はじめに
ヒノと申します。今回が初投稿となりますが宜しくお願い致します。
さて、今回考察させて頂きますポケモンはホエルオーです。XYまでに登場した全749匹のポケモンの中で最も大きいということで割と名前は知られているポケモンだと思いますが、バトルの方ではその名前を全くと言っていい程聞きません。なぜでしょうか。答えは簡単です、こいつ自身の全体的に微妙な種族値の問題もありますが、とにかく上位互換が多いということです。スイクンを始めとして、水タイプで耐久重視というポケモンは割と多く、別段何かが優れている訳でもないこいつを使う理由が見当たらないのが環境において姿が見られない一因になっていると考えられます。
そういうわけで今回は僕の嫁でもあるホエルオーについて、なるべく他との差別化を図りつつ、多少の劣化上等で最善と思われるチョッキ型を考察させて頂きます。採用理由は愛という面も正直ありますが、それでも読みたいという方はどうか駄文にお付き合いお願いします。
基礎データ
マイナーポケモンである以上、こいつの事についてあまり知られていない方も多いと思いますので、基礎的なデータから解説させて頂きます。
種族値
こいつの種族値は170-90-45-90-45-60となっています。HP種族値は170(全ポケモン中4位)と、見た目通りやたら高いです。例えばこいつのほぼ上位互換であるスイクンは100なので、数値の上では圧倒しています。しかしこいつは悲しいかな、防御特防が共に45と紙過ぎます。よって無振りのままだとコロッと即死することが多々有るのが問題点です。
また、攻撃面はACともに90となっており、良く言えば物理特殊どっちも行ける、悪く言えばどっちも行けないというなんとももどかしい配分がなされています。Sは60と、これは見た目とは裏腹にそこそこの速さを持っています。同速にニンフィアやギルガルド、1つ上にはバンギラス等が控えており、中々の激戦区です。
特性
- どんかん
挑発が効きません。また申し訳程度にメロメロも効きません。
- みずのベール
火傷になりません。鬼火が多い現環境には適合していると思われます。
- プレッシャー
所謂夢特性です。攻撃を受けた技のPPを1余計に減らす中々に有用な特性です。
こいつを使うにあたって気になるヤツら
最初にも書きましたが、やはりこいつには優秀な競合相手が数多くいるというのが使われない大きな理由になっていると思います。その中でも今回はスイクンに着目してみます。
スイクン
同じ単水タイプで耐久はあちらの方が遥かに上、攻撃面もAでは勝っていますがCは同じ90、Sも結構負けており、更に何がしんどいかって(下でも改めて解説しますが)ホエルオーが他と差別化できそうな技を結構スイクンも覚えやがると言う点です。現状言ってしまえばホエルオーはこいつのほぼ完全な下位互換です。
他にもいろいろ気にしないといけない相手は数多くいるのですが、そいつらは単タイプと複合タイプの差(ブルンゲルやヤドラン)などもあるのである程度は違いを見いだせるのですが、スイクンには何から何まで上をいかれます。とりあえずスイクンとある程度でも差別化を図らないと愛以外の採用理由には至らないのが悲しい現実となっています。まあ自分は愛で十分使うんですが
差別化できそうな点
次に、他の同族ポケモンはあまり覚えないにも関わらずこいつが何故か覚える技=他との差別化を図ることができる技について見て行きたいと思います。リストを作ったのでご覧下さい。
- 攻撃技
しおふき、じわれ、クリアスモッグ、うずしお、じしん、ヘビーボンバー、がんせきふうじ、ゆきなだれ
- 変化技
みずびたし、アクアリング
※太字の技はスイクンもほぼ同じ効果の技を覚える
見れば分かると思うんですが、差別化を図る事が出来るとか書いておきながら上でも述べた通り肝心のスイクンとは結構覚える技が被っています。例えば4世代で配布されたクラウンスイクンは地割れの完全上位互換と言っても良い絶対零度を覚えていますし、ついでにアクアリングもこのクラウンスイクン限定でついてきます。ここに上げた技は他の同族のヤツらはそこまで覚えないにも関わらず、一番の目の敵とも言えるスイクンに覚えられるのが中々につらいです。
ではどういう型にしていくのか?
まず、ホエルオーに関しては個人的には物理型を推奨します。理由は明快で、こいつを使っているとACともに同値であるにも関わらず特殊受けをホイホイ呼び込みます。これはこいつがマイナーであるにも関わらず、高威力特殊水技である潮吹きを習得する事だけはやたら知られていることが影響していると思われます。これは一応他との差別化点にはなるのですが、特殊受けが出てくるのが分かっているにも関わらずわざわざ特殊技を撃つ必要もないですし、序でにこいつの素早さじゃあスカーフを持ったとしても普通に上から殴られて肝心の潮吹きの威力が下がるのが関の山です。また、特性に火傷にならないみずのベールがあります。これは物理型を育てるにあたっては結構なアドバンテージです。ついでにマイナーなせいでそもそもこの特性のことを知られていないのか、鬼火を普通に浴びせられ1ターン無償で得られる事すらあったり。あとこれは申し訳程度の要素ですが、上で散々比較したスイクンにCなら横並びですがAなら一応勝っているという少し虚しくなる点もあります。
また、上の差別化できそうな技リストにご注目ください。この中で僕はヘビーボンバーに着目しました。これは鋼タイプの物理技で、威力は自分の体重が相手より重ければ重い程高威力になるというものです。体重が398kgと密度考えたらクソ軽い重いこいつにとっては結構な相手に高威力を叩き出せる優秀なサブウェポンになりえます。またこの技の何が良いかと言えば、鋼タイプなのでフェアリーに弱点が取れるということになってくると思います。例えば今環境に多いフェアリータイプであるニンフィアやサーナイトには威力120でぶち込めるので、努力値配分によっては致命傷にまで追い込む事が可能です。ついでにフェアリー組の補完に入りがちなヒードランにも、タイプ一致滝登りと技マシンで習得する地震で有利に殴り合うことができます。
また、仮想敵がニンフィアやヒードランなど特殊に寄っているため、とつげきチョッキを着せて心許ない耐久を補完します。こいつの場合はシングルバトルにおいて使いたい補助技も特にないので、オート挑発状態でも特に問題ないです。
という事で決まりました。今回はチョッキを着せた物理アタッカーホエルオーを考察して行きます!
配分
調整1
245-156-65-x-96(144)-82(x-252-x-x-244-12)
A:性格補正ありぶっぱ
S:4振りニンフィア抜き、無振りバンギラス抜き
D:残り全振り
確定欄の配分はこちら。基本的に火力が足りていないので、汎用性やサイクル回しを意識するならば攻撃面でのぶっぱはほぼ確定事項かなと個人的には思っています。また仮想敵であるHC眼鏡ニンフィアは抜いておきたいのでSを調整、残りはチョッキを持ったとしても耐久面が怪しいのでDにつぎ込みます。
調整2
260-126-66-x-106(159)-82(116-124-4-x-252-12)
H-D:性格補正ありぶっぱ、C174眼鏡ニンフィアのハイパーボイス2耐え、C176ハイパーボイス最低乱数一つ切って2耐え
A:H202-B85ニンフィアを滝登り→ヘビーボンバーで確定
S:4振りニンフィア抜き、無振りバンギラス抜き
B:端数
火力を削りましたが、より役割を重視した配分です。汎用性の面で見て上の配分には若干劣りますが、ピンポイントで合わせただけあって仮想敵には強く出られるので一長一短かと思われます。
持ち物
とつげきチョッキ
攻撃技しか出せなくなる代わりに特防が1.5倍になります。今回はこれで確定です。それにしてもこいつが着れるチョッキってどんな感じなんでしょうか。
特性
物理型を運用するため、火傷にならないみずのベールで確定です。変化技が何もない以上挑発を防ぐ意味はありませんし、プレッシャーが有用になるほど居座ることは想定されていませんし、これに落ち着くかと。
技
載せてあるダメージ計算は左側が調整1、右側が調整2のものです。
たきのぼり
タイプ一致の最高打点です。威力タイプ一致込みで120、申し訳程度ですが2割の怯み効果もあるので遅い相手との撃ち合いでは助かるかもしれません。
H202-B85ニンフィア 41.5〜49% / 33.1〜40%
H175-B85メガサーナイト 48〜56.5% / 38.2〜46.2%
H198-B126ヒードラン 57.5〜67.6% / 46.4〜55.5%
ヘビーボンバー
威力は計算がやや面倒ですが、自分の体重の1/5(79.6kg)以下の相手には最大威力である120が出せます。軽い連中が多い対フェアリーに於いては非常に優秀な打点となりえます。
H202-B85ニンフィア 82.1〜97% / 67.3〜79.2%
H175-B85メガサーナイト 94.8〜112%(68.8%) / 77.7〜91.4%
じしん
仮想敵であるフェアリー連中との補完で入りやすい鋼タイプ、特にヒードランに刺さります。またヘビーボンバーの威力があまり出ない相手に撃って行く事も出来ますが、少し水技との範囲が被っている事が気になります。
H198-B126ヒードラン 94.9〜113.1%(68.8%) / 78.7〜92.9%
じわれ
最強の役割破壊技です。どうしようもない相手にも一発耐える事ができれば強引に3割の勝ち筋を残せます。特化しても火力が若干低いので起点防止の役割にも。
確定欄はこの4つで埋まっていますが、一応他の候補技も挙げてみます。
ゆきなだれ
相手からの攻撃を喰らう事で威力120になる物理氷技です。水技との攻撃面での相性補完に優れており、竜にも打点が取れます。結構迷ったのですが、役割的に抜ける技がないということから採用見送りとなりました。入れ替えるとしたら地割れとの交換でしょうか。
クリアスモッグ
相手の能力変化を無効化し、また必中技のため小さくなる勢にも強く出る事が出来る毒タイプの特殊技です。ただこれを別段撃ちたい相手がいないということと、正直地割れ見せれば積みはある程度牽制できるので、これも採用見送り。
被ダメージ
- 特殊面
C176眼鏡ニンフィアのハイパーボイス 49.3〜58.7% / 41.9〜50%
C236メガサーナイトのハイパーボイス 44.4〜52.6% / 38〜45%
C220ギルガルドのシャドーボール 28.1〜33.4% / 24.2〜28.8%
C200ヒードランのだいもんじ 17.5〜20.8% / 15〜17.6%
C197珠霊獣ボルトロスの10まんボルト 74.2〜88.9% / 63.8〜76.1%
- 物理面
基本的に物理方面は完全に切ってますが、やむを得ず撃ち合いになる場合もあるかと思われますので、目安の一つとして見て下さい。
A146鉢巻ファイアローのブレイブバード 93〜109.3%(56.3%) / 86.5〜101.9%(12.5%)
A182ガブリアスのげきりん 77.1〜91% / 71.5〜84.6%
A177メガガルーラのおやこあいおんがえし 95.9〜113.8%(75%) / 88.4〜105.3%(31.3%)
おわりに
やはりマイナーということで数値面でしんどかったり汎用性が欠けていたりという面は否定し切れませんが、他のヤツらともある程度差別化した上でピンポイントではありますが運用次第で十分に輝けるということが伝わりましたら幸いです。僕は狂信者のレベルでホエルオーを溺愛しているのでホエルオーの育成論が1つたりともない現状に愕然としたためにこの育成論を投稿しましたが、これを機に「あのデカブツ使ってみるか」と思われる方がもしいらっしゃれば、これに勝る喜びはありません。そして僕とホエルオーと共に宇宙の覇者となりましょう。
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