はじめに
第4世代のポケモンを投稿し続けて8回目の投稿となりました、Ms .Zです。今回は、前シーズンと比較して個体数が増えてきているチョッキジバコイルを補完したいと思います。 不要という声が多ければ削除します。
論を読む前に以下の注意点に目をお通し下さい。また、それらに納得できない場合はブラウザバックをお願いします。
- HABCDS や、ぶっぱ、特化、準速、最速などの表現を用います。
- ポケモン名や、技名、道具名、タイプ名などの略称を用います。不明な点があればコメント欄にてお願いします。
- お互いに指定が無い限り6Vとします。
- ダメージ計算はトレーナー天国さんのものを使用しています。
- コメントをユーザー限定としています。ご了承ください。
ジバコイルとは?
第1世代から登場しているコイルの進化形・レアコイルが、第4世代に入り更に進化を遂げた姿。
真ん中の赤い点は目でなかったことが一時期話題にも上ったポケモンです。その種族値は 70-70-115-130-90-60 。目につくのがC種族値で、全ポケモンの中でもトップクラスを誇ります。鋼・電気という固有タイプ(新発表された某デデンネもどきは無視)上耐性が12個とても多いですが、その反面地面タイプを4倍弱点に持ち、S種族値の低さも相まって、対面で地面タイプを見るのが厳しい、といった側面があります。
特性もまた優秀なものが揃っており、どの特性でも独自の強みが発揮できるのも魅力です。この論では、チョッキを着せて対特殊性能を高めたジバコイルを考察します。
採用理由
- 1.固有の耐性による対電気・フェアリー性能
現環境で猛威を振るっているニンフィアメガサーナイトなどのフェアリー、ボルトロスやメガライボルトなどの電気タイプに、耐性的に有利を取れます。電気タイプは圧倒的に特殊に偏っており、上に挙げたフェアリー2匹は強力なスキンハイボを撃ってくるため、それらへの耐性と突撃チョッキはとても相性が良いと言えます。また、フェアリーがサブウェポンに搭載しやすい超技、電気がサブウェポンに搭載しやすい氷技に対しても耐性があります。フェアリーに対しては一致の有効打を持ち、電気に対しては有効打0なものの、相手も同じなことから基本的に相手は引いてきますし、仮に引いてこなくてもチョッキのおかげで撃ち合いの勝利が見込めます。
- 2.C種族値130 + 特性アナライズによる相手のサイクル破壊
先にも述べたとおり、種族値の中で光っているCの130という値で、相手の交代先に大きな負担をかけることができます。
型の概要からしてCに振ることができる努力値は必然的に少なくなってしまいますが、後攻だと技の威力が1.3倍になる特性アナライズにより、十分な火力を打ち出せます。以下が電気アタッカーたちと確定欄のジバコイルの10万ボルトの火力指数を比較したものです。
◆C252 命の珠ボルトロス : 31063
◆C特化 メガデンリュウ : 32130
◆C156ジバコイル (アナライズ込み) : 32818
◆C252 拘り眼鏡ライコウ : 33817
◆C特化 拘り眼鏡ロトム : 34830
以上のように、特化眼鏡ロトムまでとは行きませんが、特化メガデンリュウより上かつ眼鏡ライコウに匹敵する程度の火力を出すことができます。
- 3.交代技「ボルトチェンジ」によるサイクル性能
ジバコイルは耐性などで有利不利がはっきりしていることから、こちらが有利対面に受け出したときにとても相手の交代を誘いやすいです。そのため、相手の交代先を見ながら攻撃・交代ができるボルトチェンジは非常に有効な技であると言えます。
特性
磁力・頑丈・アナライズの3つの特性の内、この型において特に有用なのは頑丈とアナライズですが、私はアナライズの方を推します。理由はこのジバコイルの運用方法にあり、有利な特殊相手に受け出すのを基本的な役割としているため、頑丈が腐りやすいです。また、アナライズは相手が交代したときにも適用されるため、その耐性の多さから相手が引いたときにも交代先に負担をかけることができます。私自身使っているときに頑丈が欲しい、と思ったことは多々あったため、頑丈も十分候補入りする特性だと思いますが、確定欄は上記の理由からアナライズにしており、以降特性アナライズを基本的な前提として考察します。
持ち物
コンセプト上、突撃チョッキで確定です。Dを底上げすることによって特殊相手(特に精・電)の対面性能や繰り出し性能を引き上げます。環境にいるポケモンでは特殊がとても強力な(多い)それらのタイプへの耐性を持っているので、とても有用な道具です。
性格・努力値
- 1.性格 : 控え目
特性 : アナライズ
個体値 : 31-0-30-31-31-31(めざ氷理想)
努力値 : H236 / C156 / D100 / S12 (実数値 : 175-67-135-187-123-82)
H…16n-1
C…無振りメガサーナイトをアナライズラスターカノンで確定1発、11n
D…Cぶっぱ珠化身ボルトロスの10万+気合い玉を確定耐え
Cぶっぱメガサーナイトのハイボ+気合い玉を確定耐え
S…4振り60族・無振りバンギラス抜き
タイプ面で一致技を半減できる、などのこちらが有利な物理(ハッサムなど)にも対応できるようにはしたいけれど、Bに振るとどうしてもCSとの兼ね合いができなくなるので、定数ダメも同時に意識できるH236振りは確定でしょう。
D方面について、72振りで眼鏡ニンフィアのハイボ×3耐えができるなど他の調整は幾つか存在しますが、ここでは例として珠ボルトの10万受け出しから気合い玉を耐えられる100振りとしています。メガサナは控え目の個体や耐久に振っている個体の方が多く見かけるくらいなので、オマケ程度だと思ってください。
S調整で、アナライズなら振らない方がいいんじゃ、という意見もあるかもしれませんが、どうせH252ニンフィアにはC特化にしても確1を取れないため、それならできるだけ上を取って殴った方が安定する(無振りバンギラスにワンチャン残せる)12振りとしています。この調整だと努力値に6の余りが生じますが、それはどこへ振っても変わらないのでご自由に。
- 2.性格 : 控え目
特性 : アナライズ or 磁力
個体値 : 31-0-31-30-31-30(めざ炎理想)
努力値 : H236 / B4 / C152 / D100 / S16 (実数値 : 175-67-136-185-123-82)
詳しい説明は省略しますが、要するにめざ炎理想で[1]のものに近づけた調整です。痛いのは11nから外れてしまうCが実数値で2落ち、確1が高乱1になるなどの違いが生じてしまうことです。なのでいっそアナライズを磁力にして、役割対象への遂行力を高めるのもアリです。
基本的には[1]と同じように立ち回れますが、[1]とはそもそもの仮想敵が大きくかわる為にそれらとの動きが変わったり (相手後出しのガブマンダ → こちら後出しのハッサムナット) 、共通の仮想敵も上の理由から乱数域に入ってしまうものもいるので気をつけてください。
技構成
- 10万ボルト
メインウェポン。威力90で一致&アナライズ補正がかかればそれなりの威力が期待できます。外す理由はあまり無いでしょう。
- ラスターカノン
一致の第2メインウェポン・フェアリー相手への遂行打として確定。威力も命中も安定しており、地味に10%のDダウン追加効果もおいしいです。
- ボルトチェンジ
相手に負担をかけながら交代できる技。そもそも役割が有利対面への繰り出しなので、相手に交代されやすいですが、交代の時に打つことで交代先にアナライズ補正のかかったダメージを与えつつ有利対面を維持できます。単に交代技としても使いやすい技ですが、読まれやすく、地面に退かれることも多いので、使うときには気をつけて下さい。
- 目覚めるパワー氷
電気技の通らない地面タイプや、その他氷4倍勢へ。ガブやランドの地面タイプはもちろん、マンダやカイリューも地震を上から撃ってくるので、基本的には交代読みで撃つことになります。後だししてくるそれらのポケモンに軒並み刺さりますし、読み間違えてもチョッキのお陰でダメージ量が少なくすみ、拘ってないため撃ち直せるのも1つの利点と言えるでしょう。確定欄はこっち。
- 目覚めるパワー炎
こちらからの遂行打がないナットレイ、タイプ相性的に有利なハッサムへ4倍で刺さる技。採用することでこの2匹に有利を取れるので、これらを逃さず狩りたいなら特性を磁力にするのもアリですが、やはり汎用性で言えば他2つの方が高いでしょう。氷との選択になります。
- ミラーコート
特殊ダメージを2倍にして跳ね返すので、下のダメ計を見てもらえば分かりますが、本来は不利な特殊炎アタッカーへの勝ち筋になったり、対面電気タイプへの遂行速度を速める有効打になったりします。
基本的には10万・ラスカ・ボルチェン・めざパの4つで決定ですが、組み合わせる味方や意識する相手によっては放電やトライアタックも一考の余地があります。
ダメージ計算
- 与ダメージ
- 10万ボルト
無振りトゲキッス(アナライズ)
割合: 116.2%~136.2% 回数: 確定1発
H252マリルリ
割合: 92.7%~110.1% 回数: 乱数1発 (50%)
H252スイクン(アナライズ)
割合: 89.8%~105.3% 回数: 乱数1発 (31.3%)
無振りハッサム(アナライズ)
割合: 85.5%~101.3% 回数: 乱数1発 (12.5%)
HD特化ファイアロー(アナライズ)
割合: 100.5%~120% 回数: 確定1発
H252ボルトロス(アナライズ)
割合: 66.6%~79% 回数: 確定2発
H252ウォッシュロトム(アナライズ)
割合: 61.7%~73.2% 回数: 確定2発
H252ライコウ(アナライズ)
割合: 25.8%~30.9% 回数: 確定4発
- ラスターカノン
無振りメガサーナイト(アナライズ)
割合: 100.6%~118.8% 回数: 確定1発
H252ニンフィア
割合: 56.4%~66.3% 回数: 確定2発
無振りマンムー(アナライズ)
割合: 147%~175.1% 回数: 確定1発
H252ジャローダ(アナライズ)
割合: 52.7%~62.6% 回数: 確定2発
H252ドサイドン
割合: 100.9%~119.8% 回数: 確定1発
- 目覚めるパワー氷
無振りガブリアス(アナライズ)
割合: 115.8%~137.7% 回数: 確定1発
無振りメガボーマンダ(アナライズ)
割合: 120%~141.1% 回数: 確定1発
H252霊獣ランドロス(アナライズ)
割合: 114.2%~134.6% 回数: 確定1発
無振りカイリュー(アナライズ・マルチスケイル)
割合: 55.4%~66.2% 回数: 確定2発
H252グライオン(アナライズ)
割合: 127.4%~151.6% 回数: 確定1発
- 目覚めるパワー炎
H252ナットレイ
割合: 70.7%~83.9% 回数: 確定2発
H252メガハッサム(アナライズ)
割合: 103.9%~124.2% 回数: 確定1発
もう1つ欲しいような数字ばかりですが、役割を遂行するのには十分な火力を持っていると言えるでしょう。
- 被ダメージ
- 物理
特化メガハッサムの叩き落とす
割合: 34.8%~41.1% 回数: 確定3発
特化マリルリの滝登り(力持ち)
割合: 43.4%~51.4% 回数: 乱数2発 (6.3%)
A252キノガッサのマッハパンチ(テクニシャン)
割合: 52.5%~62.8% 回数: 確定2発
特化ファイアローのフレアドライブ
割合: 85.7%~100.5% 回数: 乱数1発 (6.3%)
特化ギルガルドの聖なる剣
割合: 64%~76.5% 回数: 確定2発
無振り珠ゲッコウガのけたぐり(変幻自在)
割合: 72.5%~86.2% 回数: 確定2発
- 特殊
特化眼鏡ニンフィアのハイパーボイス(フェアリースキン)
割合: 27.4%~32.5% 回数: 確定4発
C252メガサーナイトのハイパーボイス / 気合い玉
割合: 22.2%~26.2% / 61.7%~73.1%
C252眼鏡ライコウの10万ボルト
割合: 19.4%~23.4% 回数: 乱数5発
C252メガゲンガーの気合い玉
割合: 62.8%~74.2% 回数: 確定2発
C252珠化身ボルトロスの10万ボルト / 気合い玉
割合: 18.2%~22.2% / 65.1%~77.1%
C252メガライボルトのオーバーヒート / C2段階↓
割合: 58.2%~68.5% / 28.5%~34.2%
特化ギルガルドのシャドーボール
割合: 31.4%~37.7% 回数: 乱数3発 (85.4%)
無振りスイクンの熱湯
割合: 16%~19.4% 回数: 乱数6発
特化ウォッシュロトムのハイドロポンプ
割合: 33.1%~40% 回数: 乱数3発 (99.98%)
特化眼鏡サザンドラの気合い玉
割合: 82.2%~97.1% 回数: 確定2発
C252ラティオスの目覚めるパワー炎
割合: 38.8%~46.8% 回数: 確定3発
特化ウルガモスの大文字
割合: 78.8%~93.7% 回数: 確定2発
C252ヒードランのオーバーヒート
割合: 83.4%~99.4% 回数: 確定2発
C252メガリザードンYの火炎放射
割合: 100.5%~120% 回数: 確定1発
特化珠バオッキーの大文字
割合: 84.5%~99.4% 回数: 確定2発 他の炎と違って、返しの10万ボルトで落とせます。
物理面はともかく、特殊面では流石の耐久を持つため、弱点を突かれても1発耐えることができます。耐性的に有利なポケモンも多いので、相手を見極めて使っていくと良いと思います。
運用方法
チョッキで上がった特殊耐久を活かして、仮想敵に受け出しするのが基本的な運用です。先にも書きましたが、このポケモンは耐性のおかげで有利不利がはっきりしており、有利対面に繰り出すと相手の交代を誘いやすいです。そのため、持ち前の火力で交代先に負担をかけたり、ボルトチェンジで対面操作するなりします。特殊相手には等倍以下の技なら複数回受け出せるほどの耐久はあるので、サイクルを上手く回して攻撃するのがオススメです。ただし、地面技はほぼ確実に耐えないので注意してください。
相性の良い味方
- 霊獣ランドロス
このジバコイルにとって、良き相棒です。蜻蛉帰りを覚えるため2匹でトンボルチェンができ、タイプ相性の面でもランドに4倍の氷をジバコが半減・ジバコに4倍の地面をランドが無効、とお互いに補完し合えます。チョッキで特殊耐久が上がっているジバコと、実質的に物理耐久が上がるランドの特性の威嚇もシナジーが合い、とても相性の良いポケモンだと言えます。
- メガボーマンダ
こちらも同じ威嚇撒きとして機能したり、その特性とタイプから格闘に強かったりします。メガボーマンダの弱点をジバコイルが全て半減以下にできるので、マンマン構築に組み込む、もしくは対電気性能を活かしマンムーの代わりに入れてジバマン構築()にするなどと組み合わせの幅が大きいです。
- ギャラドス
これまた威嚇持ちの飛行タイプになってしまいますが、お互いの弱点を完璧にカバーすることができるポケモンです。ギャランターンのランターンポジションにどうぞ。
おわりに
ここまでの閲覧ありがとうございます。特殊相手への受けだし・流しを重視したチョッキジバコイルですが、使いようではエースにもなり得るポケモンです。この論でそんな魅力が伝わっていたなら幸いです。以上でこの論を終わります。