- 指定がない限りすべてのポケモンの個体値を6Vと仮定します。
- 攻撃、特攻のランク補正は↑(上昇)、↓(降下)とします
- 性格よりステータスの補正は+、−とします。
- HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早はH/A/B/C/D/Sと表します。
はじめに
こんばんは、Shinです。
前回投稿させていただきました、アンコール×きあいパンチでは役割が曖昧、環境対応性や使い勝手などの問題がありましたので、今回は新たにいわゆるテンプレ型ゴウカザルの育成論を投稿させていただきます。
まだ考察について少しあまい部分があるかもしれませんが、お気軽に指摘していただければと思います。
また、不要という意見が多い場合は削除します。
ゴウカザルといえば
第四世代御三家の一員で2匹目の炎/格闘複合タイプを持つポケモンです。1匹目はみなさまご存じのように第三世代で同じく御三家として登場したバシャーモです。同じタイプではありますが、運用についてはバラバラで特に意識する必要はないと思われます。
比較的に高いACSと対照的にHBDが低く、典型的な速攻アタッカーと言えますが、耐性のほうがそこそこ優秀で後出しなどで流しの役割を果たすことも可能です。
第六世代ではフェアリータイプが追加され、炎/格闘にとって耐性はあまり変わりませんが、格闘技が通らないということからやはり逆風と言いかねません。さらに、だいもんじの威力が120→110に、オーバーヒートでは140→130になり、特殊のほうでは若干劣化気味です。同じく第六世代では御三家の夢特性と遺伝技の両立が可能になったことによって、アンコール×きあいパンチ(等倍威力270)という今までのない超火力を出すこともできるようになりました。しかし、単体では機能しないことが多く、ゴウカザル本来が持つべき攻撃範囲が広いという性質が十分に生かせなくなります。
ちなみに、アニメではシンジに捨てられたヒコザルがサトシとともに成長し、最後のシンオウ・スズラン大会でサトシのエースとして活躍したシーンが印象に残っている方も多いのではないかと思います。
持ち物
技を自由に使うことができ、やや不足気味の物理・特殊火力を同時かつ最大に補うため、命の玉の一択とします。
採用理由
1.現環境のトップメタに対する強み
豊富な技を操り、現環境のメガガルーラ、サザンガルドといったトップメタに対して有効打を持ち、優位に立つことができます。
2.型の多様性
同じく豊富な技を覚える器用さで相手にとって型を絞ることが難しいです。
3.積み相手や受けに対する強み
意外かもしれませんが、ゴウカザルは現環境における数少ない速いアンコール使い手で、変化技読みで後出しし、相手を縛ってから上から叩きつぶすことができます。また、ちょうはつも覚え、多くの受けに強いです。
性格、努力値
性格 むじゃき
努力値 A102,C196,S212
実数値 151/137/91/149/81/170
CオーバーヒートでH252守ギルガルドを確1に調整、くさむすびで多くの4倍相手(特に水/地面)を確1にできます。
S最速ガブリアス抜き
A残り、H252メガガルーラをインファイトで高乱1(75%)。ちなみに確1にするにはA156↑が必要あります。
また、AよりCのほうを優先する理由は、多くのトップメタに対して一致等倍・抜群、不一致抜群の確定数はあまり変わらないからです。守ギルガルドを確1(102.9%〜121.5%)まで意識するのは、現環境では弱点保険ギルガルドが多く、仮に確1で落とせなかった場合(乱1の最高確率でも87.5%)、シャドーボールで討ちかえされるだけでなく、(影打ちによる)後続への負担もかなり多いことと、H252メガガルーラがH252ギルガルドに比べて同種族のなかでは相対的に割合が少ないからです。
技構成
確定技
- インファイト
安定したタイプ一致技。等倍であれば、多くの相手を確2に。レベル技
- オーバーヒートorだいもんじ
だいもんじでは守ギルガルドを確1できない。オーバーヒート読み外しによる特攻↓↓は少し気になる所で一長一短。個人的にオーバーヒート≧だいもんじ。わざマシン
選択技
- 草結び
ゴウカザルが呼びやすい水や地面タイプへの有効打。相手体重依存。わざマシン
- かみなりパンチ
夢特性で威力が75→90に。ギャラをはじめ、多くの飛行タイプへの有効打。採用する場合は鉄拳も選択肢に。遺伝技
- ストーンエッジ
相性補正に優秀なサブウェポン。ファイアローをはじめ、多くの飛竜への交代読み。命中、PPに不安あり。わざマシン
- とんぼ返り
エスパーへの交代読み、逃げ用。サザンガルドに強力。わざマシン
- マッハパンチ/真空波
タイプ一致の先制技。夢特性によるマッハパンチの実質等倍威力が72に。レベル技/第四世代教え技(夢特性では習得不可)
- めざめるパワー(氷)
地面/竜、飛行/竜対策、確1にできる相手は少な目。ちなみに、C252でH4ガブリアス(184-105)はダメージ: 177〜213→96.1%〜115.7%(81.3%)。わざマシン
- アンコール
変化技読みで後出しして相手を縛る。速いため決まりやすい。遺伝技
- ちょうはつ
耐久/受け、積み対策に。わざマシン
- みがわり
様子見、猛火発動。優先度低。わざマシン
- 剣の舞/わるだくみ
物理型(重視)/特殊型(重視)に、枠的に厳しい。わるだくみは採用する場合はだいもんじ確定。わざマシン/レベル技
- フレアドライブについて
オーバーヒート/だいもんじより命中率が安定で、威力も高いのですが、現環境では物理受け(特にゴツメヌオー、ヤドラン)の使用率が高いため、反動ダメージ+ゴツメダメージ+玉の1/10固定ダメージで非常に脆弱になってしまいます。また、本来ならオーバーヒート/だいもんじで確1で落とせる相手がフレアドライブでは確1取れなくなることもよくあります(特にエアームドや物理メガボスゴドラ)ので、今回は割愛させていただきます。
ダメージ計算
ダメージ計算はトレーナー天国のダメージ計算機を使用しています。
フィルターなどの常時発動特性は特性込で計算します。
- 与ダメ
インファイト
H252メガガルーラ(212-120)
割合: 96.1%〜115.7%(75%)
特化ラッキー(257-62)
割合: 72.8%〜85.9%(タマゴ産み×1込みでは乱2)
特化メガボスゴドラ(177-310)
割合: 33.8%〜40.6%
H4ガブリアス(184-115)
割合: 57%〜67.9%
H4サザンドラ(168-110)
割合: 129.7%〜154.7%
H4バシャーモ(156-90)
割合: 85.8%〜102.5%(18.8%)
特化水ロトム(157-174)
割合: 44.5%〜52.8%(26.2%)
特化ウィンディ威嚇↓(197-145)
割合: 28.4%〜34.5%(2%)
H4ウィンディ威嚇↓(197-100)
割合: 49.3%〜58.4%(98%)
H4ムクホーク威嚇↓(161-90)
割合: 55.9%〜66.4%
H252ファイアロー(185-91)
割合: 35.6%〜42.1%
[オーバーヒート/だいもんじ](もうか:HP1/3以下で威力×1.5)
H252守ギルガルド(167-170)
割合: 102.9%〜121.5%/割合: 85.6%〜102.9%(6.3%)
(D4振りの場合はC204で確1)
H252メガクチート(157-115)
割合: 159.2%〜188.5%/割合: 134.3%〜159.2%
H252エアームド(172-90)
割合: 183.1%〜217.4%/割合: 155.8%〜186%
特化メガボスゴドラ(177-145)
割合: 83.6%〜98.8%/割合: 70.6%〜83.6%
H4トゲキッス(161-135)
割合: 66.4%〜78.2%(↓↓込みで確2)/割合: 46.8%〜55.7%(71.9%)
H252メガフシギバナ(187-140)
割合: 55.6%〜66.8%/割合: 45.9%〜55.6%(68.8%)
H252クレッフィ(164/107)
割合: 161.5%〜192%(壁、食べ残し、↓↓込みで確2)/割合: 137.8%〜163.4%
H252グライオン(182-95)
割合: 81.8%〜97.2%/割合: 69.2%〜81.8%
H4ボルトロス霊獣・化身(155-100)
割合: 91.6%〜109%(56.3%)/割合: 78%〜92.9%
H4サザンドラ(168-110)
割合: 38.6%〜45.8%/割合: 32.7%〜38.6%(98.3%)
[草結び]
H252カバルドン(215-92)
割合: 88.3%〜105.1%(31.3%)
H252ラグラージ(207-110)
割合: 102.8%〜123.1%
H252ヌオー(202-85)
割合: 136.6%〜162.3%
H252ヤドラン(202-100)
割合: 57.9%〜69.3%
H252マリルリ(207-100)
割合: 42.5%〜51.6%(5.1%)
H252トリトドン(218-102)
割合: 55%〜66.9%
ストーンエッジ
H252ファイアロー(185-97)
割合: 160%〜191.3%
H4メガリザードンY(154-98)
割合: 179.2%〜212.9%
H4メガリザードンX(154-131)
割合: 67.5%〜81.1%
H4トゲキッス(161-115)
割合: 72.6%〜86.9%
H4オンバーン(161-100)
割合: 83.8%〜100%(6.3%)(A252で割合: 95%〜113%(75%))
H4ボルトロス霊獣・化身(155-90)
割合: 95.4%〜114.1%(75%)
H4ムクホーク威嚇↓(161-90)
割合: 62.7%〜74.5%
特化ウィンディ威嚇↓(197-145)
割合: 31.4%〜38%(91.4%)
H4ウィンディ威嚇↓(197-100)
割合: 54.8%〜65.6%
H252ギャラドス威嚇↓(202-99)
割合: 45%〜53.9%(39.8%)
特化ギャラドス威嚇↓(202-144)
割合: 30.6%〜37.1%(70.9%)
かみなりパンチ(鉄の拳:×1.2込みで計算)
H252ギャラドス威嚇↓(202-99)
割合: 82.1%〜98%(A252で割合: 92.5%〜110.8%(62.5%))
特化ギャラドス威嚇↓(202-144)
割合: 56.4%〜69.3%
[とんぼ返り]
H4サザンドラ(168-110)
割合: 52.3%〜61.9%
H252守ギルガルド(167-170)
割合: 3.5%〜4.7%
H252カラマネロ(193-108)
割合: 91.7%〜110.3%(50%)
H4ラティアス(155-110)
割合: 56.7%〜67%
H4ラティオス(155-100)
割合: 61.9%〜73.5%
H4エーフィ(141-80)
割合: 82.9%〜99.2%(A252で割合: 95.7%〜114.1%(75%))
H4アグノム(151-90)
割合: 68.8%〜82.7%
特化クレセリア(227-189)
割合: 22.9%〜27.3%
特化ユクシー(182-200)
割合: 26.9%〜32.9%
[めざめるパワー(氷)]
H4ガブリアス(184-115)
割合: 93.4%〜110.3%(50%)
H4カイリュー(167-120)
割合: 87.4%〜105.9%(18.8%)(マルスケ込みで確2)
H4ボーマンダ(171-100)
割合: 103.5%〜124.5%
H4ランドロス霊獣・化身(165-100)
割合: 107.2%〜129%
H252グライオン(182-95)
割合: 102.7%〜123%
- 被ダメ
[物理]
A4ギルガルド(171)影打ち
割合: 28.4%〜34.4%
特化鉢巻ハッサム(200)つばめがえし/バレットパンチ
割合: 99.3%〜117.8%(93.8%)/25.1%〜29.8%
特化マリルリ(112)アクアジェット
割合: 75.4%〜88.7%
特化メガクチート(172)じゃれつく
割合: 127.1%〜149.6%
特化玉ウィンディ(178)インファイト
割合: 76.8%〜90%
無振りエアームド(100)ドリルくちばし
割合: 67.5%〜79.4%
無振りメガボスゴドラ(160)ヘビーボンバー
割合: 39%〜46.3%
[特殊]
特化ギルガルド(222)シャドーボール
割合: 82.1%〜97.3%
C252メガゲンガー(222)ヘドロ爆弾
割合: 92%〜109.2%(56.3%)
特化メガフシギバナ(191)ヘドロ爆弾
割合: 79.4%〜94%
メガネ特化水ロトム(172)10まんボルト/ボルトチェンジ
割合: 107.2%〜127.1%/ 84.1%〜99.3%
C252サザンドラ(177)流星群
割合: 105.9%〜125.1%
相性のよい味方
- ギャラドス
相性補完が比較的優秀で、更にいかく特性のおかげで多くの物理アタッカーに流し性能を持ちます。そこから竜舞や直接攻撃で圧力をかけていく。
- バルジーナ
ゴウカザルの弱点である地面、エスパーを無効にし、物理受けとして相手に嫌がらせをしていきます。
- 水ロトム
相性補完が非常に優秀で、ゴウカザルが呼びがちなファイアローや多く水ポケモンに対して流し性能を持ち、効果抜群な攻撃技も一揃え。
運用
現環境使用率の高いメガガルーラ、ギルガルドといったトップメタとの対面で優位に立つことができます。
また、豊富な技と比較優秀な耐性を駆使し、先発、死出し、後出しで有利な相手に圧力をかけていくことができます。更に型が絞り辛いため、不利に見えそうな相手でも優秀な攻撃範囲で相手の弱点を突いて突破できるのは魅力です。
また、積み技については、耐久が低いので、相手の交代読みで積むか、味方のサポート(壁など)を受けてから積んだ方が少し安定かと思われます。
終わりに
ゴウカザルは覚えられる技が多く、攻撃性能もそこそこ優秀で、数少ない器用かつ器用貧乏にならないポケモンの一匹です。また、現環境のトップメタであるメガガルーラとギルガルドにつよく、見せ合いの際にも間接的に相手の選出が縛られたりすることがしばしばあります。味方とのかみ合いがうまくハマれば、相手をより楽に突破できると言えましょう。ある程度読みの自信がある方には非常に使いやすいのではないかと思います。まさに闘神というように、格闘タイプの中では相対的に多くの場面で常に相手に圧力をかけることができます。みなさまもよろしければ使ってみください、そしてゴウカザルの魅力を感じてください。
※この育成論の作成にあたっては、destiny様をはじめ、多くの方からご意見をいただきました、この場を借りて厚くお礼申し上げます。