みなさんはじめまして、はんぺんと申す者です。
近頃伝説環境が続きますがお元気でしょうか。この度は近頃流行りのザシアン対策を考えまして、汎用性の高いものが出来上がったので紹介させていただきます。
- 本育成論では、H(HP)、A(攻撃)、B(防御)、C(特攻)、D(特防)、S(素早さ)等の非公式の略称を使用させていただきます。
- 本育成論は伝説ポケモンが使用できるルールのものとなります。
マラカッチというポケモン
マラカッチマラカッチとは、ポケットモンスターブラック・ホワイトから登場したサボテンポケモンです。
種族値は
H 75 A 86 B 67 C 106 D 67 S 60
となっており、お世辞にも恵まれた種族値とは言えません。しかし、このマラカッチの強さは違うところにあります。
特性は「ようりょくそ」、「よびみず」、「ちょすい」という特性があります。
ところで、みなさんはマラカッチを見た時なにを警戒するでしょうか。実況者の方は特性「ようりょくそ」を生かした型を使う印象がありますが、今回は水タイプの技を無効にする特性と珍しい技を生かした耐久型マラカッチを紹介します。
採用理由と他のポケモンとの差別化
この型のマラカッチの採用理由は
が挙げられます。対ザシアンは、事前に一回積んでおけばきあいだめを採用したザシアン以外の物理ザシアンには勝てるようになります。
他の似たような動きのできるポケモンとの比較は次のようになります。
- ナットレイナットレイ
・鋼複合で耐性が多い。
・防御数値で攻撃できるボディプレスを覚える。
・特殊もかなり硬い
・鉢巻ウオノラゴンウオノラゴンにあと投げできない(A特化鉢巻ウオノラゴンのエラがみ→のんきHBナットレイ…84〜99ダメージ(46.4%〜54.6%)
→これだと鉄壁が間に合わない
- エルフーンエルフーン
・特性いたずらごころで絶対先制できる
・フェアリータイプなのでドラゴン技にあと投げできる
・ザシアン(王)ザシアンのきょじゅうざんが弱点なのでB+6だと半分入らないもののザシアン(王)に剣の舞があると負ける
- バイウールーバイウールー
・特性もふもふで接触技を半減できる
・ナットレイのときにも述べたボディプレスがある
・バトンタッチで次に繋げる
・回復手段に乏しい
・ウオノラゴンにあと投げできない
また、上記のポケモンは比較的に有名な戦術であるため、マラカッチには何より意表が突けるといったメリットもあります。
持ち物
- 食べ残し
耐久ポケモンと相性がいいアイテムです。やどりぎのたねやギガドレインと合わせてかなりの量回復することができます。オススメはこちらです。
- ゴツゴツメット
このマラカッチは物理をメインに受けるのでこれもありだと思います。やどりぎのたねとギガドレインの回復はありますが、安定性は低くなります。
特性
- よびみず
水技を無効にしてCを1段階上げるという効果です。ギガドレインの火力が上がって回復量が上がります。Cにあまり努力値を振ってないとはいえC種族値106の1段階アップタイプ一致技はそこそこいい火力が出ます。オススメはこちらです。
- ちょすい
水技を無効にしてHPの4分の1を回復する
という効果です。今回の耐久型マラカッチとは相性がいいように思えますが、水技を無効をするタイミングは初めて繰り出す時がほとんどなので回復の恩恵を受けにくいように感じました。
性格・努力値と調整
- ずぶとい(B↑A↓)
H 212 A 0 B 252 C 44 D 0 S 0
実数値 H 177 A× B 130 C 132 D 87 S 80
調整意図
B……コットンガード込みでもカツカツであるためぶっぱ
H……食べ残しのために16n+1調整(ぶっぱでもいいと思う)
C……あまり
(Dに振らない理由はほとんど特殊技を受けないような立ち回りをすること、ギガドレインの回復量を上げたいことです。)Dに振ってもいいと思います。
技構成
確定技
- コットンガード
コンセプトである技です。これが無いと物理を受けられません。
- ギガドレイン
攻撃技がないと身代わりで詰むので必須です。
選択技
- やどりぎのたね
削りの手段にも回復手段にもなる神技です。基本的には採用でいいと思います。
- ねをはる
身代わりと合わせてカバルドンカバルドンを嵌められます。ただ一回ねをはると特殊アタッカーから逃げられなくなるのでカバザシラゴンに親を殺された人以外非推奨です。
- 身代わり
交換を読んで一回分の行動保証ができたり、ねをはると組み合わせてカバルドンを嵌めることができます。いい技ですが技スペ的にきついのであまり入れられないと思います。
- ニードルガード
基本的には守ると同じですがそれに加えて接触してきた相手に最大HPの8分の1ダメージを与えます。この技のおかげでザシアン(王)対面で急所の負け筋を薄れさせることができます。ただし剣の舞もちのザシアン(王)相手には択が発生します。
立ち回り例
ウオノラゴンウーラオス(れんげき)ウォッシュロトムあたりの水技やゴリランダーのグラススライダーあたりに繰り出します。
そのあと様子を見てコットンガードを積み、ニードルガードややどりぎのたねを駆使して詰ませにいきます。(相手から有効打のある特殊ポケモンからはたとえ積んでいても逃げてください)
対ザシアン(コットンガードを1回積んだ状況と仮定)
- やどりぎのたね
- ニードルガード
- コットンガード
- ニードルガード
- ギガドレイン
- ニードルガード
とすると突破できるはずです。
与ダメージ計算
- ダメージ計算にはポケマスさんの計算機を利用させていただいています。
ギガドレイン(C44振り)
カイオーガの眼鏡冷凍ビーム確定3発調整のトリトドントリトドン(H252、D172)
84.4%〜100.9%(低乱数1発 6%)
H252振りカプ・レヒレカプ・レヒレ
44%〜51.9%(低乱数2発 8.6%)
H252振りスイクンスイクン
40.5%〜49.2%(確定3発)
D↑27%〜32.8%(身代わりが割れる)
H4振りザシアン(王)ザシアン
12.5%〜14.8%(2発で身代わりが割れる)
スカーフカイオーガの潮吹き耐え調整のザシアン(王)ザシアン(H252、D148)
9%〜11%(2発で身代わりが割れない)
C↑ギガドレイン(C44振り)
H4振りウオノラゴンウオノラゴン
50.6%〜60.2%(確定2発)
H4振りウーラオス(れんげき)れんげきウーラオス
119.3%〜140.9%(確定1発)
H252振りウォッシュロトムロトム
85.3%〜100.6%(低乱数1発 6.3%)
H4振りザシアン(王)ザシアン
18.4%〜22%(身代わりを2発で割れる)
スカーフカイオーガの潮吹き耐え調整のザシアン(王)ザシアン(H252、D148)
13.5%〜16.5%(2発で身代わりが割れる)
被ダメージ計算
物理B↑なし(70%までならコットンガード込みで受かります)
1↑ようきASザシアン(王)きょじゅうざん
81.3%〜96.6%(確定2発)
ようきASれんげきウーラオス(れんげき)インファイト
53.1%〜63.2%(確定2発)
れいとうパンチ
45.1%〜54.2%(乱数2発 44.1%)
いじっぱりA特化鉢巻ゴリランダーグラススライダー
32.2%〜38.4%(乱数3発 97.8%)
いじっぱりA特化ウオノラゴンダイドラグーン
53.2%〜63.2%(確定2発)
いじっぱりA特化ネクロズマ(日食)メテオドライブ
56.4%〜66.6%(確定2発)
ダイスチル
72.8%〜86.4%(確定2発)
B3↑
1↑ようきASザシアン(王)きょじゅうざん
32.7%〜39.5%(乱数3発 99.8%)
3↑ようきASザシアン(王)きょじゅうざん
54.8%〜64.9%(確定2発)
ようきAS命の珠エースバーンキョダイカキュウ
70.6%〜83.6%(確定2発)
火炎ボール
53.1%〜63.2%(確定2発)
ようきAS命の珠ランドロス(霊獣)ダイジェット
66.1%〜70.9%(確定2発)
ようきAS火力アップアイテムなしヒヒダルマ(ガラル)つららおとし
48.5%〜58.7%(乱数2発 97.3%)
b6↑
特殊方面
控えめC特化ウォッシュロトム10万ボルト
28.8%〜33.8%(乱数3発 0.6%)
控えめC特化こだわり眼鏡レジエレキ10万ボルト
62.1%〜72.8%(確定2発)
控えめC特化命の珠リザードンダイバーン(晴れサンパワー)
568.3%〜669.4%(ニードルガード込み確定1発)
苦手なポケモン
- 特殊ポケモン全般
マラカッチは積めないと耐久が脆く、特殊攻撃に対してタイプ以外で抗える術がありません。
出てきたら逃げましょう。
- ウーラオス(いちげき)一撃ウーラオス
こいつは確定急所技のあんこくきょうだで折角マラカッチが頑張って積み上げた防御アップを無視して殴ってきます。許しません。
出てきたら逃げましょう。
- ナットレイナットレイ
やどりぎのたねもできないのでこっちからすることがなく、あちらからすることもありません。ナットレイが食べ残しを持っているとPPが枯れるまで膠着します。凍らないポリゴン2ミラーみたいなもんです。出てきたら初手交換読みやどりぎのたねだけされないように1ターン居座ってそのあと引きましょう。
- 草技に耐性があり、回復技を持つポケモン
前述のナットレイと同じです。特にどくどくには気をつけましょう。
相性の良い味方・構築例
- カバルドンカバルドン
ウオノラゴンウーラオス(いちげき)ウォッシュロトムゴリランダーあたりのマラカッチの起点にできるポケモンを呼びます。特にウオノラゴンはカバルドン対面で変に読んでげきりんを打ってあくびを打たれたりすると大惨事なのでほとんど初手エラがみを打ってきます。
マラカッチで相手ができない特殊アタッカーへの対抗策として使います。ナットレイあたりの相手もすることになるので炎技(ヌメルゴンハピナスはかえんほうしゃor大文字、バンギラスは炎のパンチ)を仕込んだ方がいいと思います。
- 汎用性のある初手ダイマアタッカー
初手で意表を突いて相手のサンダーバドレックス(こくば)あたりのマラカッチ無双を止めてくるやつらを吹っ飛ばしたり相手にダイマを切らせてマラカッチにダイマを切らせないようにできるといったメリットもあります。相手の後手ダイマをニードルガードで枯らしたりと、マラカッチと初手ダイマ軸は相性がいいです。ダイマがなければランドロス(霊獣)も起点にできます。
終わりに
いかがだったでしょうか。マラカッチ使ってみたくなりましたでしょうか。私自身はプレイングが下手で人に言えるような順位では無いのですが刺さる時にはとことん刺さるので是非この型のマラカッチを使ってみてください。
この長い育成論をご覧くださりありがとうございました。この度初めて育成論を書いたので間違いやおかしなところもあるとは思いますが、そういったところも是非コメント欄にてご指摘ください。評価のほうも是非お願いします。
P.S.コメントでせいなるつるぎを持ったザシアンについて触れていないとのご指摘があったので触れておきます。
まず前提として、このマラカッチは1ターン目にやどりぎのたねを入れたあとは毎ターン相手のHPが8分の1ずつ減り、ニードルガードを挟むことで8分の1減るので、相手の攻撃を3回耐えてギガドレインで8分の1削ることができれば勝てるというわけです。
そして、やどりぎのたねと食べ残しで相手のザシアンをH無振りと仮定すると毎ターン32回復できますので2ターンかけてHPが64回復します。
それを加味して、いじっぱりA特化ザシアンのせいなるつるぎが96〜113ダメージはいるのですが、すべて最大乱数と仮定しても
177→64→96→128→15→47→79
となり、ダイマックスを使用することで耐えることができます。とはいってもせいなるつるぎとつるぎのまいを同時採用したザシアンもきついので裏にザシアンの攻撃を1発耐えるようなポケモンがいた方がいいかもしれません。