- お断り
・この育成論では対人戦を考察/解説されているサイトで使われる程度の略称/俗称を用います。
・この育成論では言及がない場合、文脈上の理想個体を前提とします。
・考察や記述の不足がある場合はコメントにて指摘いただけると助かります。
はじめに 〜マフォクシーとは?〜
- 概説
カロス地方御三家の炎、フォッコの最終進化でタイプは炎/超。
種族値は75-69-72-114-110-104とゲッコウガとブリガロンの中間のような形です。
見た目通り、CDが高く、ロングスカートのような毛並みをしている割にSもガブリアスよりやや速いです。
逆に、HABは低く、特殊ならいくらか耐えるが、物理に対しては脆弱さを晒すという所です。
もちろん、物理型を考えるにはさすがにA種族値が低すぎます。
ということで、C114とアイテムを持てば使える火力に、S104ということでそこそこの速さがある点を活かしましょう。
- タイプ考察
炎/超はビクティニとダルマしか同タイプがいませんが、前者は幻、後者は到底実用的とは言えないことから実用性を基準に篩(ふるい)にかける分にはこいつだけと言っていいでしょう。
ですが、炎/超というタイプは炎をメインに考えた時、止まる水や地面、岩に対し有効打はあまり持ちません。ドククラゲやゴウカザル、バシャーモにサイコキネシスを一致で打てる程度でしょうか。あまり強さを感じやすいとは言えません。
対して、超を軸に考えた場合、多くの超がハッサムやナットレイのような炎四倍ピンポイントを承知でめざ炎を搭載する中、こいつは炎のおかげで虫等倍かつ火炎放射がタイプ一致になります。
炎技を覚え、実用的に扱える超となるとアグノム、マフォクシー、ヤドランの3体ですが、一致で打てることによるアドバンテージは大きいと考え、超を炎で補完する形で仮想敵を考えていきましょう。
採用価値
- 炎技を一致で打てる超であり、ハッサムやナットレイで止まらない
- 一致炎が半減されるバシャーモやゴウカザルに対し、サイコキネシスを打てる
- S104により、100族付近の抜き合い調整に一歩先んじる形で先手が取れる
以上3点が採用するに足りる価値だと考えます。また超のみのポケモンに比べ、悪+αというタイプを持つポケモンで止まりにくいというのもあります。
ステータス
性格:臆病
努力値:H4-C252-S252
H:余り
C:珠めざ氷 でD4ガブリアスが確1
珠火炎放射でHD特化ハッサムを確1
HD特化ナットレイを確1
珠サイキネでH252ゴウカザルを確1
珠サイキネでH252メガバシャーモ確1
S:最速(最速ガブリアス+2)
※調整するならSの抜き調整で実数値1~2落とすか、めざ氷を切って、H252を確定のラインまでCを下げて耐久に振るか、あたり。
現状、いい調整が浮かばないのでぶっぱのみですが、コメントのやり取りやレートで使う中で閃けば、調整するかもしれません。
特性
猛火で確定です。
道具を手放す意図がないため、マジシャンでは死に特性となります。
また、技固定する型でないことから死に際オバヒで高負荷をかけることができる点も少なからぬメリットです。
持ち物
- 命の珠
帯ではギルガルドやガブリアス、ナットレイに対し、打点が足りません。また、等倍でも十分受けられる火力なため、等倍火力の低さがネックになります。
眼鏡オバヒの強さは間違いないですが、受け出せる耐久ではないため、サイクル参加は難しく、連打性の高い放射やサイキネでは交換読みまで含めた通りがよくなく、また小回りも利きません。めざ氷や格闘が目が当てられる火力になりますが、こだわりたい技ではないことから眼鏡も推奨しかねます。
技構成
炎/超/選択×2を推奨します。
()内は威力/命中/備考
●炎技
- 火炎放射(90/100/-)
安定して打てる点が大きい。仮想敵や遂行先に対してはこれで十分。
HD特化チョッキハッサム 117.5%〜141.2%
同 ナットレイ 88.9%〜106% 乱1(31.3%)
H252メガヘラクロス 93%〜112.8% 乱1(75%)
H252盾ギルガルド 79.6%〜93.4% 確2
H252サンダー 46.1%〜55.3% 乱2
- 大文字(110/85/-)
火炎放射以上の火力が出る反面、PPと命中に難がある(PP切れまで打てるかは疑問)
HD特化チョッキナットレイ 112.1%〜132%
H252盾ギルガルド 93.4%〜111.9%
●超技
- サイコキネシス(90/100/-)
対トップメタで考える分にはバシャやサルが相手なため、神経質になるほどではない。物理受けメガバナが多いので基本は刺さるこっち。
H252ゴウカザル 132.2%〜154.6%
H252メガバシャーモ 116.5%〜139%
H252メガフシギバナ 83.4%〜100% 乱1(6.3%)
- サイコショック(80/100/相手のBでダメージ処理)
物理受けが増えているため、使いどころを選ばされる。反面、瞑想合戦では強い(物理がもろいので突破に必要な瞑想回数は相手の方が少なくなりやすい)。
HB特化メガフシギバナ 55.6%〜66.8%(確2)
H252ゴウカザル 108.1%〜127.8%
H252メガバシャーモ 105.8%〜125.1%
●選択
- オーバーヒート(130/90/C2段階下降)
大文字以上の威力が出る反面、C二段階下降が痛い。下降を無視して連打できるCでもなければ、安易に受け出せる耐久でもないため、非推奨。ただし、択ゲーを許さずにギルガルドを焼きたいなら必要。ここ一番での打ちにくさからこっち。
H4メガガルーラ 73.4%〜86.7%
H252ギルガルド 111.9%〜132.3%
- 草結び(変動/100/-)
重い地面や岩に対して打つ。不一致C114では珠持ってもそこまでのダメージは期待できない。
H252バンギラス 52.6%〜62.8% 確2
H252マリルリ 47.8%〜56.5% 乱2(81.3%)
- シャドーボール(80/100/-)
霊打点が欲しい時。ただし、わりとお察しなので確定数はあまり期待できない。
H252メガゲンガー 68.2%〜80.8% 確2
H252クレセリア 38.7%〜45.8% 確3
- めざめるパワー(60/100/-)
採用するなら気合玉代わり(というにはあまりに威力不足)の格闘か、ガブリアスやランドロスに打てる氷。ただし、どちらも、襷やスカーフには勝てない。
氷
D4ガブリアス 102.1%〜122.4%
H252D4霊獣ランドロス 101%〜119.3%
格闘
H252バンギラス 55%〜65.2% 確2
H252ヒードラン 39.3%〜47.4% 確3
- 鬼火(-/85/火傷)
物理を誤魔化す手段。
ヤミラミ程度の耐久はあるので誤魔化せはするが、回復技がないので耐え続けることは無理。後続サポート用と考えるべきか。
- 身代わり(-/-/-)
毒や麻痺、混乱による持久戦を避けられます。また、身代わりを残した状態で対面できれば、めざパでガブやランド等勝てない仮想敵や遂行外の相手に勝てる局面もあります。
- 催眠術(-/60/催眠)
瞑想とともに起点を自力で作れる場合や後続の起点を作って落ちる場合。
ただし、あまりにも確実性がないことが唯一最大の大問題。S104なため、上から打つことになり1ぐうされるのもつらい。
- 瞑想
迷走。低耐久なため、機会は少ないが、積めればS104&炎超の範囲と相まって抜いていける『こともある』。催眠術→瞑想の流れなら或いは・・・。
運用
受け出し性能は高いとは言えないので原則は先発か死に出し。鬼火や催眠術を採用すれば、後続への繋ぎ性能もそれなりに見いだせることも含めれば、先発としての適性は低くはない。ただし、持ち物不明のガブ/ランドに対して、交換安定なことを踏まえるならある程度は読みが通じる2体目以降での死に出しから1体目の削り残しを処理し、3体目に繋げるという立ち回りが無難ではある。
しかし、厚いとはいえない耐久をステロで削られる恐れがあるという見方をすると、ステロ込みでの耐えが難しいことからリスク回避としての先発も考慮できる。
仮想敵はこいつ程度の物理耐久なら問題なく持っていける打点を持つものばかりなので、間違っても遂行先に受け出して、なんてことをしてはいけない。
確定欄の技構成であれば、死に出しから仕事をし、鬼火なり、催眠術なりで最後っ屁して、次に繋げる形が安定する。
特殊への繰り出し性能は同振りのナットレイにやや劣る(種族値差6)程度。下記のように弱点を突かれると耐えないが、一致等倍程度であればなんとか耐えるという所。
被ダメージ計算
A特化火傷ガブリアス 地震 80.7%〜96.6%
A252バンギラス 岩雪崩 112.5%〜135%
A252ゴウカザル 地震 84.7%〜100.6%
A252メガバシャーモ 叩き落す 112.5%〜132.4%
A特化鉢巻ハッサム 電光石火 49%〜58.2% 乱2(97.7%)
A特化ナットレイ 叩き落す 84.7%〜100.6%
A特化ギルガルド 影討ち 72.8%〜87.4% 確2
ポリゴン2 A0イカサマ 46.3%〜55.6% 乱2(65.6%)
C252メガフシギバナ ヘドロ爆弾 49.6%〜58.2% 乱2(98.4%)
C252ランドロス 大地の力 123.1%〜144.3%
C4メガゲンガー シャドーボール96.6%〜115.2%
※受け出し自体、平素してないのでこいつに受け出せるか示して欲しいというのがあれば、考慮の上、追記検討します。
相性の良い味方
- ポリゴン2
霊無効かつ、鬼火してから繋げることで不安のある物理耐久を補強してやれます。まぁ、バシャやサルは鬼火利かないわ、S勝てないわになるのが問題ですが、根性以外の物理に対する性能という意味では十分な相性だと考えます。
- マリルリ
オボン腹大鼓を止めにくる相手に対し、マフォクシーが有利。ダメ計に示したようにメガバナに光合成を強要できるため、マリルリが狩り残した程度の残HPであれば、サイキネ連打で処理可能。サンダーも腹大鼓アクジェ確定耐えまでBに振っていればオバヒで羽休め込みで持っていける。
- サザンドラ
広い範囲と耐性でマフォクシーが苦手な連中(のうち、いくらか)を見ることができる。、また、サザンドラの弱点に対してもマフォクシーがいくらかは抑制できることから補完としてはアリ。ただし、物理で攻められると脆いのでそのあたりのフォローは必要。
総括
なんともつよわい感じですね・・・。いや、役割もちゃんとこなしてくれますよ。
交代で逃げられない分にはきちんと遂行してくれますし、死に際、鬼火や催眠術で後続につなげることもできます。
ただ、数値が足りません。Cぶっぱしないと仮想敵の処理にもたつく羽目になりますし、変な調整で抜き合いに巻き込まれるわ、Sで負けたら耐えないわでシンプルにぶっぱ安定かと思います。
トップメタというほどではないにせよ、たしかなポテンシャルはあると思います。
まぁ、XY環境終わる頃になって基礎考察みたいな育成論書いても仕方ないだろって言われそうなところではありますし、投稿を検討しながら執筆してたらソラビ型が投稿されてるわで迷いましたが、もし、これを機にマフォクシーに興味を持っていただけたらと思い、投稿しました。