初めての育成論投稿となりますので、至らぬ点があればコメント欄でご指摘頂きたく存じます。文章の書き方、整え方も他の先人のみなさんに比べれば見苦しい点もあるかと思いますが何卒ご容赦ください。
また、当方は対戦はあまりしない勢です。それでも何度かパーティを回してみて、育成論投稿に資する、若しくは広く議論の余地のある型として今回投稿いたします。
個体値、種族値、努力値の用語を使用します。
個体値は順に HP=H、攻撃=A、防御=B、特攻=C、特防=D、素早さ=S と表記します。
特に記述がない限りお互いのポケモンは理想個体であるとします。
当トリデプスの理想個体値は
31-0-31-X-31-31となります(A0、C不問個体)
【はじめに】
今回投稿するのは対ゲンガナンスポリ2を見据えた防音トリデプスです。
まずは簡単にトリデプスの紹介を。
トリデプス
特性:がんじょう(隠れ:ぼうおん)
体重:149.5kg=けたぐり・草結びの威力=100
種族値は順に 60-52-168-47138-30 と見るからに防御面に特化したポケモンであります。
その反面、攻撃性能は非常に低く、H種族値も低いため、攻撃特化するとともすると優秀であるはずの防御面ですら危うくなりかねない、ピーキーなポケモンです。
攻撃性能は、タイプ一致のストーンエッジをはじめ、特殊技には氷、炎、電気と4倍弱点を突きやすい技が揃っているため、種族値は低いですがピンポイントな対策でそれらの技を採用することもあるかと思います。
しかし、今回はそれら攻撃技を採用することなく、特性ぼうおんを活かした準フルサポトリデプスを紹介します。
【滅びパとは】
滅びパを使用したことがありませんので、非常に拙い認識ではありますが、特性かげふみなどろ利用しながら、技:ほろびのうた で相手ポケモンをハメ倒すコンボ戦略です。
戦術としてはエメラルドの時代からありましたが、XYで爆発的に数を増やしました。
その理由が、メガゲンガーの登場です。
メガゲンガーは滅びの歌を覚え、特性も影踏みに変わる、ということで、一匹で上記のコンボを達成してしまう、非常にコントロール性能の高いポケモンです。
そこに、同じく特性影踏みを持ち、耐久に優れるソーナンスを加えたゲンガナンスや、さらにそこに非常に優秀な耐久と回復技を持つ輝石ポリゴン2を加えたゲンガナンスポリ2と呼ばれるパーティがXY環境では猛威を振るいました。
このコンボを達成するのに、必要な技、それがほろびのうたです。
この滅びの歌コンボにはいくつかの弱点があります。
1.XYからタイプ特性により交換を邪魔されなくなったゴーストタイプ
2.脱出ボタン
3.コントロール技であるボルトチェンジを無効化する特性:蓄電・電気エンジン(コントロールにボルトチェンジを採用する場合)
4.滅びの歌そのものを無効化する特性:ぼうおん
今回はそのうちの?ぼうおんに活かします。
【特性ぼうおんをもつポケモン】
特性ぼうおんをもつポケモンで、最終進化系を並べると
マルマイン/バリヤード/バクオング/ユキノオー/バッフロン、そしてトリデプスの6体です。
しかし、このうちバリヤード、ユキノオーはメガゲンガーにより抜群をとられ、マルマイン、バクオングは有効な火力の低さ、回復ソースなどから採用率の高いポリ2に競り負けます。
バッフロンには弱点の少なさや火力の高さなどの点で劣りますが、トリデプスにはこれら6体の中で明確な差別化点が2点あります。
それが
1.毒の入らない鋼タイプである
2.一撃必殺技=じわれがある
という2点です。
2.に関してはユキノオーにも絶対零度がありますが、先ほど述べたメガゲンガーから抜群を取られる点、防音を維持しながら絶対零度の試行回数を稼ぐには少し物足りない耐久力などがあり、防音ユキノオーで絶対零度をつかって滅びパを崩すのは少し難しいかと思います。(滅びパに於いてメガゲンガーが一貫性に劣る毒技を所持するか、はもちろん一考の余地がありますが)
参考までに
C無振りメガゲンガーのヘドロ爆弾→→特防特化ユキノオー
132~156ダメ(67%〜79.1%)で確定2発を取られます。
【防音トリデプスから滅びパへの有効打】
では、トリデプス側からの滅びパへのダメージソースを考察します。
これはまとめると
1.じわれ
2.ステルスロック+吠える
の2点になります。
1.じわれ
滅びパで最も多い並びと思われるゲンガナンスポリ2にはメガゲンガーが特性ふゆうを失ったこともあり、地面技が一貫します。しかし火力のない地震ではポリ2に有効打を与えることができずに自己再生で簡単に回復され、ソーナンスにはアンコ→カウンターで簡単に処理されてしまいます。つまり下手な攻撃技はマイナスにしかなりません。
そこで、当たれば一撃で相手ポケモンを処理できるじわれを採用します。
しかし、地割れだけでは多くいるみがわり持ちメガゲンガーにPPを稼がれてしまいます。そこで
2.ステルスロック+吠える
をメガゲンガーの身代わり居座りの阻止+メガゲンガー並びにソーナンスへのダメージソースとして活用します。
残念ながらステロのダメージはポリ2には自己再生で帳消しにされてしまいますが、ポリ2にはじわれ連打、いないとは思いますが身代わりもちのポリ2には吠えるが安定、となります。
また、メガゲンガーにも吠えることで、トリデプスに有効打のないソーナンスやめざパのないポリ2との対面をコントロールし、積極的にじわれの試行回数を稼いでいきます。
これらが、防音トリデプスから滅びパ、ゲンガナンスポリ2への回答となります。
【まとめ:型紹介】
では、型を紹介します。
性格:おだやか(A下降、D上昇)
持ち物:カゴの実
特性:ぼうおん
個体値:31-0-31-X-31-31(A0=イカサマ対策)
努力値:252-0-4-0-252-0
実数値:167-51-189-X-209-50
技:じわれ、ステルスロック、吠える、眠る
【技紹介】
●確定技 じわれ、ステルスロック、吠える
この型の要です。
●優先技 ねむる
確定でいいと思います。(確定の持ち物欄もカゴの実です)。
採用理由は鬼火によるスリップダメージに対する回答、それから耐久力の高さから有効打のないポケモンへの半永久的なストッパーになることができます。
挑発を選択する場合のみ、確定技から外れるかと。
C無振りメガゲンガーのシャドーボール→→D特化トリデプス
42~51ダメ(25.1%〜30.5%)確定4発
であり、一度眠った後もシャドーボールを3回耐えて再び眠り、シャドーボールのPPを枯らすことができます。
相手がじれて途中で交換してくるようなら耐久力の高さを盾に吠える、じわれを連打していきます。
●候補技 ヘビーボンバー、挑発、寝言
・ヘビーボンバー
少し主旨から外れますがこのトリデプスでニンフィアやメガサーナイトなど、物理耐久があまりなく、且つハイパーボイスを主力にするフェアリーを見たいときのみ採用できると思います。
採用する場合は少しだけイカサマのダメージが増えますが、性格をしんちょうにし、個体値は31にするべきです。
A無補正無振りトリデプス(実値72)→→H252ニンフィア(威力120)
116~138ダメ(57.4%〜68.3%)確定2発
同条件トリデプス→→ずぶといHBニンフィア
84~102ダメ(41.5%〜50.4%)超低い乱数2発
同条件トリデプス→→H252メガサーナイト(威力80)
78~92ダメ(44.5%〜52.5%)18%の低乱数
…悲しい火力です。
もちろんメガサーナイトに気合玉、ニンフィアにめざパ地がない前提です。
この育成論の主旨からは外れますが、後ほど被ダメージも載せておきます。
アイアンヘッドはメガサーナイトに対する威力が変わらないので、PP以外はヘビーボンバーの方が軽いフェアリーを前提とした場合優秀です。
・挑発
ポリ2の自己再生、メガゲンガーの守る身代わり鬼火を封じてじわれで殴り合いに持ち込むための技です。一般耐久ポケにはささるときもありますが、滅びパ対策としては優先度は低めかと。切るなら眠る+カゴの実のコンボを切って持ち物をラムや食べ残しなどにし、相手を消耗させてから落ちて後続の有利対面を狙いましょう。
・寝言
PPの少ないじわれのごまかし、寝てる間の隙をなくすための技。この技をいれるなら切るのはステルスロック。その場合パーティの他の面子にステロをあらかじめ撒いてもらう必要があります。
技枠が5枠になったらすぐにでも確定に入れたい技です。
他…マジックコート、毒々、その他4倍弱点特殊技など
読みとパーティがかみ合えばそれらが輝く場面もあると思いますが、対滅びパ確定技の組み合わせ以上に輝く技ではないと考えます。
【持ち物候補】
・カゴの実
眠るで半永久的なストッパーをするのに欠かせません。
・ヒメリの実
カゴの実による、即回復を捨て、恐らく一番最初にPPが切れるであろう地割れを則回復します。一度安心した相手に再度地獄を見せてあげましょう。
【被ダメージ計算】
こちらからの攻撃はヘビーボンバーの欄で対フェアリーについて触れたのみです。
それ以外はゲンガナンスポリ2対策として採用している以上、例えメガゲンガーに通る地震であろうと他のポリ2ナンスに有効でない以上こちらから攻撃することはありません。
・滅びパ
C無振りメガゲンガーのシャドーボール→→D特化トリデプス
42~51ダメ(25.1%〜30.5%)確定4発
C252振りメガゲンガーのシャドーボール→→同条件トリデプス
49~58ダメ(29.3%〜34.7%)8.1%の低乱数
→C全振りのメガゲンガーは滅びパにいるのでしょうか?どなたか教えて下さると助かります…
C無振りメガゲンガーの状態異常たたりめ→→状態異常D特化トリデプス
67~81ダメ(40.1%〜48.5%)確定3発
→もし相手がシャドボではなく祟り目を採用していた場合は眠るループが成立しないので地割れ連打です。
C252振りメガゲンガーの状態異常たたりめ→→同条件トリデプス
78~93ダメ(46.7%〜55.6%)69.5%の乱数2発
→上に同じく
C無振りメガゲンガーの気合玉→→D特化トリデプス
168~200ダメ( 100.5%〜119.7%)確定1発
→言わずもがなの4倍弱点ですが滅びパにはいるのでしょうか?
無補正C4振りポリゴン2の10万ボルト→→D特化トリデプス
21~25ダメ(12.5%〜14.9%)乱数7発
無補正C4振りポリ2のめざパ地面→→同条件トリデプス
56~68ダメ(33.5%〜40.7%)確定3発
・タイプ一致イカサマ(4振りトリデプス防御実数値=189)
トリデプスA下降補正・A個体値0(実数値=51)
16~19ダメ(9.5%〜11.3%)乱数9発
トリデプスA無補正・A個体値31(実数値=72)
21~25ダメ(12.5%〜14.9%)乱数7発
→十二分に受け切れます。
・おまけ
C特化眼鏡ニンフィアのシャドーボール→→D特化トリデプス
39~46ダメ(23.3%〜27.5%)乱数4発
C特化眼鏡ニンフィアのめざパ地面→→同条件トリデプス
116~140ダメ(69.4%〜83.8%)確定2発
C特化メガサーナイトのサイコキネシス→→同条件トリデプス
29~35ダメ(17.3%〜20.9%)超低乱数5発
C特化メガサーナイトのシャドーボール→→同条件トリデプス
35~42ダメ(20.9%〜25.1%)超低乱数4発
C特化メガサーナイトの気合玉→→同条件トリデプス
208~248ダメ(124.5%〜148.5%)確定1発
ということで、対滅びパ以外にもハイボ勢にも対抗できます。
【運用方法】
基本的にはトリデプスが防音であることを失念している方が多いので、警戒されません。(あまりこの育成論を書きたくない理由ですね)
ですので、ゲンガナンスポリ2の並びには積極的に選出していくことができます。
初手での繰り出しが尤も確実に仕事をすることができます。
ただ、もちろん地割れが当たらなかったり、被急所や、上記のあまり滅びパには見られない構成・技持ちの可能性を考慮すれば、相手が消耗したところをメガゲンガーを上から叩けるスカーフガブリアスなどの掃除役を後続に用意する必要はもちろんあります。
総じて、今回紹介した防音トリデプスは、ゲンガナンスポリ2の並びを半壊させつつ、例え処理しきることができなくても、こちらの被害をなるべく少なくして後続を動きやすくする、後続の火力を押し付けることができるポケモンであると言えます。
もちろんマリルリや一致地震持ちなど、抜群を突かれるとHPの低さゆえにあっさり沈むため、それらのポケモンに対する回答も用意は必要です。
また、上記のハイパーボイスを主軸とした特殊フェアリー勢や、ファイアローウルガモスなどのステロ4倍勢にも積極的に繰り出して行けるポケモンです。
以上で考察を終わります。
また、若輩ですので現時点では他に育成論を投稿する予定はありません。
至らぬところ、対戦経験の少なさゆえに私が勘違いをしてる箇所などありましたら、コメントにてお知らせいただければ助かります。