本稿で七回目の投稿となります。
さて、今回の育成論はコバルオンについてです。
- 本育成論ではHABCDSなどの略称を用いることがあります・
- 個体値は理想個体値を前提として考察しています。
- ダメージ計算はポケモンの館様、トレーナー天国様の物を併用しております。
- コバルオン概要
BWで登場した二体目の鋼格闘の組み合わせを持つポケモンです。ビリジオン、テラキオンと合わせて通称三鹿と呼ばれその中でも高い防御を誇っています。鋼お馴染みの高い耐性を持ち、繰り出し性能は良好です。しかし、複合である格闘が鋼の耐性と被っており、物理でメジャーである地面と格闘、役割破壊として多数が持っている炎が抜群となってしまいます。このことから、仮想敵を絞って受けではなく流しとして機能させていくのが良さそうです。
・耐性
2倍:闘地炎
等倍:水電飛超
半減:草霊鋼普氷竜
1/4:岩虫悪
無効:毒
- 特性
・正義の心
これしかありません。
悪技を食らうと攻撃が一段階上昇します。
バンギラスに繰り出す時などには役に立ちそうですが基本的に死に特性です。
- 性格&努力値
性格は陽気です。鋼の範囲が非常に狭くメインウエポンが格闘技になるため安定した命中を取りました。
一応めざ氷個体を想定して調整しているのでめざパを切る場合はあと1振れます。素早さは最低でもコジョンドのいる105族抜き、同族のテラキオンに50%の確率で先手を取れるので最速推奨です。
耐久調整は非常に悩みましたが、砂ダメを食らわないので食べ残し用にHを16n+1調整、耐久面をA252テラキオンのインファイト確定耐えまで上げる事で大体の物理耐久を確保。
ここまで耐久を上げると陽気ガブの逆鱗を身代わりが高確率で耐えられるようになります。
余りをADに無駄の無いように振り分けています。
努力値:212-16-24-0-4-252
実数値:193-112-152-99-93-176
- 型説明
実際に使った事がある方は分かると思いますが、コバルオンは非常に扱いにくいポケモンです。
準伝説なので種族値が足りないという事はありませんし、タイプに恵まれていないわけでもありません。
技方面でもインファイトやエッジ、ボルトチェンジなど有用な技を持っており
では、何故扱いにくいのか。ここからは主観になりますが、私は低火力と技の一貫性がない事が問題だと思っています。
ACが90しか無いため相手に掛ける負荷が小さく、火力を引き出そうとしたら積み技が不可欠になりますが、こいつが呼ぶポケモンはラティガブヘラなど対処の難しい高火力ATが多く積んでいる隙がありません。
電磁波ボルチェンでハッサムのような使い方をしようとも考えたんですが、こいつはカバガブグライなどの地面を呼ぶので不発で終わる事もままありました。
要するに流し際に生まれた隙を有効活用するのが難しいという事です。
そこで、身代わりを使います。こいつが身代わりすることによって得られるメリットとは何でしょうか。
一つは、安定行動の確保です。困った時はとりあえず身代わりで様子見しよう、なんて考える場合は結構多いと思います。
これにより補助技を防ぎつつ、ボルチェンするタイミングを確保できます。
二つ目は、相手の行動を縛る事です。身代わりを張られた場合は補助技が効かなくなり、残り続ける限り相手にアドバンテージを取られるので直ぐに破壊するのがセオリーです。そのために連続技を用いたりしますしね。
こいつは耐性が多く、生半可な物理攻撃では身代わりも壊せません。(ウインディのワイルドボルトくらいは耐えます。)
そこで、身代わりを破壊するには弱点を突いて攻撃する必要が出てきます。
こいつの弱点である闘炎地は非常にメジャーですが、無効タイプが霊と飛行の二つ、無効特性が貰い火と浮遊の二つがあります。
つまり、弱点を突かれやすい代わりに、無効にもしやすいのです。
この型で狙うのは身代わりによって相手の攻め筋を絞り、こちらの決定力を繰り出しやすくする事です。
例えばヘラクロスと対峙した場合、虫岩を1/4で受けられるので格闘技を誘いやすく、味方の繰り出し補助が出来ます。これで、本来苦手なはずの格闘を起点としてゲンガーやシャンデラなどの決定力を無償降臨できるようになります。
基本的に闘炎地は攻撃範囲が被っており、また覚えられる技の都合上からこれらを併せ持つ事は稀ですので読みが非常に楽になります。(バクーダ、ウインディ、サザンドラくらい)
今回の調整では身代わりがガブ逆鱗高乱数耐え調整をしてあります。これは、半減できる物理技ならほぼ確実に身代わりを残す事が出来るという事です。これにより、相手から弱点技を誘いやすくなっています。
等倍となる飛超水電の物理技は使い手が限られており、その中に電気無効の相手はグライオン、ラグラージ位しかいないので安心してボルチェン出来ます。
- 技考察
- 確定技
威力120の一致技です。格闘としての役割を遂行するために必要です。A90と火力に乏しいので確定数重視でこちらを採用します。
H252バンギラス 確定1 割合: 112%〜135.2%
H4テラキオン 確定2 割合: 82.6%〜98.2%
B252輝石ラッキー 確定2 割合: 55.3%〜65.2%
・身代わり
今回のキモです。とりあえず様子見したい時などに。コバルオンの流し性能は高いので身代わりは張りやすいです。
・ボルトチェンジ
とんぼ返りの電気版。地面に無効なのが残念です。身代わりと組み合わせると相手の行動が読みやすく、使い勝手が向上します。ハッサムと違って威力には期待できないです。
H252スイクン 乱数5 割合: 19.3%〜23.1%
H4ギャラドス 確定2 割合: 51.4%〜63.1%
- 選択技
インファを半減する飛行に抜群で刺さります。非常に優秀なサブウエポンです。ガモスを考えても優先度は高いです。
H244ウルガモス 確定1 割合: 104.7%〜123.5%
・シザークロス
ラティオスやルンパッパ等に刺さりますが、確定取れないので微妙です。
H4ラティオス 乱数2 割合: 43.5%〜52.5%
- 補助技
使うなら氷で。
誘うガブグライに刺さるので役に立つ場面は多いです。
個人的にガブ抜ける全てのポケモンにはめざ氷は選択肢としてアリだと思ってます。
ちなみにC12振りで201ガブを確定2です。
201ガブ 乱数2 割合: 49.7%〜59.7%
H252グライオン 確定2 割合: 61.5%〜74.7%
・電光石火
襷潰しに。
ドリュウズやノオーなど有効打が持てる相手は襷持ちが多いのでとどめに役立ちます。
・剣の舞
流し際に積んだり耐久型を強引に突破する時に使えますが、今回は火力に努力値を割いていないので積んでもパワー不足に陥りがちです。
・電磁波
呼んでしまうラティなどの高速ATに刺さります。ボルチェンと被るので使い勝手は難しいですがやはり強力です。
・どくどく
突破が難しい耐久型に。ボルチェン使えるんでいるかどうかは正直微妙。ほぼカバピンポ。
- 持ち物考察
・食べ残し
繰り出し回数と身代わり回数確保のために使います。砂ダメを食らわず、霰ダメを相殺するので使い勝手は良いです。
・シュカのみ
地震半減用に。陽気ガブの地震は耐えるので珠ドリュ用になります。
・オボンの実
即効性の回復が欲しい時に。確定数ずらしに使えます。
- ダメージ計算
物理耐久
A252ガブリアスの逆鱗 確定5 割合: 20.9%〜24.8%
同ガブリアスの地震 確定2 割合: 69.4%〜83.9%
襷ドリュウズの地震 確定2 割合: 78.7%〜94.3%
珠ドリュウズの地震 確定1 割合: 102.5%〜122.7%
A252鉢巻きヘラクロスのインファイト 確定1 割合: 134.7%〜159.5%
同ヘラクロスのメガホーン 乱数6 割合: 16.5%〜19.6%
A252テラキオンのインファイト 確定2 割合: 83.9%〜99.4%
意地っ張りA252鉢巻きハッサムの蜻蛉 乱数9 割合: 9.8%〜11.9%
特殊耐久
眼鏡ラティの流星群 乱数2 割合: 59.5%〜70.4%
珠スターミーのハイドロポンプ 確定2 割合: 74.6%〜89.1%
C252ユキノオーの吹雪 乱数3 割合: 29.5%〜35.2%
珠ゲンガーのシャドーボール 乱数3 割合: 29.5%〜35.2%
- 立ち回り
主に物理半減読みで繰り出して身代わり、流し先の相手を見て攻撃するかボルチェンするか判断します。
有効打のない地面(カバやラグ)が来たら身代わりが残っている状態で交換して下さい。ほぼ確実に地震が飛んできますので浮遊、飛行で無償降臨のチャンスです。
ガブグライに対してはめざ氷を撃って下さい。このときの行動順でスカーフか否かの判断が出来ます。スカーフなら技に応じて交換などを、スカーフ以外ならそのままめざ氷を撃てば勝てます。
S108あるのでスカーフかどうかの判断が出来て持ち物の判断に便利です。終盤の掃除も可能。
ラティが来ても身代わりがあるのでボルチェンで味方を安全に繰り出せます。
シャンデラ、ゲンガー、ラティ、水ロトム、ギャラなんかと組ませると相性が良いです。
まだまだ拙いかも知れませんが参考になれば幸いです。
今回はかなり扱いが難しかったので指摘があればどんどんお願いします。
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