はじめに
こんにちわ。初投稿です。
万人に読みやすいよう、なるべく非公式用語は避けていますが、逆にユーザー内で一般化している用語は使用しないと読みづらいと思うのである程度はご容赦ください。
死んだ方が強いと言われている悲しきポケモン、サニーゴ。原種が解禁されましたがランクマッチで1回しか見た記憶がありません。
しかし、可愛らしい見た目から人気はあると思いますし、使ってみたいけどスペックが低すぎてちょっと...という方のために。全抜きも狙えるエース型サニーゴを投稿してみます。
以下論文調で。
サニーゴについて
原種サニーゴ(以後サニーゴ)がポケモンHOMEにより解禁されたが、前置の通りランクマッチではガラルサニーゴが依然として人気である。
サニーゴはサニゴーンに進化できないため、しんかのきせき非対応かつ、タイプも弱点とライバルの多いみず・いわ。合計ステータスは進化前クラスの410とガラルサニーゴと比べると非常に苦しい。
本論では、他のいわ・みずタイプポケモンとの差別化を最大限に行い、サニーゴにしかできない戦術を駆使したエース運用を考察する。
採用理由・差別化
本論で取り扱うサニーゴのコンセプトは、のろいとダイマックス(以後DMX)による高耐久化と、特性はりきりによって常時1.5倍の威力を誇るもろはのずつきによる重火力アタッカー化の共存である。
前述した通り、サニーゴは、同様にエース運用した際、より強力なポケモンが多数存在する。
特に、最低限同タイプに、よりステータスの高いカジリガメとガメノデスが存在するため、ラプラスに比較的強いみずいわという複合タイプだけではサニーゴの採用理由となり得ないので差別化を行う必要がある。
ガメノデスカジリガメは、特性かたいツメから接触技の威力を1.3倍にできたり、がんじょうアゴにより、こおりのキバやかみくだくを高火力で放てるため、いのちのたまなどを持たせたアタッカー運用を考察した際、とくぼうが優っている点くらいしか勝てそうな点が無かった。ガメノデスがからをやぶるを覚えたり、カジリガメの特性すいすい+つるぎのまいなどで2匹のエース適性も高く、サニーゴがエース運用する際に勝てる点はガメノデスカジリガメが覚えられないのろい+DMX技による耐久上昇である。
しかし、弱点の多いいわタイプでDMX技を使用して能力を上げる戦術はバンギラスやドサイドンといった高ステータスによる力押しのできるポケモンに適性があり、サニーゴはそれに含まれない。そこでいわタイプではサニーゴしか覚えられない、じこさいせいによる高速回復を絡めることで、のろいを使用できる回数を増やす立ち回りを生かしていきたい。
また、35というすばやさステータスの突き抜けた低さからトリックルーム下での運用がしやすいため、トリックルーム展開で先制で耐久アップを通したい。
このように様々な要素を用いてサニーゴは同ステータス帯のポケモンの中では比較的差別化しやすく、恵まれているほうではある。しかし、これらの差別化を行なってもいわゆるメジャーポケモンのラインには達しないため、最もたる採用理由はかわいいかわいいサニーゴへの愛とする。
ステータス・もちもの
遅いすばやさを補うため、ゆうかんな性格でトリックルーム運用を狙う。
ステータス合計が410しかないため、かなり耐久がギリギリである上に、はりきり込みでもこうげきは最大175までしか伸びないためなるべく特化したい。
もちものはアッキのみ推奨。または、じこさいせいを採用しない場合は、回復実で耐久を補う。
火力アップアイテムもアイテム補正によって確定数が変わる相手が存在するため採用が見込める。DMXギャラドス、物理受け型アーマーガアなどがその例である。
しかし、のろいによる火力補強・アッキのみによる耐久補強が本論のコンセプトであるため以下アッキのみ前提とする。
サニーゴにはのろいを1段階ずつ積んだとして高火力アタッカーの一致弱点技を受け切れる耐久はないので、アッキのみ+のろいorじこさいせいにより耐久力アップのスピードを上げたい。
今回のコンセプトは重火力アタッカーであり、物理特殊の両方面を硬くしたいため、HPとこうげきに重きを置いて調整した。
レベル50実数値:167-117-121-85-115-36
基礎ポイント(212-252-44-0-0-0)
こうげきは前述の通り特化したかったので残り基礎ポイントが256。
調整の意図は、居座りターンの長くなる戦術であることを意識し、HPを6n-1かつ8n-1である167まで落として定数ダメージを抑え、アッキのみによる強引な積みを成立させたいので残りをぼうぎょに回した。
耐久ライン
※実数値n ポケモン名 所持アイテム ワザ名 の順で表記
物理方面
142珠ミミッキュのじゃれつく(乱数2発 46.1%-55.5%)
211ギルガルドのせいなるつるぎ(確定2発71.8-85.0%)
172ドラパルトのドラゴンアロー(確定2発50.2-58.6%)
186バンギラスのストーンエッジ(確定2発52.0-61.6%)
186バンギラスのじしん(確定2発69.4-82.6)
161珠アイアントのダイスチル130(確定1発)
187ドリュウズのじしん(確定1発)
192ヒヒダルマのばかぢから(確定1発)
以上のように、のろい、アッキ未使用時の耐久力もまあまあ高い。
対面から起点にできるラインはバンギラス(こうげき134)クラスの一致技、不一致弱点技まで。トリックルーム下なら上からのろいを使用できるため更に起点にできる範囲が広がる。
ぼうぎょ1ランクアップ時
142珠ミミッキュのじゃれつく(確定3発32.9-38.3%)
172ドラパルトのドラゴンアロー(確定3発32.3-39.5%)
186バンギラスのストーンエッジ(確定3発34.7-41.9%)
186バンギラスのじしん(乱数2発46.7-56.2%)
161珠アイアントのダイスチル130(確定2発77.2-91.0%)
161珠アイアントのダイナックル90(確定2発74.8-88.6%)
187ドリュウズのじしん(確定2発69.4-83.8%)
192ヒヒダルマのばかぢから(乱数1発87.4-102.9%)
トリックルームで上からのろいを使える場合の耐久ライン。また、トリックルーム展開ができなかった場合にもドラパルトクラスの火力であればじこさいせいでアッキのみを発動させれば受けきれる。
ぼうぎょ2ランクアップ時
142珠ミミッキュのじゃれつく(乱数4発23.8-28.7%)
284珠ミミッキュのじゃれつく(乱数2発46.7-56.2%)
284珠ミミッキュのかげうち(20.9-25.7%)
172ドラパラトのドラゴンアロー(確定4発25.1-29.9%)
186バンギラスのストーンエッジ(確定4発25.7-31.1%)
186バンギラスのじしん(乱数3発34.7-41.9%)
161珠アイアントのダイスチル130(確定2発56.8-67.6%)
161珠アイアントのダイナックル90(確定2発56.2-67.0%)
187ドリュウズのじしん(確定2発53.8%-64.6%)
191ヒヒダルマのばかぢから(確定2発64.6-76.6%)
トリックルーム下でのろいアッキ発動後、先制でじこさいせいを使える場合はこのラインを参考に。
DMXでこの2倍の耐久力になるため、撃ち合い性能はかなり高く、2ランクアップまで積めたら積極的に攻撃に転じたい。
ドリュウズクラスの一致抜群を受けきるには3ランクアップが必要なのでトリックルーム下でも対面からでは起点にするには流石に安定しない。
特殊ライン
150ラプラスのフリーズドライ(確定2発62.2-75.4%)
150ラプラスのダイサンダー140(確定2発82.6-98.2%)
152珠ドラパルトの10まんボルト(確定2発70.0-83.8%)
172トゲキッスのマジカルシャイン(確定3発40.1-48.5%)
172トゲキッスのダイフェアリー130(確定2発65.2-77.8%)
172トゲキッスのダイソウゲン130(確定1発)
172FCロトムのボルトチェンジ(確定2発71.8-86.2)
172FCロトムの10まんボルト(乱数1発91.0-108.9%)
特殊方面も高水準な耐久があり、環境トップのラプラスの攻撃を何でも一回耐えられる点が優秀。不一致であればだいたいの10まんボルトやくさむすびは耐えることができる。
とくぼう1ランクアップorすなあらし時
150ラプラスのフリーズドライ(乱数2発40.7-50.2%)
150ラプラスのダイサンダー130(確定2発55.0-65.8%)
152珠ドラパルトの10まんボルト(確定2発57.4-68.2%)
172トゲキッスのダイフェアリー130(乱数2発44.9-52.6%)
172トゲキッスのダイソウゲン130(確定1発)
172FCロトムのボルトチェンジ(乱数2発47.9-57.4%)
172FCロトムの10まんボルト(確定2発61.0-73.0%)
DMX時は2倍の耐久力となる。
とくぼうが上がる状況はほぼDMX時。
だいたいの攻撃を耐えられる高い撃ち合い性能を有し、トリックルーム下で先制でダイロックまたはダイアースを使えると強い。しかし、のろいを積まないと火力不足気味なのでやはり物理アタッカーを起点にしてから相手していきたい。
技構成
もろはのずつき 確定
最大火力のメインウェポン。次点のストーンエッジより1.5倍打点があり、命中は同じ。必中かつ反動を踏み倒せるためDMXとの相性が抜群に良く採用しない理由がない。ダイロックですなあらしを起こせばとくぼうが1.5倍になる点も見逃せない。起点作りに失敗した場合でも等倍なら結構な火力がある。
237-101ラプラス→確定1発(124.8-147.6%)
163-95ドラパルト→乱数1発(95.7-112.8%)
207-130バンギラス→確定2発(55.0-65.2%)
157-127FCロトム→確定2発(74.5-87.8%)
205-172アーマーガア→乱数2発(42.4-50.2%)
こうげき1ランクアップ時
237-101DMXラプラス→乱数1発(93.6-110.5%)
207-130バンギラス→確定2発(82.6-97.5%)
157-127FCロトム→確定1発(111.4-131.8%)
205-172アーマーガア→確定2発(62.9-74.6%)
じしん 確定
もろはのずつきとの補完が素晴らしいサブウエポン。小柄だがしっかり覚えて偉い。ダイアース運用でとくぼうが上がる点が強力。受けにくるドヒドイデに対する最大打点であり、もろはのずつき警戒で出てきやすいギルガルド(シールド)やドリュウズと言ったはがねを破壊できる。でんきを呼びやすいため、パッチラゴンやストリンダー(ハイ)に通るのも優秀。しかしでんき枠はロトムを採用している人が多いのが悲しい。アクアブレイクよりもろはのずつきとの相性が良いため確定。
※ダイアース運用想定
185-80ドリュウズ→確定1発(115.6-137.2%)
157-224ドヒドイデ→乱数2発(49.6-58.5%)
181-201ナットレイ→乱数4発(23.7-28.1%)
こうげき1ランクアップ
157-224ドヒドイデ→確定2発(73.8-87.8%)
181-201ナットレイ→確定3発(35.3-41.9%)
のろい 確定
突破力と耐久を同時にあげられるため、エース運用するのであれば覚えさせたい。DMXすればダイロック、ダイアースでとくぼうを上げられるので、のろいをみて出てくる特殊アタッカーとの撃ち合い性能をごまかせるのが強い。
また、現環境ではじゃくてんほけん+DMXが流行している以上、もろはのずつき(ダイアース)2発でなく1発で倒しきれるメリットはかなり大きい。
じこさいせい 優先度高
サニーゴの採用理由になりうる技。のろいと合わせて使うが、DMXとの噛み合わせが悪いのが惜しい。しかし、いわタイプの高速回復ワザは貴重であり、のろいとの組み合わせで物理アタッカーにゾンビ戦法を仕掛け耐久と同時にこうげきりょくを上げられる。
技スペースが貴重なため、差別化にこだわりがなく、技範囲を取りたいという場合は、回復をきのみなどに頼り採用を見送る選択肢もある。
つららばり 優先度中
4倍弱点を突かれるくさタイプへの破壊技。威力不安定だが、ダイアイスとして運用すると固定130という安定性を出せる。サザンドラやドラパルトにも通り、抜群相手にはもろはのずつきの威力を超える。ただのサブウエポンとしてだけでなく、みがわり破壊、タスキ貫通、ばけのかわ潰し、カウンターケア、などとなにかと便利な連続ワザである点も高評価。エルフーンやオーロンゲのハメ対策など、パーティによっては優先度が一気に上がる。あられですなあらしを消してしまうのは頭に入れておきたい。
※つららばり運用想定
131-100ミミッキュ→1発あたり25.1-28.2%
167-150エルフーン→1発あたり13.1-16.7%
※ダイアイス運用想定
167-110サザンドラ→乱数1発(94.6-111.3%)
157-127草ロトム→乱数1発(89.8-105.8%)
アクアブレイク 優先度中
一致技。いわ、ほのお、じめんの弱点をつけるが、じしんと少し被り気味。もろはのずつきを差し置いて積極的に打ちたい相手はドサイドン、カバルドン、ドリュウズあたりか。4倍弱点のドサイドンは言うまでもなく倒せる。カバルドンは1積みダイストリームで乱数1発だが、あくび、ふきとばしが少々厄介。ドリュウズは耐久振りじゃくてんほけん、きあいのタスキの個体も多く、火力もあり安定してのろいを積めないためやや不利対面。少ない技スペースで採用するか悩みどころである。非DMXの際の命中安定最大火力になる。
※ダイストリーム運用想定
215-187カバルドン→確定2発(64.1-76.2%)
221-150ドサイドン→確定1発(115.3-134.8%)
じごくづき 優先度低
ラプラス、アシレーヌ、バタフリーなどに。あくタイプワザとしては威力も並で打ちたい相手が見当たらない。パーティでゴースト対策が薄い場合でも同タイプのカジリガメのかみくだくのほうが強力。
ミラーコート 優先度低
ダイロック、ダイアースで上がっとくぼうを活かして特殊アタッカーを処理でき、のろいのお陰で特殊で突破を図られやすいためシナジーは厚い。しかし、発動には読みが必要で、リスクが伴う技である。もちろんハイリターンではあるが、役割放棄気味に1:1交換を狙うというのは今回の型のコンセプトには合ってるとは言い難い。
ステルスロック 優先度低
起点作成型ではないため基本的に不要。ただ、1発は耐えうる耐久力を備えているため、先発させ強引に撒くことはできるが、このサニーゴでやる必要は全くない。
運用・構築について
エース運用が前提になるため、安定してのろいを積んでいけるようにトリックルーム、またはリフレクターひかりのかべ、オーロラベールなどの起点作成から入りたい。
また、地味な技だがじゅうりょくと相性が良い。はりきりの命中不安を解消しつつ、苦手なロトムのふゆうを無効してじしんを当てられるためである。
サニーゴ自身は、アッキのみを生かして物理アタッカーを起点にする立ち回りを狙いたい。
物理アタッカー相手にのろいを積み、もろはのずつき又はダイロックの高火力で後続に負荷をかけつつとくぼうを上げることで高耐久高火力のいわゆる重火力アタッカーへと変貌する。
積みから攻撃に転じる際は基本的にDMXさせ、はりきりのデメリットやもろはのずつきの反動などを踏み倒し、すなあらしやダイアースのとくぼう上昇で更に耐久力をあげつつ攻める。
シャンデラは、だっしゅつパック+オーバーヒートでトリックルームスターターになりつつ、サニーゴの苦手なくさタイプやはがねタイプを牽制できる。また、のろいやおきみやげと言った自主退場かつ起点作成技も豊富に覚えるので相棒と言っても過言ではないくらいには相性がいい。
ナットレイは、すばやさが遅くトリックルームを共有できる。更にサニーゴの起点にできるほのおタイプを呼びやすい性質があり、逆に苦手な耐久みず、ヒート以外のロトムに強気で出ていける。相性の良い前述のじゅうりょくを覚える。こちらも是非ともチームに組み込みたい。
サニーゴが活躍できなさそうな試合では、リザードンやトゲキッスが活躍させやすい。特殊DMXエースは、ほのお技を放てるためはがねタイプで止まりにくく、更にダイソウゲンを採用すればドヒドイデ以外の耐久水に勝てるためである。副次的な効果だが、すばやさを上げるダイジェットエースがパーティにいることで、トリックルーム戦術をカモフラージュすることにも繋がる。
サニーゴの弱点
全体的にステータスが低いため、しっかりと起点を作りのろいを積まないと耐久力が突き抜けて高いポケモンに等倍でも受け切られてしまう。
こうげきは基礎ポイント252、性格込みでも117に留まり、はりきりで175相当。同じはりきりのパッチラゴンやアイアントの超高火力とはほど遠く、いのちのたまなどを絡めたゴリ押しで枚数有利を作ることができないため、のろいに火力を依存することとなり積めないと苦しい。
特に、ナットレイはタイプ相性も含めて天敵。他にヌオー、ドヒドイデ、アーマーガアと言ったいわゆる物理受けがキツい。
ギルガルド(シールド)は、要塞化した後でもせいなるつるぎで能力変化を無視して攻撃してくる場合がある。
また、くさタイプは4倍弱点で他にもじめん、かくとう、でんきと弱点がみずタイプにしては比較的多い点も注意が必要。
他には積みエースなのでふきとばし、ほえる、ちょうはつ、あくびなどに弱い。ダイマックスエースかつトリックルームエースだが、積み技を扱うためダイウォールでの枯らしには択にはなるが相手に躊躇させることはできる。
最後に一言。
サニーゴにしかできない戦術を考察し、試行錯誤した末にたどり着いた型ですが、やはり弱点が多く、合計ステータス410のポケモンがランクマッチで安定して活躍することは厳しいです。
しかし、上手くハマった時の火力、耐久力には非常にロマンがあり、ただかわいいから
サニーゴ採用!とするのであればぜひ一度扱ってみていただきたいです。
あと、遺伝技が多くてめんどくさいです。
のろいはガラルサニーゴと一緒に預け、もろはのずつきはカジリガメからがおすすめです。
これで論をおわります!