- HABCDSの略称を使います
- 個体値はA以外すべて31を想定しています
- A個体値に関しては技構成にて後述します
- ダメージ計算はKensuke Hoshikawa氏の「ダメージ計算SS for ポケモン ソード&シールド」(https://apps.apple.com/jp/app/itunes-u/id1462021727)を使用しました
はじめに
初投稿となります えまな うさぎです。
2月7日から3月9日までの間キョダイマックスストリンダーが出現しやすくなっています。あのエキセントリックでかっこいいストリンダーの姿を見て皆さんもストリンダーを使いたくなった頃ではないでしょうか。
投稿者は使いたくなったのでストリンダーの育成案を提案します。
なおシーズン2現在においてキョダイマックスストリンダーは解禁されていません(よってレイド産の巨大マックス個体はランクマッチに参加できません)。
ストリンダーについて
H75 A90 B70 C114 D70 S75
AとC以外平均値の微妙な両刀型です。Aの種族値を10ずつ耐久に回せば結構強いポケモンになれたかもしれません。
電・毒の固有タイプで鋼・虫・毒・飛・妖・電・草・闘が半減、地が4倍、超が2倍弱点です。優秀な耐性を持ちながらその耐久力の低さゆえ襷での活動を余儀なくされている悲しいポケモンです。ただし、CとDに特化してとつげきチョッキを着れば後出しでトゲキッスに役割を持てます。(珠特化トゲキッスのダイフェアリー、ダイジェットを低乱数確4で耐えます。玉以下or特化以下なら高乱数確4です)。トゲキッスが増えた現環境ではそっちのほうが有用かもしれません。
採用
初手に繰り出すことでかっこいい見た目と採用率の低さから相手を翻弄します。さすがはベーシスト(ギタリスト?)。
冗談はさておき彼ストリンダー(ハイ)の仕事は先発で相手のパーティを崩すことです。相手の攻撃をタスキで耐えてほっぺすりすりを打つことでほとんどのポケモンを上から殴ることができます。音技を警戒してみがわりを相手に張らせないことも魅力です。
先発で出てくるドラパルトミミッキュトゲキッスギャラドスをほっぺすりすり→たたりめorオーバードライブで処理できます。
ただしドラパルトミミッキュについては、ダイマックスされると攻撃を耐えられてしまう、ドラパルトのとんぼがえりで襷を潰されてしまう、上からドラパルトミミッキュのゴーストダイブでほっぺすりすりを透かされてしまうなど相手の動き方次第では必ずしも有利とは言えません。
またカバルドンには襷を潰される上電気技が取らない、砂嵐込みで4倍じしんを耐えない、ドリュウズには電・毒無効と一方的にカバルドンドリュウズに弱いという弱点があります。カバルドンドリュウズが見えたら選出しないでください。
性格について
ひかえめ
また机上論ですが、がんばりや・すなお・きまぐれ個体におくびょうミントを使用することを推奨します。
ストリンダーはストリンダー(ハイ)とストリンダー(ロー)で覚える技に違いがあり、「ギアチェンジ」を覚えるのはストリンダー(ハイ)のみです。そのためストリンダー(ロー)の場合特殊アタッカーだと速攻でバレます。相手の選出を混乱させる意味でもストリンダー(ハイ)にしておきましょう。(ちなみに おくびょう個体だとストリンダー(ロー)になります)
また補正値なしの性格は混乱きのみで混乱しないメリットがあります。
ただしギアチェンジでの物理アタッカーを想定して立ち回るトレーナーは殆どいないので、あくまで机上論です。
努力値
ひかえめH100 B116 C172 D4 S116
実数値163-106-105-171-91-110
HBはドラパルトのはちまき特化ドラゴンアローを4割の確率で耐えます。それ以下なら確2です。
ちなみにH実数値163はみがわりを4回貼れます。
Sは108振って実数値217以上にすれば最速ドラパルト抜き抜き調整で実数値217のポケモンを麻痺後に抜けます。実数値217にはスカーフ持ちの最速80族トゲキッスシャンデラサーナイトがいます。
またSを実数値110にすることで、実数値219の最速1段階上昇ギャラドスを抜けます。襷持ちなので向こうのじしんに強く出られます。またソクノのみ持ちのギャラドスもほっぺすりすりのおかげで対処できます。一応おくびょうでもほっぺすりすり込みで上からオーバードライブを打ってダイマックスギャラドスを落とせます。
ラムを除くギャラドスに何をされても強く出られるのがこのストリンダーの強みです。
ラム持ちギャラドスは上からの攻撃に耐えられないので選出の時点で構築や環境からある程度見極めなければなりません。
ほっぺすりすりに打点は見込めないので努力値は振りません。また、個体値を最大にしても同様ですのでA個体値は不要です。
技構成
- 確定枠
ほっぺすりすり
確実に相手を麻痺させる必殺技。相手のばけのかわ、襷を潰しながら麻痺で素早さを半分にします。どう考えても強い。
- 準確定枠
特性パンクロックの場合の準確定技です
オーバードライブ
電気タイプの主力技。実はかみなりのほうが威力が出ますが、外してギャラドスが落ちないと残念な結果になります。ただしトゲキッスはHD無振りでも落ちないことがあるので、ギャラドスよりトゲキッスを重く見る人にはかみなりを推奨します。また後続への負荷を考えるなら等倍での威力は ばくおんぱ>かみなり です。
ばくおんぱ
ゴーストも電気も等倍以下の相手への最高打点です。ゴーストタイプに透かされるのには注意しましょう。
ヘドロウェーブ
ばくおんぱとの交換候補その1です。ニンフィアへの最高打点になります。こだわりメガネ持ちでも特化ニンフィアのハイパーボイスは確2で、大体の場合こちらが上からヘドロウェーブ(H252ニンフィア確2)を打てるので相手が耐久を上げていない限り打ち合いで負けることはありません。トゲキッスには オーバードライブ>ヘドロウェーブ です。
がむしゃら
ばくおんぱとの交換候補その2です。襷発動後に使えると単純に強い。ただし相手の技によってはこちらが中途半端に耐えてしまって発動機会を逃す場合もあるので注意。
- テクニシャン採用時の候補(非推奨)
ほっぺすりすり、たたりめはパンクロックの恩恵を受けないので特性を変更しての使用が可能といえば可能です。ただしパンクロックによる音技の被ダメージ半減効果が消えるので非推奨です。以下はテクニシャンをどうしても使いたい場合の考察です。
この場合オーバードライブをかみなりorでんげきは と入れ替えて、ばくおんぱを以下の技と変更することができます。ただし強いとは言っていない。
ちなみにテクニシャンの場合威力は かみなり>でんげきは>オーバードライブ です。
どくどく
剣盾で多くのポケモンから没収されたため現環境では毒タイプのアイデンティティとも言える技。カバルドンドサイドン辺りの交代が読めたときに欲しいかもしれない。しかしカバルドンドサイドンが入った構築にこいつを出すことはないかも。
みがわり
たまたまHがみがわり4回打てる数値なので、足の遅いダイマックスポケモンのダイマックスターンを枯らすことができる。ただし襷が死ぬとダイマターンを枯らすだけのポケモンになってしまうので、あまりメリットはない。バンギラスのダイマックスに死に出ししてターンを稼ぐくらいか。そんな試合は負ける。
アシッドボム
テクニシャンの恩恵で威力が40→60に。相手のDを2段階下げる効果が強い。麻痺の後に毒技を入れてあがきたい場面には有効かも。
バークアウト
相手のCを一段回下げることができる。こちらもテクニシャンの恩恵を受けるが、打つ相手がたたりめと被っているので採用する理由はない。特殊に厚く振る場合は相手のCダウンがおいしいこともあるかもしれない。
ダメージ計算
200%をダイマックス最大HPとする
- 与ダメ
たたりめ 無振りドラパルト 176~208 107.9~127.6%
たたりめ 無振りミミッキュ 136~160 104.6~123.0%
たたりめ 無振りシャンデラ 152~180 112.5~133.3%
たたりめ 無振りサーナイト 124~148 86.7~103.4% 乱数1(18.7%)
オーバードライブ H4ギャラドス 343~406 200.5~237.4% 確1
オーバードライブ 無振りトゲキッス 151~179 94.3~11.8% 非ダイマ乱数1(56.2%)
→かみなりの場合乱数1(93.7%)
オーバードライブ H252トゲキッス 151~179 78.6~93.2% 非ダイマ確2 ダイマ確3
ばくおんぱ H252ヒートロトム等FCロトム 92~109 58.5~69.4% 確2
ばくおんぱ H252ニンフィア 79~94 39.1~46.5% 確3
ヘドロウェーブ H252ニンフィア 122~146 60.3%~72.2% 確2
ヘドロウェーブ サーナイト 134~162 93.7~113.2% 乱数1(75.0%)
- 被ダメ
ドラパルトいじっぱりA252はちまきドラゴンアロー 152~182 93.2~111.6% 乱数1(62.5%)
ニンフィアひかえめC252メガネハイパーボイス 89~105 54.6~64.4% 確2
ギャラドスいじっぱりA252ダイジェット(とびはねる) 67~80 41.1~49.0% 確3
ヒートロトムひかえめC252オーバーヒート 156~184 95.7~112.8%
→ヒートロトムが上をとっていた場合は撃ち負ける
カットロトムひかえめC252リーフストーム 78~92 47.8~56.4% 乱数2(84.7%)
カットロトムひかえめC252あくのはどう 64~76 39.2~46.6% 確3
→カットロトムが上をとっていた場合は打ち勝てる可能性がある
構築上の相性
初手にスカーフ持ちの早いポケモンを呼んでストリンダー(ハイ)で処理しましょう。
同時選出すればストリンダー(ハイ)が麻痺を撒いた後上からダイジェットを積めます。またストリンダー(ハイ)の苦手なカバルドンドリュウズに強く出られるのも魅力です。
メインVCのタチフサグマと並べるとポケモンバンド「マキシマイサイズ」が完成します。
襷ストリンダーはチョッキを要求しないのでゴリランダーにチョッキを回すことができます。また弱点の地面技を受けられる他、ストリンダーより早いSで麻痺状態の相手を上から攻撃できます。飛と毒以外の弱点はご愛嬌。
さいごに
この育成論を作る上で襷持ちのルカリオのことを考えていました。
ルカリオに負けず劣らず素敵なデザインと素敵な耐性を持つストリンダー(ハイ)ですが種族値だけ見ればルカリオの劣化で、とても強いとは言えません。また砂嵐で襷が破壊されてしまう点も鋼タイプを持つルカリオに劣ります。
しかしながら、ほっぺすりすりを使うことで上から打ち返すことができ、最悪でも麻痺状態の相手を後続の起点にできる点は他のポケモンにはあまりない強さです。
確かにでんきだま持ちルカリオがSと耐久に振れば、なげつける で同じ仕事ができますがルカリオとストリンダー(ハイ)は打ち合いでの役割対象で差別化を図ることができます。
ストリンダー(ハイ)採用の最大のメリットは環境に多いギャラドスとトゲキッスを見ることができ、彼らを対策するヒートロトムやカットロトムの代わりをすることで、その他のFCロトムを採用しやすくなる点にあります。またヒートロトムの過労死を軽減する上でもストリンダー(ハイ)の電・毒タイプは有用です。
今回のキョダイマックス解禁を機に一度ストリンダー(ハイ)を使ってみてはいかがでしょうか。
追記(2020/02/10)
既存の育成論との差別化について言及します。
- ふうせん型との差別化
錯誤さんの育成論(育成論ソードシールド/83)との差別化です。
- 既存のふうせん型はH252 D4振っても珠以上サザンドラの流星群、メガネシャンデラの大文字に確1を取られる(襷じゃないと打ち返せないので対サザンドラシャンデラで強気に居座りたい場合は襷推奨)
- H252B36振っても先発に来やすい性格補正なしがんじょうあごウオノラゴンのエラがみ、性格補正なし珠以上ヒヒダルマ(ガラル)のつららおとしを耐えない
- S108振りはソクノのみ持ちなどの強気にダイジェットするギャラドスを抜けない
- 既存のふうせん型は耐久の上昇でニンフィアトゲキッスと撃ち合いになったとき襷型よりも強い
- ふうせん型はとんぼがえり、砂嵐等の襷つぶしに遭わずに仕事ができる
- チョッキ型との差別化
ミナミのコアリクイさんの育成論(育成論ソードシールド/525)との差別化です。
- ふうせん型と同様先発に来やすいウオノラゴンヒヒダルマ(ガラル)の攻撃を耐えない
- C実数値157ではダイマックスギャラドスを落とせない他、Cを下げているので交換先への負荷があまりかけられない
- チョッキを要求するポケモンが多く、特にヒートロトムと役割対象が被っている
- 優秀な耐性を活かせる。トゲキッス他特殊アタッカーに強い
- 襷型との差別化
凪さんの育成論(育成論ソードシールド/216)との差別化です。
- H118振りはハチマキドラパルトドラゴンアローを耐えない
- 襷圏内の高威力技を打たれるとは限らないのでがむしゃらが活きない場合がある
- 耐久が低下しているのでヘドロウェーブ搭載でないとニンフィアとの撃ち合いに弱い
- Cに振り切っているので強い
うぃんさん、カプ・サイシンさん、ご指摘ありがとうございました