2015/3/29 「対ファイアローについて」加筆修正、ダメージ計算追加
注意
・指定が無い限りお互いの個体値は6Vを前提とします。
・HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早さはH/A/B/C/D/Sと表記します。
・「特化」とは努力値を252振りし、性格補正をかけたものとします。
・ダメージ計算はトレーナー天国様の「ダメージ計算機XY」を使用しております。
前置き
2回目の投稿となります。
以前の投稿時からtwitterのIDを削除しているためIDが変わっていますが、カエンジシの育成論(育成論ORAS・XY/111)を投稿した者です。
前回の投稿には高評価を頂き、大変嬉しく思っています。
今回投稿するのはガチゴラスの育成論です。
ポケモン育成論ORAS・XYには既に2件のガチゴラス育成論が投稿されていますが、その中にりゅうのまいを用いた型の投稿はありません。
PGLの統計では、りゅうのまいの採用率は40.4%に上るとのこと。今回は補完という形で、竜舞型を紹介させていただきます。
ガチゴラスとは?
岩・ドラゴンの複合タイプ。一致技の範囲は広めですが、耐性に関しては岩とドラゴンが互いの弱点を補い合わず、弱点6つと多めでもあります。ですが岩・ドラゴンの複合は環境の一角であるファイアローにめっぽう強い組み合わせでもあります。
ORASにおいて、げきりん・ばかぢから等の教え技の習得や、隠れ特性であったいしあたまの解禁など、少しずつ強化されています。
型の概要
りゅうのまいを積むことで抜き性能を高め、全抜きを狙う型です。
もろはのずつきやげきりんなど、タイプ一致技の火力が非常に高く、圧力をかけていくことができます。
攻撃力の一段階上昇したガチゴラス(A無補正252振り)のもろはのずつきの火力指数は、58275になります。
- スカーフとの比較
現在、ガチゴラスの型で最もメジャーなのは、こだわりスカーフ型かと思われます。
こだわりスカーフを持つことで、最速130族を抜くことができるようになります。
レーティングバトルにおいても、投稿時(2015/3/23)現在、42.6%のガチゴラスの持ち物がこだわりスカーフという現状です。
そこで、竜舞型とスカーフ型のメリット・デメリットを挙げてみました。
- 竜舞型
メリット
・素早さの上昇に加え、攻撃も上昇する
・技を縛られず、小回りが利く
デメリット
・積むことができないと、特に素早さが中途半端になってしまう
・戻すとランク補正がリセットされる
・攻撃技に割ける枠が減る
- スカーフ型
メリット
・初速から速い(いったん戻してから再び繰り出しても、素早さは落ちない)
・4つの枠を攻撃技で埋められる
デメリット
・技が固定される
このように一長一短ありますが、竜舞型の使用では攻撃の上昇による抜き性能向上と、小回りのききやすさがポイントとなってくるでしょう。
性格・努力値・特性・持ち物
- 性格 ようき
- 努力値振り A252 B4 S252 (実数値 157-173-140-x-79-135)
できるだけ多くの相手を抜けるよう、最速で。
りゅうのまいを積むことで、最速130族抜き抜き(202)となります。
HPは奇数にしています。
- 特性 いしあたま
タイプ一致の最高打点であるもろはのずつきをノーリスクで撃つことができます。
諸刃で攻める場面が多くなるので、この特性が安定すると思います。
がんじょうあご
今回は考察しませんが、サブウェポンとしてキバ系の技を採用する場合には候補になりえます。
- 持ち物 ラムのみ
これを持つことによって状態異常に強くなれるほか、相手の電磁波や鬼火に合わせて強引に舞ったり、げきりん後の混乱の自動回復もできます。
また、対ファイアロー性能(後述)も安定します。
技構成
【確定技】
- りゅうのまい
この型のキモとなる技。ギャラドスなどから遺伝できるタマゴ技です。
- もろはのずつき
タイプ一致の最高打点。命中率に少々の不安はありますが、強力な一撃を叩きこめます。
- じしん
タイプ一致技を半減する鋼タイプへの打点となります。ちなみに威力は、『等倍もろはのずつき>抜群じしん』。
【選択技】
- げきりん
ORAS教え技で習得した物理ドラゴン技最高打点。行動を縛られはしますが命中が安定しているので、相手の選出メンバーがわかってからは諸刃を撃つよりもこちらを撃ったほうが安定することもあります。
- ドラゴンクロー
げきりんの行動不能・混乱を嫌う場合に。威力が劣るのがネックとなってきます。
- ほのおのキバ
ナットレイなどには地震よりもこちらのほうが有効です。
この技を使うならばがんじょうあごの個体で使ったほうがダメージが出るかと
ダメージ計算
【与ダメージ】
通常時/竜舞1積み時 で計算しています。カッコ内はダメージの割合です。
- もろはのずつき
HB特化ファイアロー 確定1発 / 確定1発 (どのようなファイアローでも基本的に確定1発です)
H4振りメガガルーラ 確定2発(67.9%〜80.1%) / 確定1発
HB特化クレセリア 確定3発(34.3%〜40.9%) / 確定2発(51.5%〜60.7%)
H252振りウォッシュロトム 確定2発(73.2%〜86.6%) / 確定1発
H252振りヒードラン 確定2発(59%〜69.6%) / 乱数1発(87.8%〜103.5%)
B4振りメガバシャーモ 乱数1発(93.5%〜110.9%) / 確定1発
H252振りメガゲンガー 乱数1発(88%〜104.1%) / 確定1発
図太いB252振り輝石ラッキー 乱数2発(48.3%〜57.2%) / 確定2発(72.3%〜85.2%)
H252振りグライオン 確定2発(56%〜65.9%) / 確定2発(82.9%〜97.8%)
HB特化エアームド 確定3発(40.6%〜48.8%) / 確定2発(61%〜72%)
- じしん
H252振り盾ギルガルド 乱数2発(46.7%〜55%) / 確定2発(69.4%〜82.6%)
H252振り剣ギルガルド 確定1発 / 確定1発
B4振りメガメタグロス 確定2発(50.3%〜59.3%) / 確定2発(73.5%〜87.7%)
- げきりん
B4振りガブリアス 確定1発 / 確定1発
B4振りキノガッサ 乱数1発(86.6%〜102.2%) / 確定1発
H4振りメガガルーラ 確定2発(54.6%〜64.6%) / 確定2発(80.1%〜95%)
H252振りメガゲンガー 確定2発(70.6%〜83.2%) / 確定1発
- ドラゴンクロー
B4振りガブリアス 確定2発(73.2%〜88.5%) / 確定1発
- ほのおのキバ
HB特化ナットレイ 乱数2発(48.6%〜57.4%) / 確定2発(70.7%〜83.9%)
【被ダメージ】
A特化ファイアローの鉢巻ブレイブバード 確定3発(33.7%〜40.1%)
A特化ファイアローの鉢巻フレアドライブ 乱数6発(16.5%〜19.7%)
A特化ファイアローの球ブレイブバード 乱数3発(29.9%〜35%)
A特化ファイアローのプレートブレイブバード 確定4発(26.7%〜32.4%)
A252振りメガガルーラのじしん 61.1%〜72.6%
A252振りキノガッサのテクニシャンマッハパンチ 確定2発(57.3%〜68.7%)
A特化メガバシャーモのばかぢから 確定1発
A252振りガブリアスのじしん 乱数1発(95.5%〜112.1%)
A無振りグライオンのじしん 確定2発(61.1%〜72.6%)
C特化ウォッシュロトムのハイドロポンプ 乱数1発(85.9%〜101.9%)
C特化ギルガルドのシャドーボール 確定2発(80.8%〜95.5%)
C特化メガボーマンダのスカイスキンハイパーボイス 確定2発(50.3%〜59.2%)
対ファイアローについて
ガチゴラスは炎技と飛行技の両方を半減以下で受けられることから、対ファイアロー性能の非常に高いポケモンです。
- ファイアローと対面したとき
りゅうのまいを積む大チャンスです。ファイアローにとってガチゴラスは非常に勝ち目の薄い相手であるため、1.素直に引いてくる、2.鬼火を当てて捨ててくる、3.ブレバ等の攻撃を当てて捨ててくるといった行動が考えられます。
ラムのみや確定数から、いずれの場合も問題なく積むことが可能です。
- ファイアローに後出しするとき
フレドラ・ブレバを両方半減できるところから、後出しからの積みも概ね安定する… と言いたいところですが、A特化ファイアローの鉢巻ブレバへの後出しだけは要注意です。こちらは確定3発で落ちてしまうため、相手がファイアローを捨てる判断をしてごり押してきた場合、舞っているとそのまま落とされる可能性があるため、舞わずにそのまま諸刃を当てるのが良いでしょう。
ブレバでなくフレドラを誘うような選出をしたり、バシャーモ等をパーティに組み込んで相手のファイアロー温存を誘ったりなど、構築段階で工夫すればガチゴラスがより動きやすくなります。
参考
鉢巻ブレバの被ダメ実数値 53〜63(確定3発)
球ブレバの被ダメ実数値 47〜55(乱数3発、14.9%)
鉢巻型以外のファイアローならば、比較的安定した後出しが可能です。(14.9%はそこそこ高い気もしますが)
後出し後のファイアローの動向は前項の123を参照のこと。
後出しから起点にできるファイアロー
・「いのちのたま」までの強化アイテムを持ったファイアロー
・鬼火撒きの物理受けファイアロー
起点にできない可能性のあるファイアロー
・「こだわりハチマキ」を持ったA特化ファイアロー
・挑発持ちのファイアロー
どんなファイアローでも起点に… と言うと語弊があります。
ファイアローが挑発を使用した場合、当然ながら舞うことができません。今のところはスカーフガチゴラス(≒フルアタ)が主流であるため、ガチゴラスを見て挑発という可能性はあまり考えられませんが、竜舞型の個体数が増えてくると挑発の可能性も考慮しなければなりません。
また、相手がファイアローを捨てる選択をした際に追い風を吹かせる可能性もあります。
追い風が吹いてしまうと、りゅうのまいによるS上昇があるとはいえガチゴラスで抜いていくのが多少厳しくなるかもしれません。
最後に
ここまで目を通してくださってありがとうございました。
ご意見やダメージ計算の追加希望等は、コメントがあれば気づき次第対応させていただきます。