前書き
初めての投稿になります。
至らない点があるかもしれませんが何卒よろしくお願い申し上げます。
私事ながら、オメガルビー・アルファサファイアを最後にポケモンそのものから遠ざかっていまして、今作(剣盾)を機に4、5年ぶりに対戦環境に復帰しました。
久しぶりに環境に潜ってみると「種族値の暴走」こそ無くなったものの、ダイマックスによって能力変化に影響を与え、それにより勝敗が左右される局面が増えたように思います。
また、忘れてはならないのがもう一つ。
憎き「害悪戦法」の使い手もバリエーションも進化し、増えていたことです・・・
四苦八苦して何とかマスターランクまでは到達しましたが、四苦八苦した理由もやはり「害悪」ポケモンの各々。
今回はストレスフルな魑魅魍魎達に対抗すべく、メキシコから害悪対策に特化したプロレスラーを連れてきました。Vamos! Hawluchaルチャブル!
- 登場する全てのポケモンは個体値31を想定しています。
- 6つの個体値について、それぞれHABCDSと略称します。
- ダメージ計算はポケマス様[pokemass.com]を使用しました。ありがとうございました。
コンセプト「ルチャブルの対害悪有用性」
ルチャブル ルチャブルの採用理由は主に3つあります。
- 優秀な特性「じゅうなん」
今回はじゅうなんを採用していますが、現環境は夢特性のかたやぶりを採用している方が多く、稀にかるわざが見られます。
じゅうなんが比較的マイナーな為相手の誤読を誘う事ができ、こちらの役割を遂行するのに手助けします。また麻痺状態によるすばやさ低下&行動不能を避けるためじゅうなんで確定です。
じゅうなんにすることによってオーロンゲの電磁波やエルフーンのしびれごなを避けることができ、前者には瓦割り若しくは挑発、後者にはダイマックスを切ってダイジェットを打つことで相手の役割を破壊、軽減することができます。
またカビゴンがダイマックスしない場合、のしかかりで麻痺することを防ぐ事が出来ます。
- 圧倒的素早さ
素早さ種族値118は害悪の王(王者の印持ち)であるチラチーノ(S115)、エルフーン(S116)、エンニュート(S117)に僅かに優っており、それぞれスカーフを持たせることが少なく、上から挑発・攻撃をすることができます。
ミミッキュに対しては不利対面ですが、上から挑発を打つことができ、相手の剣の舞を防ぐ事が可能です。初手挑発を打ち、次に攻撃する事で確実に相手の化けの皮を剥がす事ができます。
(但し命の珠持ちの場合、剣の舞しなくても確定1発じゃれつくで落ちますし、かげうちで倒れるデメリットがあります)
- ダイマックスとの相性が抜群
ダイマックスはあくまで推奨ですが、使用時の追加効果によってAとSが上昇、また選択によってはダイサンダーも出来るため、追加効果であくびやねむる状態を防ぐ事ができます。
ダイマックスによって、足りない攻撃力を補ったり、エレキフィールドによってカビゴンブラッキーや稀にヤレユータン、後出しに限ってカバルドントリトドンの放つあくびを、5ターンの間受け付けません(※)
またきあいのタスキを持たせている為、先発奇襲ダイマックスエースに対してストレート負けを防ぐべく、悪あがきにターン消費ダイウォールする事が出来ます。
追記
(※)ただしルチャブルはひこうタイプ所持のためあくびが通ることに注意。どうしてもあくびを打たれたくない場合は、ちょうはつを先に打ちましょう
(エレキフィールドが5ターン続く事と、ルチャブルの耐久面を考慮すると十分後続のポケモンにとって恩恵があると考えられます。)
対象の仮想敵と、不向きな敵について
採用理由で述べましたが、ルチャブルは素早さ、特性、技範囲の広さどれを取っても優秀です。相手に読ませない点ではこちらが上手だと思います。
しかし一番は「害悪」と呼ばれがちなポケモや付随する積みポケモンに対して圧倒的に広い範囲で対処できる可能性に、このルチャブルの真骨頂が垣間見えます。
- 主な対象(強気に出せる対面)
エンニュート(ふしょく)チラチーノバタフリーカビゴンエルフーンオーロンゲピクシートゲデマルパルシェントリトドンイオルブバイウールーアーマーガアマホイップオニシズクモナマコブシサニーゴ(ガラル)ブラッキーツボツボバイバニラ
いたずらごころオーロンゲとエルフーンは一度だけ相手の余地を与えてしまいますが例えば二度壁を貼ることは不可能ですし、積みアタッカーカビゴンの積みや状態異常技をこちらに向けてくるバタフリーを阻止できます。
- 苦手(技によっては有効打もある)とするポケモン
こちらの技構成次第ではある程度の役割を発揮することが可能ですが、相手のメインウェポンで大幅に削られるため素直に別のポケモンに委ねた方が良いです。
ミロカロスドヒドイデトゲキッスは火力不足の為効果が薄いと判断し、苦手と仮定しました。
エンニュートに関しては先発で出されることが多く、育成論に投稿されている(育成論ソードシールド/306)(育成論ソードシールド/405)の型がある為判別が難しい為、特性によって得意不得意が別れます。
対策としてはルチャブルは先発選出を想定していますが、攻め手として相性の良いギャラドスやウインディを先発にし、威嚇が入るか否かで判断してください。
特性
この型ではじゅうなんで確定です。
性格
一部の相手に上から挑発を打つ選択を取りたいのでS上昇を図れる「ようき」です。
持ち物
きあいのタスキ
特殊アタッカーや奇襲、ダイマックス攻撃、急所、こだわりスカーフ持ち頑丈顎ウオノラゴンのエラがみは耐えれない為「きあいのタスキ」推奨です。
メンタルハーブ
万が一オンバーンマニューラオーロンゲエルフーンなどによる「ちょうはつ」がパーティーの構成上どうしてもキツイ場合はメンタルハーブも可。
(ルチャブルに打つとは考えにくいですが)
努力値調整
S252は確定、H4 B148 D4 余りの94をAに振っています。
・Sは最速チラチーノエルフーンバタフリーエンニュートに対して上から挑発、ダイジェットを打つ為に必要です。
・H4且つ耐久にB148、D4に振ることによってA252剣の舞なしミミッキュのじゃれつくやこだわりハチマキ持ちA252ドラパルトのドラゴンアロー、害悪に多いC20振エルフーンのムーンフォースを確定で耐えます。
・余りに振ったAですが、これをHやDに降ることもできます。
しかし、ちょうはつを打っても尚ウェポンがあって居座った場合に倒しきるためには、害悪行動を復活させる前に倒しきる必要もある為、最低限の攻撃力としてAに94(実数値A124程度)振っています。
技構成
- 確定技
今回のコンセプトである「害悪対策」にもってこいの組み合わせです。
ちょうはつ
今回のコンセプト。圧倒的素早さから数多の害悪には何もさせません。又積む事が前提のポケモンもストップさせる事が可能です。
但し鈍感持ちの受けポケモンには注意しましょう。
かわらわり
オーロンゲエルフーンによるいたずらごころ壁貼りに対する役割破壊が期待できます。又バイバニラのオーロラベールも同様です。ダイナックル時には威力も上がってA上昇のおまけ付きもあります。
アクロバット
きあいのタスキ、メンタルハーブ共に相性の良いタイプ一致技。ダイジェット時には道具未使用の状態で元の2倍の威力を出すことが出来ます。
- 候補技
パーティーの組み合わせによって変更の余地がある技を紹介します。
かみなりパンチ
準確定技。水・ひこうタイプ対策に。またダイサンダー時には眠るでの回復や、あくび対策として有効。
自分のパーティーのヒートロトムウォッシュロトムや、クワガノンが現環境で唯一タイプ一致の「電磁砲」を必中・威力UPで放つことも可能です。
ギャラドスペリッパーには有効だが弱点保険持ちトゲキッスの起点にされる為要注意です。
運が良ければ麻痺も狙えますが、後続への「ねむり」対策としての一手を強調します。
デメリットには、ルチャブルはひこうタイプのため、エレキフィールドの恩恵を受けずにあくびが通り、眠ります。コンセプトの紹介でも述べましたが、あくびを覚えていそうなポケモンには先手で挑発を打つのが良いです。
とんぼがえり
こちらも準確定技。ナットレイによるやどりぎのタネ回避や対象の害悪ポケモンが先発に出なかった場合、若しくは苦手なミミッキュ対面にて下がりたい場合、化けの皮を破って退場する一手として有効。すなおこしバンギラスカバルドンの砂ダメージを防ぐ点でも有用ですが、前者は弱点保険を持っている事も多い為要注意です。
害悪の役割を完全に止めて後続のアタッカーに託したい際にも使えますが、完全に止める頃にはダメージを多く食らっている事も想定され、火力に劣るルチャブルを残す必要も薄い点がデメリット。
かみなりパンチに比べるとより動き回れますが、みずタイプ持ちにはめっぽう弱い為パーティーのフォローが必須です。
フライングプレス
かくとう・飛行複合のクセのあるルチャブルの元専用技
複合のため岩・鋼には抜群ではなく等倍となる、ダイマックス時にはダイナックルとなる為技の空きがない等、採用には消極的です。
利点があるとすれば、小さくなるピクシーサダイジャに対しては有効と言えます。
がむしゃら
きあいのタスキとの相性が抜群。不利対面であえて突っ張る際に有効です。
ただしドラパルトミミッキュギルガルド(シールド)には何もできないのが難点です。
じごくづき
ジャラランガのスケイルノイズ、ストリンダー(ハイ)ストリンダー(ロー)のオーバードライブを封じるのに用いたい場合に有効。ニンフィア対面でもハイパーボイスを一回は止める事ができる可能性が高いです。ジャラランガは挑発で止まり、ストリンダー(ハイ)ストリンダー(ロー)はダイマックスを無理やり使用させる事ができる等の操作ができますが、後続に上記を苦手としているポケモンが多い場合に採用の余地があると言えます。
ダメージ関連
- 被ダメージ
メジャーなこだわりハチマキ&命の珠持ちアタッカーをメインに紹介します。
特殊には耐性が無いですが、害悪型が存在するポケモンについて載せています。
又、相手のダイマックス技は概ね確定1発(タスキを持たせていますが)なので省略しました。
・A252命の珠持ち振剣の舞なしミミッキュじゃれつく
107~127.7% 確定1発
※命の珠持ちでなく、且つ挑発で剣の舞を止めていた場合は82.5~98% 確定2発
・A36振、壁貼り型オーロンゲ猫騙し込みソウルクラッシュ
12.9~15.5+70.1~83.1%=合わせて83~98.6%
・こだわりハチマキ持ちA252振アタッカー型ナットレイジャイロボール
104.5~123.8% 確定1発 (B204振りで乱数1発)
・宿り木守るH252B244ナットレイジャイロボール
56.1~66.4% 確定2発
・こだわりハチマキ持ちA252振ドラパルトドラゴンアロー
82.5~98% 確定2発
・いのちのたま持ちA252振ギャラドスとびはねる
127.7~150.9% 確定1発
・こだわりハチマキ持ちA252振チラチーノスイープビンタ
90.3~109.6 乱数1発
急所一回までなら乱数で耐えます。又、王者の印持ちの場合61.6~77.9% 確定2発
・A252振りカビゴンのしかかり
44.5〜52.9% 乱数2発
・C20振物理受け型エルフーンムーンフォース
83.1~98.7% 確定2発
・C無振りバタフリー暴風
106.1~125.9% 確定1発(D44振りで乱数1発)
- 与ダメージ
今回は害悪対策にフォーカスしている為、相手に害悪っぽいポケモンがいない場合は選出を推奨していません。ですが、通常のルチャブルに比べると圧倒的に火力が足りていないと言ってもダイマックスすることによって、倒せるポケモンもいる為紹介します。
尚、ダイマックス時のダメージは「D:●●〜●●%」と表記しています。
かわらわり
・H244B68バイバニラ:51.9~62.1% 確定2発 D:64.4~75.7% 確定2発
・H252B140オーロンゲ:25.2~30.1% 確定4発 D:30.1~36.1% 乱数3発
・H252B244ナットレイ:33.1~39.7 乱数3発 D:37.5~46.4% A上昇後確定2
発
・H252B92バンギラス:71.4~86.9% 確定2発 D:乱数1発
・HB252ブラッキー:32.6~39.6% 乱数3発 D:39.6~47.5% A上昇後確定2発
・B4ドリュウズ:70.9~83.8% 確定2発 D:確定1発
アクロバット
・H204B54バタフリー:63.3~74.5% 確定2発 D:確定1発
・H204B164エルフーン:38.5~45.9% 確定3発 D:75.7~90.6% 確定2発
・H252カットロトム:19.7~23.5% 乱数5発 持ち物使用後38.8~46.4% D:38.8~46.4% 確定3発
・H196B60ローブシン:32.1~38% 乱数3発 持ち物使用後61.4~73.1% D:61.4~73.1% 確定2発
・H4ミミッキュ:30.5~36.6% 乱数3発 持ち物使用後59.5~70.9% 確定2発 D:59.5%~70.9% 確定2発
・H228B108ミミッキュ:21.3~26.4% 乱数4発 持ち物使用後42.1~50.9% 乱数2発 D:42.1~50.9% 乱数2発
・H4ドラパルト:25.6~29.8% 確定4発 D:50~59.1% 確定2発
かみなりパンチ
・HB252ギャラドス:55.4~65.3% 確定2発 D:93~110.8% 乱数1発
・H4トゲキッス:38.5~45.9% 確定3発 D:65.8~78.2% 確定2発
・H244B20ミロカロス:34.8~41.7% 確定3発・ふしぎなうろこ発動時22.8~27.8% 乱数4発 D:59.7~70.6% 確定2発・ふしぎなうろこ発動時39.8~47.7% 確定3発
・HB252ナマコブシ:24.6~29.6% 乱数4発 D:41.9~49.3% 確定3発
・HB252ドヒドイデ:22.9~28% 乱数4発 D:38.2~45.8% 確定3発
とんぼがえり
・H4サザンドラ35.7~42.9% 確定3発 D:60.7~72.6% 確定2発
・H252カットロトム34.3~40.7% 確定3発 D:57.3~67.5%確定2発
最後に
ここまで読んでくださり誠にありがとうございました。
下書きの段階でも本論にコメントを残してくださった方々にも深く感謝します。
単に害悪と名乗っても、得意不得意がある事がわかって頂けたかと思いますが、技範囲の広さと素早さのおかげで、メジャーな害悪ポケモンには比較的強気に出せるのではないでしょうか。
又ダイマックスを使用すると、自身がそのままアタッカーとしての本領も発揮できる為、運用次第では文字通り柔軟な対応を取る事ができます。