はじめに
育成論の投稿は初めてとなります、天地です。今回はダイオウドウの遅さに着目し、トリルパでの運用を前提とした育成論を組み立ててみました。考察が不十分なところもあるかと思いますが、その際はご指摘していただければ幸いです。
- 指定の無い場合、全てのポケモンは理想個体とします
- HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをH、A、B、C、D、Sの略称で表記します
- ダメージ計算はポケマス様のツールで行なっています
※既に修正しましたが、計算中に大きな不手際がありました(具体的にはランクをプラス1していた、つまり威力を1.5倍にしていたのに気づいていなかった)ので、本論はあくまで参考用にと考えていただければ幸いです。ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。
ダイオウドウについて
ダイオウドウはH122、A130という種族値を持つ、強力な物理アタッカーです。Hの高さからダイマックス適性も高く、努力値をHに振ることで、ダイマックスすれば400を超えるHPを手に入れることも可能となります。
しかし、ここで足を引っ張るのがS、B、Dの低さです。上から殴りつけられることが殆どなうえ、こんな見た目しといて妙に柔いため物理・特殊両方を受けれず、高火力をあまり活かせず落ちてしまうこともしばしば……。
ですが、こうした問題点もトリルパのエースとして採用することで、解決できるのです。
なぜダイオウドウなのか?
先述したように、ダイオウドウは非常に遅いポケモンですが、同時に物理アタッカーとしてはトップクラスの力強さを持ちます。高いAもそうですが、特性『ちからずく』を持っているためです。
『ちからずく』は追加効果が発生しない代わりに攻撃の威力が1.3倍になるという特性です。そしてダイオウドウの技範囲は広く、アイアンヘッドはもちろんのこと、じゃれつく、じしん、ヒートスタンプなど多種多様な技を覚えます。何れもが物理高火力で、特にアイアンヘッドとじゃれつくは『ちからずく』と合わせ、高い火力を引き出します。
具体例をあげると、いのちのたま無しでH微振りのドサイドン・ローブシンを一撃で沈め切ることが可能です。ミミッキュに対してはリフレクター込みでも、アイアンヘッドの一撃で落とせます。
こうした高火力をさらにいのちのたまでブーストすれば、より確実に多くのポケモンを落とせます。そのためには、ダイオウドウが上から殴りつけられる環境を整えることが必要です。そのためのトリックルームなのです。
特性
『ヘヴィメタル』を採用して、ヘビーボンバーやヒートスタンプの火力を伸ばすべきではないかと考える方もいると思います。
しかしこれらの技を撃ちたい相手であるナットレイやミミッキュは『ヘヴィメタル』無しでも落とし切ることができ、ドサイドン相手ではいのちのたまありのヘビーボンバーでも確定1発に持ち込めないなど、噛み合わない相手も出てきます。何よりじゃれつくの火力も『ちからずく』の方がブーストできますので、現環境だと『ちからずく』の方が良いと考えました。
ただし、きせき持ちサニーゴなどに対してはヘビーボンバーの方がダメージが出る場合もあります。パーティーで対処できる相手の重さによって、アイアンヘッドから変えてもいいかもしれません。ただし、ヘビーボンバーにはダイマックスした相手に打てないという欠点も存在します。
持ち物
- いのちのたま
常に1.3倍の火力を引き出すことが可能となり、ダイオウドウの高火力に拍車がかかります。また、『ちからずく』の効果によって、追加効果のあるわざを使うと、いのちのたまの反動ダメージを消すことが可能となっています。
以上の理由から、現時点ではトリルエースとしてダイオウドウを起用する場合これ以外ないと考えていますが、他にいのちのたまを持たせたいポケモンがいた場合は、たつじんのおびやちからのハチマキも選択肢に入ると思います。
性格・努力値
<b>ゆうかん(A↑S↓)・H60、A252、B104
D92</b>
ダイオウドウの高いAを活かすための努力値振りです。耐久面に関しては、コメントを参考にしましたが、パーティーの編成によっては、どちらかに特化させてもいいとは思います。トリルエースとしての運用前提なので、Sはとにかく下げておきたいです。特にガラルはS30族が多いですし。
とにかく強力な攻撃能力を活かす配分なので、何か他に良い案があればお願いします。
わざ構成
−確定枠
アイアンヘッド
ダイオウドウの『ちからずく』を活かせるタイプ一致の物理わざ。フェアリータイプやいわタイプの高物理耐久などを強引に殺し切れる。
−準確定
じゃれつく
ドラゴンタイプやダイオウドウの苦手とするかくとうタイプへの打点。『ちからずく』の恩恵も受けられる。何故このわざを覚えるかは多分きっと永遠の謎。
−選択
じしん
どくタイプへの打点。『ちからずく』の恩恵こそ受けられないが、高威力で頼れるわざ。ただしヒートロトムに対して有効でない。ダイマックス後に特防を上げられるのも利点。利便性ではいわなだれに劣る。
いわなだれ
ほのおタイプやひこうタイプへの打点。じしんとほぼ択になる。ヒートロトムに対して打つのが主な使い道だが、ギャラドスやアイアントに対しての打点にもなる。また、ちからずくの追加効果の対象にもなる。ダイロックでは天候・すなあらしを起こせるが、すなあらしとダイオウドウは相性が良い(タスキを潰せるので)。
ヒートスタンプ
全ポケモン中トップクラスの重量級であるダイオウドウにうってつけのわざ。アイアントや同じはがねタイプに対してを考えると、じしんよりこっちの方が有効かもしれない。アーマーガアにも有効。
パワーウィップ
みずタイプに対してのピンポイントメタ。正直な話これを採用する意味はほとんど無いが、ガマゲロゲを使ってくる人がいれば使えるかもしれない。
しねんのずつき
ダイマックス時にダイサイコへと変化し、相手の先制技を防ぐことが可能になるほか、ちからずくの効果も発動できるわざ。ただしエスパータイプがつける弱点が少ないため、ダイマックスを前提としない場合、ほぼドヒドイデとローブシン相手のピンポイント対策になる。パーティによっては採用の価値あり。
ダメージ計算
正直この時点でクソ疲れたので省きたいんですが
与ダメのみ雑に少なくですが載せておきます。
また、全ていのちのたま前提となっております。
※先述したように、既に修正しましたが、計算中に大きな不手際がありましたので、本論はあくまで参考用にと考えていただければ幸いです。
アイアンヘッド
H4ミミッキュミミッキュ
281〜330(214.5〜251.9%)
確定1発
H4ミミッキュミミッキュ(リフレクター込み)140〜165(106.8〜125.9%)
確定1発
H252B252ドサイドンドサイドン
151〜182(68〜81.9%)
確定2発
H4トゲキッストゲキッス
242〜283(126〜147.3%)
確定1発
H252B4サニーゴ(ガラル)サニーゴ(ガラル)
持ちもの・しんかのきせき
78〜94(46.7〜52.6%)
乱数2発(71.4%)
H252B4バンギラスバンギラス
213〜252(102.8%〜121.7%)
確定1発
H252B236カビゴンカビゴン
121〜144(45.3〜53.9%)
乱数2発(41.7%)
H252B4マンムーマンムー
276〜328(127.1〜151.1%)
確定1発
H252B252パルシェンパルシェン
60〜71(38.2〜45.2%)
確定3発
じゃれつく
H4ウォッシュロトムウォッシュロトム
62〜97(65〜76.9%)
乱数2発
H4ウオノラゴンウオノラゴン
177〜208(106.6〜125.3%)
確定1発
H4ギャラドスギャラドス
105〜125(61.4〜73%)
確定2発
H4ドラパルトドラパルト
221〜260(134.7%〜158.5%)
確定1発
ヒートスタンプ
B4ドリュウズドリュウズ
265〜312(143.2〜168.6%)
確定1発
H252アーマーガアアーマーガア
172〜203(83.9〜99%)
確定2発
H252B252ナットレイナットレイ
234〜281(129.2〜155.2%)
確定1発
じしん
H4B252ジュラルドンジュラルドン
107〜127(73.2〜86.9%)乱数2発
H252B252ドヒドイデドヒドイデ
88〜107(56〜68.1%)
確定2発
相性の良いポケモン
トリックルームを前提とした型なので、トリックルームを張れるポケモンが必要です。その中でもおにびを撃ち込みつつ、ダイオウドウの弱点をつけるかくとうタイプを相手にできるデスカーンデスカーン。リフレクターとひかりのかべを展開してダイオウドウの耐久を支えつつトリルを張れるバリコオルも相性が良いと思います。
ダイオウドウならではの強み
ミミッキュを潰せます。一度舞われた程度では、Hに振ったダイオウドウを一撃で仕留めることはできませんので、トリルを張った状態で、かつ舞われる前ならば皮を剥がせてなくとも確実に倒せます。この点は他のトリルエース、例えばシザリガーシザリガーなどとの差別化になるのではないでしょうか。シザリガーのタイプ一致わざを両方半減できるエルフーンやサザンドラに対しても、トリル展開状態ならば優位がとれますし。
また、ダイオウドウはわざが豊富なので、相手に型を読まれにくいという利点も存在します。実際レートに潜ってみると、ダイオウドウ相手にナットレイを繰り出し積みの起点にしようとする相手もいました。パーティーのタイプに合わせて補完が可能な点も、ダイオウドウの良いところだと思います。
まとめ
とにかくコンセプトは『トリックルームで上から殴る』なので、被弾はあまり考えていません。
このダイオウドウの天敵は、ダイオウドウより足が遅く、ダイオウドウの弱点をつけ、なおかつこのダイオウドウの火力に耐えきる硬さを持つポケモンになります。つまりコイツコータスとかですね。
正直まだまだ甘いところ、考察の足りないところも多いと思いますし、トリックルームが切れた場合のケア策として素早さが高く、ダイオウドウが対応できない相手を受け持てる後詰のポケモンの用意も必要になるかと思います。
一見強そうに見えて欠点も多い型ではあると思います。しかし環境にはかなり刺さっていると思うので、使いこなせば案外3タテも普通に可能かもしれません。