こんにちは、2回目の投稿となります。
前回のACマンムー(育成論ORAS・XY/1125)ではコメント・評価ありがとうございました。
今回のポケモンはパンプジンです。よろしくお願いします。
略称などを用いますのでご了承ください。
パンプジンとは
第6世代に登場した草・霊タイプ。サイズによって種族値が異なるという特徴を持ちます。
高い物理耐久と鬼火、ガブやメガガル等への優秀な耐性からXY発売当初は物理受けとして期待されていましたが、再生回復技が無いのが最大のネックでした。
環境もサザンガルドやメガバナ等が跋扈し、肝心のメガガルも特殊だったりと活躍できる場がほとんどなく、早々にボックス入りにした人も多いと思います。
ORASでは念願の再生回復技である光合成や物理受けと相性の良いイカサマを習得しましたが、メガマンダはびこる環境に入ることはかないませんでした。
そんなパンプジンですが、メガバナ・メガマンダの数が落ち着き、霊獣ランドやガッサが台頭し、メガガルは猫捨身やグロパンが主流となった現環境では多少動きやすくなったように思えます。
ただ、ガルドやドランなど苦手な相手には引くしかないので後続への負担を考えて動かす必要があります。
採用理由
- 物理受け
メガガル・ガブ・ガッサ・マリルリ・霊ランド・ドリュ・ハッサム・ナット・ブシン等
特にメガガル・ガッサへの後出し性能の高さ(グロパン・胞子無効)が評価点です。
- 特性「おみとおし」による情報アドバンテージ
型判別・ラムの有無・リザとの偶発対峙でのXY判別・クチートとのS判定など
差別化
鬼火を使える物理受けは他に、水ロトム・ファイアロー・輝石サマヨール・ブルンゲル・オーロット・(メガ)ヤミラミがいます。
このうちメガガルとガッサに割と後出しが安定するのは輝石サマヨ・オーロット・(メガ)ヤミラミです。
- 輝石サマヨ
指数ではサマヨの方が上。弱点も少ないです。
光合成・宿り木・イカサマ等の技、胞子無効化、はたきおとすへの強さ(※)などで差別化。
- オーロット
同じ草・霊タイプ。指数はパンプが上ですが、こちらは収穫による半無限が可能で火力もあります。
耐久指数による後出し性能の違い、はたきおとすへの強さ(※)で差別化。
- (メガ)ヤミラミ
補助技やはたきおとすに強く、イカサマが一致で撃て、瞑想やバークアウトで特殊も固くなります。
耐久指数・メガ枠の不使用・対物理フェアリー・やどりぎで差別化したいところ。
(※はナモの実を持つ場合です。)
他に役割の似ているブリガロンとは、鬼火の有無や対メガガル・マリルリ性能で差別化できます。
(対バンギ・ガルド・メガゲン等で大きく負けていますが)
特性
「おみとおし」で確定とします。
不眠には欠伸や催眠術の無効という利点がありますが、カバのいる構築やメガゲンにはそもそも強くないのでおみとおしの利点には勝りません。
持ち物
確定欄は「ナモのみ」です。抜群の悪技を半減してくれます。
仮想敵からはたきおとすが良く飛んでくるので有用な場合が多いです。競争率が低いのもポイント。
その他の持ち物
〇オボンの実・・・陽気ガブの鉢巻逆鱗やメガガルの冷Pに繰り出しても最低限鬼火を入れることができるようになります。
○ゴツゴツメット・・・接触技に無効or抜群のものが多く、他の物理受けよりは優先度が低いです。
しかし、ガルーラの非メガグロウP→メガ冷Pや、剣舞ラムガブに対してはこちらの方が有利です。
△食べ残し・・・オボンより有効な場面がほぼないです。
性格
イカサマ以外の物理技を入れるのなら「わんぱく」、
そうでないのなら相手のイカサマや混乱のダメージを抑えるために「ずぶとい」にします。
努力値
基本はHBぶっぱで、仮想敵に合わせてSを調整していく感じです。Hは振り切ると16nになるのでたべのこしを持たないのなら244振り推奨です。
確定欄の振り方での実数値は
191-121-191-×-96-75 となります。
特化鉢巻ガブの逆鱗→火傷逆鱗をギリギリ確定耐え
特化メガクチートのはたきおとす(ナモのみ)→じゃれつく確定耐え
素早さ調整
sに振った50属(マリルリ・クチート)やブシンには上を取られると受けが厳しくなるので、s調整はそれを意識して行います。
また、sに振らないバンギ等の上を取れることで勝ち筋が増えるときもあります。
削るときはH=Bとなるようにすると指数の上では効率が良いです。
↓調整目安↓
特大サイズs無振り:実数値74:20振り50属抜き
sに振らなくてもHAマリルリなどには上を取れます。
特大サイズs76振り:実数値84:4振りバンギ抜き抜き:100振り50属抜き
sに振らないバンギやポリ2等の60属に調整されたやつらを抜きます。
HBが共に187で11nと、効率の良い感じがする調整です。
大サイズs4振り:実数値90:20振りハッサム抜き抜き:148振り50属抜き
ここまで振るのならサイズを大にした方が良いです。Aは下がりますがタネ爆でマリルリに確2は取れています。
AS以外のほとんどのマリルリの上を取れます。
大サイズs68振り:実数値97:4振り75属抜き:204振り50属抜き
大サイズでHBが等しくなるまでBを削ると丁度4振りのメガッサムやメガヘラを抜けるようになります。
スカガブの逆鱗がギリギリ確3のラインです。
太鼓火傷マリルリのじゃれつく→アクジェ確定耐え
普通サイズs76振り:実数値114:準速バンギ抜き:最速50属抜き抜き
耐久的に物理受けとして怪しくなってきます。
特化メガクチのじゃれつく→火傷じゃれつくが超低乱数。
わざ
物理受けとしての役割を果たすため、鬼火と光合成は確定です。
残りの技で仮想敵への安定や後続への負担を考えていきます。
確定技
- おにび
- こうごうせい
優先技
- やどりぎのタネ
広く後続に負担をかけられる技。
ヒードランやバシャーモにはこれ以外の有効打が有りません。
選択技
- タネばくだん
対マリルリで、交代際に腹太鼓を積まれても(先手を取れれば)対処出来るようになります。
その他、メガギャラ・バンギ・テラキ・水ロトム・水地勢などに。
無振りガブや瞑想ライコウの身代わり程度なら壊せます。
- イカサマ
ラムガブや、鬼火をしても剣舞を積んでくるメガクチや・(メガ)ハッサムへの対抗打。
後出しされるゲンガーやマンダにもそこそこ刺さります。
ルカリオや弱点保険ガルドに当てないよう注意しましょう。
- いわなだれ
アロー・リザ・ガモスの後出しが読めるのなら。
ガモスに高乱数を取れる他、ボルトにもそこそこ刺さります。
- だいばくはつ
起点回避の自主退場技。
威力はさほどでもないです。
- スキルスワップ
ピンポイント気味ですが、スキン系やポイズンヒール持ちには有効。
特に後出しされやすいニンフィアをほぼ無力化できるのは大きいです。
ナモのみがばれますが、大したディスアドとはなりません。
身代わり貫通なのも嬉しいです。
後述する相性の良い味方であるヒードランと組むことを前提とすると
メガクチやガブの逆鱗よりマリルリの腹太鼓の方が脅威なので、確定欄はタネばくだんとしています。
ダメージ計算 カッコの中は実数値、カッコなしは努力値です。
与ダメ
タネばくだん
オボンマリルリ(204-102) 52.9%〜62.7%
B4ガブリアス(183-116) 26.2%〜31.1%
瞑想ライコウ(193-96) 30%〜35.7%
H252メガギャラドス(202-129) 27.7%〜33.6%(威嚇込み)
イカサマ
陽気(A182)B4ガブリアス(183-116) 30.6%〜36.6%
特化(A172)H252メガクチート(157-145) 13.3%〜15.9%
特化(A112)オボンマリルリ(204-102)ランク+6 38.2%〜45%
特化(A222)H252メガハッサム(177-160) 28.2%〜33.3% メガ前 33.8%〜40.1%
逆特化(A63)H252メガゲンガー(167-100) 27.5%〜33.5% メガ前 33.5%〜40.7%
陽気(A197)H4メガボーマンダ(171-150) 27.4%〜32.7% メガ前 41.5%〜49.1%
特化(A146)H252ファイアロー(185-91) 31.3%〜37.2%
いわなだれ
H252ファイアロー(185-91) 82.1%〜97.2%
B4メガリザY(153-99) 91.5%〜109.8% 乱数1発 (50%)
H4B4ウルガモス(161-86) 99.3%〜119.2% 乱数1発 (93.8%)
H4ボルトロス(155-90) 50.3%〜59.3%
だいばくはつ
H252ファイアロー(185-91) 67.5%〜80%
火力に期待は出来ません。
被ダメ(実ダメを書きます)※特大サイズはHP191、大サイズはHP182と考えてください。乱数は特大の計算です。
[物理]
陽気(A182)ガブリアス 逆鱗 66〜78
特化(A200)鉢巻ガブリアス 逆鱗 106〜126 → 火傷逆鱗 54〜64 最大で合計190
特化(A194)メガガルーラ 炎のパンチ 58〜70 乱数2発 (46.19%)(急所考慮・火傷非考慮)
特化(A200)テクニガッサ 岩石封じ 36〜43
特化(112)力持ちマリルリ じゃれつく 60〜72
同上 はたきおとす(ナモの実) 44〜52
同上 はたきおとす(持ち物なし) 58〜70
同上 腹太鼓&火傷 じゃれつく 118〜141 → 腹太鼓&火傷 アクジェ 27〜32 最大で合計173
特化(172)メガクチート じゃれつく 93〜109 乱数2発 (90.2%)
同上 はたきおとす(ナモの実) 68〜80
同上 はたきおとす(持ち物なし) 90〜106
特化(A216)霊獣ランドロス 地震 32〜38
同上 はたきおとす(ナモの実) 42〜50
同上 はたきおとす(持ち物なし) 56〜68
特化(211)ローブシン 鉄の拳冷凍パンチ 76〜90
同上 根性冷凍パンチ 94〜112 乱数2発 (98%)
同上 命の球力づく冷凍パンチ 107〜127
特化(222)メガハッサム バレットパンチ 40〜48
6積されても火傷を入れれば回復が間に合います。
特化(A146)鉢巻ファイアロー ブレイブバード 156〜186
特大なら1発は耐えます。
特化(A200)メガリザードンX ニトロチャージ 78〜92
同上ランク+1逆鱗 138〜163
特化(A233)メガバシャーモ フレアドライブ 168〜198 乱数1発 (25%)
[特殊]
無振り(95)クレセリア 冷凍ビーム 68〜82
無振り(125)ポリゴン2 冷凍ビーム 90〜106 乱数2発 (67.2%)
無振り(100)ガブリアス 大文字 88〜104 乱数2発 (45.3%)
役割破壊や受けポケの攻撃なら宿り木を入れれば耐えられます。(受けポケと打ち合う状況は避けるべきですが)
立ち回り
役割対象に投げ、鬼火や宿り木を撒いていきます。
仮想敵ごとの対応
- メガガルーラ
冷Pや炎Pがない限り有効打はありません。(特殊型は2%程度なので考えなくてよいでしょう)
交代際に撃たれると厳しいですが、それでも約半分の確率で鬼火撒きはしてくれます。
オボンの実を持たせるとより安定します。
209ガルーラ(猫・捨身・冷P・グロウP)にはゴツメ+イカサマが強いです。
(A184親子冷Pを高乱数で2発耐え、イカサマ+ゴツメx5で相討ち。
非メガグロウP→メガ冷Pでも、ランク+1イカサマ+ゴツメx4で相討ち。)
- ガブリアス
対面ならラムガブ以外は鬼火で受けられ、ラムガブにはイカサマで相討ち以上にできます。
後出しでは鉢巻逆鱗・球逆鱗・剣舞・身代わりが厳しいですが、
このうちラム剣舞or身代わり以外ならオボンを持つことで高確率で鬼火撒きは出来ます。
ラム剣舞は厳しいですが、イカサマがあれば61.7%〜73.2%削れます。
(ゴツメ持ちなら50%程度の確率で相討ちに)
- マリルリ
腹太鼓を持たない個体は安定して受けられます。
交代際に腹太鼓をされた場合は、オボン型には鬼火→タネ爆弾で相討ちに、ラム型ならタネ爆弾で倒せます。(素早さで勝っていることが条件です)
先手を取られても相手がはたきおとすをした場合は1発耐える可能性があります。
タネ爆弾ではなくイカサマの場合、はたきおとすをしてくれれば
交代→腹太鼓→鬼火→はたきおとす→光合成→じゃれつく→アクアジェット→イカサマ で倒せます。
交代→腹太鼓→鬼火→じゃれつく→光合成→じゃれつく→アクアジェット→イカサマ が成功するのは40%弱です。(こちらの場合、オボンなら勝てます)
- キノガッサ
テクニガッサならまず負けません。鬼火や交代読みの技を撃ちましょう。
ポイヒガッサでも積み技がなければ有効打はありません。(PPは増やしておきましょう)
スキルスワップがあればポイヒガッサも突破できます。
- 霊獣ランドロス
安定して受けられます。後ろを意識した技選択を。
- ローブシン
宿り木から入ると安定します。
- メガクチート
剣舞が無ければ安定、剣舞型にはイカサマかスキルスワップが必要です。(素早さで勝っていること前提)
交代→剣舞→鬼火→剣舞→イカサマ→剣舞 であれば次のイカサマで倒せます。(不意打ちは耐えます)
交代→剣舞→鬼火→剣舞→イカサマ→じゃれつく だと不意打ち読み光合成かじゃれつく読みイカサマの択になります。
イカサマのタイミングでスキルスワップをすれば6積みでも受けきれます。
相性の良い味方
- ヒードラン
呼ぶファイアロー・ギルガルド・メガリザY・ニンフィア等に強く、ドランの苦手な水地面格闘メガガルをパンプジンが受けられます。
ブリガドランに似ていますが、メガガルやマリルリがドランと対面したときにグロパンやじゃれつくを気にしなくてよくなるのがこちらの利点です。
宿り木と毒まものシナジーも魅力的ですが、挑発アロー・ねむカゴニンフィア・相手のドランを考えると眼鏡がよいと思います。
- ファイアロー
メガバシャ・ゲッコウガ・メガゲン・ウルガモス等を狩ってくれます。
- マリルリ
サザン・メガリザX・ウルガモス等に強く、ガッサやメガガルをパンプジンで受けられます。
- サザンドラ
ゲンガーやギルガルドを任せられ、サザンの苦手なメガガル・ガブ・ガッサ・マリルリ・メガクチ・ブシンなどをパンプジンが受けられます。
氷や特殊フェアリー、バシャーモが一貫します。
- マンムー
メガマンダ・ライコウ・バンギ・ボルトなどに。先発でメガガルと対峙した時にパンプジンへ引くことができます。
- ローブシン
チョッキを持たせてサザン・メガゲン・ライコウ・ゲッコウガ・バンギラス等を任せられます。
飛行や特殊フェアリーの一貫と、メガガルを抑制してしまうのが難点。
特にヒードランとの相性が良いので、アローナットドランやブリガドラン、エルフドラン入りのPTで
メガガルやガッサ、馬鹿力マリルリが重いときに草枠の代わりとして入れられます。苦手な相手が多すぎて補完だけでPTができてしまう
最後に
光合成・イカサマを獲得したにもかかわらず未だにパンプジンが流行らないのは、やはり苦手な相手が多すぎることにあると思います。
しかし、環境トップメタのメガガルをはじめ何体かの上位ポケモンにはしっかりと役割を持てるため、採用する価値はあるポケモンだと思います。
ここまで見てくださりありがとうございました。
4/19 投稿
4/20 ゴツゴツメットの説明、立ち回りの項に加筆
4/23 4/26 言葉の誤用を訂正