- 非公式の略語や用語を用いる
- 考察環境S3
型の概要
『電気玉+投げつける』という戦法は、蛇睨みではできない襷潰し・化けの皮剥がしと、ほっぺすりすりではできない地面への麻痺入れの2つがどちらも可能である強力な麻痺撒き技であるが、その性質上持ち物が固定される = 襷持ちポケモンと比べ、行動保証を持ちにくい。
これを解消するため、特性頑丈により襷と同じ行動保証を持たせたのが、この電気玉投げつけるRゴローニャである。
タイプの関係上、地面に強い積みエースととても相性が良い起点作りポケモンだと言える。
採用理由
- 地面にも通る麻痺撒き / 対面相手の襷潰し・化けの皮剥がし / ステロ撒き / 対電気性能 / 対面作り
電気タイプ以外には、初ターン相手に麻痺を入れて次のターンに上からステロを撒くこと、電気タイプにはステロor地震が主な役割となる。
一番最後の対面作りについては後述。
差別化
☆【Rゴローニャの特徴】
- 特性頑丈
前述したように、頑丈により襷と同じ行動保証を持つことができ、役割をしっかり遂行することができる。
- 電気耐性
先ほど、電気タイプは地震で対応すると書いたが、それはあくまでも麻痺撒きができないために仕方なく撃っているもので、見方によっては役割破壊とも取れる。このため、そもそも電気を呼ばないこと、電気と対面した場合は向こうからボルチェン等で逃げてくれることは重要な要素であると考えられる。
- エレキスキン
Rゴローニャの夢特性エレキスキンが、襷大爆発をする個体数 (PGLより) の多さから地面タイプをとても呼びやすい。同時に、相手の挑発を貰いにくく、電気耐性の無いポケモンの起点にされにくい。
☆【通常ゴローニャとの差別化】
『投げつける・ステルスロックを覚える』『特性が頑丈』『電気耐性がある』の3つを併せ持つのは通常ゴローニャとRゴローニャの2体のみ。両者は種族値が全く同じで、覚える技も共通するものが多いため、単体での差別化が非常に難しい。
通常ゴローニャと決定的に違う点は、上で挙げた3つの中の一番下の要素であり、通常ゴローニャと比べRゴローニャは地面をとても呼びやすいため、メガギャラドス・マリルリなどが積みやすい対面を作りやすいと言えるだろう。
また、パルシェンの氷柱針が等倍であるなど、連続技に対する耐性の違いも差別化点となる。
型
☆【構成】
性格 : 陽気
個体値 : 31-31-31-xx-31-31
努力値 : 252-36-0-0-0-220
実数値 : 187-145-150-xx-85-102
持ち物 : 電気玉
特性 : 頑丈
技 : 地震 / 投げつける / ステルスロック / 選択
☆【構成内容】
- S実数値102 : 麻痺準速フェローチェ抜き
本当は最速にしようと思っていたが、これと最速 (実数値106) とで抜ける範囲がほとんど変わらなかったため、準速フェローチェ抜きで止めてAに回した。
- H実数値187 : A161パルシェンの2↑氷柱針耐え、C147カプ・コケコのマジカルシャイン2耐え
耐久については頑丈があるため、意識すべきは先制技持ちと連続技持ちである。どちらも物理が多いため本来ならBに厚くするべきだが、種族値の関係上Hに振っても大して耐久値に変わりはなかったため、総合耐久意識でHに振ったところ、コケコのシャイン2耐えというきりの良い数字に収まった。
- 選択技
・1群 : 吠える / 大爆発
ここまでの技で、例えば初手に身代わりを貼られたときなどの起点回避手段が一切無いため、それができる上の2つは候補に入る。
因みにボルトチェンジが候補に入らないのは、くどいようだがこのポケモンは地面を呼びやすいため大爆発より使いにくく、下降補正無振りじゃテッカグヤの身代わりすら壊せない上、起点作り役を生かしておく必要性が皆無のため。
・2群 : ヘビーボンバー / ストーンエッジ
ヘビーボンバーは、環境に多いフェアリー、特にミミッキュやカプ・テテフを処理できるため、採用価値が高いと判断した。最近は生きているだけで仕事をしてくる呪いミミッキュも多くなっているので、それを阻止する意味でも採用できる。
ストーンエッジは、地震の通らない電気タイプであるボルトロス・ロトムに最大威力で刺さる技である。
但し、対面処理することは麻痺撒いた相手を味方に残せないことと同義なので、処理すべきかすまいかは状況を見て判断する必要がある。
同じ理由から、わざわざ連続技を採用してまで襷や化けの皮を貫通させる必要性が薄かったので、ロックブラストを候補外としている。
・3群 : 岩石封じ / じたばた
採用の余地こそあるが需要の低い技として3群に纏めた。こればかりは個人で検討してほしい。
味方
論内のあちこちに書いたが、地面を起点にできる積みエースと相性が良い。具体的にはメガギャラドス、マリルリなど。これらのポケモンは、ステロによる全抜きサポート・呼ぶ地面を起点にできる・麻痺バグの25%で無償積みが可能になる・(相手によっては)麻痺でS逆転できる、などの恩恵を受けられる。
また、積みエースとして名を連ねるのには抵抗を感じたが、筆者個人が使用していた味方として剣舞カプ・ブルルを挙げる。ブルルが地面に強く、またゴローニャがメガボーマンダを呼びにくいので、最適なパートナーだった。
加えて、宿身代カグヤや残飯ゴーリ、縮小ピクシーなど、麻痺と直接的なシナジーが良いポケモンもこのゴローニャと相性が良いと言える。このポケモンたちについてはステロや投げつけるのダメージの効果が薄いが、例えば起点にした後零度の3割や宿守の長いターンを経ることなく通常攻撃で相手を処理する際に活きたり、アシパの全抜きに役立ったり、宿り木解除のための交代を安定択にさせないなどの面で役立ったりする。
加えて、最近増加傾向にある身代わり分身バシャーモとの相性もとても良い。このポケモンについては、地面の一貫ができているため相性が良くないように見えるが、身代わり連打でアドを取ろうとするとき相性はそこまで重要でなく、裏のマンダなどにバトンを繋ぐのであれば、地震持ちを呼ぶことはむしろメリットであると読み取れる。
長くなったのでまとめると、
- HBが高い・水タイプであるなど地面に強いエース
- カグヤゴーリバシャなど、身代わり連打で麻痺バグによるアド取りを狙えるポケモン
- 耐久や回避率が上がる積み技を覚えるなど、相手の上から積むことで有利に立ち回れるポケモン
との相性が良いと言える。
苦手な相手
最後に、このRゴローニャが対面で役割を遂行しにくいポケモンを列挙する。
- 連続技持ち : メガガルーラ、キノガッサなど
現在メガガルーラの地震の搭載率は62.1%だが、最も警戒すべきポケモン。
- 特性型破り : メガギャラドス、ドリュウズなど
地震で頑丈貫通してさようなら。ギャラドスは襷警戒で引く場合もあるかもしれないが、基本無理と考えた方がいい。
- 攻撃 + 先制技でRゴローニャを落とせる相手 : マリルリ、ゲッコウガなど
元の物理耐久が高いため、ここに入る敵は多くない。また、麻痺の25%を引けば役割は遂行できる。
- S実数値204以上のポケモン
S実数値204ともなるとスカーフ持ちが多いため、良く言えば麻痺して拘った相手を後続の起点にできる。
上2つは何もできないポケモン、下2つは麻痺しか撒けないポケモン。
ダメージ計算
☆【地震】
- 145-105カプ・コケコ
71.7%〜85.5% (確定2発)
- 159-91デンジュモク
76.7%〜90.5% (確定2発)
☆【大爆発】
- 204-123テッカグヤ
26.9%〜31.8% (身代わり確定割り)
- 155-90霊獣ボルトロス
98%〜115.4% (87.5%の乱数1発)
☆【ヘビーボンバー】
- 145-95カプ・テテフ
95.1%〜113.1% (68.8%の乱数1発)
- 131-100ミミッキュ
100.7%〜119% (確定1発)
☆【ストーンエッジ】
- 155-90霊獣ボルトロス
117.4%〜139.3% (確定1発)
- 125-127ウォッシュロトム
52.8%〜62.4% (確定2発)
☆【被ダメージ】
- A161パルシェンの2↑氷柱針(1回)
16.5%〜19.7% (確定2発)
- A156ミミッキュの2↑じゃれつく + 影打ち
56.6%〜67.3% + 25.6%〜30.4% (じゃれ+影打ちを確定耐え)
- C147カプ・コケコのマジカルシャイン
41.7%〜49.7% (確定3発)