こんにちは。イブです。今回は12度目の投稿になります。
フォーク元のアギルダーの論を見て、個人的に好きなポケモンでもあるアギルダーの最善の型を作ることを目指した考察をしました。
その結果、どう最善の型を目指してもどう差別化を図っても一級線の活躍を見込んでのアギルダーの採用理由を見出すのは厳しいという結論に至り、他のポケモンの劣化ではなくとも採用理由は愛という形で投稿させていただいております。劣化でない育成論にこのタグをつけるのが賛否両論であることは理解していますが、私なりの考察の結論を最も簡潔に提示する一言だという理由でこのタグを選択していることはご了承いただければ幸いです。
この育成論では、互いに理想個体であることを前提としています。
また、広く使われている程度の用語や省略表記を使用しています。
大まかな説明
虫単体というアタッカーとして使うには不遇なタイプ、一部のポケモンに比べると狭いとは言えないがお世辞にも広いとは言えない技範囲、物理受けとしては絶望的な物理耐久に特殊受けには向かないタイプなどから判断し、普通のフルアタアタッカーとして使うには劣化以前に実用性不足は否めない。アギルダーであることを最も活かすためには、並のスカーフ持ちさえも超越するSからの欠伸アンコなどの最低限の補助、または覚えるポケモンの少ない命懸けを活かした型とするほかないと結論付けた。勿論、差別化のために唯一性ばかりを求めたわけではなく、(アギルダーとして)充分な実用性も同時に求めた結果の技構成であることを念頭に置いてお読みいただきたい。
- 高い先発性能
基本的に先制技持ちに弱いので先制技を撃つ必要性の薄い先発対面が最も仕事を果たしやすい。先発で選出されやすい襷ステロガブに対してステロ展開を許さない or ステロ展開を許容するものの襷を温存したまま落とすことができるという先発ガブリアス対面を意識したB調整を行っている。また、この手のポケモンが弱い不意のスカーフガブの奇襲にも襷軽業によって強く出られるのも強みである。詳しくは固体値・努力値の欄にて。
- Sの激戦区を大きく上回る高いSからの腐りにくい技構成による荒らし性能
145族にメジャーどころがいないため、スカーフ持ちポケモンの調整はせいぜい130族や135族抜き止まりであることも少なくない。よって多くの相手の上を取ることができる上に、襷も相まって行動回数の確保は容易である。
- いのちがけによる対面構築の補完
いのちがけはみちづれよりも読み合いの要素が少なく1:1交換を狙える技であり、完全な不利対面となる範囲を大きく狭くするのに貢献するため、対面構築パでの採用が見込める。対面構築で重要となってくる襷枠の消費は痛いが、ただでさえ単体性能の低いアギルダーを、組む相方の性能を上げるためとはいえ更に性能を妥協した型にするのならばアギルダーの使用は非推奨といえる。
- 欠伸・蜻蛉返りによる対面操作
欠伸の流し性能は今更語るまでもないだろう。その流し際に撃つ技として、対面構築のパーティーコンセプトと蜻蛉返りの対面操作がマッチしている。
持ち物・特性考察
この型を見て、命懸けと襷はアンチシナジーではないか?と思った方も多いだろう。
しかし紙耐久のアギルダーに襷を持たせること、アギルダーの高いSと充分なH種族値を利用して命懸けを採用すること、と個別に見るとどちらも理に適っている。そもそも全ての技と持ち物にシナジーを持たせる必要もなく、体力満タンの時に1:1交換以上を狙える最有力選択肢の一つが命懸けであるというだけであり、命懸けをするにあたって最低限必要な相手を抜いているSをスカーフを持たせるまでもなく確保できているという点からも襷と命懸けの両立に問題はない。よって襷での考察を進めていく。特性は襷とのシナジーを考え、そしてB調整を活かした対面性能の向上のためにも軽業で確定。
努力値・個体値
<H252 C4 S252 性格B↓ 個体値 31-30-8-31-31-31>
- H実数値187
H252バシャーモやメガフシギバナを命懸けで落とすためにも極振り安定。
多少ラインを落として妥協するにしても、せめてH252リザードンを落とせるH236振りだけは確保しておきたいところ。
- S実数値216
落としすぎるのはただでさえ少ない長所を捨てるも同然であり論外。かといって少し落としたところで他に振るべきところも見当たらない。メガスピアーやメガジュカインと同速で準速スカーフランド抜き抜き。
- 性格B↓ B個体値8
陽気A252ガブの岩石封じで確定落ち調整。確実に襷を消費し、軽業を発動させることで先発ガブの岩石封じでS関係を逆転してからのステロ展開や1:1交換未満を防ぐ。B調整で物理耐久を落とすことによって生まれたデメリットではないが、ダブルチョップ持ちは最初から事故と割り切る。また、軽業を発動させることが最優先とはいえBのラインを落とすと特化メガガルーラの猫騙しで落ちる確率が上がるため、B個体値を0にはしていない。参考までに、特化メガルの猫騙しをくらった場合、B個体値8の場合の瀕死率は10.21%、B個体値0の場合の瀕死率は29.96%となる。
技構成
★確定技★
- 命懸け
サイクル戦を能動的に停止させる。アギルダー自体の狭い対応範囲を一気に広げるため、そして後続の広い範囲への対面性能を最大限押し出すためにも確定。
<命懸け考察> あ さんのコメントより
☆H実数値の観点から落とす見込みはほとんどない相手
ヌメルゴン、ポリゴン2、ニョロトノ、サンダー、ニンフィア、ブラッキー、ヤドラン、ギャラドス、スイクン、マリルリ、ローブシン、トリトドン、カバルドン、ドサイドン、エンテイ、クレセリア、ランターン、ラッキー、他
★H種族値では負けていても実数値の観点から落とせる見込みが充分にある相手
トゲキッス、ムクホーク、ウルガモス、ランドロス、ホルード、ポリゴンZ、ライコウ、ヒードラン、カイリュー、サザンドラ、ボーマンダ、バンギラス、ガルーラ、ガブリアス、ドリュウズ、マンムー、他
◆H実数値が上回っていても先制技の存在から安定はしない相手
ガルーラ、ファイアロー、カイリュー、マンムー、クチート、キノガッサ、マニューラ、ルカリオ、ハッサム、ゲッコウガ、メタグロス、他
- めざめるパワー氷
範囲は決して広いとは言えないが、環境に多い氷4倍相手を結構な耐久振りでもしていない限り2発を目安として落とせる優秀なサブウエポン。先制技を持たない氷4倍勢相手へのアギルダーの行動回数は2〜3回は安定するため、襷+軽業の恩恵で2積みマンダさえも対面から処理する。
D4ガブリアス 59%〜69.9%
H196D68メガボーマンダ 47.1%〜57.4% 乱2(87.9%)
H84D4霊獣ランド 64%〜75.4%
H228D60グライオン 62.5%〜73.7% ポイヒ2込み低乱数2発
☆選択技☆
- とんぼがえり+あくび
先制で使うことで後続を後出ししてしまうのが難点ではあるが、命懸けの認知度から霊の後出しを誘発しやすく、欠伸の流し性能とも合わせることで無償光臨or眠り撒きを狙うことができる。火力には全く期待できないが一応タイプ一致。
無振りメガガルーラ 17.2%〜20.5%
特化クレセリア 16.7%〜21.1% おい一致弱点
H236バンギラス 27.3%〜33.1% (ガブの地震圏内に入れることが可能)
- アンコール
あくびの代わりに蜻蛉返りと同時採用推奨。欠伸とは違い使用機会は受動的となるが、後続の被弾のリスクを減らせて、読み外しの無い確実な流し性能による有利対面の構築が可能。
- エナジーボール
草4倍勢に刺さる。特にステロ欠伸ラグに高打点を持つものの、オボン込み低乱数2発と、信用できる数値とはほど遠い。
H252D100ラグラージ 65.7%〜77.2%
補正有りH244D252トリトドン 51.6%〜62.6%
- さきどり
霊や竜との対面で一致技読みで使えるが、安定性に欠ける。安定性を捨てるほどの愛があれば面白いので是非採用していただきたい。
無振りメガゲンガー(シャドボ) 71.1%〜84.4%
無振りサザンドラ(龍星群) 97%〜114.9% 乱1(81.3%)
- はたきおとす
上述の通り霊の後出しを誘いやすいため交換読みを決めれば多くの霊を狩れる。
道具を落とせるので後続が不意のスカーフや火力増加アイテムにより想定していた勝ち筋を潰されるという負け筋を減らせる。
無振りメガゲンガー 32.5%〜40%
H252ギルガルド道具込み 23.9%〜28.7%
相性の良い味方
基本的に相性補完などの並びよりも対面で見れる範囲の補完を優先。
対面性能の塊であるメガガルーラ・メガクチート・ガブリアス、マリルリアローマンムー等の先制技持ちにまとめて不利を取らないゴツメスイクン、命懸けの通らない霊に比較的少ない負担で後出しも見込めるバンギラス、対ガブリアスにおいてはこちらの襷をつぶしつつステロ展開を許すことが少ないためステロを撒かれないことで特性を活かせる鉢巻カイリューなど。
最後に
ここまで見ていただきありがとうございました。
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