- 指定がない限りお互いに6Vであるとします。
- HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早はH/A/B/C/D/Sという略称を用います。また、タイプのノーマル/電気/地面/格闘/エスパー/ゴースト/飛行/ドラゴン/フェアリーは無/電/地/格/超/霊/飛/竜/妖という略称を用います。
- 特化とは、そのステータスに上方補正のかかる性格で、努力値を限界まで振った事を示します。
前置き
こんにちは、いか鉄です。2回目の投稿になります。
今回はBCシュカランターンを紹介します。
ランターンは第二世代で登場した水電の複合タイプのポケモンで、可愛らしい見た目からファンも多いと思います。見た目に種族値取られすぎ!
型としては、耐性を生かした後出しとボルトチェンジによるサイクル性能を活かす眼鏡型や、毒々、熱湯、電磁波といった状態異常技を活用する耐久型がメジャーかと思われます。
ランターンの最大の特徴は、特性蓄電と水タイプの複合であることから、電気タイプの持つ電・水・氷・炎技を全て半減以下に出来るため、電気タイプに強く役割が持てる点にあります。
ランターンと同様に水ロトムを含めた電気タイプに役割の持てるポケモン(電気無効、水半減以下、炎氷等倍以下)としては、トリトドン、ガマゲロゲ、ヌオー、アズマオウがいます。
これらとの最大の差別化点は飛行耐性であり、ファイアローを始とした環境で猛威を振るう飛行タイプに受け出し可能な点が特徴です。
一方でランターンは同タイプの水ロトムと比べ、環境に多い地面技が通ってしまうことから、
- 有効打を持ちながらも地面タイプを見ることが難しい。
- 電気技への無償降臨を許すと縛られることから、無理な交代読みが強要される場面がある。
- 水ロトムより強力な氷技が使えるにもかかわらず、地面技を使用するドラゴンに対して居座ることが難しい。
などの弱点がありました。
今回の型について
今回は、シュカの実で地面技をケアし、一部の地面技を使用するポケモンを逆に狩れるようにすることで、ランターンの見れる範囲を広げることを目的にしています。
なおPGLデータによると、ランターンが瀕死になった時の技は地震が圧倒的1位(約40%)であり、地面技をケアすることの意義が理解いただけるかと思います。
シュカの実は持たせているものの、基本的には電気タイプメタなので、水ロトムと比較はしますが、役割は異なります。
- 主な役割対象
○電気タイプ
ライボルト、水ロトム、火ロトム、ボルトロス、ジバコイル、サンダー、ライコウ
※瞑想ライコウは無理です。
○飛行タイプ
メガボーマンダ、ファイアロー
○炎タイプ
バシャーモ、エンテイ
○耐久ポケモン(毒々採用時)
クレセリア、ポリゴン2
- シュカの実により、後出しされても打ち勝てる相手
○地面タイプ
ガブリアス、ランドロス、マンムー、ドリュウズ、ニドキング
持ち物
- シュカの実
今回のコンセプトですので確定です。受けやすい地面技を半減し、地面技使いに対して1回の行動を可能にします。
今回は半減技への後出しも考慮しているため、風船や襷は候補になりません。
なお、投稿現在のPGLデータで、ランターンの持ち物所持率の3位(17.5%)です。意外とメジャー。
特性
蓄電で確定です。電磁波を含む電気技を無効にし、HPを25%回復します。この特性によりボルトチェンジによるサイクルを止めることができ、特に水ロトムを始めとした電気タイプに対して役割が持てるようになります。
努力値、性格
<調整案1>
性格:控えめ
努力値:52-0-212-244-0-0
実数値:207-x-105-139-96-87
配分意図は、
H:定数ダメ意識の16n-1
B:特化メガボーマンダの捨て身高乱数2耐え(9.8%)、特化鉢巻ランドロスの地震耐え
D:特化眼鏡水ロトムのハイドロポンプ2耐え(目安)
C:無振りガブリアスを最高乱数以外1発
S:4振りバンギラス+5
となります。
B方面は想定される地面技の最大火力で落ないように、また物理型メガボーマンダに対してあと投げから狩ることができるように調整しています。メガボーマンダの捨て身2耐えまで振らない理由は、捨て身2発で落とせるか怪しいと思わせるだけで地震を打ってくれる確率が上がるからと、火力がギリギリだからです。
なお、特殊型メガボーマンダに対してはC252ハイパーボイス+流星群が中乱数です。ボーマンダの型も多様化が進んでおり、ちょうど最近毒羽メガボーマンダや、逆鱗ぶっぱしてくる鉢巻ボーマンダなどが投稿されているように、メガボーマンダメタとしては機能しにくくなってしまっているのが現状ではあります。
<調整案2>
性格:控えめ
努力値:52-0-156-244-52-4
実数値:207-x-98-139-103-88
B:特化鉢巻ガブリアスの地震耐え
特化メガバシャーモの飛び膝耐え
D:余り。特化眼鏡火ロトムのオーバーヒート低乱2(18.4%)
C252メガボーマンダのハイパーボイス+流星群高乱数耐え(3.9%)(目安)
鉢巻ランドロスは陽気だ!という方向け。役割対象に多い特殊方面が多少安定します。こちらの配分でもメガボーマンダの1舞地震は余裕で耐えますので、物理型、特殊型ともに後出しから倒せる可能性があります。また、B<Dとなり、流行りのダウンロードポリ2に対策できます。
技・与えダメ
ダメージ計算は役割対象に対して最低限のみ載せます。
- 確定技
冷凍ビーム
コンセプト上確定。持ち物補正が無くても無振りガブは高乱数で落とせます。めざ氷しか覚えないロトムとの最大の差別化点。(ロトムは特化帯めざ氷でようやく高乱数。)
D4ガブリアス:98.3%〜115.8%(87.5%)
H4ボルトロス:61.9%〜73.5%
- 優先選択技
ハイドロポンプ/波乗り/熱湯
水技。メガバシャーモへの確定数的に、ハイドロポンプ一択かと思います。
D4メガバシャーモ
⇒ハイドロポンプ:109.6%〜131.6%
⇒波乗り:90.3%〜108.3%(50%)
⇒熱湯:81.2%〜96.7%
H252ファイアロー
⇒ハイドロポンプ:94%〜111.3%(68.8%)
ボルトチェンジ/10万ボルト/放電
電気技。じめんタイプの無償降臨になってしまっても返り討ちにできるのが、この型の強みです。火力があっても、電が刺さる役割対象が少ないので、交代技のボルトチェンジが最優先です。水タイプに対して居座りたい場面もあるので、両立もあり。
H252ファイアロー⇒ボルトチェンジ:68.1%〜81%
H252水ロトム
⇒ボルトチェンジ:27.3%〜33.1%
⇒10万ボルト:36.3%〜42.6%
H4メガギャラドス
⇒10万ボルト:56.1%〜66.6%
⇒放電:49.1%〜59.6%(97.3%)
毒々
蓄電トレースで受けに来るポリ2等へ。また耐久サンダーを機能停止させるなど、低火力を補ってくれる場面が結構あります。
- 選択技
電磁波
地面や電気に無償降臨されてもリカバーが効くことから、強気に打っていけます。ただ特に打ちたい相手がいるわけではないので、パーティ単位で麻痺を活用したい場合に。
目覚めるパワー
呼ぶナットレイに刺さる炎が優先度高めです。ついで水地複合タイプへの打点になる草でしょうか。しかしどちらも交代読みで当てないと難しそうです。個体値の都合、BまたはCを下げる必要があります。
H252ナットレイ⇒50.8%〜61.8%
H252D100ラグラージ⇒50.2%〜59.9%
被ダメージ計算
調整案1で計算します。追加希望あればコメントください。
<物理>
特化メガボーマンダ(216)
⇒捨て身タックル:43.4%〜51.6%(9.8%の乱2)
⇒地震(半減):37.6%〜44.4%
特化鉢巻霊獣ランドロス(216)⇒地震(半減):84%〜99%
特化メガバシャーモ(233)⇒飛び膝蹴り:78.2%〜92.7%
特化鉢巻ファイアロー(146)⇒ブレイブバード:34.2%〜40.5%
物理耐久はH252水ロトムより少し硬いくらいです。(調整案2はH252水ロトム同等。)
<特殊>
C4メガボーマンダ(141)⇒流星群:52.6%〜62.3%
C252珠霊獣ボルトロス(197)⇒気合球:58.4%〜69%
特化眼鏡水ロトム(172)⇒ハイドロポンプ:40.5%〜47.8%
特化眼鏡ニドキング(150)⇒大地の力(半減):74.3%〜88.4%
C252眼鏡ラティオス(182)⇒流星群:100.4%〜118.8%
特殊耐久はH252水ロトムとほぼ同等です。
両刀メガボーマンダは流星群打たれると厳しいですが、通常地震の方が優先度が高いので、地震を打ってくれると思われます。
ラティオスの眼鏡流星から耐えなくなるので、等倍での打ち合いは避けたいです。
運用
電・水・氷・炎・飛技読みで繰り出し、有利対面を作ります。交代が読めれば交代読みか、ボルトチェンジでサイクルを回します。地面タイプは突っ張ってきてくれるかと思うので、他の役割対象を他に任せられる状況であれば、返り討ちを狙います。襷には弱いのでステロを撒くか、サイクル中に削ってから突っ張るようにしたいです。
広い範囲を見れるため、選出の機会は多いかと思われますが、耐久は複数を相手にできる程は無く、役割集中してしまうと破綻するので、相手のパーティに役割を持ちたいポケモンが複数いる場合は、他で役割分散するように心がけてください。
相性のいい味方
実際にはパーティの対電気枠、電気枠、水枠として採用されると思われますので、相性の良い組合せを上げることにはあまり意味がないかもしれませんが、私の使ったことのある組合せを参考程度に紹介します。
- ジャローダ
相性補完に優れます。ステロを撒かれるとランターンの耐久調整が崩れてしまうため、先発のステロ要員に圧力をかけてくれます。水ロトムの役割分散にも。というか、ジャローダ+ランターンの時点で、相手の水ロトムの選出にかなりの圧力をかけられています。2体とも麻痺を撒けるので、ジャロゴーリの並びに入れると強いかも?
- ギャラドス
ギャランターンの並びです。攻撃範囲が被りがちになりますが、蜻蛉はゴツメギャラ、ボルチェンはランターンが対応するのでサイクル戦に強めです。ただ、他の型のランターンに比べると耐久も火力も乏しく、複数回のサイクルには耐えないので注意が必要です。ファイアロー、バシャーモ等の役割分散にも。
- ファイアロー
岩技が一貫するものの、相性補完がなかなかに良く、アローの苦手なロトム族に対してサイクルカットしながら戦えます。蜻蛉ルチェンの動きや、削ったあとの掃除が可能なのも良いです。なおPGLによるとランターンの同パーティ採用率1位。バシャーモの役割分散にも。
耐久にそれほど振っておらず、複数回の受け出しが難しいので、早い段階でサイクル崩壊が狙えるようなパーティーになるように意識して構築・運用してください。
最後に
いかがだったでしょうか?
KPの高いガブリアスやランドロスへの回答は、パーティ内で多いに越したことはなく、特にサイクル戦を仕掛けるパーティにおいては万が一のための保険にもなります。実際多少削れていてもA252ガブリアスの地震は耐えられるので、ある程水ロトムに負担をかけたあとにガブリアスと相打ちにするといった動きが狙え、強かったです。
ご質問、ご意見お待ちしております。