はじめに
- この育成論ではH・A・B・C・D・Sなどの略称を使います。
- 個体は、特に理由が無い限り理想個体とします。
- ダメージ計算は、Soldier Calc様を参照しています。
- 不明な点などございましたら、コメントにて指摘して貰えると助かります。
マルヤクデマルヤクデについて
マルヤクデ種族値
H:100A:115 B:65 C:90 D:90 S:65
今世代から登場したウルガモスに次ぐ炎虫タイプのポケモン。ストーリーでキョダイマックスの姿に憧れた人も多いのではないでしょうか。
鈍足で高耐久とは言えず、物理でも両刀も行けそうな種族値と育成に頭を悩ませます。技範囲は虫タイプと思えないほど広さで型次第でどんなポケモンにも役割を持たせる事が出来ます。
今回のコンセプト
マルヤクデマルヤクデのアイデンティティであるキョダイヒャッカの考察と先発DMによる奇襲で先行逃げ切りを目指します。
なぜ両刀なのか?
物理型と特殊型との比較ですが基本的にどちらかに努力値を絞ることで耐久を落とさずに育成することが出来ます。
しかしどちらかに偏らせるとどうしても倒せないポケモンが出てきます。
それが今回の場合カバルドンと
バンギラスです。物理型の場合はどうやっても
カバルドンを一撃で倒せませんし、特殊型ならどうやっても
バンギラスを一撃で倒すことが出来ません。
両刀にすることでこの2体に対して役割を持つ事が出来ます。その変わりに耐久を削っていますがどのポケモンを調整先にするかで対応範囲が変わります。
本育成論では先発DMによる先行逃げ切りを推奨しているので初手に遭遇しやすいこの2体を調整先にしています。
専用技キョダイヒャッカについて
マルヤクデのDM専用技で炎技を選択することでダイバーンではなくキョダイヒャッカを使用することが出来ます。
専用効果は相手を炎の渦状態(4~5ターン1/8のスリップダメージと交代不能)にすることです。
この技の真の恐ろしさはマルヤクデ退場、交代後も効果が続くという所です。
・1ターン目キョダイヒャッカ
・2ターン目 交代
ここからあと2~3ターン効果が続くので最低でも2ターンの有利対面を維持することが出来ます。
つまりマルヤクデを受けに来る
ドヒドイデなどに打ち、次のターンでラム持ちの
サザンドラ
ギャラドスなどに交代することで完全に起点にすることが出来ます。
もっと恐ろしいことをするならば眠るを搭載したとおせんぼうカビゴンや黒い眼差し
ブラッキーでのろい全積み、TODを仕掛けることも出来ます。
マルヤクデは草技炎技を打てるので
ドヒドイデ
アーマーガア
ヌオーの並びにも強く後続で
ドヒドイデを起点にする事が出来ればイージーウィンを狙う事が出来ます。
特性
もらいび
炎技を無効にし、自らの炎技を1.5倍にします。
本育成では先発DM推奨の型なのでステータス低下を防げるしろいけむりや相手の接触技に3割やけどのほのおのからだでも運用に大きな差はありませんが、相手次第で先発以外で選出したときに活躍の可能性が広がるため今回はこちらを採用。
持ち物
命の珠
これを持たせないと確定数がずれるので確定。
性格
うっかりや(特攻↑特防↓)カバルドンを確定で倒すためcに補正をかける。種族値効率的にbに下降補正をかけた方が総合耐久はあがるがbに下降補正をかけると不一致の岩技でDM状態でも落ちる可能性が出てしまうのでdを下げる。特殊耐久は並以上はあるので不一致特殊抜群で落ちることは少ない。
努力値
h188 a44 b68 c172 s36
実数値
HP:199 A:141B:94 C:145D:99 S:90
aはh252バンギラスをダイワームで確1。
cはh252d4カバルドンをダイソウゲンで確1。
sは4振りアーマーガア+2。
hを珠ダメ最小まで振り、残りを薄いbに振り分けました。
技
- 確定技
だいもんじ
ソーラービーム
- 選択技
とびかかる
はたきおとす
かみなりのきば
- 候補技
ねっとう
パワーウィップ
カバルドンを一撃で倒すための草技、キョダイヒャッカを打つための炎技は確定。
選択技から2つ、ドラパルト
バンギラス
ギャラドスどれを1番重く見るかで変わります。
本育成論では上記2匹に対して厚く見ていますがカバルドン
ギャラドスをまとめて見るのであれば
ギャラドスの珠ダイジェットをこちらの珠ダメ込みで耐える必要があるので現行の努力値からさらにbに96割かなくてはなりません。
ただこの型でも珠ギャラドス以外であれば耐えますし技構成と調整はセットで考えるべきと思います。
技考察
だいもんじ(威力110命中85)
タイプ一致の炎技+キョダイヒャッカ用。火炎放射でない理由はh振りアーマーガアを確定で倒す事が出来ないため。より火力を求めるならばオーバーヒートやもえつきるも十分にあり。
ソーラービーム(威力120命中100)カバルドンを倒すためのダイソウゲン用の技。パワーウィップでは
カバルドンをどうしてもワンパンで倒せなかったのでこちらを採用。
選択技
とびかかる(威力80命中100)バンギラスを倒すための虫物理技。確定で相手の攻撃を1ランク下げます。きゅうけつと選択だが素の状態できゅうけつした所で確定数が変わる相手がいるのかどうか怪しい。対特殊だと無意味だが後続の負担を減らす可能性のあるこちらを採用。
はたきおとす(威力65命中100)
対ドラパルト用に。ただしDMしなければ倒すことは出来ないので注意。やることがなくなった時にとりあえず打てる便利技。
かみなりのキバ(威力65命中95)ギャラドス
トゲキッスへの打点。採用するのであれば虫技が悪技を切る。この型でもダイサンダーでDM
ギャラドスは倒すことが出来る。
ねっとう(威力80命中100)
特殊に極振りすればこちらでもダイストリームでカバルドンを倒せる。ただし雨が降ってしまうのでこちらの炎技が弱まるのと、相手の
ギャラドスのダイストリームでワンパンされるようになるのがデメリット。対炎タイプ用と3割やけどは役に立つ場面は少なくはない。
パワーウィップ(威力120命中85)
こちらも採用するのであれば物理型の方が良い。DMしなくても水地面タイプへの打点を持つ事が出来る。
役割対象
苦手な相手
先発で出てきやすいドリュウズ、岩技持ちの
ヒヒダルマ(ガラル)がきついです。タイプ相性的に
ヒートロトム
リザードン
トゲキッスなどにも起点にされやすいので注意が必要です。
運用方法
基本的に先発で出し、DMを切って有効技を打って行きます。相手にDMを切られると倒すことは出来ませんが相手が有利対面と思われるバンギラス
カバルドンは初手でDMを切らない場合が多いです。
ドラパルトははたきおとすを警戒して交代してくることもあるので後続と相談してDMするか決めましょう。
初手ドリュウズ対面では岩石封じから入られることが多いです。後続にまかせてもステロを巻かれると半分持ってかれてしまうのでキョダイヒャッカで襷ごと無理やり突破するのもありです。
1体倒したあとは耐久型にはキョダイヒャッカ、相手もDMを切ってくるのであればそれに対応した味方を後投げするといいでしょう。
相性の良いポケモン
ドヒドイデを起点に出来てなおかつ腐りにくい眠カゴのろい
カビゴンが凶悪です。とおせんぼうを入れるかは使い手の良心に委ねます。
相手が黒い霧搭載の場合は地獄のバトルがくり広げられるので注意。カバルドンとセットで出てきて
ギャラドス
トゲキッスに弱くない襷
グレイシアも中々良かったです。相手のDMを枯らす動きとしてトリル
ミミッキュ展開も強そうですね。
与ダメ
だいもんじ(キョダイヒャッカ威力140)
H252アーマーガア
107.8~129.2%(確定1発)
138~164.8%(確定1発)
H252ナットレイ
192.2~227%(確定1発)
241.4~287.2%(確定1発)
H4ドリュウズ
148.3~176.3%(確定1発)
188.7~223.6%(確定1発)
H252ゴリランダー
125.6~148.3%(確定1発)
159.4~189.8%(確定1発)
H252ギルガルド
88.6~104.1%(乱数1発)
111.9~132.3%(確定1発)
無振りカビゴン
38.2~45.5%(確定3発)
48.5~57.8%(乱数2発)
あついしぼうの場合はこの半分です。くいしんぼうの場合は確実にきのみを食べられてどんなに頑張っても確定3発なのでDMを切ることは勧めません。
ソーラービーム(ダイソウゲン威力140)
※素でソーラービームを打つ機会はほぼないのでダイソウゲンのみのせてます。
H252D4カバルドン
100.4~118.6%(確定1発)
H252トリトドン
162.3~193.1%(確定1発)ガマゲロゲ
ヌオーはDM状態でも確1。
H252ウォッシュロトム
101.2~119.1%(確定1発)
H252ラプラス
73.4~86.4%(確定2発)
とびかかる(ダイワーム威力130)
H252バンギラス
64.2~75.3%(確定2発)
101.9~120.7%(確定1発)
H4サザンドラ
89.8~108.3%(乱数1発)
145.2~173.2%(確定1発)
はたきおとす(ダイアーク威力120)
H4ドラパルト持ち物補正1.5倍込
87.1~103%(乱数1発)約25%
107.9~126.8%(確定1発)
H4シャンデラ
89.7~107.3%(乱数1発)
111~131.6%(確定1発)
かみなりのキバ(ダイサンダー威力130)
H4ギャラドス
106.4~127.4%(確定1発)
197.6~233.9%(確定1発)
H4トゲキッス
50.3~59.6%(確定2発)
90.6~106.8%(乱数1発)
被ダメ
(こちらDM時は200%と考えて下さい)
A252ドリュウズいわなだれ(ダイロック)
112.5~134.6%(確定1発)
194.9~231.1%(確定1発)
A特化ごりむちゅうヒヒダルマ(ガラル)いわなだれ
190.9~225.1%(確定1発)
A特化バンギラスストーンエッジ
247.2~291.4%(確定1発)
A特化カバルドンストーンエッジ(ダイロック)
146.7~172.8%(確定1発)
188.9~223.1%(確定1発)
最近そこそこ見るアタッカーカバルドンはきついです。帯や珠持ちも少なくないので後続で処理出来るルートを持っていた方が良いです。
A252珠ギャラドスとびはねる(ダイジェット)
119~141.2%(確定1発)
180.4~213%(確定1発)
強化アイテムまでならDMで確定で耐えますが最近急増している珠持ちだと耐える確率が5割ほど。ギャラドスを確実に倒す場合は努力値配分も見直す必要があります。
C252珠トゲキッスエアスラッシュ
97.9~115%(乱数1発)
165.8~197.4%(確定1発)
A252鉢巻ドラパルトドラゴンアロー
78.3~93.4%(確定2発)
C252眼鏡ドラパルトりゅうせいぐん
84.9~100(乱数1発)約6%
C252眼鏡サザンドラりゅうせいぐん
98.4~116.5%(乱数1発)
ほぼ倒されます。dに下降補正がなくても中乱数なので落ちたら眼鏡持ちを確定出来ます。
無振りアーマーガアブレイブバード(ダイジェット)
78.3~93.4%(確定2発)
91.4~108.5%(乱数1発)
相手にDMを切られると負けます。たまに見るASアーマーガアだと普通に先制ブレバで倒されますが初手で対面することは少ないです。
A252珠ミミッキュシャドークロー
39.1~47.2%(確定3発)
とびかかるからはたきおとすで最低限の仕事は出来ます。
ただしミミッキュ剣舞→
マルヤクデとびかかる→
ミミッキュA1上昇のダイホロウは耐えないのでそこは注意が必要です。
C特化ウォッシュロトムハイドロポンプ(ダイストリーム)
109.5~129.6%(確定1発)
138.6~163.8%(確定1発)
A特化ガマゲロゲたきのぼり
78.3~93.4%(確定2発)
127.6~151.7%(確定1発)
ガマゲロゲに限らず雨下のDM技は物理特殊共に耐えることは難しいです。
結論
初手でカバルドン
バンギラスと対面して交代されたことはなかったです。相手がDMを切らずに突破出来た場合はほぼ勝つことが出来ました。
ただしアタッカーカバルドン、弱点保険
バンギラスが初手でDMをしてきた場合はその可能性を切った選出の場合はなすすべなく負けることも。
初手バンギラスは岩石封じステロ襷の起点型の場合も1度あったので現環境は
カバルドン
ギャラドス特化の方が良いのかもしれません。
構築上相手が受け選出、もしくは切り返しDM(ギャラドス
トゲキッス)に対してこちらは選出を考えていたので上記の
マルヤクデ+
カビゴン+
グレイシアの様な場合だと弱保
バンギラスに破壊されてしまうので構築で頭を悩ませることが多かったです。(襷
ルカリオも良さそうと今思ったので記述しておきます)
単体の性能というよりもパーティ単位で相手を嵌める構築の方がキョダイヒャッカを活かすことが出来ると思います。