★はじめに
この育成論ではHABCDSの略称を使用します
ダメ計の小数点以下は省略しています
★採用理由
ガルクレセドラン、ガルクレセサザンエンテイ等のサイクルを回すタイプのガルーラ軸に非常に強いエース
特性はりきり+命の珠の馬鹿力で環境に存在する全てのメガガルーラを確定1発で落とせる
H振りのヒードランも確定1発、馬鹿力が通らないクレセリアには有効打がある(シザークロス、噛み砕く)
はりきり補正の掛かったタイプ一致アイアンヘッドや岩技があるのでフェアリー、炎、飛行ポケモン全般にも打点がある
また、格闘+鋼+岩という攻撃範囲がボーマンダ軸にも一貫しやすい(マンダマンムーボルトナットニンフ等)
特性はりきりの補正が掛かった格闘+虫+αの攻撃範囲をS109という速さで撃ち分けられることから"足の速いヘラクロス"だと考えてもらうと使い勝手のイメージがしやすいと思います
技を当てる事が前提なら単体性能はかなり高い
マイナーポケモンを使って厨ポケに勝ちたい、そういった人向けのポケモン
※特性はりきりについて
はりきりは攻撃が1.5倍になるが、物理攻撃の命中率が0.8倍になる特性
例えばはりきり補正が掛かることで馬鹿力が命中8割になる代わりに実質タイプ一致、シザークロスがメガホーンとほぼ同じ性能になると考えてもらえればイメージしやすい
技の命中率が必中技を除いて一律で2割下がる関係で常に技外しのリスクが付き纏う
※差別化について
AS珠ゲッコウガと攻撃範囲が被る
格闘+毒+悪でフルアタアイアントと同じ範囲をカバーできてしまう
ただしAに補正をかけた珠ゲッコウガのけたぐりでも212-120メガガルーラを確定で落とすことができず、クレセリアに弱点を突いたときのダメージの量もアイアントが大きく上回ることから火力の差で差別化出来るものとする
★配分構成
特性: はりきり
持ち物: 命の珠or達人の帯
性格: 陽気
努力値: A252 B4 S252
配分: 133-161-133-xx-68-177
技構成: 後述
性格はガルガブを抜ける陽気、特性は虫の知らせだと火力が足ないのではりきりで確定
仮想敵であるガルクレセドランと戦う際は技を撃ち分けたいので持ち物は命の珠or達人の帯
B4振りでA146鉢巻ファイアローのブレイブバードを確定で耐える耐久があるので努力値はAS特化
●持ち物について
・命の珠
確定数を意識するならこの持ち物
命の珠を持たせると後出しHBスイクンやHBカバルドンを4割前後削る火力が出る
デメリットはそこそこある耐久を活かし辛くなるところ
・達人の帯
アイアントは弱点を突いて戦うポケモンであり、絶妙な耐久値を持ち合わせているのでそれを活かせる達人の帯も候補となる
達人の帯を持たせると一部確定数がズレる点に注意
馬鹿力でABガルーラやガブの逆鱗2耐え調整のゴツメマンムーが乱1、アイアンヘッドでH振りオボンマリルリが乱2、HBピクシーが乱1
等倍だと火力補正がかからないのでアイアンヘッドでマリルリ、ヘラクロスが確2にならない
●技
アイアントは採用候補となる技が非常に多いので一つ一つ解説していく
・馬鹿力
メガガルーラ、ヒードラン、ナットレイ等に撃つ
命の珠の補正込みだと流行りのABガルーラも確定1発
ガルーラを上からワンキル出来るのがこのポケモンの採用意義なのでこの技は確定で採用したい
・シザークロス
格闘+虫の相性の良さはヘラクロスを見ての通り
火力補正なしでもガブリアスが丁度確2になる火力
噛み砕くと範囲が被るがクレセリアを確2で落とすにはシザークロスが必要
スイクン相手に連打出来る技でもある
・岩技(ストーンエッジor岩雪崩or岩石封じ)
命中難だがメインウェポンが通らないボルトロス、サンダー、ボーマンダに通る技でありこの技を持っていれば崩せる範囲がグンと広がる
岩石封じでも191-150サンダーまで確2(HBオボンボルトロスは中乱2)、岩雪崩ならオボンボルトロスが確2、ストーンエッジはHBボルトロスを高乱数1発で落とせる
命中率は岩石封じだと76、岩雪崩で72、ストーンエッジに至っては64
・アイアンヘッド
馬鹿力やシザークロスが通らないフェアリーやヘラクロスをはじめ、耐性で受けにくるゲンガーへの打点になる
この技を採用しないとヘラクレセやクレセニンフィアのような並びに選出し辛くなる
・騙し討ちor噛み砕く
上記の技が通らないギルガルド、ゲンガー、高耐久の霊ポケモン等へ撃つ
上記のポケモンとの対面だとこの技を持っていても返り討ちに遭うので、主に相手の受け出しに合わせるか身代わりを絡めて使う技
命の珠を持つ場合騙し討ちでもH振りギルガルドを丁度確2、H振り非メガゲンガーも確1になるなので火力的には騙し討ちで充分
クレセリアやスイクンを削るポケモンを他に用意する場合はシザークロスを切ってより範囲の広い噛み砕くを採用するのもアリ
※以下非推奨
・身代わり
様子見や電磁波鬼火透かしなど用途は多岐にわたる
相手が引くタイミングで身代わりを残すことが出来れば交代先に役割破壊技を安全に撃ち込めるので、身代わりを採用する場合悪技とセットで採用したい
耐久が低いので無振りクレセリアのサイコキネシスですら身代わりが壊れてしまう点に注意
・爪研ぎ
火力と命中率を同時に上げるアイアントと非常に相性のいい積み技
爪研ぎシザークロスで183-116ガブリアスが確定1発、227-189クレセリアが高乱数1発(14/16)
爪研ぎを積めたときの低速への圧力は目を見張るものがあるが安定して積むにはサポートが必要であり、S109より速い特殊ポケモンの数の多さ(ボルトロス、ゲンガー、ゲッコウガ等)から止められやすい
・燕返し
攻撃範囲の関係上クレセドランに強めなのでヘラクレセドランを強く意識するなら優先度が高いものの、弱点を突いても馬鹿力やアイアンヘッドと同威力なので実質メガヘラクロスピンポ
・ハサミギロチン
一撃技の試行回数を稼げるポケモンではなく、そもそもこのポケモンには3割に頼らなくとも相手に負担をかけるパワーがある
ABガルーラと組まれやすいカバルドンを重く見る場合は採用価値がない訳ではないが他で見たほうがいい
・雷の牙
これを撃ちたい相手には大抵岩技が通る
耐久水に対しても抜群雷の牙と等倍馬鹿力やシザークロスの火力はさして変わらない
・空元気
鬼火を持っているファイアローには岩技、遅い霊には身代わり→噛み砕くが刺さる
・電磁波
電気ポケモンに比較的受け出しされやすい
電磁波を入れたいゲンガーには素で抜かれる等技範囲を削ってまで採用する技ではない
●技構成の例
・馬鹿力/シザークロス/アイアンヘッド/岩技 (推奨)
ガルーラやヒードラン、ナットレイ等の鋼に撃つ馬鹿力、クレセリアへの打点であるシザークロス、格闘虫を受けにくるフェアリーや飛行全般に刺す技であるアイアンヘッドと岩技を採用した最も単体性能が高くなる構成
・馬鹿力/噛み砕く/アイアンヘッド/岩技
ステルスロック等のクレセリアを噛み砕くで確2圏内に入れるための手段が構築にある場合シザークロスの優先度が下がるのでこの構成
技範囲的にはこの構成が最も範囲が広い
※非推奨技について
仮想敵(ガルクレセドラン、ヘラクレセドラン、マンダマンムーナットニンフ等)を崩すには技範囲的にフルアタである必要性がある
一見有用に見える身代わりと爪研ぎの採用を非推奨としているのはこのため
★ダメージ計算
A252振り、持ち物は命の珠で計算
・馬鹿力
181-152メガガルーラ 103~122%
207-143マンムー 96~114%(12/16)
191-110ポリゴン2(進化の輝石) 92~108%(8/16)
157-145メガクチート 62~75%
183-116ガブリアス 67~79%(シザークロス、アイアンヘッドのダメージも同量)
・シザークロス
227-189クレセリア 67~79%
207-183スイクン 38~45%
・アイアンヘッド
204-101マリルリ 69~83%(オボン込み確2)
202-137ピクシー 104~123%
187-135メガヘラクロス 56~66%
167-101メガゲンガー 86~102%(135-101は確定)
・ストーンエッジ
186-134ボルトロス 94-113%(12/16)
171-150メガボーマンダ 93~112%(11/16)
171-150メガボーマンダ(威嚇) 64~75%
191-150サンダー 83~100%
222-105エンテイ 102~121%
・岩雪崩
186-134ボルトロス 71~85%(オボン込み確2)
193-150サンダー 63~75%(オボン込みほぼ確2)
171-150メガボーマンダ(威嚇) 47~57%
・岩石封じ
191-150サンダー 51~61%
186-134ボルトロス 59~69%(オボン込み中乱2)
177-123ファイアロー(H188B252S68) 132~158%
・騙し討ち
167-170ギルガルド 51~63%
167-81ゲンガー 105~126%
・噛み砕く
227-189クレセリア 44~53%
167-101メガゲンガー 113~135%
※達人の帯を持たせた場合
・馬鹿力
181-152メガガルーラ 95~113(11/16%)
212-120メガガルーラ 103~122%
193-127ヒードラン 106~126%
・アイアンヘッド
204-101マリルリ 53~64%
202-137ピクシー 96~114%
183-116ガブリアス 51~61%
・被ダメージ
A146鉢巻ファイアローのブレイブバード 83~99%
A112マリルリの滝登り+アクアジェット 86~102%
A182ガブリアスの地震 59~70%(地震+鮫肌×2を耐える)
C238メガサーナイトのハイパーボイス 86~102%(2/16)
★組み合わせ
アイアントの高い攻撃性能を活かせる並びを組みたい
電気、霊、速い特殊ポケモン全般等に対面不利をとるのでそれらを受けつつ場作りが出来るポケモンが候補となる
蜻蛉返りやボルトチェンジが使えると尚良い
●組み合わせの例
・電気タイプ
アイアントがファイアロー、ボーマンダ、スイクン等と対面した際の引き先
ボルトチェンジからアイアントに繋げて積極的に負担をかけていきたい
ファイアローのフレアドライブに安定して繰り出せてカバルドンにも打点を持てる水ロトム、ゲンガーやゲッコウガに麻痺を入れられるボルトロスが候補
マイナー所だとメガデンリュウ、シビルドン等
・地面タイプ
アイアントが対面不利をとるギルガルドに打点を持ちつつ、電気タイプを受けつつ蜻蛉返り、ステルスロック、はたき落とすで場を作れるチョッキランドロスやホルードと特に相性がいい
マイナー所だとワルビアル等
・炎タイプ、悪タイプ
ギルガルド、ゲンガーを受けつつ負担を掛けられる
炎タイプだと特殊全般を起点に出来るウルガモスや相手に一貫して負担をかけやすいエンテイ、悪タイプだとバンギラスやサザンドラ等
飛行打点の一貫を切りつつボルトチェンジが使えてカバルドンやスイクンへの遂行手段を持てる水ロトム、アイアントが苦手な電気、飛行、霊への耐性を備えてるバンギラス、複数の役割を同時に満たせるワルビアルがアイアントとの相性補完の面では特に優秀なポケモン言えるだろう
※重力について
重力は命中率を引き上げる効果があり、はりきりのデメリットを補える重力は一見アイアントと相性がいいように見える
しかし、これは爪研ぎ型にも言えるがアイアントは比較的止められやすいポケモンなので居座って3タテを狙うような戦い方はあまり向かず、引かなければならない対面が必ず生まれる為重力下のターンが無駄になりやすい
何より重力を貼る場合、戦術としては似たような範囲をカバーしつつより高い制圧力を期待できるCS催眠ゲンガーの下位互換に近い
以上の理由から重力とアイアントの組み合わせに関してはオススメしない
★最後に
育成論は以上です
仲間作りで起点を作るポケモンとして認知されていますが、アイアントの性能を活かすならフルアタが一番ですね