- この育成論ではHABCDSなどの略称を用います。
- 個体値は全て理想個体を前提としています。
- ダメージ計算はVS剣盾SWSHを使用しています。
- 初投稿の為至らないところは多いと思いますが、よろしくお願いします。間違いや質問等御座いましたらコメントにてご指摘頂けると幸いです。
はじめに
この育成論は、決して汎用性の高いものではありません。現環境で多方面を見られるほどのスペックはないため、役割を限定することで環境で生き残ることを目指しました。初投稿がそんなのでいいのか
もし特定のポケモンに困ったとき、少しでも思い出していただけると幸いです。
そもそもクワガノンクワガノンとは
アローラにて初登場したでんき/むしのポケモン。
ガラルではシャンデラサニゴーンと並ぶ最高値のCとそこそこな耐久を持つが、図鑑説明からは考えられないほどの鈍足(S43)。
弱点はほのお/いわの2つであることに対し、半減以下のタイプを5つ(かたやぶりに対しては4つ)も持っており、タイプ耐性はかなり優秀。
この耐性と低いSを逆に利用し、チョッキを着せて対面性能を上げつつ後攻ボルトチェンジでサイクルを操作していくのが一般的な型として有名。
今作に於けるクワガノンクワガノンの立ち位置
今世代でのクワガノンに対する影響として
- めざめるパワーの廃止
- 天敵ポケモンのリストラ
が挙げられます。
めざめるパワーが廃止されたことにより、クワガノンをはじめ特殊アタッカーの技範囲は非常に狭まることになりました。
ドラゴン対策となるこおり、人気タイプに対し4倍弱点を突けるほのお/いわを常備できないポケモンの拠り所であったこの技がなくなったことは当然クワガノンにとっても痛手ではあったのです、が。
天敵ポケモンであったじめん/ひこうを持つポケモングライオンランドロス(化身)がいなくなったことにより、実はめざめるパワー廃止による傷は案外浅い、というのが実情です。
ただしめざパ炎が使えなくなったことでナットレイナットレイに役割が持てなくなったことは辛い一面であるかもしれません。
育成論のコンセプト
今回投稿する育成論のコンセプトは、
「見せ合いでの受けポケモンの抑制」
そして
とあるポケモンを返り討ちにすること
です。
前記の通り、役割対象となるポケモンはかなり狭くなっていることをご了承下さい。本育成論での役割対象は、
ヌオーカバルドンドヒドイデアーマーガアトリトドン
そして、
ドリュウズドリュウズ
です。
一般的にクワガノンドリュウズ対面はクワガノン不利とされています。相手のパーティーにドリュウズがいるならクワガノンは選出しないし、逆にクワガノンが見えたらドリュウズを出しておけば安心です。
…本来ならね?
今回はそういった心理も突いていく型となります。
特性
ふゆうしかありません。
性格
ひかえめとします。
持ち物
じゃくてんほけんです。今回のコンセプトの核を担います。詳しくは後述。
努力値調整
H156 B4 C140 D4 S204
Sにかなりの努力値を割いているのは、S4振りアーマーガアアーマーガアを1抜くためです。
これをしておくと耐久型アーマーガアに対して上から攻撃することができます。
Sに振ってある場合でもクワガノンに対する打点も特にない上こちらの技を受け切ることは不可能なため一定以上の役割を持つことが出ます。
唯一怖いアーマーガアの型は最近ちょこちょこ見るHDタラプ型で、この型にはねやすめから入られた場合受け切られてしまいます。
Cの調整理由は後述、他は耐久へ。
技構成
確定は3枠、1枠は選択枠となります。
10まんボルト
命中安定、タイプ一致、高火力と非の打ち所がないメインウェポンです。
詳しいダメージについては後述しますが、受けポケモンに対してもっとダメージを出したい場合はかみなりとの選択になるかもしれません。
エナジーボール
ヌオーカバルドントリトドンに対する遂行技です。案外10まんボルトよりも使う機会が多いかも…?
マッドショット
ドリュウズへのびっくり芸を担います。通常の型であれば選択枠ですが、今回の育成論では必須です。
ここからは選択枠となります。
エアスラッシュ
ダイマックス前提の型であり、ダイジェットで弱点であるSを多少なりとも補うことができます。
が、そもそものSが低いためS+1程度ではたかが知れているということも事実です。
さざめきを切っているのでくさタイプへの遂行としてなくはないですが、現環境においてくさタイプの採用率は低いので、使用する場面は少ないかもしれません。
ハサミギロチン
今回の育成論では見ることができない受けポケモンブラッキーナットレイなどを無理やり見るための選択技。
もしパーティーのなかでこの二体の対策ができていないのであれば採用の余地あり。ただし所詮30%の勝ち筋であることをお忘れなく…。
むしのさざめき
タイプ一致、身代わり貫通の高火力技であるにも関わらず、選択枠です。
理由としては、霊妖環境である現在で刺さる場面が少ないことと、今回の役割対象に対して使う場面が見当たらないことが挙げられます。
ダメージ計算と、ドリュウズの解説
さて、ここで今回のキモである、ドリュウズ返り討ち大作戦について解説していきたいと思います。
現環境でメジャーなドリュウズの型と言えば
1:ミミッキュ意識陽気かたやぶスカーフ型
2:ダイマの耐久で無理やり弱点を受ける弱保すなかき型
3:ステルスロック撒きなどの起点役も同時に担えるタスキ型
4:耐久を強くして対面性能を更に上げたチョッキ型
この4つです。
しかしこの中でチョッキ型だけは初手から出てくることはほとんどないため、初手で出てくる型は1〜3の型だと思われます。ここでは初手で出てくる可能性の高いこの3つのドリュウズを刈り取るプランを紹介します。
※注意!!
初手ダイマックスとかいうヤンキー行動を起こしますので、不穏な空気を感じ取った方はブラウザバックを推奨致します。
- クワガノンを初手に選出する
- ドリュウズと対面したら、ダイマックス
- ダイアース、ドリュウズは爆発四散
雑に言うとこんな感じですが、全く利点がわからないと思いますので、詳しく解説していきたいと思います。
それではドリュウズ初手選出した側の思考について分析していきます。
まず、間違いなく有利対面。
そして、クワガノンからのドリュウズに対する打点はなく、クワガノンは交代安定の場面。
なのでここでの選択はノーリスクでかつ引っ込むクワガノンに対して圧力をかけられるステルスロックか、裏に圧力をかけ尚且つS操作のできるがんせきふうじ。
搭載しているいわ技がいわなだれだった場合選択する技は地震かもしれませんが、ダイマックスしないのであれば結果は変わりません。
与ダメージと被ダメージ
マッドショットベースダイアース
H4ドリュウズ 105.3%〜124.7%
弱保発動後
H4ダイマドリュウズ 104.8%〜123.6%
A252↑ドリュウズ>ダイマクワガノン
いわなだれ 30.2%〜36.0%
いわなだれベースダイロック 52.3%〜62.2%
このように、クワガノンに対していわ技の最大火力を出したとしても非ダイマ状態の技+ダイマ技でも確定で耐えてくれます。A252↑の場合ダイロックを無理やり打たれた場合砂ダメで退場することになりますが…。
ドリュウズが「タスキを持っており」、「初手でダイマックスを切ってくる」ことがなければドリュウズに対面で勝つことができます。弱点保険の発動すら許しません。
タスキで耐えて交代してくることもあるかもしれませんが、ドリュウズには先制技がないため、一度引っ込んだら仕事をすることが難しくなることは確実です。
有利選出だと思ったドリュウズが完全に無力化されたとあれば、裏の負担が増すことは確実。
ダイマックスを早くから使用することに関してリスクは高いですが、それに見合った仕事はしていると思っています。
ここまでは自慢のびっくり芸の解説でした。
それでは、他の役割対象に対する与ダメージについて。
10まんボルト
HD252しんちょうアーマーガア
67.3%〜80.0%
タラプ後 44.8%〜53.6%
前述の通りはねやすめから入られると受け切られてしまいます。
かみなり 81.9%〜96.5%
タラプ後 55.6%〜65.3%
確定二発は変わりませんが、タラプ発動後も受けることが難しくなります。はねやすめ後はひこうタイプが消えるので一概にこのように進むとは限りませんが、タラプアーマーガアを重く見たい場合は一考の余地あり。
ダイサンダーだった場合はHD252でも受け切ることは不可能です。
H252D4ドヒドイデ
87.5%〜104.1%(31.25%)
ここもかみなりの場合は確定一発です。HD252ドヒドイデっているんですかね?いた場合もヘドロ×2トーチカ込みで確定二発なのであまり変わりませんが…。
エナジーボール
H252ヌオー
158.4%〜188.1%
Dに振っていても特に変わりません。
HD252おだやかトリトドン
86.2%〜102.7%(12.5%)
実は4倍突いているにも関わらず乱数です。
しかしこのポケモンに関しては一撃で落ちるか落ちないかよりタスキミラーコートの心配の方が大きいため、2ターン使って確実に倒しに行った方がいいと思います。
H252D4カバルドン
67.9%〜80.9%
ダイソウゲン 98.6%〜116.2%(87.5%)
HD252しんちょう
47.4%〜55.8%
ダイソウゲン 67.9%〜80.0%
カバルドンについては型が分かりませんが…なによりつらいのはあくびの存在により安直にダイマックスを切りづらい点です。
素直なHBカバルドンならばいいのですが、パーティー構成での判断すら難しいです。
ダイソウゲンで薙ぎ払いたいのであればダイマックス前提になりますがソーラービームの採用もありです。
終わりに
ダメージ計算も終わったところで、本論の締めに移りたいと思います。
何度も申し上げております通り、役割を絞っている関係上、どこへ出しても活躍できる、という育成論ではありません。
無理なポケモンには本当に無理です。バンギラス然り、攻撃性能の高いほのおタイプ然り。
ただ物理ポケモンに人気のサブウェポンであるいわを利用して、他のポケモンに対しても強く出れる可能性のある型だと思っています。
もし上記のポケモンに困っている、もしくはクワガノンでドリュウズを見返したい。そんなときにこのクワガノンを思い出していただけると嬉しいです。
拙文でございましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。