はじめに
本育成論は、私の好きなポケモンのうちの1人であるケンホロウをどうすれば現環境で戦えるのかを考えて書いたものであります。
ケンホロウというポケモン
ケンホロウケンホロウとは、第五世代で登場したノーマル/ひこうタイプのシリーズ恒例の序盤鳥ポケモンです。
ケンホロウといえば今作、ブレイブバードときあいだめを新たに習得し、特性強運ときあいだめから繰り出される一致確定急所ブレイブバードという序盤鳥として独自の戦法が生まれたポケモンでもあります。
しかし今回は特性強運ではなく、ポケモンHOMEのサービス開始により解禁された隠れ特性闘争心とメロメロによる今までのケンホロウとはまた別な型をご紹介したいと思います。
闘争心×メロメロ戦法
闘争心メロメロとは古来より一部界隈で囁かれていた戦法で、同性に対して攻撃と特攻が1.25倍になる特性闘争心と異性に対して行動不能率5割のデバフをかけるメロメロで同性を闘争心による高火力で、異性をメロメロで機能停止にして突破しようという一種のギャンブル戦法のことを指します。
闘争心という特性を持つポケモンは元々多くなく、今作において特性闘争心を持つ最終進化ポケモンはなんと2匹しか存在しないため、ケンホロウは闘争心メロメロ戦法を使える数少ない貴重な存在といえるでしょう。
因みにそのもう1匹はケンホロウよりも攻撃、素早さが高く、覚える攻撃技や範囲も優秀な上、一撃必殺技を持っており、更には通常特性の為隠れ特性をわざわざ過去作から捕まえてポケモンHOMEを介して連れて来なくてはいけないケンホロウよりも用意が簡単であるのだがそんなことは些細な問題であると言えるオノノクス
技構成
ブレイブバード
今作で習得した一致物理ひこう技、反動は受けるものの高火力でゴッドバードよりも安定している為確定枠
ギガインパクト
一致高火力でゴリ押し性能がありそうということで採用していたがメロメロによる行動不能を含めてもデメリットが目立ち使いにくい印象があった、強いていえばダイマックスすればダイマックス技最大火力150の一致技を相手の素早さを下げる追加効果と共に放てる為、ひこう技での突破が見込めない相手に対しては強く打てる印象はあった
ちょうはつ
相手に変化技を打たせなくさせる優秀な補助技、ドヒドイデサニーゴ(ガラル)ブラッキーなど技構成の殆どを変化技で埋めている受けポケモンやドラパルトヒートロトムオーロンゲなど壁を張りつつ鬼火や電磁波で起点を作る一部の壁貼り型ポケモンに対しても有効、入れていて損は無い。
メロメロ
闘争心という特性の弱点である異性のポケモンに対して打つことで行動不能率5割の強力なデバフをかけることができる、相手の壁ターンやダイマックスターンを消費させたり、攻撃の試行回数を増やして強引に突破したり可能性だけでいえば無限大。
とんぼがえり
苦手な相手に即退散できる技、不一致であり火力自体は見込めないものの優秀な技でタスキ潰しにも有効、使いやすい技ではあるが相手にできるポケモンがグッと減ってしまうのが難点。
おいかぜ
4ターンの間味方全体の素早さを2倍に上げる技、瀕死になる前の最後っ屁として打ち後続につなげることができる。
はがねのつばさ
ダイマックスすることでダイスチルになり、攻撃しつつ自分の防御を1段階上げられる、はがねのつばさ自体も10%の確率で防御が上がることがある、ただし命中不安。
トゲキッスオーロンゲミミッキュニンフィアあたりのフェアリータイプに有効。
さいみんじゅつ
相手を眠らせる、ギャンブル技。
努力値振り・性格
AS252余りb4、Hに4振りをしてしまうとH156の4n調整(4の倍数になる調整)となり、ステルスロックを4回踏むと死んでしまうため、あえてBに振っているので特に何か技を耐える為の調整ではないです。
性格は個人的にはようきがオススメ、S93は決して遅くない種族値ではありますが環境にいるトゲキッストゲキッスやギャラドスギャラドスなどの抜きエースを上から叩く為にはやはりようき最速が最適でしょう。
持ち物(修正有り)
- いのちのたま
闘争心による補正にプラスして更に1.3倍の火力を加えられる強力な持ち物、その攻撃力はなんと167*1.25*1.3=271(小数点切り捨て)
と、同性に対してはとてつもない火力を叩き出すことができ、いのちのたまによる代償以上のものを得られます。
しかし逆に異性に対しては0.975倍とマイナス補正がかかっているにも関わらず、攻撃のたびに体力の1/10のダメージを受けてしまう、と長所がより長所に、短所がより短所になる組み合わせです。
- チイラの実
ピンチの時、攻撃力が1段階上がるきのみです。これにより同性に対しての火力は167*1.25*1.5=313(小数点切り捨て)となります。
いのちのたまと違い体力が1/4以下にならなければ発動しないものの、反動ダメージなく爆発的な火力を得られるためその点で優秀です。
- あおぞらプレート
ひこうタイプの技に限りデメリットなしで1.2倍補正をかけられる道具、ブレイブバードをメインウェポンとしているこの型のケンホロウには相性がいいと言える。
ダメージ計算
以下のダメージ計算はポケマス様(を利用させていただきました
- 持ち物1.3倍×闘争心1.25倍補正がかかっている場合の与ダメージ
- ブレイブバード
H4振りミミッキュ…185 ~ 218(141.2 ~ 166.4%) 確定1発(皮込みで2発)
H4振りドラパルト…195 ~ 230(118.9 ~ 140.2%) 確定1発
H252振りリフレクター込みドラパルト…97 ~ 115(49.7 ~ 58.9%) 乱数2発(99.6%)
H4振りトゲキッス…160 ~ 188(99.3 ~ 116.7%) 乱数1発(93.7%)
H4振りリフレクター込みトゲキッス…80 ~ 94(49.6 ~ 58.3%) 乱数2発(99.6%)
HB252振り補正ありリフレクター込みオーロンゲ…72 ~ 86(35.6 ~ 42.5%) 確定3発
HB252補正ありカバルドン…99 ~ 117(46 ~ 54.4%) 乱数2発(47.2%)(オボン、混乱実による確定数ずらしを含めない)
HB252補正ありブラッキー…103 ~ 122(50.9 ~ 60.3%) 確定2発
H4振りニンフィア…216 ~ 255(126.3 ~ 149.1%) 確定1発
H4振りアイアント…140 ~ 165(104.4 ~ 123.1%) 確定1発(上からアイアンヘッドを打たれると乱数1発で死ぬ)
H4振りギャラドス…187 ~ 220(109.3 ~ 128.6%) 確定1発
H4振りギャラドス(威嚇によるA⤵)…125 ~ 148(73 ~ 86.5%) 確定2発
H4振りラプラス…185 ~ 218(89.8 ~ 105.8%) 乱数1発(37.5%)
H252振りラプラス…185 ~ 218(78 ~ 91.9%) 確定2発
H252振りキョダイマックスラプラス…185 ~ 218(39 ~ 45.9%) 確定3発
H252振りセンリツ込みキョダイマックスラプラス…92 ~ 109(19.4 ~ 22.9%) 乱数5発
- ギガインパクト
H4振りヒートロトムウォッシュロトムカットロトムフロストロトムスピンロトム…144 ~ 172(114.2 ~ 136.5%) 確定1発(闘争心補正無し)
H252振りヒートロトムウォッシュロトムカットロトムフロストロトムスピンロトム…144 ~ 172(91.7 ~ 109.5%) 乱数1発(50%)(闘争心補正無し)
H4振りパッチラゴンパッチルドン…168 ~ 199(101.2 ~ 119.8%) 確定1発(闘争心補正無し)
H252振りパッチルドン…168 ~ 199(85.2 ~ 101%) 乱数1発(6.2%)(闘争心補正無し)
H4振りストリンダー(ハイ)ストリンダー(ロー)…253 ~ 300(167.5 ~ 198.6%) 確定1発
- はがねのつばさ
H4振りミミッキュ…143 ~ 169(109.1 ~ 129%) 確定1発(皮込み確定2発)
H4振りニンフィア…169 ~ 200(98.8 ~ 116.9%) 乱数1発(93.7%)
H4振りトゲキッス…125 ~ 148(77.6 ~ 91.9%) 確定2発
H4振りリフレクター込みトゲキッス…62 ~ 74(38.5 ~ 45.9%) 確定3発
HB252補正ありリフレクター込みオーロンゲ…56 ~ 66(27.7 ~ 32.6%) 確定4発
- 持ち物1.3倍×闘争心0.75倍補正がかかっている場合の与ダメージ
- ブレイブバード
H4振りミミッキュ…110 ~ 133(83.9 ~ 101.5%) 乱数1発(6.2%)(化けの皮によるダメージ込みでも乱数1発)
H4振りドラパルト…117 ~ 138(71.3 ~ 84.1%) 確定2発
H252振りリフレクター込みドラパルト…58 ~ 69(29.7 ~ 35.3%) 乱数3発(21%)
H4振りトゲキッス…97 ~ 114(60.2 ~ 70.8%) 確定2発
H4振りリフレクター込みトゲキッス…49 ~ 57(30.4 ~ 35.4%) 乱数3発(33.5%)
HB252補正ありリフレクター込みオーロンゲ…44 ~ 51(21.7 ~ 25.2%) 乱数4発
HB252補正ありカバルドン…60 ~ 71(27.9 ~ 33%) 確定4発(オボン、混乱実による確定数ずらしを含めない)
HB252補正ありブラッキー…64 ~ 75(31.6 ~ 37.1%) 乱数3発(81.7%)
H4振りニンフィア…130 ~ 153(76 ~ 89.4%) 確定2発
H4振りアイアント…86 ~ 101(64.1 ~ 75.3%) 確定2発(上からアイアンヘッドを打たれると乱数1発で死ぬ)
H4振りギャラドス…110 ~ 133(64.3 ~ 77.7%) 確定2発
H4振りギャラドス(威嚇によるA⤵)…75 ~ 90(43.8 ~ 52.6%) 乱数2発(12.8%)
H4振りラプラス…110 ~ 133(53.3 ~ 64.5%) 確定2発
H252振りキョダイマックスラプラス…110 ~ 133(23.2 ~ 28%) 乱数4発
H252振りセンリツ込みキョダイマックスラプラス…55 ~ 66(11.6 ~ 13.9%) 乱数8発
- ギガインパクト
H4振りストリンダー(ハイ)ストリンダー(ロー)…153 ~ 181(101.3 ~ 119.8%) 確定1発
- はがねのつばさ
H4振りミミッキュ…88 ~ 104(67.1 ~ 79.3%) 確定2発(化けの皮によるダメージ込みでも確定2発)
H4振り…ニンフィア…101 ~ 120(59 ~ 70.1%) 確定2発
H4振りトゲキッス…75 ~ 91(46.5 ~ 56.5%) 乱数2発(82%)
H4振りリフレクター込みトゲキッス…38 ~ 45(23.6 ~ 27.9%) 乱数4発
HB252補正ありリフレクター込みオーロンゲ…34 ~ 40(16.8 ~ 19.8%) 確定6発
性別はどちらを選べばいいのか?
ケンホロウケンホロウはオスとメスでかなり姿が変わるポケモンです。
このオスとメス、どちらで闘争心ケンホロウを育成するかという問題は正直に言えば個人的な見た目の好みやパーティのコンセプト・バランスに左右されるのですが、私から何か言うとすれば私は闘争心ケンホロウをオスで運用しています。
ポケモンにはオスとメスの割合というものが存在し、どちらかに偏っているポケモンの多くがオスの方が多く出現することが多いのです。(ソース無し)。
本育成論のダメージ計算にも載せたオーロンゲトゲキッスはどちらもオスのみ、或いはオスの割合が多いポケモンで、特に環境に今でも見られる壁ロンゲ+キッスの構築を闘争心による火力で崩しやすくなるという点でオスでの運用はオススメできます。
勿論、それを逆手にとってメスで運用してメロメロをばら撒きまくるのも有りです。メロメロという技の利点は自分や相手が交換しない限り効果が永遠に持続する上に状態異常でないためラムの実などで回復されない点です。行動不能率50%というデバフは非常に強力です
最後に
用意すること自体が面倒くさい闘争心ケンホロウですが使ってみると中々に面白い型だと感じました、きあいだめを前提とした確定急所ケンホロウとはまた別な気持ち良さがあります。
過去作を持っている方は是非一度お試しあれ