前注
- HABCDSなどの略称・スラングを用いることがあります。わかりにくい箇所等ありましたらご指摘ください。
- ダブルバトルにおいて、ある特定のポケモンの隣にくりだしたポケモンのことを「相方」と表現させていただきます。
- 本論に出てくる全てのポケモンの個体値はHABCDS全てにおいてVという想定でダメージ計算されています。したがって、あえて個体値をVにしないようなことがある場合は、記載されているダメージよりも実際はダメージが小さいということになります。
- 所々常体文を用います。ご了承ください。
- 初投稿になります。至らない点などあるかとは思いますが、最後まで目を通していただけると幸いです。文章の書き方なども遠慮なくご指摘ください。
ルチャブルルチャブルについて
- 種族値
H78 A92 B75 C74 D63 S118と、環境内ではかなり上級のSを持つものの、耐久方面には若干の不安を残すポケモンです。また環境にいる一線級のアタッカーと比べてしまうと、Aも少し物足りなさを感じます。
- 特性
とは言えシングルダブルともにちらほらと姿が見えるのは、かるわざとかたやぶりという強特性を授けられたからでしょうか。シングル環境ではかたやぶりが多く見受けられる印象ですが、本論ではかるわざルチャブルについて論じていこうと思います。
コンセプト
- じゃくてんほけんルチャブルです。じゃくてんほけんを発動させることによってAを二段階上昇させつつ、特性のかるわざが起動し圧倒的素早さで相手を上から殴っていくという算段です。
- 持ち物ですが、コンセプトのためじゃくてんほけんで確定とします。疑いようもなく強力なこのアイテムの唯一の弱点は起動が相手依存な点ですが、ダブルでは相方を攻撃することも可能なため、シングルよりもじゃくてんほけんを起動させやすいのです。
- ルチャブルと同時に選出する相方ですが、ニンフィア ニンフィアでほぼ確定とさせてください。決してSの高くないニンフィアですが、でんこうせっかをルチャブルに打つことで誰よりも早くじゃくてんほけんを起動させられます。(ニンフィアは特性フェアリースキンによってでんこうせっかがフェアリータイプになる。)またニンフィアはAの種族値が低く、性格の下降補正をAにかけることも多いので、ルチャブルへのダメージを最小限に留めることができます。単体としての性能も高いのでじゃくてんほけん起動役としてでなくても活躍できます。
ルチャブルの育成論と言いつつ、実態はルチャブルとニンフィアの育成論。
追記
- ひかえめ無振りニンフィアニンフィアのでんこうせっか(ルチャブルはダイマックスしているものとする。)
12.0~14.2%
追記
- ↑のコンセプトにおきまして、ルチャブルの相方はニンフィアでほぼ確定と述べましたが、こおりのつぶてによってでも似た、あるいは同様の動きが可能なことをコメント欄にて指摘していただきました。ありがとうございます。
こおりのつぶてを覚えるポケモンの中で、ダブル環境で生きていけそうなポケモンと軽い説明を追記させていただきます。
- キュウコン(アローラ)アローラキュウコン・バイバニラバイバニラ・ユキノオーユキノオー
特性ゆきふらしによってこおりのつぶてを打った後でもオーロラベールでルチャブルの生存力をサポートできるほか、高威力かつ相手全体が攻撃対象のふぶきをタイプ一致で打てます。あられによる相手のポケモンのきあいのタスキ潰しも可能ですが、あられダメージがルチャブルにも蓄積される点にだけ注意。
- おくびょう無振りキュウコン(アローラ)アローラキュウコンのこおりのつぶて(ルチャブルはダイマックスしているものとし、以下同様)
10.2~12.5%
- おくびょう無振りバイバニラバイバニラのこおりのつぶて
13.7~16.0%
- ひかえめ無振りユキノオーユキノオーのこおりのつぶて
12.5~15.4%
- いじっぱりA252ユキノオーユキノオーのこおりのつぶて
19.4~24.0%
- ラプラスラプラス
ダイマックスをルチャブルに切るならば、強力なキョダイセンリツが打てず相性は微妙なようにも思えますが、逆に相手視点からすればルチャブルのダイマックスは読めないので裏をかくことができます。特殊寄りのポケモンなのでこおりのつぶてのダメージも抑えられますし、ダイマックスせずともそこそこの耐久力を持ち合わせてています。
- ひかえめ無振りラプラスラプラスのこおりのつぶて
12.0~14.2%
- インテレオンインテレオン
たまご技でこおりのつぶてを覚えます。タイプ不一致かつ特殊アタッカーなので、こおりのつぶての威力を最低レベルまで落とすことができます。出し負けした際でもじゃくてんほけんを起動させてからとんぼがえりによって能動的に引くことができますし、意外と技範囲が広いのでルチャブルが打点をもたないポケモンに対して強く出れます。
- ひかえめ無振りインテレオンインテレオンのこおりのつぶて
8.0~9.7%
- また、このゆびとまれを意識し、全体技であるパラボラチャージによる起動も有効であることをご指摘していただきました。(ほうでんは30%の確率でまひを引くので候補外とさせていただきます。)
- エレザードエレザード
- おくびょうC252エレザードエレザードのパラボラチャージ
29.7〜36.0%
- 以上が追記です。通りすがり様、なすまっく様ありがとうございました。
他の高速コンビとの差別化
ほぼ誰にも上を取られることのない高速ドラパルトの波乗りによってセキタンザンのじょうききかんとじゃくてんほけんを同時に発動させるという構築。型としては一番近いと言えましょう。差別化点は起動役にあります。いくら高速のドラパルトと言えど、優先度の高い先制技には敵いません。でんこうせっかはSの実数値が高くなくとも先に動けるのが強みです。またセキタンザンは水タイプが4倍弱点のため、ドラパルトのなみのりでそこそこ削れてしまうのも難点です。
追記
- ドラパルトによるなみのりはねこだましやこのゆびとまれに妨害されない強みがあり、またセキタンザンの相方としてアクアジェットをもったポケモンを採用することもできるため、先制技という観点での差別化は少々適切ではないというご指摘をいただきました。新たな差別化点として、ルチャブルはダイマックス後にダイナックル・ダイジェット等、自己強化できる優秀な技を覚えられることを挙げていただきました。
- なすまっく様、ありがとうございました。
- おいかぜエルフーンエルフーン+アタッカー
一番差別化が難しいのはこの型でしょうか。優先度+1で素早さを上昇させる点、素早さ上昇のためにポケモンの行動を一回消費するという点でも同じです。しかしながらおいかぜは4ターンで切れてしまいます。またエルフーンがおいかぜ役というのは容易に読めますので、おいかぜを枯らしつつエルフーンを倒すムーブを相手にとられると厳しいものがあります。かるわざは場を離れるまでずっと有効ですのでその点で差別化できます。
上記の組み合わせに限らず、雨パ・霰パ・砂パなど、所謂天候パですが、こちらも天候ターンを枯らすムーブがとれるほか、ダイマックス技の登場により、天候を容易に変更できるため対策されやすいという点で差別化できます。
調整意図と技構成
- いじっぱり H172 A252 B68 D4 S12
- 175 158 104 * 84 140
- H:16n−1調整。すなかきドリュウズと対面することも多かったので。
- A:特化
- S:最速75族抜き。エルフーンウオノラゴンの並びで、おいかぜエラがみを通すとeasy winされかねないので75族抜きは必須要項。
- B/D:余り。繰り返すが耐久力が低いので少しでもという抗い。
- かるわざ発動のハードルは非常に低く、発動時に元から抜かれていることはそうそうないのでSの努力値は最小限に調整しました。しかしながら素早さ種族値76以上のポケモンがおいかぜを受けたり、ダイジェットを積まれたりと、後から抜かれることもあるので、抜きエースに仕立て上げたい方はB/Dの努力値をSにまわすと良いかもしれません。使用感としては、Sに困ったことはそこまでない印象。
- 技構成
まさかのひこう技切り
インファイト/アイアンヘッド/あなをほる/かみなりパンチ
- インファイト
タイプ一致かつ高威力。ダイナックルも強い。抜く理由なし。
- アイアンヘッド
何度でも言うが耐久力がないので補強できるダイスチルとして。対フェアリー打点としても。
- あなをほる
↑と同じ理由からダイアースとして。
- かみなりパンチ
最初眠り対策になると思ってたなんて言えない。勘違いから入れた技ではあったが、謎に打つ機会は非常に多かった。ひこうタイプを呼びやすいのかも?変えるならこの枠。
- その他の技候補
- ブレイブバード
先ほども述べた通り、端から抜かれることはないのでダイジェットの必要性に疑問を感じあえて切ってみましたが、逆にダイジェットで抜き返されたり、単純にタイプ一致高威力技として打ちたかったりする場面も。最有力候補。
- とびひざげり
インファイトとの選択。ダイマックス前提なのでダイナックルになってしまえば変わりはありませんが、ダイマックス前と後でより火力を出したいなら。命中安定をとるか威力をとるか。90%なんて普通当たるはずだもんね、ね?
- まもる
ダブルでは一般的な技。がしかし、必要性は薄いと感じました。せっかく高速高威力なのだから、1ターンでも多く相手を殴りたいし、ダイウォールとしての運用を考えるなら他の変化技で良い。
- つるぎのまい・はねやすめ
ダイウォール枠がどうしても欲しいなら。ただできるだけ殴りたいと言うのはダイマックス中も例外でなく、ダイウォールで消費するのはもったいないように感じます。他にもちょうはつ・サイドチェンジ等ダブルで役立ちそうな変化技は沢山ありますが、わざわざこの型のルチャブルでやることではないので切り。
ダメ計
- 与ダメ
(ダイマックス前提なのでダイマックス技のみ掲載します。が、インファイトのみ加えて記しておきます。場合によってはダイマせずインファイトを打った方がいい場面もあるので。また仮想敵はしょっぱな対面しそうなポケモンです。)
- B4ドリュウズドリュウズにインファイト
A+2で283.2~335.1%
- B4ドリュウズドリュウズにダイナックル
A+2で227.0~267.0%
- HB特化バンギラスバンギラスにインファイト
A+2で231.8~274.3%
- HB特化バンギラスバンギラスにダイナックル
A+2で185.5~220.2%
- HB特化カビゴンカビゴンにインファイト
A+2で125.8~148.3%
- HB特化カビゴンカビゴンにダイナックル
A+2で99.6~117.6%(乱数1 93.7%)
- H252B4ラプラスラプラスにインファイト
A+2で178.0~210.9%
- H252B4ラプラスラプラスにダイナックル
A+2で141.7~167.0%
- H252威嚇ガオガエンガオガエンにインファイト
A+1で143.5~170.2%
- H252威嚇ガオガエンガオガエンにダイナックル
A+1で115.8~136.6%
- H4ヒヒダルマ(ガラル)ヒヒダルマにインファイト
A+2で314.9~371.2%
- H4ヒヒダルマ(ガラル)ヒヒダルマにダイナックル
A+2で249.7~295.0%
- HB特化ナットレイナットレイにインファイト
A+2で119.3~140.3%
- HB特化ナットレイナットレイにダイナックル
A+2で92.8~110.4%(乱数1 56.2%)
- HB特化ジュラルドンジュラルドンにインファイト
A+2で113.3~157.0%
- HB特化ジュラルドンジュラルドンにダイナックル
A+2で105.0~125.4%
- HB特化ウォッシュロトムウォッシュロトムにインファイト
A+2で78.3~92.3%(確定2)
- HB特化ウォッシュロトムウォッシュロトムにダイナックル
A+2で61.7~73.2%(確定2)
- B4ウオノラゴンウオノラゴンにインファイト
A+2で107.8~127.8%
- B4ウオノラゴンウオノラゴンにダイナックル
A+2で86.0~101.8%(乱数1 12.5%)
- HB特化トゲキッストゲキッスにダイスチル
A+2で100.0~118.7%
- H252エルフーンエルフーンにダイスチル
A+2で176.0~208.3%
- HB特化オーロンゲオーロンゲにダイスチル
A+2で119.8~141.5%
- H252ニンフィアニンフィアにダイスチル
A+2で179.2%~211.8%
- HB特化コータスコータスにダイアース
A+2で82.4~98.3%(確定2)
- H252威嚇ウインディウインディにダイアース
A+1で117.7~139.0%
- B4パッチラゴンパッチラゴンにダイアース
A+2で168~198.7%
- B4セキタンザンセキタンザンにダイアース
A+2で237.8~281.0%
- B4リザードンリザードンにダイサンダー
A+2で203.9~240.5%
- HB特化アーマーガアアーマーガアにダイサンダー
A+2で87.8~104.3%(乱数1 25.0%)
- H252アシレーヌアシレーヌにダイサンダー
A+2で175.4~207.4%
- 被ダメ
(ルチャブルはダイマックスしてるものとします。仮想敵は環境に多いポケモンです。)
- いじっぱりA252ドリュウズドリュウズのダイロック(いわなだれ)
27.4~32.5%
- いじっぱりA252バンギラスバンギラスのダイロック(ストーンエッジ)
31.7~37.7%
- ようきA252ドラパルトドラパルトのダイジェット(そらをとぶ)
46.2~54.8%
- 無振りアーマーガアアーマーガアのブレイブバード
40.0~48.0%
- ようきA252ミミッキュミミッキュのじゃれつく
40.0~48.0%
- ようきA252ミミッキュミミッキュのダイフェアリー(じゃれつく)
58.2~68.5%
- いじっぱりA252ウォーグルウォーグルのブレイブバード
72.0~84.5%
- いじっぱりA252ウォーグルウォーグルのダイジェット(ブレイブバード)
82.8~98.2%
- 無振りオーロンゲオーロンゲのソウルクラッシュ
33.1~39.4%
- ようきA252はりきりパッチラゴンパッチラゴンのでんげきくちばし
120.0~141.4%(確定1)
- ようきA252はりきりパッチラゴンパッチラゴンのダイサンダー(でんげきくちばし)
91.4~108.5%(乱数1 50.0%)
- ひかえめC252ラプラスラプラスのキョダイセンリツ(ぜったいれいど)
75.4~89.1%
- ひかえめC252トゲキッストゲキッスのエアスラッシュ
54.8~65.1%
- ひかえめC252トゲキッストゲキッスのダイジェット(エアスラッシュ)
94.2~111.4%(乱数1 68.7%)
- ひかえめC252トゲキッストゲキッスのマジカルシャイン
58.2~69.1%
- ひかえめC252トゲキッストゲキッスのダイフェアリー(マジカルシャイン)
94.2~111.4%(乱数1 68.7%)
- おくびょうC252エルフーンエルフーンのムーンフォース
48.0~56.5%
- おくびょうC252ウォッシュロトムウォッシュロトムの10まんボルト
54.8~65.1%
- おくびょうC252ドラパルトドラパルトのダイサンダー(10まんボルト)
50.8~60.0%
相性の良いポケモン
- ニンフィアニンフィア
相性が良いと言うよりそもそもこいつじゃないとルチャブルの相方は務まりません。この型のルチャブルを運用するならば必須。
初手でダイマックスを切ることがほとんどなので、相手のダイマックスをダイマックスなしで凌ぎ切らねばならない場合が多いです。したがってダイマックスを枯らすのに長けているこの2体は相性が良いと考えます。
高速で上から叩く構築なので、トリルにはめっぽう弱いです。対トリルの戦い方としては、相手のトリル要員を処理してからルチャブルを通していくか、後攻にはなってしまうがトリルエースをルチャブルで無理やり倒していくかでしょう。より安全な前者を選択するのであれば、トリルエースの一角であるドサイドンドサイドンにも強く、トリル要員をちょうはつでいなせるアーマーガアや、相手のトリル展開をふういんで防ぎつつ、いざとなれば自らトリルを展開しエースになれるサーナイト、ランクルスランクルス、ブリムオンブリムオンなども相性が良いでしょう。いずれにせよ、トリル対策は必須。
以上。ご精読ありがとうございました。
- 不明な点、至らぬ点ございましたらコメントにてご指摘ください。