はじめに
初めましての方は初めまして。そうでない方はいつもありがとうございます。りんメロ☆です。
今回はSMになって初めての育成論を投稿させて頂きます。
育成論さんのサイトとしてはORASに投稿させて頂きました対面電磁波マシーン☆穏やかロトムの調整&育成論(育成論ORAS・XY/2030)以降、2回目の投稿となります。
採用理由
私がこのポケモンの採用へと至った経緯は、環境に非常に多い アローラガラガラ や ギルガルド へのある程度引き先が安定したポケモンとは何なのかと問い詰めた結果、このポケモンへと行きついたからです。
アクジキングのタイプである 悪/ドラゴン は、アローラガラガラのメインウェポンである 炎/ゴースト 技のどちらも半減以下に抑えられます。
サザンドラとの差別化ポイント
同じ 悪/ドラゴン タイプのポケモンに サザンドラ が存在します。あちらの方が火力&素早さがあり、元の耐久力も悪くは無い為、下手すれば1匹だけでパーティを半壊させられる可能性を秘めています。(実際に私自身ORAS環境でヘラクレセドランを愛用していたのですがこのポケモンの処理は本当に辛かったです)
その反面このアクジキングというポケモンは火力も高くないのに加え素早さも遅く、不意に飛んでくる4倍弱点であるフェアリー技を受けてしまうとあっさり落ちてしまいます。
そのせいか、あらゆる場所で「アクジキングはサザンドラの劣化」という言葉をよく目にします。
しかし私はサザンドラと違うある部分に目を付けました。それは圧倒的なHP種族値です。
このHP種族値である223という数値は、ハピナスやラッキーに次ぐ高さを誇ります。
その反面BD種族値がかなり低いのですが、努力値で補うことによって元からあるHP種族値と合わせるとかなりの硬さを誇ります。
例えば無振りハピナスに意地っ張り攻撃に努力値を全振りしたウインディがインファイトをすると161.8%〜190.9%のダメージが入ってしまい余裕で確1を取られてしまうのですが、このハピナスの性格を図太いにして防御に努力値を全振りさせるだけで(HPは無振りのまま)このウインディのインファイトのダメージを72.1%〜84.8%のダメージに抑えることができ、1発耐える程の耐久力を手にする事が出来ます。
BDにどう振り分けるかどうかによって耐えられる範囲が大きく変わるので、その種族値故に調整次第で大きく耐えられる範囲が変わるポケモンであることが分かるかと思います。
(※サザンドラとの差別化だけを知りたい方は下記の【】の部分を飛ばしてお読み下さい)
【
「HPが高いならそのHPを更に伸ばした方がBD共に双方に硬くなるのでは?」という意見を言う方をよく見るのですがそのような事は無く、どこかの能力値が極端に高くてどこかの能力値が極端に低いポケモンは、その極端に低い能力値を高めた方がずっと硬くなります。
さっきのウインディとハピナスの例をまた使って説明すると、無振りハピナスに意地っ張り攻撃に努力値を全振りしたウインディがインファイトをすると161.8%〜190.9%のダメージが入ってしまいますが、このハピナスの性格を図太いにして防御に努力値を全振りさせるだけで72.1%〜84.8%のダメージに抑えることができます。
では防御では無くHPを伸ばすとどうなるでしょう?
ハピナスのHPを全振りにしてウインディのインファイトのダメージを計算してみると147.5%〜174%のダメージを受けるという結果が出てきました。
ちなみに性格に補正をかけて(性格を図太いにして)HPを全振りしてみると(防御は無振り)134.2%〜158%のダメージを受けるという結果が出てきました。
以上の結果を見ると、HPが高いならそのHPを更に伸ばした方がBD共に双方に硬くなるということは言えなくなると思います。
】
話が大分逸れてしまいましたね。
最終的に何が言いたいのかと言うと、サザンドラに比べてこのポケモンは耐久種族値が勝っていて、有利なポケモンに後出しから役割を熟す&交換読みなどの裏読みをして負担を与えるという戦い方が主流となってくるので、サザンドラとは差別化のしようが無いので別ポケ扱いで良い&下手に使ってしまうとすぐに腐ってしまうので扱いが難しいポケモンだということです。
ではどれくらい違うのかということを知るために↓にそれぞれのダメージ計算を載せます。
※↓のダメージ計算は意地っ張りアローラガラガラに攻撃に努力値を全振りし、尚且つ太い骨を持たせた状態のフレアドライブを受けた時の被ダメージを記載します。
- 無振り
アクジキング 44.9%〜53%
サザンドラ 53.2%〜62.8%
- 図太い防御特化(HPは無振り)
アクジキング 28.5%〜33.8%
サザンドラ 37.7%〜44.9%
- 図太いHB特化(HPと防御に全振り)
アクジキング 25.7%〜30.6%
サザンドラ 31.6%〜37.6%
メガギャラドスやポリゴン2よりもアクジキングの方がRFガラガラやギルガルドに対して優れている点
メガギャラドス
ガラガラに対して
- メガ前だとガラガラに後出しが安定しない(メガ前にシャドーボーンを食らうと無振り威嚇込みで54.7%〜65.2%食らってしまう)
- ガラガラに交代出しして鬼火を食らってしまうと機能停止してしまう。
ギルガルドに対して
- 舞わないと一撃で落とせない。
- 噛み砕くを採用する場合、相手のキングシールドとの拓ゲーになってしまう。
- 毒身ガルド相手の場合、交代出しの際に毒を入れられてしまうと身守で粘られてしまう。
ポリゴン2
ギルガルドに対して
- 最遅にしても同速なので、下手にシャドーボールなどを撃つと弱点保険を発動してしまう(ここは放電を撃ちながら自己再生する事によって粘る事も可能だが)
- 毒身ガルドに対して突破するどころか逆に起点にされてしまう。
まとめとアクジキングが双方に比べて劣っている点
双方に関して言えることは、アクジキングの場合、バークアウトを採用することによってギャラドスやポリ2では安定しない毒身ガルドに対して安定するようになるという点ですね。
他にもヘドロウェーブや大文字などのサブウェポンの有無によってハッサムなど見れる範囲を広げることが出来る点でしょうか。
逆に劣っている点を上げるとすると、汎用性がその2匹と比べて無いという点です。ガラガラやギルガルド以外のポケモンを相手にする時は劣ってしまいます。
ガラガラやギルガルドを他のポケモンで見たり選出されなかった場合、お荷物になってしまうことも珍しくありません。
性格&努力値
- 性格
・れいせい
・控えめ(S個体値19〜17のみ可)
- 努力値配分
- H12 B180 C252 D60 S4
(実数値:H300 B96 C163 D81 S57)
以下のダメージ計算&育成論はこの努力値配分を元にした説明をしています。
- B204 C252 D52
(実数値:H298 B99 C163 D80 S56 or 57)
ガブリアスの逆鱗確定耐えまでBを高めた努力値配分。この場合、控えめS個体値19〜18以外だとガルド抜かれ調整-1になってしまうので、同じようにガルド抜かれ調整しているポケモンと同速勝負が出来なくなってしまう。
技構成
確定欄
- 悪の波動
アローラガラガラやギルガルドへの役割を遂行させる為に必須な技。
選択欄
- 流星群
最高火力。やはりあった方が良い。竜の波動は覚えない。
- バークアウト
毒みがガルドへの起点になるのを防ぐ。ギルガルドを確実に見る枠として割り切るなら。相手のCをダウンさせる追加効果も美味しい。
サザンドラはこの技を覚えないので、差別化の一つとも言える。
- ヘドロウェーブ
交代出しでよく出てくるフェアリータイプのポケモンに刺さる。
- ゲップ
木の実を食べてからしか使えないが威力120の毒技で高火力。しかし命中90%と木の実を食べてからじゃないと使えないという点で安定性に欠ける。ヘドロウェーブと選択で。
- どくどく
交代出しで出てくる耐久ポケモンや悪の波動では火力不足でどうしようもない相手などに。
- 大文字
環境に多いテッカグヤやハッサムなどに。
- 火炎放射
大文字と選択。命中率を取るならこっち。
- Zたくわえる or Z自己暗示
自分の体力を全回復することが出来る。ただし1度しか使えない&道具が対応のZクリスタルになる点に注意。
ちなみにたくわえる単体での採用はオススメしません。(詳しくは以下で記載している「身代わりやたくわえるを技候補に入れていない理由」で解説)
持ち物
- オボンのみ
これが無いとギルガルドの聖剣を2耐え出来ない。サイクル戦で受け回して使うポケモンなので被ダメも多い。それを和らげる為にも必須。
- フィラのみ
今作から追加されたHPが1/4になると体力の1/2回復するきのみ。確実性を求めるならオボン推奨だがアクジキングならこちらも発動し易い。
特性
- ビーストブースト
これしか無い。正直全然生きない()
ダメージ計算
・オボン回復量最大(4n調整)
・最遅ギルガルド(S58)抜かれ調整
- 火力
・C全振り。
・悪の波動でH全振りアローラガラガラを37.5%の確率で1発。(89.8%〜105.3%)
・悪の波動でH全振りギルガルド(シールドフォルム)を確2。(51.4%〜62.2%)
・悪の波動でH全振りギルガルド(ブレードフォルム)を確1。(125.7%〜148.5%)
・バークアウトでH全振りギルガルド(シールドフォルム)を確3。(37.1%〜44.3%)
・バークアウトでH全振りギルガルド(ブレードフォルム)を25%の確率で1発。(87.4%〜104.1%)
・流星群でD4振りガブリアスを122.4%〜145.3%。
・ヘドロウェーブで無振りカプ・テテフに60.6%〜71.7%。
・ヘドロウェーブで無振りカプ・コケコに85.5%〜100.6%。
・ヘドロウェーブでH全振りカプ・ブルルに115.2%〜137.8%。
・大文字でH全振りナットレイを確1。(112.7%〜132.5%)
・大文字でHDメガハッサムを56.3%の確率で1撃。(92.6%〜110.7%)
・大文字でH全振りテッカグヤを確2。(54.9%〜65.6%)
・火炎放射でH全振りナットレイを43.8%の確率で落とす。(90.6%〜108.2%)
・火炎放射でH全振りメガハッサムを確1。(103.9%〜124.2%)
・火炎放射でH全振りテッカグヤを42.2%の確率で2発で落とす。(45%〜53.9%)
- H-B
・意地っ張りギルガルドの聖なる剣をオボン込みで2耐え。(オボン込:42.1%〜49.6%)
・意地っ張りギルガルドの剣舞後の聖なる剣を104.6%〜123.3%(確定で落とされる)
・陽気ガブリアスの逆鱗を87.5%の確率で耐え。(86%〜102%)
・意地っ張りアローラガラガラのフレアドライブを確3。(34%〜40%)
・意地っ張りアローラガラガラの地震を確3。(37.6%〜44.6%)
- H-D
・余り。
・冷静ギルガルドのシャドーボール+ラスターカノン×2の流れをオボン込みで確定耐え。
(シャドーボール:20.6%〜24.3%)(ラスターカノン:41.3%〜49%)
この努力値振りに至った理由など
ウルトラビーストの中で守り神やウルトラビーストに有効とされるギルガルドに有利なポケモン。
冷静素早さの個体値Vの4振りでちょうど最遅ギルガルド抜かれ調整が実現出来る。
このポケモンはHP種族値が高過ぎるのに対し防御と特防の種族値が非常に低いので、HPに努力値を回すよりも防御や特防に振った方がずっと硬くなるということは先程語った通り。よってHPに努力値を振る意味が薄い。
火力が乏しいのでC全振り。
攻撃ではなく特攻に努力値を振った理由は、せっかくギルガルドを意識した調整なのにキングシールドをされることにより攻撃が下がってしまい落としきれなくなる可能性があるからです。
他に鬼火をされても止まらないというメリットがあります。
今回は役割対象であるアローラガラガラやギルガルドを強く意識した調整ですが、その種族値故に調整次第で大きく耐えられる範囲が変わるポケモンです。
尚、ギルガルド対策として採用したポケモンですが 毒みがガルド 剣舞聖剣ガルド は後出しからはちょっと辛いので要注意。何故弱体化しなかったんだギルガルドさん…。(毒みがガルドに関してはバークアウトを採用することによって後出しから処理することが出来ます(情報を提供して下さった方ありがとうございました!!))
身代わりやたくわえるを技候補に入れていない理由
一見様子見の為の身代わりや元からの耐久力が高いアクジキングがたくわえるを積むと要塞になれそうと思い、技候補に入ってもおかしくないんじゃないかと思いがちですので、そのことについてちょっとお話させて頂きます。(以下の【】内はコメント欄に書いた文章を持ってきただけなので先にコメント欄を見た方は読まなくても結構です)
【
実は私がこのアクジキングを使い始めた当初に、様子見として最適ではないのかという理由で 身代わり を搭載した個体を使っていました。
しかし実際はわざわざ身代わりを貼らなくても良い部分が多かったんですよね。有利不得意がハッキリしているポケモンですから、交代先に出てきたポケモンに対したダメージを与えられずに結局交換しなければいけない場面が多かったり。身代わりを採用することによって技スペが奪われてしまうのも大きかったです。
素早さの関係上、大抵相手より遅く行動する事になるアクジキングが身代わりを使う時はかなり限られていると実際に使っていて感じたので、候補技には入れなくても良いという判断に至りました。
それに実際に使っていて感じたのが、アクジキングを使っているとどくどくを搭載した耐久型のポケモンがよく後出しから出てくるんですよね。だから たくわえる は、せっかく積んでもどくどく持ちのポケモンが出てきた場合引かざるを得ない&居座っても毒を浴びせられると考察した為、候補外としました。
アクジキングは有利不得意が本当にハッキリしているポケモンなので、それに見合った運用方法で使うのがベストだと思います。
】
運用方法
アローラガラガラやギルガルドなど、有利なポケモンが出てきたら後出しする。場に出したらほぼ確実に引いてくるので裏読みなども考慮しながら技を選択する。
相性のいいポケモン
- テッカグヤ
お互いの苦手なポケモンに双方が強い。
- ドータクン
※ラ―様からの提案(コメントありがとうございます!!)
通称「なんちゃってサザングロス」
しかしその相性補完はネタでは無く、ドータクンが浮遊なのもgood。
更にドータクンはメタグロスよりもトリルと相性が良い為、遅いアクジキングが更に動かしやすくなる!!
…多分使っていく内にアクジドータクンじゃなくて自然な流れでサザングロスになってるな間違い無い。
参考BV
- MFYG WWWW WWW2 Z5C4
このアクジキングが活躍している試合。自分挑発の択ゲーに弱すぎだ
※このBVはソフト更新の影響により再生出来なくなりました。またこのアクジキングを使用した際に活躍出来た試合があり次第新しいBVに差し替えます。
終わりに
以上でこの育成論は終わりです。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
何かありましたら気軽にコメントお願いします。