7回目の投稿です。みすずと申します。
- 一般的な略称や表現を用います。
- ダメージ計算はトレーナー天国様のものを使用しています。
- お互いに理想個体を前提としています。
- 被ダメに用いられている確定数は、全て木の実非込みの値です。
- 不要という声が多ければ削除します。
解説
安定性と削り性能の高い起点作り
ステロ欠伸吹き飛ばしを使って削りと起点作りを行うカバ。
従来のオボン型とは異なり、1/2回復系の木の実を持たせて総合耐久を上げることで、役割に安定性を持たせることを意識した。参考までに、木の実が発動した際の総合耐久指数は89010。
採用理由
- ステロ + 欠伸による起点作り・削り
ステロを撒いた後に欠伸を連打することで、交代でステロダメを蓄積させるか諦めて眠るかの択を迫ることができる、所謂「昆布戦法」を扱える。カバルドンは地面タイプなので、眠りを回避しながら攻撃できるボルトチェンジが効かず、特性で眠りそのものを無効果してくるカプ・コケコに強く出れる。
- 吹き飛ばしによる起点防止
不利対面で居座りを許さず、欠伸が呼ぶ身代わりも人形ごと吹き飛ばせる。欠伸とは違い、相手を強制的に流すことができる点がポイント。
- 砂による削り・妨害
アローラキュウコンのオーロラベール展開の阻害、襷潰しなど。欠伸で流す場合は別だが、基本ステロダメージが入らない相手の先発に対してもスリップダメージを与えることができる。
※差別化
通常のステロ撒きポケモンとは、欠伸吹き飛ばしを使えるという点で差別化。ステロ欠伸吹き飛ばし(吠える)を覚えるポケモンとは、 (総合耐久がそれらの中で最も高い・4倍弱点が無い→) 安定性が高いこと、砂による削りと妨害ができることで差別化する。
持ち物
- フィラの実、イアの実、バンジの実、マゴの実
HPが1/4以下になると、最大HPの1/2回復する木の実。本論では、性格にそぐわないウイの実を除いた上記4つの木の実で確定とする。
※以下フィラの実を、4つの木の実を代表する道具として書き進める。
《回復系木の実共通の利点》
行動回数を確保できる。
ステロ→欠伸の流れに持ち込むためには、相手の攻撃を2耐えする必要があるので、回復系木の実を持たせることで総合耐久を上昇させ、場持ちを良くすることができる。
残飯とは違って回復に即時性があるので、確定数をズラす目的で持たせる道具としてはそれより優れる。
《オボンの実との比較》
- フィラの実の優位点
1. 特殊ZをHBカバの処理ルートにしてくる相手に対し、行動回数を確保できる。
この型がHDであることとも重なってしまうが、基本となるHB型では確定突破されてしまうギルガルドのZシャドーボール、ウルガモスのZ大文字などを耐えつつ、次のターンの通常攻撃もフィラ込みで耐えることで、2回の行動回数を得ることができる。また、Z技ではないが、メガリザードンYのオーバーヒートを高乱数で耐えて、同じく2回行動が可能になる。
(オボン発動時の最大HPが125%、フィラが150%)
・C特化ギルガルドのZシャドーボール
→ 割合: 75.3%〜89.3% 回数: 確定2発
Zシャドボ+シャドボの合計割合が、113.4%〜134.4%
・C特化ウルガモスのZ大文字
→ 割合: 80%〜94.8% 回数: 確定2発
Z文字+文字の合計割合が、127.9%〜152.0%
・C252メガリザードンYのオーバーヒート
→ 割合: 86.9%〜103.2% 回数: 乱数1発 (18.8%)
オバヒ×2の合計割合が、130.2%〜155.2%
2. カバルドンに与える1回のダメージ割合が75.0%〜99.9%の相手との対面を欠伸や吹き飛ばしで流した際、流れ出てきた相手の後続により安定して仕事ができる。
カバルドンにここまでダメージを与えてくる相手に対しては、初手から欠伸や吹き飛ばしで流すのが安定行動となる。この際、フィラの実を持たせている場合は、オボンよりも多くのHPを持って相手の交代先と対面できるため、その相手に安定して役割を遂行しやすい。
下に載せているダメ計から取り上げて例を挙げると、
相手ジバコマンダレーヌ、初手レーヌ
(1ターン目) アシレーヌのアリア→フィラ発動→カバ欠伸→
(2ターン目) 相手マンダに交代→カバステロ→
(3ターン目) マンダ捨て身 (この時点でのカバが受けた合計割合が124.6%〜147.9%のため、フィラの場合確定耐えするが、オボンの場合は割合の関係上確定突破される。) →カバ欠伸→ †昆布†
以上のような、オボン型では成し得ない2回行動が可能となる。
この範囲に入る主な技が以下。
・C252変幻自在珠ゲッコウガの冷ビ・波乗り
→ 割合: 77.2%〜92% 回数: 確定2発
・C特化アシレーヌの泡沫のアリア
→ 割合: 75.3%〜89.3% 回数: 確定2発
・C特化メガリザードンYのソーラービーム
→ 割合: 79%〜93% 回数: 確定2発
・ミミッキュの剣舞後Zシャドークロー
→ 割合: 75.8%〜89.7% 回数: 確定2発
3. 連続技に強くなる。
連続技は1回分のダメージ量が少ないので、フィラの発動圏内に入りやすい。オボン、フィラのどちらの木の実も発動すると仮定した場合は、回復量の多いフィラに軍配が上がるため、主にメガガルーラ・パルシェン・マンムーに突破される確率をより低くすることができる。
- オボンの実の優位点
あくまでもフィラメインの論なので、主要な部分だけ軽く。
カバルドンに与える1回のダメージ割合が50%〜62.4%の相手と対面したとき、行動回数を1回増やすことができる。
発動圏内は広いが、確定数に関わって実際に恩恵を受けられるのはこの範囲。だが、その恩恵を受けられる相手にテテフやマンダが入ってくるため、一概に優劣は付けがたい。
・C252カプ・テテフのPF下サイコキネシス
→ 割合: 52%〜61.8% 回数: 確定2発
・A252メガボーマンダの捨て身タックル
→ 割合: 49.3%〜58.6% 回数: 乱数2発 (98.8%)
《フィラの実の総括》
- Z技や連続技で崩されにくい。
- カバルドンの苦手な相手と対面しても、2回以上の行動保証を得やすい。
調整
性格 : 腕白
努力値 : H252 / B4 / D252
実数値 : 215-132-152-x-124- 67
- 調整意図
H … 総合耐久意識ぶっぱ
B … 余り
D … C特化ギルガルドのZシャドーボールでフィラが発動する圏内で特殊耐久最大
- 解説
先述した理由からHDをベースにし、攻撃をフィラ圏内に留めつつ、かつ努力値が無駄にならないような分配を模索した結果、この調整が最適解であると判断した。これにより、HBカバを1発で落とせるように調整した特殊攻撃を、丁度フィラ圏内に留め置くことが可能になる。
フィラを持たせることでギルガルドに強くなっている (通常シャドボ確定4発) ので、Sは最遅ギルガルド抜かれでなく、無振りのアローラガラガラやオニシズクモの上を取れる個体値Vを選んだ。
技構成
ステルスロック / 欠伸 / 吹き飛ばし / 選択技
採用理由より上3つの技を確定とし、残りの1枠を以下2つの技から選択とする。
- 地震
前述した通り、エレキフィールドで不眠症を撒き散らすコケコが多い環境なので、需要はそれなりに高い。バシャやガルドへの打点にもなる。
※回数の部分は砂非込み。最低乱数が93.75%以上の場合は砂込みで突破可能。
無振りカプ・コケコ
→割合: 99.3%〜117.2% 回数: 乱数1発 (93.8%)
H252シールドギルガルド
→ 割合: 53.8%〜64.6% 回数: 確定2発
B4メガバシャーモ
→ 割合: 96.7%〜113.5% 回数: 乱数1発 (75%)
- 岩石封じ
S操作による後続のサポートは勿論、挑発を撃たれたときも腐らずに済むようになる。ミミッキュの皮を剥がしながらSを低下させられるのもグッド。
無振りカプ・コケコ
→ 割合: 20%〜24.1% 回数: 確定5発
無振りメガリザードンY
→ 割合: 81%〜96.7% 回数: 確定2発
その他氷の牙などもパーティー構成によっては採用に足るが、やはりピンポイント性が高く、役割遂行という観点で上2つの選択技に劣るので、本論では割愛する。
相性の良い味方
相性の良い味方も基本的にはオボンカバと変わらないため、ここでは代表的な並びを2つ挙げる。
- カバルカ
カバルドン + メガルカリオの並び。カバルドンが微火力補助・襷潰しのためステロを撒いた後、欠伸で相手を眠らせメガルカリオの積みの起点を作り、メガルカリオが全抜きをしていく構成。3枠目には、ルカリオの削り残した相手を処理できる先制技を持ち、ルカリオのストッパーとなり得るスカーフ地面に強く出れるカイリューがよく選出される。
- カバゲン
カバルドン + メガゲンガーの並び。カバルドンがステロ欠伸で相手を削り、メガゲンガーが祟り目ヘド爆身代わり等々を駆使して相手を突破していく。3枠目にはメガゲンガーと相性補完の良いテッカグヤが置かれることが多い。
終わりに
特に現在オボンカバを使っている方の参考になれば嬉しく思います。
以上です。