注意
- 常体です
- 略語,非公式な言葉もつかいます
- Saika氏のゴツメスイクンとは此方がリフレク,Saika氏はねむねごであったり、コンセプトの違いから別物として投稿させてもらいます
用語
※対面構築とは?
タイマン性能に優れたポケモンでパーティーを固め、相手ポケモンをより確実に倒していくことを目的とし、広範囲・高火力なポケモンを使うことで交代の必要性を極力減らし、常に安定行動を選べる状況を作ることで、各々の対面で1対1交換以上のアドバンテージを稼ぐパーティー。
※タイマン性能とは?
繰り出し性能は考慮しない1対1での性能(タイマン性能の高いポケモンの一例:メガガルーラ→単ノーマルと繰り出し性能は低いが1対1だと多くに殴り勝てるポケモン)
※203,209(メガ)ガルーラとは?
HP実数値が203,209のメガガルーラのこと。グロパン→捨て身で203は約3割の確率,209は約9割の確率でゴツメクレセリアを突破しつつガルーラ自身は生き残るというもの。
特徴
- 対面から強力な物理ATを相打ち以上に持っていく。この時リフレクターを採用することによりスイクンが突破されても、物理へのタイマン性能が向上する。即ち[ガルーラ+ガブリアスorランドロス+ファイアローorバシャーモ]といったような形の対面構築に対してこのスイクンを採用することに強くなる。
- 熱湯による追加効果の火傷により後続によっては相手は安易な受け出しをすると詰む可能性がある為、相手は後だしし辛い。
どんな構築に採用されるのか
以上の点より、熱湯により後出しにリスクが掛かるので相手は不利対面で交代したくても3割の火傷のリスクを負い、タイマンからであれば広い範囲の物理ATと打ち合えるタイマン性能が高いポケモンだと言える。故に、特にこいつは対面構築に組み込むことで真価を発揮する。
仮想敵
HAグロ捨て身,AS猫捨て,特殊,両刀メガガルーラ/メガ,非メガバシャーモ/ガブリアス/メガボーマンダ/マンムー/カイリュー/AS,HAファイアロー/ランドロス
☆これらの物理ATに強い枠として採用価値がある。
特にガル,ガブ,マンダ,マンムー,カイリュー,アロー,ランドは先発に投げられやすいポケモン達なのでこいつを先発から合わせてやるとアドバンテージを得ることが出来る。
基礎データ
性格:図太い
努力値:H252-B252-S4
実数値:207-*-183-110-135-106
理想個体:31-0-31-31-31-31
技:熱湯/冷ビ/リフレク/ミラコor吠えるor毒々
持ち物:ゴツゴツメット
調整意図
【主なこの配分で出来ることの纏め】
★vsメガガル
- 猫だまし+捨て身+壁混み地震を最高乱数×3以外耐え
- 特化雪崩捨て身耐え
- ゴツメダメ×5+熱湯ダメで209メガガルーラ確定
★vsガブ
- 鉢巻A特化地震+リフレク混み地震×2を90%以上で耐える
- ゴツメダメ+冷ビで無振りガブ確定
★vsアロー
- 鉢巻A特化ブレバ2耐え
- 剣の舞球A特化ブレバ耐え
★vsメガバシャ
- A特化膝×2を65%で耐える
- 剣舞膝を確定耐え
【個別】
★vsメガガルーラ
- 猫捨て身想定
- 処理ルート
[猫だまし]→[捨て身]→(リフレク)→[地震]→(熱湯)で処理
- ダメージ計算
○メガガルーラ→スイクン
A特化猫だまし
37〜45(17.8%〜21.7%)
A特化捨て身タックル
106〜127(51.2%〜61.3%)
A特化地震(壁混み)
30〜36(14.4%〜17.3%)
○スイクン→メガガルーラ
H228振りに熱湯
42〜50(20〜24.4%)
- グロウ捨て身想定
- 処理ルート
1.[グロウ]→(リフレク)→[グロウ]→(熱湯)→(捨て身※親だけ)で処理
- ダメージ計算
○ガルーラ→スイクン
A特化グロウパンチ
28〜34(13.5%〜16.4%)
A特化グロウパンチ(壁混み,ランク+2)
26〜31(12.5%〜14.9%)
A特化捨て身(ランク+4,親だけ)
107〜126(51.6%〜60.8%)
○スイクン→ガルーラ
H228振りに熱湯
42〜51(20%〜24%)
★vsファイアロー
- 鉢巻想定
- 処理ルート
[ブレバ]→(リフレク)→[ブレバ]→(熱湯)→[ブレバ]→(熱湯)で処理
- ダメージ計算
○アロー→スイクン
A特化鉢巻ブレバ
82〜97(40%〜47.5%)
○スイクン→アロー
H252振りアローに熱湯
114〜134(62%〜73.6%)
- 剣の舞想定
- 処理ルート
[剣の舞]→(リフレク)→[剣の舞]→(熱湯)→[ブレバ]→(熱湯)で処理
- ダメージ計算
○アロー→スイクン
A特化剣舞ブレバ
142〜168(61.2%〜81.5%)
○スイクン→アロー
H252アローに熱湯
114〜134(61.6%〜72.4%)
★対ガブリアス
- 鉢巻想定
- 処理ルート
逆鱗→リフレク→逆鱗→冷ビ
or
地震→リフレク→地震→冷ビ→地震→冷ビ
- ダメージ計算
○ガブリアス→スイクン
A特化鉢巻地震
93〜111(44.9%〜53.6%)
A特化鉢巻逆鱗
111〜132(53%〜63.7%)
○スイクン→ガブリアス
144〜172(78.6%〜93.9%)
★vsメバシャーモ
- 処理ルート
膝→リフレク→膝→熱湯
or
剣の舞→リフレク→剣の舞→熱湯→膝→熱湯
- ダメージ計算
○メガバシャ→スイクン
A特化飛び膝蹴り
93〜111(44.9%〜53.6%)
A特化叩き落とす
47〜56(22.7%〜27%)
○スイクン→メガバシャ
無振りメガバシャに熱湯
102〜120(65.8%〜77.4%)
Q.本当にHB特化で良いの?
A.このスイクンをHBに特化させてるのは決して"B方面がクレセみたいに馬鹿高くないから"とか"物理受けだから"といった抽象的な理由ではない。
HB特化させることで猫捨て身メガガルーラ対面で後続にリフレクターを残しつつガルーラを処理できることが出来るからだ。
最近の対面構築におけるメガガルーラは自身がエースとなるというより物理受けを誘って、大きく削りを入れることで後続の一貫を作るタイプも存在する(その一例が203ガル,209ガル)。つまり、単にガルーラを処理しただけではこちら視点では、こちらが役割遂行しているように見てるが、相手視点からも役割遂行されてしまってるのである。
そこで、序論でも述べた様に此方側がアドバンテージを得るために、ただ単に倒すだけでなくリフレクターを予め貼って倒せる配分にしなければならないので、メガガルーラの代表的な型の一つである意地っ張りAS猫捨て身型ガルーラに対して壁を張りつつ倒せるようにHB特化にした。
技の採用理由
確定技
- 熱湯(特殊技 属性:水 威力:80 命中:100 PP:15)
スイクンのメインウェポンであり、30%の火傷により安易な物理ATの受け出しをけん制。バシャ,アローetcの打点にもなる。
- 冷凍ビーム(特殊技 属性:氷 威力:90 命中:100 PP:10)
ガブ,マンダ,カイリューetcのドラゴンへの打点となる。ゴツメ+冷凍ビームで無振りガブリアス,メガボーマンダが落ちる。
- リフレクター(変化技 属性:エスパー 威力:- 命中:- PP:20)
前述したように物理への耐性がUPし、突破されても後続に残せるので役割集中に強い。
選択技
- どくどく(変化技 属性:毒 威力:- 命中:90 PP:10)
例えばガブミラー対面で、両者スイクンに引いた場合に相手のスイクンを崩す手段となったり、他にもポリ2,ブルン,クレセ,カバなどの物理受けに刺したり出来る。
- 吠える(変化技 属性:無 威力:- 命中:- PP:10)
積みポケを流すなどの起点回避として使える。特に雪崩グロパンガルや腹太鼓マリルリに効果的。
- ミラーコート(変化技 属性:エスパー 威力:- 命中:100 PP:20)
ミトム/ジャロ/ボルトなどを1撃で倒す手段となり得てタイマン性能という面では向上するが、いずれも変化技(ミトム:トリック,鬼火/ジャロ:威張る,身代わり,ヤドリギ/ボルト:悪巧み)で様子見してくる場合もあり、致命傷を喰らうので後で物理を受けられない。
最近(〜S10)多い対面構築とその組み方
環境でよく見る対面構築の構成。
当育成論のスイクンは4のゴツメ枠として採用される。
1.メガガルーラ枠
例:猫捨て身,グロウ捨て身,身代わり雪崩,両刀,秘密など
2.地面枠
例:ガブ,霊ランド,マンムー,ワルビなど
3.炎枠(速い)
例:バシャ,アロー,ガモスなど
4.ゴツメ枠
例:スイクン,ジャロ,マンムー,ガブ,ローブ,アロー,霊ランド,ワルビなど
5.電気枠or自由枠
例:Wロトム,Hロトム,霊ボルトロス,化ボルトロス,ライコウ,サンダー,ジバコイルなど
6.自由枠
ゲンガー,ニンフィア,ギルガルド,ハッサムなど
※自由枠はこれらのポケモンに限らない
※あくまでこの組み方は一例であり、他の形を取った対面構築も存在するが、最近(〜S10)の環境ではこのような対面構築が殆どなので掲載した
他の物理受けとの差別化
ここで他の物理受けと何が違うのか気になった人も居ると思うので解説。
☆差別点
1.状況ゴツメ枠で数値が最も高い
⇒単純に耐えられる技が増えるので物理受けとしての役割を遂行しやすい
2.単水タイプ
⇒鋼,水,氷,炎半減と電気草抜群。
電気,草の高火力物理ポケは少ないので物理ATに弱点を突かれて突破されることは少ない。タイプと種族値でブレバを確3圏内に抑えられるのもポイント。
3.リフレクターを張れる
⇒序盤でも述べた様にリフレクターを貼ることで対面構築ミラーや物理で固めた構築に対して強くなる。
4.熱湯を撃てる
⇒3割やけどにより、受け出ししてきた物理ATを火傷にさせることで楽々受けることが可能となったり、物理ATの交代を制限させる。
5.氷打点
⇒ガブ,マンダなどのドラゴンへの遂行速度が速い。
(6.吠えられる)
⇒起点にならなくなる。
ゴツメスイクンの苦手な相手
1.電気タイプ(ミトム,化ボルト,霊ボルト,ライボ,サンダー等)
2.草タイプ(キノガッサ,ジャローダ,ナットレイ等)
3.ゲッコウガ
4.フリドラ使い(ラプラス,フリーザー等)
○解説
1,2はタイプ的に苦手。ミラーコートがあれば対応出来ることもあるが、経験上相手のレートが高くなるにつれて素直に攻撃せずに変化技使ってきて起点になることが多かったのでろくなことが無かった。
3のゲッコウガは草結びを使えてミラコがあったとしても悪の波動で様子見してくることもある。
4のフリドラ使いはスイクンからの攻撃があまり通らず弱点を突かれる。ミラコ警戒で絶対零度でパパッと処理しにかかる場合も。
運用と構築のポイント
★個別
- VSメガガル
1.交代際のグロウ+捨て身で落とされる為、ゲンガー等を入れて極力グロウパンチを打ちづらい構築にする。あるいはグロパンで突破されても不意打ちを上から空かしつつ倒せるファイアロー等入れる。もしくは此方のメガガルーラを猫捨て身にしてミラー時にグロパンを打てなくする。
2.対面すれば"配分意図の処理ルート"と同じ様にして処理。
3.猫騙しを読めるなら後出しをしていく。
- VSガブリアス
1.意地鉢逆鱗×2を耐えることは出来ないので、この型には受け出しは効かない。
2.ガブミラーが起こった時の引き先となり(相手は意地鉢なら引く,襷なら突っ張る可能性,スカーフはほぼ突っ張る)相手のガブを処理して此方のガブリアスで切り返して制圧するプレイングが可能。
3.対面すれば"配分意図の処理ルート"と同じ様にして処理。
- VSアロー
1.意地鉢ブレバを2耐えしつつ削りを入れられる安定した引き先となる。
2.対面すれば"配分意図の処理ルート"と同じ様にして処理。
- VSメガバシャーモ
1.特化飛び膝を高乱数で2耐えするので一応命中率も考慮して信頼出来る確率で後出しが出来る。
2.対面すれば"配分意図の処理ルート"と同じ様にして処理。
★その他
1.極力物理ATと対面から撃ち合える様なプレイングを心がける。
2.上で挙げた苦手なポケモンへの受け先を用意しておく。
スイクン入り対面構築の例
組んだことのない,組み方を読んでもよく分からない人の為の"""指標"""として。
★ガルーラが猫捨て身の場合
- ガルーラ@ガルーラナイト
捨て身/不意打ち/冷拳/猫騙し
陽気AS,H4
- ガブリアス@拘りスカーフ
逆鱗/地震/エッジ/寝言
意地っ張りAS,D4
- ファイアロー@命の珠
ブレバ/フレドラ/剣の舞/羽休め
意地っ張りHA,S4
- スイクン@ゴツメ
熱湯/冷ビ/リフレク/毒々
図太いHB,S4
- 化身ボルトロス@オボン
悪巧み/10万/気合玉/電磁波
穏やかHD,C4
- ギルガルド@残飯
シャドボ/キンシ/身代わり/毒々
Azuki氏のギルガルド【育成論ORAS・XY/867】
○解説
先ずガルーラをAS猫捨て身型。
ゴツメ枠はスイクン採用。
スイクンに飛んでくるジャロの受け先,スイクンでは不安定なバシャ対策,重いローブ対策,炎打点,スイクンが203ガルに突破された後不意打ちを空かしつつ倒せるファイアロー。
電気の一貫切り,全体の素早さを引き上げる,受けを潰した後のエース,対ミトムが出来るガブリアス。
対受けループ,スイクンに飛んでくる特殊電気への受け先,電磁波撒き,ボルトミラーに強い,ゲッコウガに電磁波を入れつつ冷凍ビームを耐えられるボルトロス。
対滅び,対フェアリー,対クレセ,ポリ2が出来るギルガルド。
構築のパワーは落とさずに、猫捨て身ガル,リフレクスイクン,スカーフガブリアスの存在によりミラーに強い対面構築。
以上です。
ここまで読んで頂きありがとうございました。