採用理由
考察経緯
霊獣ランドロスランドロス(霊獣)入りに対して、ビビリ玉持ちの初手ダイマがメタとなるのではないか?
ビビリ玉
ポケモンに持たせると、特性『いかく』を受けた時に『すばやさ』ランクが1段階上がる。
- 発動条件
一見すると厳しいように見えるが、ランドロス(霊獣)(投稿時点でシングル使用率2位)が非常に多いため実際はそれほどでもない。ただし、偶発対面(≒先発)か相手側の後出しが必要な点には注意が必要。ラム/半減実/弱保のように、「発動が受動的かつ限定的なためすべての試合で活きるわけではないが、特定の仮想敵に対して有効な道具」の1つであると捉えられる。したがって、持ち物なしでもある程度できる仕事があり、+αを増やす手段として(すなわち、構築単位で重く見たい相手へのメタ的に)採用するのがスタンダードな活用法だと考えられる。
- 持たせるメリット
S↑の効果により対面性能/抜き性能が向上すること。火力を高めて相手に負荷を掛けにいくような運用と相性がよい。反面、発動後に手持ちに下げると効果が無駄になるため、できるだけ居座らせることが前提となる。
- 適性のあるポケモン
ある程度絞られる。まず、威嚇(A-1)を受けても性能が落ちないこと。特殊AT/クリアボディ/精神力など。勝気/負けん気などは警戒される(≒選出抑制してしまう)恐れがあるが、その分ビビリ玉発動と同時に得られるメリットも大きい。次に、Sラインが中速帯に位置していること。足が遅すぎるとS↑を十分に活かすことができず、逆に速すぎると得られる恩恵が小さいため。
以上のようなビビリ玉の特徴から、初手ダイマATに持たせるという用途が1つの解として浮かび上がる。
- ダイマによる性能の大幅な引き上げにより発動の不安定性を補うことができる。
- S↑によりダイマ時の制圧力を底上げできる。
- ステロ持ち(襷等)/蜻蛉持ち(スカーフ等)のランドロス(霊獣)は初手に出されやすい。また物理ATを多く採用する等により選出誘導することが比較的容易。
- 初手ダイマ要員は複数体採用することが多く、持ち物の被りを減らすことに貢献する。
ビビリ玉持ち初手ダイマATに求める要素を以下にまとめる。
- ビビリ玉適性(威嚇がデメリットにならない/中速)
- 初手ダイマ適性(火力/技の一貫性etc.)
- ダイアイスが撃てること(襷ランドロス(霊獣)を1ターンで突破するため)
- その他の比較的メジャーな威嚇持ちボーマンダギャラドスガオガエンウインディへの打点
※ダイジェットにより自身のSにバフを掛けられるポケモンはビビリ玉の恩恵が相対的に薄いと言える。
このミロカロスの強み
- 勝気+ビビリ玉の制圧力
威嚇を受けてC+2/S+1となったときの爆発力が高い。確定欄の配分を種族値換算するとC252-S147族相当のポケモンを初手から動かせることとなる。勝気はダイホロウ等のデバフ付きダイマ技を受けても発動するため、ダイマ同士の殴り合いにも強め。
- 攻撃の通りが良い
メインの水技は比較的一貫性が高く、ダイストリームにより威力底上げも容易。水技半減の草/竜にはサブの氷技がよく刺さり、C+2ダイアタックなら高耐久水カプ・レヒレスイクンすらゴリ押すことが可能。
- 高耐久の単水
H95-B79-D125という高水準な耐久値を持ち、耐久無振りでもダイマすればほとんどの攻撃を2発以上耐える。また弱点は2倍が2つのみであることから極端に不利な相手も少なく、ダイマにより相性を覆しやすい。
- 不思議な鱗型への誤認
シングルでは半数近くが不思議な鱗+火炎玉の耐久型であり、高火力技が飛んでくることは予想されづらい。選出画面において勝気自体が無警戒であると思われる試合も多い(ダブル勢には有名なため過信は禁物だが)。
構成
性 格:臆病
努力値:H4 C252 S252
実数値:171-58-99-152-145-146
特 性:勝気
技構成:水特殊技/破壊光線/吹雪/自由枠
持ち物:ビビリ玉
- 配分
H:奇数
C:ぶっぱ
S:最速 / 最速80族トゲキッス抜き/準速91族ランドロス(霊獣)+3 / S+1で最速142族ドラパルト+6
型の性質上、突破力重視のCS振り切り。
控え目 (C補正)
メリットはDMドロポンでD特化カバルドンが中乱数1発/DM吹雪+霰ダメ*1でH振りゴリランダーが確定1発/DM破壊光線で無振りギャラドスが中乱数2発など、勝気なしでは物足りない火力を補強できること。デメリットは準速ウーラオス(いちげき)ランドロス(霊獣)/最速ギャラドスパッチラゴン/S+1で準速フェローチェ/最速ドラパルトカプ・コケコ等が抜けなくなること。
物理耐久 (指数:171*99=16,929)
A182ガブリアス 地震 60.2%~71.9%
A194ギャラドス DM飛び跳ねる 84.2%~100.0%
A168エースバーン 珠DM飛び跳ねる 95.9%~112.2%
A167ボルトロス(化身) ワイルドボルト 99.4%~119.2%
A194ゴリランダー GF鉢巻グラススライダー 176.6%~208.1%
特殊耐久 (指数:171*145=24,795)
C147カプ・レヒレ ムーンフォース 32.1%~38.5%
C172ウォッシュロトム 10万ボルト 70.1%~84.2%
C169ウツロイド C+1メテオビーム 69.0%~82.4%
C179アーゴヨン 珠DM流星群 75.4%~88.8%
C167レジエレキ 眼鏡トランジスタ10万ボルト 154.3%~182.4%
- 特性
採用理由に沿う勝気で確定。
- 技構成
吹雪
DMランドロス(霊獣)ボーマンダを一撃で落とすために確定。一致水技との補完にも優れ、草ゴリランダーカプ・ブルル/竜ドラパルトアーゴヨン/一部の電サンダーパッチラゴンの弱点をつける。霰を維持すればダイマ後も命中安定で使えるため、冷凍ビームよりも推奨したい。
H196-D100ランドロス(霊獣) 128.5%~153.0% / DM 163.2%~193.8%
H135-D51 カミツルギ 91.8%~108.1% / DM 116.2%~137.0%
H163-D95 ドラパルト 80.9%~95.7% / DM 103.0%~121.4%
H147-D57 フェローチェ 75.5%~89.1% / DM 95.9%~112.9%
H207-D90 ゴリランダー 67.6%~80.1% / DM 86.9%~102.4%
H181-D137ナットレイ 25.4%~30.3% / DM 32.5%~38.6%
破壊光線
水全般カプ・レヒレウォッシュロトムギャラドスへの最大打点となるため確定。ダイアタック自体も強く、S関係を逆転しつつ次のターンに上から突破したりダイジェットのS上昇を相殺したりといった動きができる。
以下、選択水技。大まかに優先度順。ダイマ用と非ダイマ用に両立してもよい。
ハイドロポンプ
威力重視。命中不安が負け筋になることのみが懸念点。
H196-D110ランドロス(霊獣) 95.9%~114.2% / DM 122.4%~144.8%
H198-D126ヒードラン 76.7%~90.9% / DM 96.9%~115.1%
H131-D125ミミッキュ 58.0%~68.7% / DM 73.2%~87.0%
H204-D121テッカグヤ 38.2%~45.5% / DM 49.0%~57.8%
熱湯
ダイストリームの威力が10下がるが、非ダイマ時は命中安定かつ優秀な追加効果。
H196-D110ランドロス(霊獣) 70.4%~83.6% / DM 113.2%~134.6%
H198-D126ヒードラン 55.5%~66.6% / DM 90.9%~107.0%
H131-D125ミミッキュ 41.9%~50.3% / DM 68.7%~80.9%
H204-D121テッカグヤ 28.4%~33.8% / DM 45.5%~53.4%
波乗り
熱湯と確定数の変化があるなら検討。雨波乗りでH振りヒードランが中乱数1発など。
H198-D126ヒードラン 61.6%~73.7%
以下、自由枠。大まかに優先度順。
マッドショット
鋼ジバコイルギルガルド(シールド)/毒ウツロイドドヒドイデへの打点。ダイアースで元々高い特殊耐久を強化できる点もよい。
H177-D110ジバコイル 65.5%~79.0% / DM 128.8%~153.6%
H185-D151ウツロイド 47.5%~56.2% / DM 90.8%~108.1%
H157-D163ドヒドイデ 25.4%~30.5% / DM 49.6%~59.8%
H165-D101ウオノラゴン 59.3%~70.3% / DM 89.6%~106.6%
身代わり / 堪える / 催眠術 etc.
ダイウォール用の補助技。必要と感じた場面はほぼなかった。
- 持ち物
コンセプトよりビビリ玉で確定。
運用
威嚇持ちランドロス(霊獣)ボーマンダガオガエンウインディがいる構築や水(+氷)の通りが良い構築に対して選出する。先行ダイマで奇襲をかけて数的優位を取りつつ、残党処理を裏の2匹に任せる形になる。初手で威嚇持ちと対面できた場合、上から一撃で飛ばせるうえに勝気とビビリ玉の強化により後続に対しても高い制圧力を持てる。慣れは必要だが、エースバーンガブリアスレジエレキ等へのランドロス(霊獣)後投げに対して釣り交換を行い、能動的に勝気+ビビリ玉発動を狙いにいってもよい。
構築
初手ダイマ構築に採用する。素の火力が高いわけではないため、メインの初手ダイマ要員が出しにくい構築に出せる駒としての採用が望ましい。勝気+ビビリ玉の発動のため、ランドロス(霊獣)他威嚇持ちに弱いポケモン全般と相性がよい。ミロカロス以外物理ATで固めるくらいの気持ちでよい。逆に、他の負けん気ボルトロス(化身)サンダー(ガラル)/勝気フリーザー(ガラル)等は入れにくい。以下具体例。
以上です
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