- 指定がない限りお互いに6Vであるとします。
- HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早はH/A/B/C/D/Sという略称を用います。また、タイプのノーマル/電気/地面/格闘/エスパー/ゴースト/飛行/ドラゴン/フェアリーは無/電/地/格/超/霊/飛/竜/精という略称を用います。
- 努力値の後の±は性格補正を指します。
- 技名の前の↑↓はランク補正を指します。
前置き
こんにちは、orcaです。
今回投稿させていただくのはヒードランです。ムーバーにより解禁されて以来環境で猛威を奮っているポケモンですね。
不要という声が多ければ削除します。
ヒードランとは?
第4世代で登場した準伝のポケモン。登場時からC130を始めとした高い種族値を武器に環境の上位に居座り続けています。今作でも悪霊の等倍化・特殊技の威力の低下という弱体化があったものの、唯一のフェアリー1/4・マグストの拘束ダメ増加・ファイアローやギルガルドといった役割対象の増加により全体としては強化されたと言えます。
しかしヒードランには大きな欠点があります。弱点が水地格と強力なタイプが揃っているということです。これにより相手の決定力を呼びがちになります。そこで今回はそこを補うために無効2つ、1/4が5つ、半減が4つという驚異的な耐性による高い流し性能を生かして後だしされる不利な相手にも確実に負担をかけられる毒守身代ドランを考察していきます。ヒードランは流し性能の他にもマグマストームという強力な拘束技をもつ、身代わり貫通技として比較的メジャーである虫のさざめき・爆音波・(フェアリースキン)ハイパーボイスに耐性がある、炎タイプのため毒を無効にする鋼を呼ばないといった点で毒守身代とはかなり好相性なポケモンです。
採用理由
1.高い流し性能
毒守身代をする上でかなり重要な条件です。ヒードランは前述のように非常に優秀な耐性をもち完封できる相手も多いため随一の流し性能を誇り、流し際に身代わりを張ることでどんな相手でも嵌めることが可能になります。
2.サイクル妨害
固有技であるマグマストームにより相手のサイクルを妨害できます。毒を撒いた相手を逃がさずに嵌められるのもポイントです。
3.メジャーポケキラー
現在レートで多いギルガルド・メガフシギバナ・クレセリアといった対処しにくい面々に耐性上かなり有利で多くの相手をメタることが可能です。もちろん鋼なので逆鱗や流星群受けとしても使えます。
持ち物
食べ残しで確定です。毒守身代をする上では大きな回復源となります。
努力値、性格
性格 臆病
努力値 H212,B4,C4,D36,S252
調整
H 16n+1
BCD 余り
S 最速
実数値 193-×-127-151-131-141
5世代からあるテンプレの振り方です。毒守身代は自分が相手を抜けるか否かで使い勝手がかなり変わるのでメガヘラなどを意識すると最速は切れず、食べ残しの施行回数的に効率のいい16n+1も必要な数値です。
残りは正直どこに振っても大差ないのですが身代わりが耐えて欲しい技や身代わり貫通技、特性すり抜け持ちに特殊が多いという理由でDに振っています。一応C4ミトムのボルチェンを身代わりが耐えるといったメリットもあります。
※理想個体はA0他はVとなります。
技
確定技
- 毒々/守る/身代わり
今回のコンセプトなので言うまでもなく確定です。全て技マシン。
選択炎技
毒が入らない相手への打点となりますが、主に火力ではなく追加効果に期待するので以下の2択となります。
- マグマストーム
ヒードランの固有技。この技を持つことでラッキー入りの受けループにかなり強くなれます。威力が低下したものの拘束ダメが1/8と以前の倍になったので強化と言える場面が多いです。レベル技。
- 噴煙
火傷率3割という熱湯と同じ追加効果を持つ技。火力は落ちるものの命中が安定するため削れたギルガルドなどを確実に処理できるのも利点です。レベル技。
選択技
基本的に入れる枠がないですが切るなら守るとなります。
- 大地の力
身代わり貫通で攻撃してくるシャンデラやヒードランミラーで有効な技。炎技との相性補完も優秀です。レベル技。
ダメ計
- 与ダメ
マグマストーム
H252(172-90)エアームド 109.3%~130.2%
H252(187-125)メガヘラクロス 73.7%~87.7%
H252(167-170)守ギルガルド 61%~73%
H4(155-100)ボルトロス 54.8%~65.8%
H252(212-85)ローブシン 48.1%~56.6%(84.4%)
H252(187-140)メガフシギバナ 33.1%~39.5%
C130とだけあって4振りでもなかなの火力ですね。実際は拘束ダメもはいるのでこれ以上の火力となります。
[噴煙]
H252(172-90)エアームド 88.3%~105.8%(31.3%)
H252(187-125)メガヘラクロス 58.8%~70.5%
H252(167-170)守ギルガルド 50.2%~58.6%
H4(155-100)ボルトロス 37%~44%
H252(212-85)ローブシン 38.2%~45.2%
H252(187-140)メガフシギバナ 26.7%~32%
少々火力不足が気になりますね。ただ追加効果を引ければダメージが永続で入るので火傷守身代的なことが可能なのは噴煙の利点です。
ギルガルドには身代わりから入ることで有利に立ち回れます。
[大地の力]
H252(198-126)ヒードラン 82.8%~98.9%
H4(136-110)シャンデラ 69.1%~82.3%
H252(187-140)ドククラゲ 39.5%~47%
- 被ダメ
[物理]
特化(200)鉢巻きハッサム蜻蛉 11.9%~13.9%
特化(146)鉢巻きアローブレバ 30.5%~35.7%
特化(200)鉢巻きガブリアス逆鱗 41.4%~48.7%
特化(112)マリルリアクジェ 43.5%~50.7%
無振り(170)攻ギルガルド聖剣 47.6%~56.9%
特化(211)珠鉄拳ローブシンマッパ 62.1%~74%
特化(204)鉢巻きバンギラスエッジ 70.4%~83.9%
特化(204)カイリュー地震 126.4%~149.2%
[特殊]
特化(191)メガバナギガドレ 7.7%~9.3%
特化(238)メガサーナイトサイキネ 23.8%~27.9%
特化(189)眼鏡トゲキッスエアスラ 23.8%~27.9%
C252(177)ボルトロス10万 35.7%~42.4%
C252(182)眼鏡ラティオス流星 39.3%~46.6%
特化(216)シャンデラシャドボ 39.3%~46.6%
特化(194)眼鏡サザンドラ悪波 52.8%~62.1%
特化(172)ミトムドロポン 84.9%~100.5%(6.3%)
基本的に25%以下であれば身代わりが残ります。ミトムのドロポンでさえ一発は耐えるので地面技でない限り持ち物補正なしで確1は難しいです。
相性のいい味方
- クレセリア
所謂クレセドラン。悪霊がヒードランに等倍になったことで以前ほど強力ではなくなってしまいましたが相性が良い600族の並びということでやはり優秀な組み合わせです。
- オンバーン
相性補完に優れ、お見通しで相手の持ち物を知ることでヒードランを動きやすくします。バンギラスやスイクンの一貫性に注意。
- メガヘラクロス
相手の格闘や地面にある程度強く、連続技によりヒードランが苦手な身代わりを破壊しつつ攻撃できます。種ガンを持てばスイクンにも打点を持てメガヘラの弱点は全てヒードランで半減できるので利にかなった組み合わせといえます。
運用
有利な相手に繰り出し交代読みで身代わり、そこで自分より遅い相手がでてくれば毒々からの守身代により理論上は自分より遅い相手全てを嵌めることが可能です。速い相手がでてきた場合にも毒々を撃ってから交代することで次のサイクルでは守身代ループに入れるので、耐性が優秀でサイクルを回しやすいヒードランにはそこまで難しい動きではないですね。
実際の守身代ループでは単調に守ると身代わりを繰り返していると守るを読まれて積まれたり交代されたりしてループが崩れてしまうので時より身代わり2連などの工夫をするのが望ましいと言えます。ちなみに身代わりが残っている状態では相手に交代・積み技などをされても大したリスクにならないので守るが安定する場面が多いです。
ここまで話すとかなり強力な戦術であることが伝わるかと思いますがもちろん欠点もあります。まず自分より速く炎に耐性があるポケモンの身代わりですね。例としてはスイクンや身代小シャンデラなどが当てはまり、身代わり破壊手段に乏しいこのヒードランでは簡単に起点にされてしまいます。
また積み技+眠るといった相手もあまり相手にはしたくないです。突破手段を主に毒々に頼っているためなすすべがないのは安易に想像できます。
他にも拘りトリックや挑発、メガヘラの突っ張りやメガガルーラの連続技などが弱点となるのでこれらを後続でしっかり補えるとかなりの活躍が期待できるかと思います。
最後に
パーティである程度の受け回しが必要で多少の読みが絡むため扱いが簡単なポケモンではないですが、兎に角刺さる範囲は優秀なので使いなれると本当に頼れる味方になります。長い間使われているだけの強さは確実にもっているので是非てに入れたら一度使ってみることをオススメします。
最後まで観覧いただきありがとうございました。