概要
現環境のカイリューは型の多さ、数値の高さ、テラスタルとの相性の良さと何を取っても強いポケモンだが、本論では立ち回りの柔軟性とパワーを兼ね備えた舞羽型を解説する。
鉢巻型よりも強さがイメージしずらい型であるが、このカイリューの強力な点は以下の3点である。
1、
マルスケ羽休めで受け切れる範囲のポケモンは全て竜舞の起点に出来る。
2、
麻痺、毒、火傷、壁、拘りトリック、キョジオーンの塩漬け等々かなり幅広い範囲の補助技と相性がいいため、構築内に複数の展開ルートを確保出来る。
詳しくは後述。
3、
テラスタルによってタイプを変える事で起点範囲を大きく広げる事が出来る。
これにより従来のカイリューの弱点であった拘り竜技や氷技すらも克服している。
構成
191(196)-198(+204)-116(4)-×-121(4)-113(100)
神速/竜の舞/羽休め/炎のパンチ
HP16n-1かつ6n-1
A11n
S最速ドドゲザン抜き
竜舞1回で最速100族+2
不特定多数のポケモンから技やスリップダメージを被弾するポケモンなので、細かい調整はせずシンプルに数値の強みを出す配分。
理論上は羽休めの起点範囲と神速のリーチが最も広がるHAが一番強いのだが、ここまでSを振る事でドドゲザンに後投げして羽休めを押す動きと、偶発サザン対面竜舞でSを逆転させ上から羽休めを押す動きが成立する。
技構成は採用理由である舞羽神速と、神速が通らない相手に撃つ地震か炎のパンチから選択。
今シーズンは風船サーフゴーが増えているように感じたので確定欄は炎のパンチとしている。
カイリューを軸としない構築であればアンコール等も選択肢に入るが型が変わるためここでは考察しない。
起点範囲
*テラスタル+マルスケ込み
陽気A252鉢ガブの逆鱗
80~94(42.1~49.4%)
臆病C252眼鏡サザンの流星群
80~95(41.8~49.7%)
この範囲の火力までは羽休めでマルスケが回復するので、羽休めのPPが尽きるまで受け続けれる(毒や麻痺等が入っていれば起点に出来る)。
実際にこれらの技を被弾した時は、ガブがゴツメで削れて混乱したりサザンのCが下がったりするのでサポート無しでも突破率は高い。
*テラスタル+マルスケ無し
A特化マスカーニャの叩き(アイテムあり)
84~100(43.9~52.3%)
無補正C252ミトムのドロポン
81~96(42.4~50.2%)
この範囲の火力まではマルスケ無しでも受けれてしまうので竜舞を積み放題になる。
展開の例
鉢巻と異なり初手出しするのはあまり強くない。
シーズン1最終2位の構築では(その構築はゴツメでは無いが)キラフロルorデカヌチャンの出しやすいほうから入り裏のカイリューを通す動きが強力であった。
キラフロル デカヌチャン カイリュー
キラフロルから入った場合は毒菱を踏んだ相手に対して羽休めで粘って削り倒す動きが強く、デカヌチャンから入った場合は麻痺した相手が痺れるまで羽休めで粘ったり、相手のサーフゴーに叩きを入れてカイリューを通す動きが強い(多分)。
ゴツメの場合は回復ソースを持ったカイリューと比べて舞える範囲は狭まる分、マスカーニャやドドゲザン等に受け出してサイクルを回す動きが強くなる。
又他のゴツメ持ちの受け駒と異なり、状況によっては受かってない物理ポケモン(マリルリやイルカマン等)に受け出して神速で縛り返す動きが出来るのも大きな利点。
受けれて殴れて詰め筋にもなる、万能…というかパワーバランスを壊しているレベルの強さがあるが、天然ポケモンには止められてしまう。
従ってこのカイリューを採用する場合は眼鏡持ちのサザンドラやウルガモス等の火力のある特殊アタッカー、毒菱等の崩し要素を構築に取り入れる事でより多くの構築に通していけるだろう。
以上で終わります。