文字、火炎放射、マジカルシャイン等が選択肢ですね。
- アンコール(アンダル氏からの提供)
バトンしても後続の負担が大きいであろう竜舞を初めとする積みに決まれば相手の起点を防ぐと同時にこちらのバトン成功率が非常に高まります。
しかし、後攻アンコールとなるため読むのが難しいです。
バトン先について
・素早さの高い特殊ATなら基本的に平気です。最低でも素早さ種族値103以上は欲しいです。
・持ち物は襷か珠を推奨します。
ダメージ計算
H252-B60-D196の生意気で計算。
弱点を多めに乗せています。耐久の目安にどうぞ。
特殊
冷静252ギルガルドのラスターカノン
割合:51.8%〜62.9%
最鈍ギルガルドは最鈍キッスでは先制になってしまい、最鈍チックなら後攻できる相手の一つです。弱点保険特殊型なら壁休めで起点にできますし、キングシールド等の深読みしてもらえたらラッキーです。物理型や珠ギルガルドは相手できないので安定はしませんが。
控え目252メガリザードンYの晴れ大文字
割合:54.3%〜64.8%
外す確率を考えると壁休めでうまくいきそうです。
控え目252霊獣ボルトロスの10万ボルト
割合:55.5%〜66.6%
最高乱数を引かなければ壁休めで起点にできます。麻痺と強化アイテムに注意。
図太い無振りヤドランの冷凍ビーム
割合20.9%〜25.9%
無振りの不一致冷凍ビームはこの程度。
無邪気4振りメガルカリオのラスターカノン
割合:49.3%〜59.2%
壁休めでいけます。Cに252振られていたら59.2%〜71.6%と不安定です。
物理
陽気252ガブリアスのアイへ
割合:40.7%〜48.1%
怯みやエッジ持ちもいるので安心はできません。
補正有りでBに164振るとエッジも確定耐え、リフレク羽休めならもっと振らずに相手できますが、襷を持っている場合も多いのでバトンしてもバトン先があっけなくやられる可能性があります。危険です。
意地っ張り252マリルリのじゃれつく
割合:41.3%〜50%
急所かよほど運が悪くなければ耐えます。滝登りなら確定耐えです。強化アイテム持ちだとしてもBに多く振るかリフレク羽休めなら平気そうです。
意地っ張り252珠ファイアローのブレバ
割合:46.2%〜56.1%
鉢巻なら耐えません。しかし、HB特化トゲチックなら意地っ張り252鉢巻でも41.3%〜48.7%で耐えます。調整先にしてもいいかもしれません。
陽気252メガガルーラの恩返し(親の分のみ)
割合:37.6%〜45%
ちなみにHB特化トゲチックで28.3%〜33.9% 二回攻撃による急所率の高さや猫騙し、意地っ張りガルーラの事を考えると相手しないほうがいいです。
最後に
わざわざ長い育成論を読んでいただきありがとうございました。
いかがだったでしょうか?
コメントで意見等お待ちしております。