スピンロトム - ポケモン育成論ORAS・XY

第四世代で追加されたロトムのフォルムチェンジのひとつ。扇風機がモチーフ(今夏もお世話になりました)。特性 浮遊が飛行タイプであるため事実上の死に特性であることや、サンダーやボルトロスなどの同じタイプの強ポケと比較して見劣りする点が多いことから日の目を見ずに今日に至っている。

本論では、そんなスピンロトムにサンダーやボルトロスでは難しい役割を与えた型を紹介する。

• 起点作り

こだわりスカーフをトリックし、相手の行動を固定することで起点を作る。トリックが効かないメガストーン持ちの相手との対面では(電気が無効にならないのなら)ボルトチェンジで有利対面に持ち込む。

• サイクルの潤滑化

スカーフにより相手の上をとる、或いはスカーフを押し付けて上をとられる状態でボルトチェンジをすることでこちらに有利な対面を作ったり安定した受け出しを可能にする。これにより、こちらのパーティのサイクルが回しやすくなる。

• ピンポイント特殊アタッカー

このスピンロトムはメガバシャーモのフレアドライブを耐える程度の耐久を持っている。これを活かしてメガバシャーモをエアスラッシュで処理することができる。
また、スカーフによりファイアローやゲッコウガに上をとれることからそれらを対面からボルトチェンジで削るor倒すことができる。
電気タイプであるため、蛇睨みでも麻痺しないのでジャローダに上からエアスラ連射で挑むことも可能。
以上をはじめとする性能から、一部の相手にピンポイントで攻撃し処理を試みる。
上からエアスラの運ゲー楽しい

• サンダー・ボルトロスとの差別化

スピンロトムと同じタイプであるサンダーやボルトロスはトリックを覚えられないため、スカトリ型が出来ない。

• 他のFCロトムとの差別化

他のロトムでもスカトリは可能だが、型破り地震が無効化でき、格闘技を唯一半減にできるなど、単純なタイプの違いから差別化は可能であると考える。ただし、スピンロトムだからこその欠点も存在しているため本論には「採用理由は愛」タグを付けさせていただいている。

• A特化メガバシャーモのフレアドライブ確定耐え
• C252ゲッコウガの一致冷凍ビーム確定耐え
• C252メガリザードンYの晴れ下火炎放射高乱耐え
• フレドラ反動込みでエアスラが無振りメガバシャーモ確定1発(反動抜き乱数1発)
• ゲッコウガ意識のスカーフ込みで最速122族抜き

トリック／ボルトチェンジ／エアスラッシュ／めざ炎

スカトリによる起点作りがメインの役割であることや、不利対面もボルチェンで逃げられることを考慮し、基本的には先発で繰り出していき前述の役割を遂行していく。
選出画面や対面の段階でバシャーモがバトンだと想定できた場合はスカトリから入っても良いが、リスクを避けるのであればバシャーモ対面ではエアスラを推奨。ハッサム対面でも同様にめざ炎が推奨される。
ゲッコウガやファイアローとの対面ではボルトチェンジにより削る(あわよくば倒しきる)。

単純な相性補完に加え、(身代わり非搭載の)メガガルーラと対面した際の逃げ先として聖剣搭載ギルガルドが有効。サザンガルドマリルリに添えて前述した「サイクル潤滑剤」として運用も良い。

• A特化メガバシャーモのフレアドライブ

89%~98%

• A特化メガギャラドスの氷の牙

60%~71%

• A特化メガギャラドスの１舞氷の牙

88%~104%(75%耐え)

• A252ドリュウズの岩雪崩

56%~67%

• C252ゲッコウガの冷凍ビーム

84%~99%

• C252メガリザードンYの晴れ火炎放射

85%~100%(93.75%耐え)

• C252化身ボルトロスの珠めざ氷

55%~65%

【エアスラッシュ】

• 無振りメガバシャーモ

86%~101% 乱数1発(12.5%)

• H252ジャローダ

63%~76% 確定2発

【ボルトチェンジ】

• 無振りファイアロー

91%~109% 乱数1発(50%)

• 無振りゲッコウガ

93%~111% 乱数1発(62.5%)

• 無振りメガリザードンY

60%~71% 確定2発

【めざめるパワー炎】

• H252ナットレイ

59%~70% 確定2発

• H252ハッサム

81%~97% 確定2発

• 無振りドリュウズ

45%~54% 乱数2発(44.1%)

他フォルムのロトムと比べて見劣る点はあるが、決して不良品扇風機ではなく、起点作り要員としての採用価値には一考の余地がある。