はじめに
- 今回が初めての育成論投稿となります。こういったものを書くことに関してはまるで素人なので、コメントでの指摘等お待ちしております。
- この論に出てくるポケモンは特に記述がない限り理想個体を想定しています。
- ダメージ計算はダメージ計算SS、Soldier Calc.を使用しています。
- 非公式な略称や単語を使用します。(DM=ダイマックス)
ドクロッグドクロッグとは
4世代にて初登場したぶさかわ毒ガエルポケモン。進化前のグレッグルグレッグルはアニメでも登場し、タケシの新しい扉を開けてしまったことで有名(?)ですね。「毒・格闘」という固有タイプと特性「乾燥肌」が特徴のポケモンですが、その耐性と特性の回復を生かせるほどの耐久は無く、火力も素早さも中途半端…と少し残念な性能になっています。その為ランクマッチではほとんど見かけることはありません。そんなドクロッグの育成論が一つも投稿されていないのを寂しく思い、どうしてもドクロッグを使ってあげたいと色々と試行錯誤した挙句、襷カウンターをすることで中途半端な耐久と火力を気にならなくする型が一番使いやすいと感じたので、ご紹介させていただきます。
コンセプト
- 上記の通り、相手の物理アタッカー(特にダイマックスを切った相手)に対して死に出しし、襷で耐えてカウンターで粉砕するというごく一般的な襷カウンターの動きが基本となります。
- 特性乾燥肌によって水技に対して襷を持ったまま後出しさせることができます。ギャラドスやウオノラゴンといった水物理エースに対してこちらの損害を出さず襷カウンターを決めることができるだけでなく、S85というある程度の素早さと毒・格闘技を一致で打てることによりラプラスやカプ・レヒレにも水技受け出しで有利に出ることができます。
- 先程も書きましたが、Sにあまり振らないような中低速ポケモンを抜けるだけの素早さと、先制技「不意打ち」を覚えることにより、襷が潰れた後もある程度仕事ができます。
- ドクロッグ固有のタイプ・特性の組み合わせにより水ウーラオス(いちげき)の水流連打で襷を貫通されることがなく、(この型においては副産物に過ぎませんが)毒突きを持たないドヒドイデを完封することができます。
- 襷カウンターは読まれると立ち回りで容易に対策されてしまいます。しかしこのドクロッグはマイナーポケ故に型が読まれないという利点がある為、高確率で役割を遂行することができます。
差別化
他の襷カウンターをするポケモンとの差別化ですが、上記コンセプトの二つ目である水技を読むことで後出ししても襷が残る点が最も大きい差別化ポイントです。
また同じく水技を透かせる襷カウンター持ちにトリトドンが挙げられますが、襷カウンターをする前後の動きが全く違う為それで差別化とさせていただきます。(参考:みね様のトリトドン育成論→育成論ソードシールド/580)
もちろん型が読まれにくいのもポイントです。
構成
- 特性
乾燥肌
他に有用な特性が無いのもあり、乾燥肌で確定。上記の通り、水技を読んで無償で後出しできるということが今回のドクロッグの肝でもあります。
- 持ち物
気合の襷
コンセプトの為確定。
- 性格、個体値
まずカウンター火力を上げるためにBの個体値は0が望ましいでしょう。
寂しがり
カウンターのダメージを伸ばしつつ、カウンター後の攻撃火力を少しでも上げるために寂しがりです。最速にする型も考えましたが、トゲキッスに上から抜群技を打てるぐらいしかメリットが思いつかず、実際対面で居座ってくるトゲキッスはスカーフかダイマックスを切ってくるものが多かったので今回は不採用としました。
このようにして物理耐久を下げても襷で耐えるので問題ありませんが、その場合Hに極振りしても無補正A252珠ドラパルトのドラゴンアローで襷ごと持っていかれてしまうので注意してください。
- 努力値配分
H→108…下記参照
A→244…火力確保のため余りをぶっぱ
S→156…最速バンギラス(一応テッカグヤも)抜き
Hの調整先は、ダイマックスを切る可能性がある物理アタッカーをカウンター+1発で倒せるラインとしました(今回はドサイドンまで、H4ダイマックスギャラドスをカウンターのみで落とせるのは偶然)。詳細はダメ計の項目にて後述します。
※アタッカー型のHA振りダイマックスアーマーガアはH228カウンター+不意打ちで突破できますが、ビルドを積まれると無理なので対象外とさせていただきました。
Hをわざわざ調整してまでSに振ったのは、襷カウンター後も仕事ができる可能性を少しでも残しておきたかったからです。
- 技構成
確定技
・カウンター…本育成論のコンセプトとなる技。ゴーストタイプには無力です。
・不意打ち…カウンターで仕留めきれなかった分を削り切るだけでなく、出てきた2体目にも負荷をかけられます。
準確定技
・ダストシュート…普通に殴っていく際のメインウェポン。毒づきだとH252アシレーヌカプ・レヒレを落とせない為命中不安ですがこちらを推奨します。
・クロスチョップor瓦割りorけたぐり…一致で打てる格闘技枠。ダイマックスしたドサイドンバンギラス等のカウンターで削りきれなかった分を確実に詰めたいので基本的には瓦割りですが、ダイマックスカビゴンをカウンター込みで倒すには、命中不安ですがクロスチョップの火力が必要です。また非ダイマックス相手にはけたぐりの方が通ることが多いです。例えばラプラス相手だと、ダイマックスしないならけたぐりで高乱数1で落とせますが、ダイマックスするならオーロラベールを剥がす為瓦割りがあると便利です(ダイマックスラプラスは流石に削りきれませんが)。確定欄は瓦割り。
選択技
・挑発…コメント欄より。拘ったウオノラゴンのエラがみを透かしたあとの交代先に撃って起点回避出来ます。不意打ちとのシナジーもあって優秀ですが、攻撃技を1つ削るのがすこし厳しいです。
・フェイント…コメント欄より。増えまくったエースバーンをはじめとした、襷&先制技持ち高速アタッカーをそのまま倒せます。不意打ちとの選択になりますが、上記の状況以外では火力がほとんど出ません。ダイマアタッカーを仮想敵の主軸とするならば不意打ちで良いと思います。
カウンター及び+1発で落とせる相手
襷発動まで削られることを前提とするため、カウンター火力は342で計算しています。
こちらは細かい計算は省略させていただきます。
(指定がない場合相手は全てDM状態)
- カウンターのみ
H種族値95以下でH4振り(DM時のHP342以下)のポケモン
エースバーンランドロス(化身)ボーマンダバシャーモサンダー(ガラル)ボルトロス(化身)カイリューカミツルギギャラドスホルードオノノクスアイアントパッチラゴンカマスジョーシルヴァディ
H252ツンデツンデ
及びダイマックスをしない物理アタッカー全般(ゴーストと連続技持ちは除く)
- カウンター+不意打ち
H種族値96以上でH4振り(DM時のHP344以上)、かつドクロッグより速いポケモン
ガブリアス水悪ウーラオス(いちげき)ゴリランダードリュウズヒヒダルマ(ガラル)マンムーエンテイウォーグル
不意打ちが抜群で入るH252メタグロス(瓦割りでも突破可)
- カウンター+瓦割り
耐久振りが多く、かつドクロッグより遅いポケモン
H252ブリザポスドサイドンバンギラス(砂嵐を解除しておく必要あり)
- カウンター+クロスチョップ
H252大カビゴン(食べ残し込み)
- 襷カウンター+1発で倒せない相手
混乱実持ち大カビゴン…クロスチョップでも削りきれません。
ビルドアップを積んだHA大アーマーガア…ダイジェットを打たれる可能性が高いので不意打ちを強制されますが、落とせません。
オボン持ちHベース大ギャラドス…最近よく見かけるようになった型。居座ってダイマックスされると厳しいです。
ダメージ計算
- 与ダメージ
メインの戦法ではありませんが、ダメージの目安として
・ダストシュート
H252アシレーヌ 132.6~157.2% 確定1
H252カプ・レヒレ 98.3~116.3% 乱数1(87.5%)
H4トゲキッス 126.7~149.0% 確定1
H252サンダー 56.3~67.0% 確定2
H252ウォッシュロトム 59.2~69.4% 確定2
・不意打ち
H4ドラパルト 59.7~70.7% 確定2
B4レイスポス 65.1~77.7% 確定2
H4ミミッキュ 35.1~41.9% 確定3
H252ギルガルド(シールド) 34.7~41.9% 確定3
・瓦割り
H252カビゴン 65.1~77.1% 確定2
H4サザンドラ 79.7~94.0% 確定2(+不意打ちで乱数)
H252ガオガエン 66.3~78.2% 確定2
HB特化輝石ポリゴン2 34.3~40.6% 確定3
・けたぐり(瓦割りで突破できない相手を主に記載)
H252カビゴン 103.3~122.0% 確定1
H4パルシェン 80.9~95.2% 確定2
H252ラプラス 99.5~117.2% 乱数1(87.5%)
H4サザンドラ 107.1~126.1% 確定1
HB特化ナットレイ 54.1~64.0% 確定2
- 被ダメージ
使い方
上記のダメージ計算等を参考に、死に出しから襷を楯に2行動で落としていくのが基本の動きとなります。ここで水技を読めれば無償で出すことができるため、数的有利を取りやすくなります。そのため物理ストッパーでありながら、現環境に多い水特殊勢カプ・レヒレアシレーヌウォッシュロトムラプラスにも後出しから役割を持つことができます。
わざと水が重そうに見えるパーティを組んで選出段階から水を誘い、このドクロッグで打ち返すのも面白いかもしれません。
襷持ちポケモン全般に言えることですが、ステロや砂といったスリップダメージを受けると機能しなくなってしまうため、その部分のケアは必要となってきます。
冠環境解禁について
- 向い風
・サンダーウツロイドアーゴヨンファイヤー(ガラル)といった抜き性能の高い特殊エースの増加
・カイリューボーマンダサンダー(ガラル)といったダブルウィング使用者の増加
・元々多かったカバルドンが帰ってきたことに加え、ランドロス(霊獣)ラグラージガブリアスウツロイドヒードラン等の優秀なステロ巻き要員の増加
- 追い風
・新たな主要仮想敵であるカプ・レヒレの使用率が非常に高い
・環境全体として水技の通りが良い=水の一貫切りという役割を持たせられ、無償降臨がしやすい
・環境にいるカウンターで倒せない高耐久物理アタッカーメタグロスブリザポスバンギラスカビゴンに悪or闘が抜群で入る(=カウンター+1発で倒しきれない役割対象が少ない)
総評としては、仕事ができなくなってしまう状況は以前より増えたものの、役割対象に対しての能力は落ちていないと言ったところでしょうか。選出機会は以前より減ってしまいそうですが、しっかりと相手を選んで投げればまだまだ活躍させられると思われます。
おわりに
最後まで読んでくださりありがとうございました。
繰り返しになりますが、今回が初めての育成論投稿となり不慣れな部分も多々あると思いますので(特にダメ計)、質問・指摘等どんどんコメントしていただけると助かります。必要に応じて追記・修正を行いより良い育成論にしていこうと思います。
読まれにくく好き放題暴れられる快感はマイナーポケモンならではの醍醐味ですので、この育成論を機にドクロッグの魅力に気づいてもらえることを願っております。
【追記】
'20/5/27 21:10…選択技候補に「挑発」を追加
'20/6/9…選択技候補に「フェイント」を追加
'20/11/…冠の雪原環境解禁に伴い仮想敵の追加・修正、項目【冠環境解禁について】を追加、努力値振りを若干改定