採用理由とコンセプト
剣舞+広範囲ウェポンを活かしたダイマックスエースとして運用します。物理DMエースとして考えたとき、ギャロップ(ガラル)の主な特色は以下の通りです。
- 希少な高速物理フェアリー(ASともに100以上あるフェアリーはギャロップ(ガラル)のみ)
- タイプ一致の妖超に加えて地闘飛電鋼悪虫無(+特殊で炎)という広い技範囲
- 一致ダイフェアリー/特性パステルベールによる状態異常への耐性、特に鬼火ガオガエンウインディウォッシュロトム/電磁波ポリゴン2ウォッシュロトムレントラー/欠伸カバルドンカビゴントリトドンで止められない
- 一致ダイサイコによる先制技耐性
- 不一致ながらダイジェットが撃てる
- ダイドラグーン無効なためDM同士の撃ち合いでA↓されない
- 優秀な積み技の剣舞
特にシリーズ6環境を想定すると、使用率上位のウーラオス(いちげき)パッチラゴンサザンドラの上から一致フェアリー技で弱点を突ける点は大きな強みと言えます。
一方で気に掛かる欠点もあります。
- A100というやや物足りない火力
- H65B70D80という低めの耐久
要するに、マイナーにありがちな「数値が足りてない」というやつですね。フォーク元(あすなろ様の育成論ソードシールド/1731)のようにASベースの配分でも活躍は期待できますが、火力・耐久ともにあと一歩といった場面が多いと感じました。そこでこの論では、耐久に多めに努力値を割き、削った火力を珠と剣舞で補う構成を提案します。こうすることで、1. (ある程度のサポート込みで)剣舞を積みやすい(→結果としてより高い火力が出せる)、2. DM時の撃ち合い性能の向上、(3. 非DM時にもある程度の対面性能を確保)、といったメリットがあります。当然単純火力は落ちているものの、DM+珠を前提とすればメジャーなポケモンに対する確定数はあまり変化しません。また、耐久振りと珠がアンチシナジーだという意見もあると思いますが、珠ダメ込みで耐久調整していること、DMすれば珠ダメは実質1/20になること、Aを削っているため(特に等倍相手に)十分な火力を出せる持ち物が珠しかないことから、大きな問題ではないと考えます。
上記のような特徴を全て兼ね備えたDMエースになれるポケモンは他にいないため、差別化は不要です。
仮想敵
エース運用なので特になし。
強いて言うなら、一致フェアリー技を打ち込みたいウーラオス(いちげき)パッチラゴンサザンドラオンバーンウオノラゴンなど。
性格・個体値・努力値
性格:陽気
個体値:31-31-31-×-31-31
努力値:H148 A12 B116 D4 S228
実数値:159-122-105-×-101-169
H 10n-1調整(珠ダメ割合最小)
A 珠ダイフェアリーでH振りウオノラゴンが確定1発
B 陽気ウーラオス(いちげき)(一撃)の暗黒強打+珠ダメ×1を確定耐え
DM時に意地っ張りパッチラゴンの張り切り先制電撃嘴+珠ダメ×3を確定耐え
D 端数
S 最速100族リザードンウルガモス+2
Sは弱保パッチラゴンのテンプレ配分の1つであるダイジェット1回で最速100族抜きの個体を意識してさらに+1に。101族から105族の間にメジャーなポケモンがいないため最速にする必要は薄いと判断しました。
残りは基本耐久に回しますが、珠ダメを意識しつつBに厚めに割くことでスカーフ一撃ウーラオス(いちげき)に対面勝てるようになります。また、副産物としてスカーフパッチラゴンウオノラゴン相手にDMを切っても3ターン行動できるようになりました(=DMターンをフル活用できる可能性あり)。これらの確定数の変化はあくまでも1つの目安であり、主目的は耐久値を上げて剣舞の積みやすさやダイマ時の撃ち合い性能を向上させることにある点は改めて念押ししておきます。
Aは基本的に端数ですが、A4振りと比べてH振りウオノラゴンに対する乱数が2つずれるため、実数値で1だけ上げています。
Bの乱数を甘えてでもポリゴン2ポリゴンZ意識のDL対策を施したい場合、159(148)-122(12)-103(100)-×-104(28)-168(220+)という調整も一考の余地あり。
特性
パステルベールを推奨します。効果がややピンポイント気味なことは否めないものの、ドヒドイデ等を起点にしやすくなったり毒菱軸の構築に抗えたりと一定の有用性はあります。
危険予知は役に立つ場面が限定的であり初手出しして情報収集するような型でもないため、優先度は低いでしょう。
持ち物
削った火力を補うために命の珠で確定です。
珠ダメがどうしても気になる場合は、帯や精霊プレート等のアイテムを持たせることで似たような運用は可能だと思います。
剣舞型という意味では、ドヒドイデの熱湯に怯えずに舞えるラムの実も一応候補に挙がります。
技構成
- 確定技
じゃれつく
高速物理フェアリーであることが大きな特徴になるので確定。基本的に通りが良いのでメインウェポンとしては優秀です。上記の通り、上からのダイフェアリーで状態異常を無効化する立ち回りも強力です。
剣の舞
コンセプトなため確定です。積まなければ火力が足りないので、試合の流れの中でどのように積むタイミングを作るかが運用する上で重要になります。地味ながらダイウォールの種としても必要不可欠。
- 準確定技
10万馬力
フェアリーを半減する鋼ドリュウズジバコイルギルガルド(シールド)/毒ドヒドイデ/炎エースバーンウインディガラガラ(アローラ)に抜群で通り、相性補完に非常に優れるためおすすめ。ダイアースによるD↑も耐久振りと相性が良いです。Aを削っており非ダイマ時は火力不足気味になるため、威力の落ちるドリルライナーは非推奨です。
- 選択技
飛び跳ねる
ダイジェットとして。素のSは比較的高めとはいえ、ドラパルトエースバーンやスカーフ持ちまで考えると抜き性能を上げるためにもできれば持っておきたいです。(ドラパルトエースバーンのいないシリーズ6では優先度を落としてもいいかもしれません)。
ワイルドボルト
ギャラドスアーマーガアエアームドリザードンドヒドイデなどに通る技。他のサブウェポンでは見れない範囲に刺さるため優秀ですが、ダイサンダーによる眠りの無効化はダイフェアリーと役割が被りがちなのは少し惜しいところ。
思念の頭突き/サイコカッター
タイプ一致ですが技範囲としては妖+地が優秀すぎるため、実質的に毒ドヒドイデドラミドロフシギバナピンポイントです。ダイサイコで先制技を封じることで、ミミッキュギルガルド(シールド)ハッサムなどを相手にうまく立ち回れる可能性があります。
けたぐり
アイアンテール/スマートホーン
範囲的に刺したい相手はあまりいませんが、ダイスチルのB↑により物理アタッカーとの殴り合い性能向上が期待できます。
マジカルフレイム
特殊技で剣舞とのシナジーはないですが、4倍弱点ナットレイハッサムには一番通ります。下降補正無振り(C90)でも珠を持ってダイバーンを打てばH振りナットレイが高乱数1発(95.0%~112.1%)になる程度の火力はあります。ダイジェットを積めていればSで負けているアイアントも倒せます(ダイバーンでDM無振りアイアントを確定1発:127.0%~150.3%)。
剣の舞以外の補助技は技範囲が確保できないため候補外です。
運用
耐久に振っているとはいえ後出しできるような耐久や耐性はないため、味方のサポートからの死に出しやとんボルチェンによる対面操作で場に繰り出していきます。基本的には剣舞を積み、十分な火力を確保してからDMして1.5匹以上持っていくのが理想の展開です。カバルドンカビゴントリトドン等の欠伸に対して、剣舞→ダイフェアリーで眠気を解除しつつ起点にする動きも一つの特徴になります。スカーフパッチラゴン対面など剣舞を積まずにDMして殴った方が良いこともありますが、その場合は抜き性能/場荒らし性能にはそこまで期待できません。
相性の良い味方
- クレッフィクレッフィ
壁サポートにより耐久をさらに補強することで剣舞を積みやすくなり、DMしての撃ち合い性能も上がります。一例として、弱点が被らず徹底抗戦による自主退場で素早くギャロップ(ガラル)に繋ぐことができるクレッフィをあげておきます。
- ワルビアルワルビアル
ステロを撒いて擬似的に火力を補強することで、ギャロップ(ガラル)の抜き性能を向上させることができます。襷や頑丈を潰せる点も大きいです。一例として、威嚇による耐久補助や電気無効によりパッチラゴンに対して択を仕掛けられる強みがあるワルビアルをあげておきます。
- ガオガエンガオガエン
威嚇+捨て台詞で相手の火力を下げつつギャロップ(ガラル)を着地させることができます。ギャロップ(ガラル)の苦手な鋼全般に強い点でも相性が良いと言えます。
- ウルガモスウルガモス
ギャロップ(ガラル)が苦手なヒートロトムや鋼全般を起点にできる攻撃面での補完に優れた積みアタッカーです。DMを切らずとも戦える性能を持つ点や炎の体が擬似的な積みサポートになる可能性がある点もポイントが高い。
ダメージ計算
ダメージ計算SS(for iPhone)を使用しています。
- 与ダメージ
剣の舞1積みでダメージ量が2倍と考えてください。
・ダイフェアリー
165-111パッチラゴン 123.6%~145.4% 確定1発
175-121ウーラオス(れんげき)(連撃) 111.4%~130.8% 確定1発
197-120ウオノラゴン 100.5%~118.7% 確定1発
157-127ウォッシュロトム 56.0%~66.8% 確定2発
235-117カビゴン 40.8%~48.5% 確定3発
215-187カバルドン 29.7%~34.8% 低乱数3発
・ダイジェット
175-121ウーラオス(れんげき) 74.2%~87.4% 確定2発
197-120ウオノラゴン 33.5%~29.5% 確定3発
181-201ナットレイ 21.5%~25.9% 低乱数4発
・ダイアース
167-160ギルガルド(シールド) 59.2%~70.0% 確定2発
157-224ドヒドイデ 46.4%~54.7% 中乱数2発
・ダイサンダー
202-99ギャラドス 102.9%~123.7% 確定1発 ※威嚇込み
205-172アーマーガア 44.3%~53.1% 低乱数2発
・ダイサイコ
172-110ドラミドロ 123%~146.5% 確定1発
157-224ドヒドイデ 69.4%~80.8% 確定2発
・じゃれつく
175-121ウーラオス(いちげき)(一撃) 151.4%~181.1% 確定1発
165-111パッチラゴン 89.6%~105.4% 低乱数1発
197-120ウオノラゴン 68.5%~83.2% 確定2発
157-127ウォッシュロトム 42.0%~49.6% 確定3発
・10万馬力
175-136ジバコイル 98.2%~116.0% 高乱数1発
167-160ギルガルド(シールド) 43.7%~51.4% 低乱数2発
157-224ドヒドイデ 33.1%~39.4% 高乱数3発
・ワイルドボルト
202-99ギャラドス 107.9%~128.7% 確定1発 ※威嚇なし
・思念の頭突き
172-110ドラミドロ 77.3%~92.4% 確定2発
157-224ドヒドイデ 41.4%~51.5% 低乱数2発
- 被ダメージ
・物理耐久
A142ミミッキュの影討ち 38.9%~46.5% 確定3発
A112マリルリの力持ちじゃれつく 68.5%~81.1% 確定2発
A182ウーラオス(れんげき)(連撃)の水流連打(確定急所) 24.5%~28.9%×3 乱数4発
A182ウーラオス(いちげき)(一撃)の暗黒強打(確定急所) 74.2%~88.6% 確定2発
A168エースバーンの珠火炎ボール 89.3%~105.6% 低乱数1発
A200ハッサムのテクニシャンバレットパンチ 83.0%~98.1% 確定耐え
A114ナットレイのジャイロボール(推定威力150) 116.9%~137.1% 確定1発
【DM時】
A182ウーラオス(いちげき)のDMアイアンヘッド 53.4%~63.5% 確定2発
A156ウオノラゴンの頑丈顎先制エラ噛み 66.9%~79.2% 確定2発
A167パッチラゴンの張り切り先制電撃嘴 72.0%~84.9% 確定2発
・特殊耐久
C73ドヒドイデの熱湯 20.7%~25.1% 低乱数4発
C177サザンドラの悪の波動 49.6%~59.1% 高乱数2発
C172ウォッシュロトムのハイドロポンプ 66.6%~79.2% 確定2発
C150ラプラスのDM絶対零度 68.5%~81.1% 確定2発
C149オンバーンの珠暴風 76.1%~89.3% 確定2発
C211ギルガルド(ブレード)のラスターカノン 118.2%~140.8% 確定1発
【DM時】
C172ウォッシュロトムのDMハイドロポンプ 42.4%~50.0% 低乱数2発
C163ドラミドロの適応力ヘドロ爆弾(=ダイアシッド) 69.1%~81.7% 確定2発
以上です
ご覧いただきありがとうございました。