はじめに
どうもうしにくです。本年も気の赴くままぼちぼちと投稿していきます。今回はメタグロスです。
諸注意
- 非公式の用語や略語を使用することがあります。
- 常体も使用します。
- ダメージ計算は指標のため、相手にすべきではないポケモンも載せています。
コンセプト(役割)
サイクルにおける安定した性能を持つ鋼枠
高耐久の種族値と鋼の耐性を活かし有利な相手に繰り出して相手に負荷をかけてサイクルを有利にするのが役目。耐性で受けて相手に負荷をかける攻撃メインのサイクルに採用する。
主な仮想敵はウツロイド、ゴリランダー、ブリザポス、アーゴヨン、カプ・テテフあたりとなる。(ここで言う仮想敵とは相手のタイプ一致技に対して後出しから処理できる可能性がある、メタグロスで対策が可能と言える相手を指す)
サイクル運用をすることのできる鋼の枠で競合するポケモンとしてはテッカグヤ、ヒードラン、ナットレイ、ジバコイルあたりが比較対象となり得る。
これらと比較しメタグロスが優位と言える点は、前者2匹に対しては岩半減によりウツロイドのハーブメテオを受けて処理することができる点、後者2匹とは技範囲の広さによる対応範囲の違いが挙げられる。
カグヤドランは岩等倍のため、多く見られるC172振りウツロのC↑のメテオビームでH252振りだとしても最低でも68%ほど削られその後の10万ボルトやダイロックを受けることができずブーストの起点にされてしまうが、グロスの場合H252振りで半分も削られないため受けて倒すことができる。
ナットやジバコもウツロイドへの後出しは安定するが、(上記の主な仮想敵に挙げていないとはいえ)鋼で見ることの多いフェアリーやエスパーにバーゲンで配られたマジカルフレイムが痛手となる点、火力や技範囲の都合上相手の交代先への役割破壊のしづらさが問題となる。
また、特性のクリアボディにより能力を相手に下げられないため受け出し時に能力低下で受けられなくなるという事故を無くせること、上述の主な仮想敵全てに一定の勝率が存在していること、先制技の存在もメタグロスならではの強みである。
ここまで比較対象より優位な点を述べたが、比較を行った4匹にもメタグロスにはない強みが存在するのも事実である。(技の安定択、型の幅広さ、超火力など)
よってこのメタグロスは突破力などより安定性や腐りにくさが欲しい場合に採用することとなる。
なお、本論はサイクルを主体として考察を行っていくが、このメタグロス自体はサイクルでなくとも採用することは可能である。
- 追記
読み直してここまでの記載では情報不足である可能性は否定できないと感じたためコメントにて私が記載した情報をここにも追記しておく。
チョッキ採用したテッカグヤとヒードラン、それとギルガルドとの詳細な比較を記載する(比較のため努力値はHA特化もしくはHC特化とし、ブリザポスは後述の立ち回り例のようにダイマ保険型を想定する)。
後述の持ち物でも記載してあるがウツロのみを対策する枠であればチョッキカグヤドランでも不可能ではない。しかしこの2匹はブリザポスを受けることができない。カグヤは地面技で無償降臨したとしても物理型はアイアンローラースチルでようやく超低乱2とほぼ不可能、特殊型ならてっていスチル確2ラスカノスチル乱2となるがブリザポスはチョッキ持ちも一定数おり、ウツロの突破が地震ダイアースで低乱1と安定しなくなる。ヒードランに至っては地面4倍でブリザポスを後出しから処理が不可能に近く、肝心のウツロイドすら物理型にしなければ処理できるか怪しい状態である。
次にギルガルドだがAを多少削りDに回すことでウツロがダイマしようともガルドはダイマせずに処理できる強みがある。しかし、やはりダイマブリザポスに後出しができないという欠点がある。
ヒードランはともかくカグヤガルドはブリザポスがダイマしなければ受けること自体は可能であるが非ダイマを受けることができるのは当然メタグロスも同じである。
よって前述の採用する際の安定性や腐りにくさとは特定の相手だけを対策するような構成にせずとも無理なく前述の厄介な仮想敵を後出しから対処することが可能であるということである。
なお後述の立ち回りでも述べるがこのメタグロスはダイマ必須の型ではない。仮想敵がダイマエースである、もしくはダイマを切ってくる可能性が高い場合にダイマで立ち向かうことを想定している。
持ち物について
今回、持ち物はきのみを採用している。サイクルで相手に負荷をかけるのであれば火力アイテム、ウツロイドやテテフを安定して受けるだけならチョッキでも良いだろうと思われる可能性があるため比較を行う。
まず火力アイテムはハチマキや達人の帯だと一致技との相性があまり良くない、珠はS無振りのため反動が比較的重い、(個人的好き嫌いはさておき)弱点保険はサイクルに向かないとそれぞれに役割上合わない点が存在するため採用は難しい。
次にチョッキだが、特殊を受けるだけであるなら一番のアイテムである。しかし前述の通り、鋼として処理したい相手にブリザポスなどの物理アタッカーもおり、特殊受けとして運用するわけではないのでダメではないが物理への安定感が劣る可能性がある。
よって回復によって疑似的に耐久を補強できるオボン、もしくは状態異常による機能停止にある程度対抗できるラムの2種類を候補として採用した。
オボンのみ
役割対象であるウツロイドのハーブメテオを受けることができるとはいえ、それでも半分近くのダメージを負うためSの低さや急所のような事故も考えると耐久の向上の必要性は高い。
前述の通り役割対象は特殊だけではないため疑似的に総合耐久の向上が望めるオボンを採用する。特にブリザポスの処理を優先する場合後述するがほぼ必須となる。運用上行う可能性のあるダイマで回復量が落ちることがあるのが欠点だが汎用性に優れる。混乱実は回復量はオボンより多いが発動条件の都合上発動できずに落ちるケースがあるため不採用とした。
ラムのみ
オボンより有効なケースは限られるがいかく無効によりおにび等で状態異常を狙われるケースはそれなりにあるので候補にはなる。
受け出される可能性のあるミトムなどを返り討ちにするといったような動きが可能となるため採用する場合はエスパー技の優先度は高くなる。
特性
クリアボディ一択。相手のダイマ技による能力低下無効は複合のエスパーのせいでダイドラグーンくらいにしか有効ではないが、いかく無効やダイマ技に限らず能力を下げられないのはやはり強い。
性格・努力値
いじっぱり、H252 A252 D4
ただのHAぶっぱである。別に手抜きというわけではなく、種族値上Hに振るのが効率が良く火力を上げる手段もダイナックルと不確定なコメットパンチしかないため火力も妥協できないためである。
確定欄では余りはウツロイド意識でDに振ってあるがBSのどちらかに回しても問題はない。
技構成
大まかな構成としては
鋼枠、選択、選択、選択
となる。
- 確定技
鋼枠の技。仮想敵であるウツロイドとブリザポスへの遂行技であるためコメパンかアイヘが確定となるが、他でもウツロブリザをカバーできる場合はバレパン単採用や選択枠を削ってバレパンとの両立は充分採用に値する。確定欄は役割上両立とする。
コメットパンチ
火力重視。命中に若干の不安があるが追加効果が出ると突破力が増す。確定欄はこちら。
アイアンヘッド
安定技。怯みは無限の勝ち筋。威力差もそこまで大きくないためこちらでも問題はない。
バレットパンチ
ご存じ先制技。Sに振ってないため使いどころは結構ある。最後っ屁、タスキやイバンの対策としても使える。
- 選択肢
役割対象への確実性や役割破壊を狙う相手など何を重視するかで採用の優先度は変わるため、候補は少し多めに挙げる。確定欄はじしんとれいとうパンチ。
じしん
主に鋼や毒タイプに使用する。ダイマを切った場合ダイアースによるD上昇にも使える。鋼との補完に優れるため優先度は高いが仮想敵のウツロイドはダイスチルでも確1なので選択肢。
れいとうパンチ
主に氷4倍やゴリラ、ドラゴン意識。いかくこそ無効だがタイプ相性上豊穣おじさんが出てくるケースはあり、ダイドラグーン無効も含めてドラゴンの相手をすることもあるので優先度は高め。
かみなりパンチ
主にギャラ、カグヤ、レヒレなどに。あると何かと便利な技。
しねんのずつきorサイコカッター
等倍などで最高火力になることの多い一致技。ただし弱点を突く場合他の技である程度代用が効いてしまうため候補止まり。命中と効果双方込みで個人的にはサイコカッターを推奨したいところだがお好みで。
かわらわり
主にナット意識。壁対策も兼ねたダイナックルの種。アムハンでも良いが汎用性を考えるとこちらのほうが有用なことは多い。
がんせきふうじ
4倍勢狙いではあるが、基本的には交代読みでの安定択として使う技。いわなだれよりはこちらを推奨。
くさむすび
対水地面やドサイドン。C無振りだが積極的にこのメタグロスでダイマを切るのであれば候補になり得る。草を生やしてじしん対策や回復ソースにするなど。
みがわり
技範囲より補助技が欲しい場合に。主にトリル下でのブリザポスの時間稼ぎやダイマ枯らしとしてダイウォール自体は有用である。
運用と立ち回り
大まかに言えばサイクル戦の基本通りに鋼の耐性を活かして半減読みで繰り出して相手に攻撃するのが運用の基本。ただ、仮想敵によってメタグロスでダイマを切るかどうかなどの判断が必要となる。
以下に立ち回りの例をいくらか示す。
CASE1 VSウツロイド
数の多いハーブ型を例とする。
メタグロスをメテオビーム時に繰り出し(被ダメは最大で48.7%)、相手がダイマしなければこちらは10万ボルトも耐えることはできるがまずダイマすると考えられる上、バレパンでは倒せないのでこちらもダイマを切り、ダイアースかアイヘ(コメパン)のダイスチルかしねんのダイサイコで攻撃する。
ダイマすることでダイサンダーも余裕で耐えてこちらの攻撃で確1にできる。唯一勝てないパターンとしてたたりめをダイホロウにされた場合のみダイマでもオボンすら発動せず落とされるがたたりめが採用トップ10圏外なので急所でもない限りは安定して倒せる。だがこちらも回復込みで6割以上削られているので後続次第では注意が必要である。
CASE2 VSブリザポス
こちらはダイマ保険型を想定する。
基本的にダイアイスに後出し。後出し後ダイマを切りダイスチルで攻撃、保険こそ発動するがスチルのB上昇で受け出し時のダイアイス+ダイ(アースorアーク)はあられ込みでもオボンの回復でギリギリ耐えられるので次のダイスチルで高確率で倒せる。確定で倒せるわけではないが弱り切ったブリザポスが残るので鈍足もあり後続で処理は可能。
ただしこれは非トリル下での話であり、トリル下であれば後出し後ダイウォールを1度しなければ処理できない。安定して倒せるわけではないが技構成次第では最低限必要な仕事は果たすことができる。また、メタグロスで倒せたとしてもウツロイド以上に削られた状態となるのでやはり後続に注意が必要となる。
CASE3 VSアローラキュウコンやオーロンゲ
あまりないとは思うがメタグロスがかわらわりを採用し相手の壁貼りが明確でこちらが後出しをしないパターン。
単純にタスキケアとしてかわらわりをしてからバレパン。アロキュウならバレパン1発で倒せるが壁を残されないこの動きのほうがオススメ。
3パターン挙げたが基本的にこのメタグロスでダイマを切るのは相手パーティーにいるメタグロスの仮想敵がダイマエースである可能性が高くメタグロスで処理をする必要性が高い場合である。ガラルヤドキングのようにダイマを切ることなく倒せる仮想敵も存在しているため必ずしもメタグロスにダイマを切らなければいけないわけではない。
無論、実際の対戦では相手の読みや戦いの状況によって変わるためこれはあくまでも立ち回りの基本であり目安ということを念頭に置いて運用するのが重要。
また、これらの例はあくまでもメタグロスで処理するという前提での行動の例であり、例えば非トリル下のブリザポスだとみがわりを採用しブリザポスのダイマが切れるまで身代わりを使いダイマ切れた後にアイヘやコメパンを撃ってから倒されることでメタグロスにダイマを切ることなく逆にこちらのダイマエースの起点にするといった立ち回りも一応可能である。
相性のいい味方
- サザンドラ
所謂サザングロス。虫と格闘こそ一貫するもののそれ以外はお互いでほぼ半減以下にすることができる組み合わせ。
個人的には残りの1枠をカプ・レヒレにすると虫と格闘の一貫も無くなるのでオススメ。
- 自信過剰やUBなどの全抜きを狙える(ダイマ)エース
前述したブリザポスのようにメタグロスでダイマを切らず弱らせたり、サイクルで疲弊した相手をこれらの特性やダイマ技の起点にしてしまうという立ち回りも可能であるため相性は悪くないと言える。ただし運用がシビアになる危険性もある。
ダメージ計算
与ダメ
()内はダイ技の場合
コメットパンチ
アイヘは大体0.9倍、バレパンは0.45倍くらいのダメージとなる。
H4B76ウツロイド
145.9~173.0%(210.8~249.7%)
H252ブリザポス
67.6~81.2%(98.6~115.9%)
じしん
H4アーゴヨン
111.4~131.5%
H252メタグロス
55.6~66.3%
れいとうパンチ
H252霊獣ランドロス
108.2~128.6%
無振りラティオス
74.8~89.0%
かみなりパンチ
H252テッカグヤ
47.1~55.9%
H252カプ・レヒレ
49.7~58.8%
しねんのずつき
サイコカッターは約0.9倍
B特化ドヒドイデ
53.5~65.0%
H252フォルムチェンジロトム
42.7~50.3%
かわらわり
H252ナットレイ
43.1~50.8%
がんせきふうじ
無振りリザードン
125.5~149.0%
くさむすび
H252ドサイドン
111.7~133.3%
H252ヌオー
73.3~87.1%(118.8~140.6%)
被ダメ
()はダイ技の場合
C↑C172振りウツロイド
メテオビーム
41.2~48.7%(48.1~56.7%)
10万ボルト
41.7~49.2%(59.9~70.6%)
A特化ブリザポス
つららおとし
18.2~21.9%(28.3~33.7%)
10まんばりき
55.6~66.3%(75.9~89.8%)
A特化霊獣ランドロス
じしん
87.7~103.7%
C252アーゴヨン
だいもんじ
72.7~85.6%
りゅうせいぐん
31.6~37.4%
一応わるだくみされてもダイマすればかえんほうしゃダイバーンまではHP満タンなら確定耐えできる
C特化ラティオス
シャドーボール
58.8~69.5%
終わりに
ここまで読んでいただきありがとうございます。
本文の考察でここがわかりにくい、こう改善したほうが良いのではないかということがあればコメントしてください。可能な限り早めに対処します。その際は理由を述べてくださると対応しやすいのでお願いします。
追記・修正
1/27 持ち物、立ち回りの欄に不足があったため追記修正。
コンセプト、立ち回り、相性の良い味方の項目に追記修正。
1/29 コンセプト等にコメントで記載した内容を追記。一部表現の修正。