はじめに
投稿は二度目となります。まだまだ不慣れですがよろしくお願いします。
HP.攻撃.防御.特攻.特防.素早さをそれぞれH.A.B.C.D.Sと省略することがあります。個体値は特に指定のない場合はすべて31(V)とします。
ダーテングとは
天狗をモチーフとした格好良いポケモン・・・だが、
- ほどほど高いH.A.Cが目を引くが、B.D.Sが水準より低いため、先に殴るにも、耐えてやり返すにも、持ち物か下準備が必要な微妙な種族値。
- 耐性・弱点が共に7つと多いながら、耐性はマイナーなタイプが多いのに、弱点は何故かメジャーなタイプが多いため、結果的に微妙な複合タイプ。
- 「ぼうふう」や「いわなだれ」など意外なほど技範囲は広いが、命中に不安があったり攻撃力変動技など、中途半端なラインナップ。
と、考えれば考えるほど使い道に困る半端者さん。しかし僕の好きな「和」を感じさせる格好良いポケモンなので使いたい。そんな思いから考えたのが今回の育成論です。
型の説明
この型は、耐えて返しで倒すタスキ戦術を、攻撃力がそれほど高くない「ダーテング」でどうするかを考えた際に行き着いた型です。「きあいのタスキ」に夢特性【わるいてぐせ】と「こごえるかぜ」を絡めることで確実に1体持っていこうというコンセプトで書いていきます。「ふいうち」未解禁の時期にどうすればダーテングで戦えるかを必死に考えた結果ですので、過度の期待は控えてもらえれば幸いです。
性格考察
基本的にこの型は「ガブリアス」の「げきりん」を「きあいのタスキ」で耐え、特性【わるいてぐせ】で「こだわりスカーフ」他を奪いつつ、「こごえるかぜ」でSを落とした「ガブリアス」を次ターンに上から叩いて倒すことに全てを捧げています(笑)。その他には出来ることは多くはありませんが、他のポケモンも相性次第で「ここえるかぜ」+1発で落とせるため、素早いに越したことはありません。ここではPGLランキング上位で最速の「メガゲンガー」の素早さランク-1(実数値200の2/3)を抜くために、準速では足りないので素早さに↑補正をかけています。また耐久は「きあいのタスキ」頼みなのでBかDに↓補正をかけて「せっかち」か「むじゃき」で良いです。
特性考察
今回は特性【わるいてぐせ】前提なので確定です。
持ち物考察
特性【わるいてぐせ】との相性を考えて「きあいのタスキ」で確定とします。
努力値考察
努力値 0-76-0-252-0-180
実数値 165-130-80-142-?-135 (A.C.SはV、他はどうでも良い)
A 余り
C 極振り
S 素早さランク-1最速「メガゲンガー」抜き
「ファイアロー」意識で両刀気味ですが、「こごえるかぜ」を最重要視しているため特殊寄りです。Sは素早さランク-1最速「ガブリアス」を抜くだけならもう少し削れますが、他に振るところもないのでPGLランキング上位で最速クラスの「メガゲンガー」を調整先としました。一応、若干過剰なSを妥協して、Aにもう少し振れば「こごえるかぜ」+「いわなだれ」で「ボルトロス」も落とせますが、まあ普通に「でんじは」から入られると「こごえるかぜ」の意味がないので微妙。
技考察
- 確定技
こごえるかぜ
この型のキモです。素早さの微妙なダーテングに、「きあいのタスキ」で耐えた後の2発目を約束します。シングルバトルでメジャーな「ガブリアス」「ランドロス」「ボーマンダ」に4倍がとれ、2発で落とすことが出来ます。交代先にも素早さランク-1は強いし、草・悪の「ダーテング」から氷タイプを打たれるとは思わない、意外性を狙っています。
- 選択技
あくのはどう ※ 推奨
タイプ一致のメインウエポン。「メガゲンガー」辺りを意識。「こごえるかぜ」からの「あくのはどう」で相手の努力値次第では「メガゲンガー」は落とせます。
リーフストーム ※ 推奨
タイプ一致のメインウエポン2。「スイクン」辺りへの圧力。1ターン目に「めいそう」を積まれなければ、普通はこちらが先に動いて2発(特攻ランク-2込み)で落とせます。
いわなだれ ※ 推奨
一応両刀っぽく、というか完全に「ファイアロー」意識です。タイプ的にも呼ぶので欲しいです。とは言っても先行「おにび」から入られる慎重派と対峙したら、「きあいのタスキ」を潰されてお通夜ですが・・・。
きあいだま
格闘技の隠し玉。命中が不安です。「ダーテング」を採用するだけでも大博打なので、それ以上博打を打つかはお好みで。
ぼうふう
飛行技の隠し玉。命中が(以下略)。
まもる
「ねこだまし」や「おにび」で「きあいのタスキ」を潰されたくない、または「とんぼがえり」で相手を逃がしたくない人には様子見に。とは言えその隙に相手に積まれると、それでなくても薄い勝機を余計薄くしますが。
ダメージ計算
- 与ダメージ
こごえるかぜ
H0 D0 D無補正 「ガブリアス」 61.2%〜74.3% (確2)
H4 D0 D無補正 「メガボーマンダ」 65.8%〜77.6% (確2)
H4 D0 D無補正 「霊ランドロス」 73.1%〜87.8% (確2)
H4 D0 D無補正 「化ボルトロス」 38.9%〜46.7% (確3)
H0 D0 D無補正 「メガゲンガー」 19.2%〜22.9% (乱5)
H252 D0 D無補正 「メガゲンガー」 15.5%〜18.5% (乱6)
あくのはどう
H0 D0 D無補正 「メガゲンガー」 84.4%〜99.2% (確2)
H252 D0 D無補正 「メガゲンガー」 68.2%〜80.2% (確2)
H252 D0 D無補正 「ギルガルドS」 46.7%〜55% (乱2 57.8%)
H4 D0 D無補正 「メガガルーラ」 29.8%〜35.3% (乱3 21.1%)
H196 D4 D無補正 「ヒードラン」 26.7%〜31.9% (確4)
リーフストーム
H252 D4 D無補正 「スイクン」 73.4%〜87.9% (1発目)
H252 D4 D無補正 「スイクン」 37.6%〜44.4% (2発目)
H252 D4 D無補正 「Wロトム」 104.4%〜123.5% (確1)
H4 D0 D無補正 「メガガルーラ」 48%〜56.9%
いわなだれ
H0 B0 B無補正 「ファイアロー」 107.1%〜128.1% (確1)
H0 B0 B無補正 「メガリザードンY」 99.3%〜117.6% (乱1 87.5%)
H0 B0 B無補正 「ゲッコウガ(氷)」 58.5%〜69.3% (確2)
きあいだま
H4 D0 D無補正 「メガガルーラ」 59.6%〜70.7% (確2)
H0 D0 D無補正 「ゲッコウガ(氷)」 95.9%〜113.5% (乱1 75%)
H196 D4 D無補正 「ヒードラン」 53.4%〜63.8% (確2)
ぼうふう
H252 D0 D無補正 「メガフシギバナ」 45.9%〜54.5% (乱2 45.3%)
- 被ダメージ
A252 A無補正 「ガブリアス」「げきりん」 103.6%〜122.4% (確1)
A252 A無補正 「ガブリアス」「じしん」 43.6%〜50.9% (乱2 4.7%)
A252 A無補正 「ガブリアス」「がんせきふうじ」 34.5%〜41.2% (確3)
A252 A無補正 「ガブリアス」「ストーンエッジ」 58.1%〜68.4% (確2)
A252 A無補正 「ガブリアス」「ストーンエッジ急」 86.6%〜102.4%
(確2)
A252 A無補正 「ガブリアス」「いわなだれ」 43.6%〜51.5% (乱2 8.2%)
A252 A↑補正 「ランドロス霊」「とんぼがえり」 191.5%〜227.8% (確1)
A252 A↑補正 「ランドロス霊」「じしん」 50.9%〜60.6% (確2)
A252 A↑補正 「ランドロス霊」「ばかぢから」 164.8%〜193.9% (確1)
A252 A↑補正 「ランドロス霊」「いわなだれ」 51.5%〜61.2% (確2)
1ターン目の「こごえるかぜ」が決まれば、最速130族以下ならどんな相手にも先手が取れる筈なので、特性【わるいてぐせ】で例外となる「こだわりスカーフ」を奪えれば良いため(特性【かそく】と先制技は除く)、「こだわりスカーフ」の好きな「ガブリアス」「ランドロス」を掲載しました。「ランドロス」はまず初手「とんぼがえり」だと思われるので2発目の考察は無駄ですが、「ガブリアス」には「ストーンエッジ」を選ばれると「こだわりスカーフ」を奪えないまま2発で落とされてしまいます。フェアリーを抜いたりして「げきりん」の一貫性を作って誘いましょう。「じしん」でも僅かながら2発で落とされる可能性が出てきます。これについては、固体値を20くらいにして「むじゃき」にすれば「げきりん」確1で「じしん」確3にすることも出来ますが、努力に見合うかは個人の判断でお願いします(笑)。
類似ポケモンとの差別化
- VS マニューラ
数少ない特性【わるいてぐせ】持ち最大のライバルです。
「きあいのタスキ」と相性の良い「カウンター」という個性を持っているだけでなく、種族値的にも単体運用を容易に実現するだけのAとSを持っています。また、ドラゴンキラーとして重要な氷タイプ技をタイプ一致で打てる上、タイプ一致の先制技まであり、パッと見では「ダーテング」に勝ち目がありません。
しかしながら「ダーテング」は自分の弱点である火・飛行に対して「いわなだれ」を打てたり、同じく弱点の格闘に対して「ぼうふう」「じんつうりき」を打てたり、鋼に「きあいだま」を打てたりと、非常に広い技範囲を持ち、また弱点の少ない「スイクン」や「Wロトム」等の水タイプに対しても優位を取れるため、マニューラよりも対応できる範囲が広いのが特徴です。
運用上の注意
この「ダーテング」は「きあいのタスキ」への依存度が非常に高いので、先制技持ち・天候や状態異常のスリップダメージは苦手です。また「とんぼがえり」も、持ち物こそ取れますが、あまり美味しくないです。そんな臭いを感じたら、選出を控えましょう。
おわりに
「ふいうち」がない(先制技が不一致「でんこうせっか」「ねこだまし」しかない)状態で「きあいのタスキ」で耐えたところで何が出来るかを吟味しておりました・・・ところ、「ふいうち」解禁しましたね。ハイ、徒労です。まあ、この型自体は「ふいうち」と両立不可な特性【わるいてぐせ】軸なので、ひとつの型として良いのではないかと思っております。
何はともあれ、XY以降の「ダーテング」育成論がなかったので、不肖ながらも投稿させていただきました。気付けていない点も多いと思いますので、皆様の力を借りて、マイナーポケモンの育成論のクオリティを高めたいと思っておりますので、ご意見・ご感想をよろしくお願いいたします。