はじめに
- この育成論では、非公式である表現や略称表記を使用し、登場するポケモンは全て理想個体を前提としています。
- また、ダイマックスや三値の仕様について、読者はこれを理解しているものとしてこの育成論を進めて行きます。
こんにちは、あんこと申します。今回はナットレイについて考察を行っていきたいと思います。
ナットレイとは
今世代から始める初心者の方々に説明しますと、ナットレイとはいわゆる受けポケモンであり、持ち前の耐久力と相手のHPを吸い取る技宿り木の種を活かした動かし方が主流となります。また受けポケモンを突破することを崩しと呼び、相手の受けポケモンを崩せるか、または相手の崩しポケモンを受けきれるかがポケモン対戦において重要な要素になっています。
ナットレイの強みについてはサンムーンの育成論にてわかりやすく纏められているので気になる方はぜひ読んでみて下さい。
育成論サンムーン/755
8世代のナットレイについて
- 強化点
相対的強化
強化点として挙げられるのは役割対象の流行化になります。現環境ではギャラドスドリュウズウォッシュロトムバンギラスゴリランダーなど受け出しからでも勝てるポケモンが多く流行しており、ナットレイにとって非常に動きやすい環境になってると言えます。性能こそ前世代と変わらないものの、採用率が前世代より伸びているのはこの相対的強化が関係していると考えられます。
めざめるパワー炎廃止
めざめるパワー炎が廃止されたので炎技のないポケモンに対しては滅法強くなりました。
その代わりサーナイトニンフィアなど1部の超タイプ、妖タイプが新しくマジカルフレイムを習得したので注意が必要です。
- 弱体化点
ヘイトの増加傾向
採用率が高い分対策する人も多いです。挑発アーマーガアやダイナックルホルード育成論ソードシールド/1がこれに当たります。役割対象であるポケモンからも役割破壊技が飛んでくるので十分気をつけなければいけません。
ダイマックス
ダイマックスのせいで役割対象であったはずのミミッキュが受からなくなりました(憤怒)
ギャラドスもダイマックスにより安定した飛行技を獲得したので、相手のダイマックスが絡むと昔のように受け回していくことはかなり難しくなってるんじゃないかなあと思います。
ダイマックスによりナットレイも大きな打撃を受けましたが環境トップ周辺にいるくらいなのでまだまだ活躍はできそうです。
前作と性能はほとんど変わっていないのに環境の変化によって採用率が微増しているのは面白い点ですね。
採用理由
今世代のナットレイの採用理由は環境トップのポケモンに対する安定した引き先といった意味合いが強いのかなあと思います。竜舞後のギャラドス、砂化のドリュウズ、スカーフウォッシュロトムなど気づいたら止まらなくなっているポケモンを後出しから止められる点はかなり優秀です。
また、守ると合わせてダイマックスポケモンも止めることができます。
もちろん前世代に引き続きやどりぎ+鉄の棘による削り性能、耐性が10タイプもある優秀な複合タイプも採用理由となります。
構成
性格 呑気(↑B↓S)
個体値 H31/A31/B31/D31/S0
努力値 H252/A12/B244
実数値 H181/B200/A116/D136/S22
H252 ぶっぱ。奇数調整
A12 化けの皮剥がし+球ダメージ+ジャイロでダイマックス後のミミッキュを確定一発
B244 くちばしギャラドスのダイジェットを乱数2つ切って2耐え(12.5%)
D0 252ドラパルトの火炎放射を乱数1つ切って耐え(6.2%)
S0 個体値0調整。ジャイロボールを主力技とするため必須です
ミミッキュ意識でAに微振りしましたが調整が活きる条件が難しいのでなんとも微妙なところ。HBぶっぱでも問題ないと思います。
HD、HBDのいい調整があればぜひコメント、フォーク投稿お願いします。
持ち物
食べ残し
毎ターン回復出来る優秀なアイテムです。ウォッシュロトムに後出し読みボルトチェンジを決められ続けジリ貧になることが少なくなり、長期戦において非常に役立ちます。
ゴツゴツメット
特性の鉄の棘と合わせて物理アタッカーに対し大きく削りを入れられます。後出しによってアドを取りやすいのはこっち。
それぞれ一長一短ですが、受けよりのパーティでサイクルを回していきたい場合は食べ残し、短いサイクルの中で大きく削りを入れていきたいならゴツゴツメットといった感じで好みで採用すると良いと思います。
技構成
ジャイロボール/宿り木/選択/選択
となります。
- 確定技
ジャイロボール
受けポケモンでありながらも安定した火力を出せる優秀技です。対ミミッキュやヒヒダルマ(ガラル)の後出しを許さないためにも必須です。
宿り木のたね
貴重な回復ソースとなります。回復しつつ削りを入れられるので相手次第ではナットレイ単体で詰ませられてしまうこともあります。
- 選択技
まもる
宿り木のターン稼ぎや食べ残しの回復によるHP調整など色々な場面で役立ちます。役割対象に対する受けの安定性やダイマックスポケモンへのクッション性能は上がるので優先度は高いですが、相手の無償降臨を許してしまうので読みも必要になってきます。
ステルスロック
交代戦を有利にしたり、乱数を動かすのに有用です。裏のポケモンに間接的に削りを入れられる点はかなり強力です。
はたきおとす
ミミッキュの皮を剥がす際に強力な技となります。はたきおとすの強さは今世代でも健在。
どくどく
サニーゴ(ガラル)ヌオーピクシー辺りへの対策となります。特にサニーゴ(ガラル)をナットレイで崩せるのは非常にでかいです。
その他にもタネマシンガン、パワーウィップ、電磁波、アイアンヘッドなどがありますが、現環境ではこれらの技には一歩劣るのかなと思います。
のろい採用ははまた別の調整になってしまうので今回は見送ることとします。
ダメージ計算(ダイマックスは大と省略して表記します)
受けポケモンであるため与ダメージ計算は少なめです。対戦中は必要に応じて各自で計算するとよいでしょう。https://pokemass.com/swsh/dc
ちなみに、ジャイロボールの威力計算は(25×相手の素早さ÷自分の素早さ)+1となります。
- 与ダメージ
ジャイロボール
H4大ミミッキュ (75.5 ~ 89.3%)
H4ドラパルト (62.8 ~ 75%)
H4大ヒヒダルマ(ガラル) (72.9 ~ 86.1%)
H207S81バンギラス (44.4 ~ 53.1%)
H4ゴリランダー (50 ~ 59.6%)
HB特化S80オーロンゲ (45.5 ~ 54.4%)
- 被ダメージ
特化大球ミミッキュ シャドークロー (38.6 ~ 45.8%)
2発目 (56.9 ~ 67.4%)
剣舞後 (76.2 ~ 90.6%)
五里霧中252ヒヒダルマ(ガラル) つららおとし (38.1 ~ 45.3%)
特化殻破パルシェン つららばり (66.2 ~ 77.3%)
特化バンギラス 炎のパンチ (64 ~ 77.3%)
252サザンドラ 火炎放射(99.4 ~ 117.1%)
252サーナイト マジカルフレイム (81.7 ~ 97.2%)
252ニンフィア マジカルフレイム (83.9 ~ 99.4%)
立ち回り
相手のダイマックスが絡むと役割対象であっても受けきることは難しいので、ナットレイで相手のダイマックスを切らせた後こちらのエースポケモンにダイマックスをさせ突破していくという立ち回りが強いです。
炎技を受ければ即機能停止してしまうので相手の技をよく把握しておくことも重要になってきます。
終わりに
いかがだったでしょうか。
ポケモンはただ攻撃が高いポケモンで殴り合うだけではなく、「受け」の考えも存在しているのでとても考察のしがいがあります。
前世代で受けループを好んでいた身としてはダイホロウミミッキュが受からないのが悲しすぎるので早く滅んで欲しいです。
8世代で本格的な受けループを使っている人がいたらぜひTwitterなどでぜひ教えて欲しいです。よろしくお願いします。