こんにちは。イブです。今回は10度目の投稿になります。
過去に物理受けムクホークの論を投稿したことがあるのですが、そもそも物理受けムクホーク自体、ノーマル統一パ以外での運用ではゴツメムドーやバルジーナなどの飛行耐久に完全劣化にはならないにせよ汎用性で劣りますが、ノーマル統一パでの需要はかなり高いのでノーマル統一を前提として再投稿しました。以下注意書きです。
この育成論では、互いに理想個体であることを前提としています。
HP、こうげき、ぼうぎょ、とくこう、とくぼう、すばやさはそれぞれH,A,B,C,D,Sと表記します。
この育成論はノーマル統一パに採用することを前提に考察していく論です。
はじめに
ムクホークは第四世代の序盤鳥です。いかく、すてみという良特性を持ち、捨て身タックル、ブレイブバード、インファイトと広い技範囲を持つポケモンですが、環境からは減っています。理由としてはギルガルドに打点がないことや、ブレバ要員としてファイアローほどの詰ませ性能がないこと、100族の高火力ノーマル技要員としてはメガガルーラに軍配が上がること、ボルトロスやライコウなどの高速電気が環境に多いこと辺りかと思われます。
ノーマル統一パとは
ノーマル統一パとは、ノーマルタイプを持つポケモン6匹で構成されたパーティーです。特にノーマルタイプの統一パはタスキ・スカーフを持ちたいポケモンが多くなりがちです。上から縛られやすく、行動回数を確保すれば優秀なポケモンが多いということでしょうか。ホルード・ドーブル・ポリゴンZ・ペラップなどがいい例です。
そんなノーマル統一で課題となってくるのが「格闘受け」です。
環境筆頭のメガガルーラ・対策不可避な物理受けポリゴン2のメタとして、格闘タイプは全てのパーティーに入っていると言っても過言ではありません。
中速や低耐久が多いノーマル統一では、加速によって上から馬鹿力跳び膝を打ち込んでくるバシャーモを筆頭に、一貫性を作ると厄介なメガヘラクロスやメガミミロップ、高火力のマッハパンチでSに関係なく上から殴ってくるローブシン、キノガッサなど、ノーマル統一パで勝ちにいく場合、これらの対策枠は絶対に必要になります。
対策枠の条件
- 格闘が等倍であること
ポリゴン2クラスの耐久でも一致弱点を受けることはできません。
ムクホークは格闘等倍なので条件を満たしています。
- 格闘に後出しができること
対面で格闘に勝てるポケモンなら持ち物まで考慮すればある程度はいますが、他のポケモンの負担を減らすことを考えると上からの格闘技2回で沈むようでは対策枠とするのは厳しいです。
ムクホークでメガバシャクラスの火力に後出しするためにはオボンを持たせる必要があります。
- 格闘を流した時、出て来る相手に負担を与えられること
ここも重要なポイントです。対格闘枠として格闘枠を落とすまで温存する場合、出て来る裏のポケモンに倒されないようこちらも交換する必要が出てきます。その場合、裏に負担がかかることがあるので理屈上その相手にも同じだけの負担を与える必要があります。ここでは後続への負担を主に毒毒が担っています。詳しくは技考察の毒毒の欄をご参照ください。
努力値
H148→2n+1 6n-1
B252→特化
S108→最速メガギャラドス抜き
採用技
- 確定技
・はねやすめ
これがなくては物理を受けきることは不可能です。確定。
・どくどく
ノーマル統一パでも、基本ムクホークはノーマル飛行格闘の範囲を持つアタッカーであることが多いです。これら全てを半減以下に抑えられるポケモンは少なく、そんなムクホークに後出しされやすい、カバクレセ等の指数で受けてくる耐久相手に刺さります。いわゆる役割破壊という奴です。ただし、ギルガルド、メタグロスなどは後出しされやすい割に通らないので注意が必要です。毒羽という語句があるようにはねやすめとの相性もいいので確定。
- 選択技
・フェザーダンス
相手のAを2段階下げる技。
この技を採用することで、Sが勝っている物理相手はタイプ相性をほぼ無視してほぼ完封できます。そしてオボンフェザーダンスはねやすめの3つを駆使することで、物理相手への対面性能が大きく向上します。ノーマルタイプのアタッカーは低耐久も多く、ムクホークで見れる物理の範囲を広げる為にほぼ確定と言ってもいいでしょう。
・ワンウエポン
削れた相手を処理するためのワンウエポン。候補となるのはブレバ、ツバメ返し、空を飛ぶ、恩返しあたりでしょうか。ブレバは反動は痛いですが、メガフシギバナを確定2発という、最低限飛行枠に求めたいだけの火力が出ます。ツバメ返しは火力も反動ダメもありません。空を飛ぶはどくどくとの相性も良く、反動なしかつ火力もそこそこありますが、特殊電気アタッカーに後出しされてしまっては結局不利対面を作ってしまうことになり、ボルチェンでサイクルを回されることにも繋がります。恩返しは火力有り反動無しと、飛行技に欲しいポイントは揃っているのですが飛行枠としてメガバナへの役割遂行ができず、そもそもノーマル統一パではノーマル技は間に合っています。アクロバットください
・とんぼがえり
主にフェザーダンス・羽休めなどで物理アタッカーを流す際に交換読みで打ちます。もし交換読みを外しても、打つときは相手のAが2〜3段階下がっているときが多いので後続への負担も少なく、相手によっては起点にできます。
差別化
あくまでも「格闘受け」としての差別化であり、役割やタイプが違っていても差別化の対象としています。
- メガタブンネ
格闘を受けるという点ではノーマルタイプで最も高い物理耐久を持っています。
差別化できる点としては、メガガルーラ・メガミミロップなどのメガポケモンと同時採用できる点、重くなりがちなメガフシギバナに打点を持てる点、タブンネ側はメガシンカする前はノーマル単体なのでメガシンカするまで後出しできない点などが挙げられます。
- ウォーグル
ムクホークと同じタイプで一番耐久が高く、この型との一番の比較対象。素の物理耐久と特殊耐久はウォーグルの方が上回っています。参考までに、このムクホークの威嚇込みの物理・特殊耐久指数はそれぞれ32757、14320。補正有りHB特化ウォーグルの物理・特殊耐久指数はそれぞれ28773、19872となっています。差別化できる点としては、まず、特性の威嚇は捨て出しでも機能します。次にこの微妙な耐久差。ムクホークは威嚇オボン込みで特化メガバシャの膝を2耐えできますがHBオボンウォーグルでは中乱数で落ちてしまいます。また、このムクホークはS振りで81族抜きのSを確保できており、フェザーダンスを覚えています。これにより、どう見ても不利なマンムーやメガバンギラスさえも対面(状況によっては後出し)から受け切れる点、メガシンカ後のヘラクロスには確実に上からブレバを打てる点など、ムクホークの方が優れている点が多々あります。もちろん、羽休め採用の物理受けとしてSが遅いことがメリットとなる場合もあり、その辺りは一長一短です。しかし、物理への後出し性能を求めるのであればムクホークを採用すべきといえるでしょう。
立ち回り
まずは選出画面の地点で出てきそうな物理相手をある程度絞り、それに対するメタとして選出します。珠鉢巻以外のガブを後出しからオボンを消費して流すことができる程度の耐久はありますが、この型は数値で受ける型ではなく耐性と威嚇でごまかしているに過ぎないので、耐久を過信しすぎないようにしながら格闘枠を処理する、もしくは他の明確な処理ルートが定まるまで落ちないように気をつける立ち回りが必要となってきます。1サイクル目は、オボンのおかげである程度安定して物理流しができます。2サイクル目からは、完全に嵌めることが出来る相手はフェザーダンス+毒羽で嵌めて毒を入れた後で流す。毒を入れる余裕は無いが流せる相手に対してはフェザーダンスや羽休めで流すことのみを考え、後続に負担をかけていきます。特殊耐久は脆いムクホークですが、クレセリアの冷凍ビームくらいなら毒羽で嵌めることができます。
ダメ計
トレーナー天国様のツールを使用しました。
与ダメ
ブレイブバード
特化メガフシギバナ 54.5〜64.1% 確定2発
特化グライオン 28〜32.9% みがわり確定破壊
H252ローブシン 79.2〜93.3% 確定2発
H252メガゲンガー 56.2〜67% 確定2発
H252盾ギルガルド 16.7〜19.7% 確定6発
H4化身ボルトロス 34.1〜40.6% 確定3発
被ダメ 左がA変動なし、右が威嚇込み。フェザーダンス込みは左の約半分で、威嚇+フェザーダンス込みは左の5分の2くらいと考えてください。
鉢巻特化アローのブレイブバード 67.5〜80.4% 45.2〜53.6%
特化メガバシャのとびひざげり 78.7〜92.7% 51.9〜62%
特化メガヘラのインファイト 80.4〜95.5% 53.6〜63.6%
特化メガヘラのロックブラスト 23.4〜27.9% 15.6〜18.9% (5回)
A252ガッサのテクニマッパ 28.4〜34% 18.9〜23.4%
A252ガッサの岩石封じ 56.9〜68.1% 37.9〜45.8%
特化メガバンギのストーンエッジ 121.7〜145.2% 81.5〜97.2%
特化マンムーのつららばり 27.9〜33.5% 17.8〜21.2% (2〜5回)
A252ガブリアスのげきりん 56.9〜67% 37.4〜45.2%
特化メガガルーラの捨て身 89.3〜106% 59.1〜70.8%
特化霊獣ランドのいわなだれ 56.9〜67% 37.9〜44.6%
特化FCロトムのボルトチェンジ
63.6〜74.8 93.8〜111.7%(眼鏡)
羽休めをするとこの半分のダメージになります。ロトムのボルチェン読みなら、先制羽休めで無理やり流すこともできなくはありませんが、リスクが高く、役割放棄とも言えるので後続で受からない場合の最後の手段です。
苦手な相手
- 鋼タイプ
インファを採用していないので打点がありません。
一応ムクホークはインファのイメージが強いので、ガルドメタグロス等を除き鋼は呼びにくいです。
- 特殊アタッカー
特殊方面には脆いので基本的に相手にほとんど負担を与えることなく打ち負けます。
- 一部の物理アタッカー
まけんきやクリアボディ、あまのじゃくなどの威嚇メタ。スカーフを持って上から一致弱点をついてくるスカーフマンムーやメガルなどの威嚇を気にしないごり押しなんかには弱いです。
相性の良いノーマルタイプの並び
- スカーフホルード+乾燥肌珠エレザード
基本的にムクホークやエレザードのボルチェンが削ってホルードエレザードが上から一貫を作ったり、ムクホークの苦手な電気をホルードが受け、ムクホーク、ホルードが苦手な水耐久をエレザードが処理したりする並び。氷が一貫するが、氷技は不一致冷凍ビームorめざ氷が多く、2倍程度では火力が足りないためかあまり気にならない。この場合ホルードにはタイプ一致の地震、ムクホークでは処理が苦しいメガガルを見るための馬鹿力は搭載しておきたい。
ちなみに私はスカーフホルードの代わりに大抵の高速電気に強いメガミミロップ、珠エレザードの代わりに特殊を受けやすくした10万Vめざ炎採用のチョッキポリゴンZを使ったりもしていますが、高速物理+ムクホーク+電気枠の並びが大体のパーテイーに対応できますが、もちろん対応が苦しい相手もいます。例えば最速スカーフ馬鹿力カラマネロなんかはどうしようもありません。
最後に
ここまで見ていただきありがとうございました。
何か至らぬ点がありましたらご指摘お願いいたします。
また、コメントに対する返信は時間がかかることがありますので、ご了承ください。
ノーマル統一パでのムクホークの選出しやすさはかなり高く、私のパーティー内の選出率1位を誇っています。ノーマル統一パを組む場合は是非採用してください。