はじめに
- この育成論において出てくるポケモンは全て理想個体を前提としています。
- HABCDS等の略称を使わせていただきます。
- ダメージ計算はトレーナー天国様のサイトを使用させていただいています。
前置き
こんにちは。
3度目の投稿となります。ノア殿と申します。
今回は拘り眼鏡を採用したラティオスの育成論を投稿させていただきます。猛威を奮った5世代からの環境の変化によって採用が著しく落ちているポケモンですがスペック自体は非常に高く十二分に戦えるポケモンだと考えております。
第6世代のラティオス
6世代におけるラティオスですが環境の変化による逆風がかなり強く不利な点が多いです。
- 新タイプフェアリーの登場
これまでの竜技は半減できるポケモンが非常に少なくどのPTにおいても一貫しやすい技でした。しかし6世代から登場したフェアリーが竜技を無効に出来るタイプであるため前作ほどの一貫性が無くなりました。
- 不利な相手の増加
先制技として不意打ちをもつポケモンが多くメガシンカによる火力上昇・フェアリー追加で竜技に耐性を持つクチート,同様に不意打ちを使えてメガシンカを手に入れ環境の中心にいるガルーラ,その他鋼タイプによる耐性で流星群に対して後出し性能+一致先制技で弱点をつけるギルガルド,新タイプフェアリー+高いD種族値を持つニンフィア,特性による先制一致技を使う事ができるファイアロー,ラティオスより早く一致で弱点をつけるゲッコウガ等前作に比べて不利な相手が増えた事で相対的に動きづらい環境になっています。
特に命の珠を持ったゲッコウガと鉢巻特化ファイアローには上から確定1発をとられるため相性はかなり悪いです
- 特殊技の弱体化
流星群を初めとした特殊技全体に威力減少の補正がかかりめざめるパワーの威力も60に固定になりました。これによって特殊技を主力にすえるラティオスも結果として火力が落ち前作ほどの圧力をかけるのは難しくなりました。
以上の通り環境の変化をもろに受けたため使用率もそれに応じて減少,以前ほどの活躍が出来なくなりました。
それでも130というCの種族値から放たれる一致流星群の火力は相応の物があります。
無効・半減できる相手が増えたとはいえ半減以下に出来ないポケモンが眼鏡ラティオスのそれを受けるのは相手に対してかなりの負担をかける事ができますが流星群に頼る戦い方では現在の環境にはついていけないため流星群以外の攻め手や役割を明確に持つ必要があります。
採用理由
- サイクル崩し
C130+眼鏡流星群の火力を主軸に受けに来た相手に負担をかけてサイクルを崩すこの型のラティオスの基本となる役割です。但し前述の通り竜技のみでは不利な相手が増えたためサブウェポンで技範囲を広く持つ必要があります。
- トリックによる受け崩し
拘りアイテムを持つためそれを相手に押し付けるトリックとの相性は抜群です。トリックによる押し付けを可能にする事で択が増え,動きに幅が出て扱いやすくなります。
持ち物
トリックによる押し付け,相手に負担をかけるためにも拘り眼鏡で確定です。
眼鏡と珠の違いについて
基本的に火力に補正を欠けるアイテムとして眼鏡のほかに命の珠が挙げられます。なので珠との差異について軽く触れておきたいと思います。
・珠のメリット
○撃ち分けが出来る
単純に技を縛られないので竜技を撃ったらフェアリーなり鋼が出てきて交代せざるをえない状況にならずに済みます
・珠のデメリット
○耐久が落ちる
攻撃の度にHPが減っていくので受け出しも相応に難しくなります。また先制技にも更に弱くなり,サイクル戦が続く中で先制技に縛られやすくなります。
・眼鏡のメリット
○火力補正が高い
珠よりも火力補正が更に高いので相手にかかる負担が珠より上になり結果として相手のサイクルの崩壊が早まります。
○トリックによる受け崩し
ポリ2,ラッキーといった輝石に耐久を依存しているポケモンの他,耐久ポケモン相手にこだわりアイテムを押し付けることで相手に対して耐久としての役割破壊が可能になります。
・眼鏡のデメリット
○技が縛られる
こだわりアイテムを持つので当然の事ですが技が縛られるためこちらが不利な相手を受け出しされると交代せざるをえないので相手に1ターンの猶予を与えてしまうこと・こちらの交代ポケモンに負担がかかること等相手の行動をある程度読む必要があります。
総じて扱いやすいが耐久が落ちる珠・多少の扱いづらさが目立つが火力が出てトリックで戦術に幅を出せる眼鏡に分かれるかと思います
努力値及び性格
- 努力値・性格
性格:臆病
パターン1:CS252 B6
実数値
H155 A× B101 C182 D130 S178
一般的なCS全振りです。基本的に上からの負担掛けのため最速,Cは全振りです
パターン2:CS248H14
- 実数値
H157 A× B100 C181 D130 S177
同じくCS全振りですが此方はめざ炎採用時の振り方です。
めざ炎を採用しない場合は1を,採用する時は2の振り方でで努力値を振ります。
技構成
確定技
- 流星群
タイプ一致であり特殊竜技の最高打点。
ラティオスを語る上で外せない技の1つなので確定です
選択確定技
- サイコショックorサイコキネシス
タイプ一致の第2の主力技です。
サイコショックは特殊技を受けに来るハピナス・カビゴン・ニンフィアといった特殊受け全般に刺さる技なのでサイコショックの方が優先度は高いです
選択技
- トリック
拘りアイテムとの相性の良い技です。ムドー等の受けポケの機能停止だけでなく輝石を持ったポケモン等比較的広い範囲の相手を縛れるので優先度は高いです。
- 雷・10万ボルト
水タイプ及びキッスへの有効打になりますがこれ以外に打ちたい相手がいないのでピンポ採用に近いものがあります。
しかし竜技読みで受けに来るマリルリには10万ボルトでも決定打になりうる技です
- めざめるパワー
ラティオスのサブウェポンの筆頭に挙げられる技です。採用するならタイプはほぼ炎一択。
威力が低下しましたが受けに来る事があるナットレイやハッサムを見るなら必須です。
- 波乗り
竜技との相性補完に挙がる技で受けに来る鋼ポケモンやバンギラスに刺さります。
タイプ一致ではなく威力も控えめなので火力はそこまでではありませんが受けに来るポケモンに対して一貫性があります。
- シャドーボール
タイプ相性の変更で一貫性の増した技ですが威力が低めで弱点をつけるクレセリアやギルガルドでも一撃で倒す事はできません。
- 寝言
メガフシギバナ・キノガッサといった催眠技に対して強くなるという意味で有用です。
催眠技を持つポケモンに対して役割を持てます。
- 置土産
自主退場技で後続の積みの起点を作ります。トリックで拘りアイテムを押し付けてから使うのが基本で最初からホイホイ撃てる技ではないです。
他にも竜の波動が候補に挙がる技ですが技範囲が狭まってしまうので今回は候補から外しました。
ダメージ計算
与ダメ
- 流星群(ドラゴンタイプは弱点技につき軒並み確定1発なので省略します)
H252ファイアロー
121.6%〜143.2%
4振りカイリュー(マルスケ込)
121.6%〜143.2%
H252水ロトム
100%〜118.4%
D4振りメガリザードンY
96%〜113.7%
- サイコショック
H252メガフシギバナ
93%〜110.1%
H252ニンフィア
71.7%〜85.1%
B252ハピナス
60%〜70.9%※性格補正無
54.8%〜64.8%※性格補正有
無振りカビゴン(AD振りを想定)
61.7%〜73.1%
H252ヌメルゴン
69%〜82.2%
- サイコキネシス
H252メガフシギバナ
106.9%〜126.2%
H252チョッキローブシン
102.8%〜122.6%(サイコショックでも確定です)
H244マリルリ(HPの実数値を偶数調整した個体)
45.1%〜53.8%
- めざめるパワー(炎を想定)
H252ナットレイ
99.4%〜119.3%
H236ハッサム
141.7%〜169.1%
HD特化されても87.5%の高乱数です
- シャドーボール
H252シールドギルガルド
59.3%〜70.3%
H252クレセリア
49.7%〜58.6%
- 波乗り
H252バンギ
50.2%〜59.9%
H252ヒードラン
73.7%〜87.8%
- 雷/10万ボルト
H252トゲキッス
87.5%〜103.1%/70.8%〜84.3%
H252ギャラドス
※/154.4%〜182.1%
※:雷は10万ボルトの時点で確定一発なので省略させていただきます
H244(偶数調整)マリルリ
109.7%〜129.1%/89.3%〜105.8%
被ダメ
- 補正無A252ガブリアス
岩石封じ
26.4%〜31.6%
- A特化バンギラス
ストーンエッジ
73.5%〜87%
- A特化マンムー
こおりのつぶて
58%〜69.6%
- 補正無C252ゲッコウガ
冷凍ビーム
78.7%〜94.1%
102.5%〜122.5%(命の珠所持時)
- A特化ギルガルド
かげうち
65.8%〜77.4%
50.3%〜59.3%(無補正無振り)
- A特化メガハッサム
バレットパンチ
48.3%〜56.7%
※めざ炎を採用していない場合はかなり不利な相手に変わります
- A特化鉄拳ローブシン
冷凍パンチ
90.3%〜107%
鉄拳ではない,若しくは根性非発動で確定2発になります
運用
基本は先発,後ろに控える場合は特殊技か特性の浮遊で地面技が無効なのでそれらを狙って後出しも可能です。
ドラゴンタイプということでそれなりの耐性はありますが元々物理耐久が心許ない事に加えてメガシンカの影響で物理火力がインフレ気味の現環境では特殊技を狙って受けに行く必要があります。
加えて6世代からタイプ相性の変更で悪霊が鋼に等倍になり一貫性が増したことで前世代に比べて弱点を付かれやすくなってもいるのでそこには留意しておいたほうが良いかもしれません
受けのポケモンとの対面ではトリック,そうでなければ後ろのポケモン次第で流星群やサイコショックといった一致技で相手に負担をかけていきます。
置土産を採用した場合はHPが残り少なくなったり役割を終えた時に置土産で退場して後続の起点作りをします。
相性の良いポケモン
- ハッサム
通称ラティハッサム
相性補完に優れた組み合わせで5世代から存在していました。
6世代でも優秀な組み合わせですがタイプ相性の変更で悪霊が一貫してしまうのでそこだけは注意です
- ヒードラン
ハッサムと同じく相性補完に優れた組み合わせですがステロを撒けるのでサイクル戦に強くなる・唯一のフェアリー4分の1耐性があるなどラティオスとの補完はかなり優秀ですがこちらも悪霊が一貫します
- カイリュー等の積みアタッカー
置土産を採用する事前提ですが起点を作れるので積みアタッカー全般との相性は良好です。
最後に
以上で育成論の方は終了となります。
6世代での環境変化についていけてないポケモンだとは思いますがそのスペックとトリック,サブウェポンをうまく扱えればまだまだ戦えるポケモンです。
ここまで閲覧して頂きありがとうございました。
コメント返しですが反応が遅れることがございますのでその点だけはご了承いただきたく思います。
備考
2014 4/27 22:45 投稿
2014 4/28 18:55 誤字と努力値のミスを修正,候補技とダメージ計算に雷・10万ボルトを追加しました
2014 4/30 21:50 技の確定欄と努力値を変更,育成論内に一部加筆・修正を加えました。
2014 7/21 19:45 珠と眼鏡の違いについての項目を追加,役割の部分に一部加筆修正を加えました