HSメガゲンガー
- 指定がない限りお互いに6Vであるとします。
- HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早はH/A/B/C/D/Sという略称を用います。また、タイプのノーマル/電気/地面/格闘/エスパー/ゴースト/飛行/ドラゴン/フェアリーは無/電/地/格/超/霊/飛/竜/精という略称を用います。
- 努力値の後の±は性格補正を指します。
- 技名の前の↑↓はランク補正を指します。
前置き
こんにちは、orcaです。
今回投稿させていただくのはメガゲンガーです。影踏みという非常に強力な特性と高いAT性能、多彩な補助技によりメガシンカの中でもトップレベルの採用率を誇るポケモンですね。
不要という声が多ければ削除します。
ゲンガーとは?
初代で登場した霊毒タイプのポケモン。主に高いCSを活用した速攻特殊ATとしてどの世代でも安定して使われ、特に4世代では環境のトップメタに近い位置にいました。ヘドゲンといわれる耐久振りの型が見られるようになったのもこのぐらいの時期になります。
さらに今作ではメガシンカを獲得、それにより単純にCSが上がっただけでなく耐久も並程度に上昇し、何より大きいのが特性が影踏みになったことです。影踏みは今作からゴーストには効かなくなったものの、相手のポケモンを逃げられることなく確実に倒せるという非常に優秀な特性で、これにより影踏み滅びを一体で行うことも可能となりました。
そんなゲンガーですが、今回はメガシンカにより火力が上がった分を耐久に振ったHSメガゲンガーを考察していきます。Hに割くことにより火傷したマリルリの滝登り×2+アクジェや両刀珠(メガ)バシャのオバヒ、特化ガブの逆鱗などを耐える(=大抵の一致技を耐える)ことが可能となりタイマン性能の引き上げに繋がります。また単純にもとのHが低いため努力値効率が良く、Cは無振りでもぶっぱした通常ゲンガーより高い数値になるのもH振りが有効な理由ですね。
採用理由
1.高いタイマン性能
無振りでも実数値190という特攻にトップクラスの素早さ、そこそこの耐久により非常にタイマン性能に優れます。またタイプ的にも霊毒という等倍を狙いやすい一致攻撃技から鬼火挑発金縛り滅びの歌といった補助技まで多彩な技を扱えたりメガシンカ前の特性が浮遊であることから弱点をつかれにくかったりすることがこのタイマン性能に拍車をかけています。
2.サイクルカット
影踏みにより相手のサイクルを断ち切ることができ有利な相手を一方的に倒すことが可能です。サイクル意識のパーティを強制的に崩せるのはメガゲンガーならではと言えるでしょう。メガシンカするターンは影踏みが効かないのでその点には注意。
3.パーティの苦手潰し
影踏み+S130からの道連れによりパーティの苦手とするポケモンを問答無用で潰すことが可能です。もちろん補助技などにより上手くいかないこともありますがメガゲンガーのかなりの強みと言えます。苦手を潰す以外にも自分のパーティの抜きエースが抜いて行く上で妨げになる相手を倒しておくといった動きもできます。
努力値、性格
性格 臆病
努力値 HS252,C4
実数値 167-×-100-191-115-200
先発で出すことが多く不特定多数を相手にすることになるので細かい調整はせずにぶっぱとなっています。H振りの理由は前述の通り、Sはオンバーン抜きあたりまで落とすのもなしではないですが準速舞カイリューや準速1加速バシャーモ、準速舞ギャラを上から叩けるのは結構ありがたいので最速としています。またメガシンカしたターンのことを考えると下手に素早さを落として現在非常に個体数が多いメガゲンガー同速ゲーに確実に負けたりすぐ下のテラキあたりに抜かられるのも痛いです。
技
確定技
- シャドーボール/祟り目
安定の一致技。広い等倍範囲により安定してダメージを与えられます。鬼火を採用する場合は祟り目も一考です。技マシン。
準確定技
- ヘドロ爆弾/ヘドロウェーブ
シャドーボールに耐性をもつポケモンへの打点。マリルリをはじめとしたフェアリーにも有効なので是非持っておきたいです。威力の差は僅かであり、シャドボヘド爆だと有効打がなくなるブリガロンも環境にはかなり少ないので、毒がかなりおいしいということもあり爆弾奨励です。技マシン。
選択技
- 鬼火
トップクラスの素早さからスカーフでないほとんどの相手に先制で鬼火を撒けます。確定欄はこの技になっています。技マシン。
- 道連れ
目の前の相手を問答無用で潰すことができる優れた技。影踏みとの相性も良好です。レベル技。
- 身代わり
補助技やメガシンカターンの交代読みで。道連れを嫌って状態異常技を撃たれることが多いのでもっていると役立つことは多いです。技マシン。
- 挑発
相手の受けに対して。先発のステロ要因を挑発で仕事されるのを防ぎつつ影踏みで縛って狩るということが可能になります。道連れ連打を補助技で回避されなくなるのもポイント。技マシン。
- 金縛り
身代わりとセットで。相手の拘りもちに有効な他、優れた耐性により一つの技を封じれば恩返し地震グロパン不意打ちといった構成のメガガルーラなどメガゲンガーに有効打をもたないポケモンもいます。遺伝技。
気合い玉や凍える風をはじめとした攻撃技や滅びの歌守るといった補助技も一考の余地がありますが候補が多過ぎるので割愛します。
シャドーボールと祟り目について
深い考察がされているのをあまり目にしないのでここで触れておきたいと思います。
まずシャドーボールの優位点は言うまでも無く安定してダメージを与えられることです。祟り目は素の威力が今作で上がったといえども65と相手に確2をとれる威力ではないので基本的に鬼火から入ることになりそこで命中の問題が生じる上に、ヒードランなどの火傷せずヘドロも入らない相手にはほぼ有効打がなくなってしまいます。よってシャドボで確2が取れる相手に対しては基本的にシャドボに軍配があがると言えます。また終盤に削れた相手を仕留めるという点でもダメージが安定したシャドボの方が優れています。
一方、祟り目の優位点は味方で状態異常を撒けたときの圧倒的火力です。具体的にはギルガルドが高乱数になるなど確1の範囲がぐっと広がります。また、もともとシャドボで確2圏内に入らないポケモンに対して火傷ダメ+祟り目で確定を取れることがあるのも祟り目の利点です。こちらも具体例をあげると相手の襷ガブリアスに対してシャドボだと高乱数で2耐えされるのに対し、祟り目の場合は鬼火→岩石封じ(S↓)→火傷ダメ→地震→祟り目といった流れで突破することが可能となります。
最終的にどちらを選ぶかはパーティの味方やメガゲンにどの仕事を重点的にやらせたいのかによって変わってくるので個々で決めていただければと思います。
ダメ計
- 与ダメ
シャドーボール
H252(167-170)守ギルガルド 61%〜73%
H252(227-150)クレセリア 51.1%〜60.7%
無振り(183-105)ガブリアス 44.8%〜53%(26.2%)
H252(198-126)ヒードラン 34.8%〜41.4%
[ヘドロ爆弾]
H252(207-100)マリルリ 93.7%〜111.1%(62.5%)
H252(202-150)ニンフィア 65.3%〜77.2%
H4(181-120)メガガルーラ 53.5%〜63.5%
H252(187-140)メガバナ 36.8%〜43.8%
H252(212-85)チョッキブシン 35.8%〜42.9%
- 被ダメ
メガガルーラは親子愛非考慮です。
[物理]
特化(146)鉢巻アローブレバ 88.6%〜104.7%(31.3%)
A252(177)メガガルーラ不意打ち 64.6%〜76.6%
A252(182)ガブリアス鬼火地震 62.2%〜75.4%
特化(212)ローブシン叩き落とす 62.2%〜74.2%
特化(112)マリルリ滝登り 61%〜71.8%
無振り(170)ギルガルド影うち 46.7%〜55%(57.8%)
[特殊]
特化(194)サザンドラ悪波 91%〜108.9%(56.3%)
特化(172)眼鏡ミトムドロポン 83.2%〜98.8%
無振り(95)クレセリアサイキネ 50.2%〜61%
特化(178)ニンフィアハイボ 30.5%〜35.9%(50%)
特化(190)メガハナめざ炎 22.7%〜26.9%
相性のいい味方
- ポリゴン2
メガゲンで相手にしたくないポケモンに一通り強いです。電磁波によりスカーフ持ちを止めたり、祟り目の威力を上げたりできるのも評価点。3枠目にマリルリをいれたマリルリポリ2ゲンガーの並びが有名です。
- バシャーモ
メガゲンの苦手な悪に強く、クレセリアをはじめとするバシャーモの苦手なポケモンはメガゲンが影踏みで逃がさず処理できます。
- ガブリアス
バンギガルドをガブで、ナットクレセといった受けやマリルリをメガゲンで見れるので好相性。2匹とも単純な単体性能が高いので腐りにくいのもポイントです。
運用
後だし性能はそこまでないので基本的には先発奨励。見せ合いにガブガルランドあたりがいなければ割と思考停止でメガシンカして問題ありません。場に出したらメガゲンの攻撃→相手の攻撃→メガゲンの攻撃といった流れで1体目を処理し、次に出てきた相手を道連れで倒すというのが理想です。実際には相手が2発で落ちなかったり先制技持ちが出て来たりと上手くいかないことも多いですが、裏を返せばそのようなポケモンがいなければ2対1交換が十分狙えるということでメガゲンの強さがよくわかると思います。
最後に
いかがだったでしょうか?
いつもに増して長くなってしまいましたが、環境のトップメタに立つメガゲンの魅力を伝えられたのであれば光栄です。
最後まで閲覧いただきありがとうございました。