はじめに
- 当育成論では【努力値】【種族値】といった非公式の呼称、およびステータスにH-A-B-C-D-Sの略称を用います。
ダストダスダストダスとは?
第5世代にて初登場した毒単のポケモンの1体です。ゴミ袋をモチーフとする大胆なデザインには誰もが一度は感嘆したのではないでしょうか? しかしそのデザインに対し、その種族値は第5世代では珍しく、極めて平坦な
H:80 A:95 B:82 C:60 D:82 S:75
というなんとも絶妙に物足りないものでした。そしてタイプ的にも独自性は弱く、特性もくだけるよろいは当時でこそそれなりに貴重な代物でしたが然程強力な効果を持っている訳でもなく、またSが上昇したところでそれを活かせる破壊力のある技を習得できないという致命的な欠点を持ち合わせていました。
しかし時は流れ現在。今回の毒単タイプはマタドガス以外が欠席というまさかの事態に陥り、独自性が向上。更にくだけるよろいも第7世代よりSの上昇幅が2段階になっており、抜ける相手が大幅に増加しました。
まあそれでも火力・技共に足りないので採用されないんですけどね。
ですが今回、今作において彼(彼女)しか出来ない技構成および役割を発見したので、当育成論の作成に踏み切りました。予め申し上げてますと、性質上非常にニッチな採用枠となります。了承のうえでご覧ください。
仮想敵
明確に仮想敵は定めていません。理由は後述。
ただしくだけるよろいを採用する都合上物理相手に細かい調整をするのは無意味です。よって、基本的に仮想敵(ダメージ計算対象)は必然的に特殊相手となります。また、当育成論はダストダスのみでの抜き性能を目指すものではなく、あくまでエースポケモンの補助としての役割を目的としています。本人の潰し性能はほぼ皆無ですので、その点はご了承をお願いします。
性格・努力値・特性
前述の通り、特性はくだけるよろいです。物理ダメージを受けた場合にB↓、S2段階↑という面白い特性。ただしB↓のリスクは無視できるものではないのでご注意を。
その性質上、性格はおだやか、努力値はH252 D164 S92を確定枠とさせていただきます。Hぶっぱ、Sくだけるよろい発動時にドラパルト抜き、Dは残り。
ドラパルト抜きはあくまで利便性を重視した結果でしかないので、好みによって自由に調整してください。特性についても確定という訳ではありませんが、上を取った方が動きやすいポケモンではあります。
持ち物
レッドカードです。攻撃を受けた時、相手を強制交代させるアイテム。ダイマックス相手には無効なので注意。これ+リサイクルのせいで対面がせわしなく入れ替わるので、明確な仮想敵を定めていません。
確定技
リサイクル
最後に消費した持ち物を回収。レッドカードを使いまわせます。
いたみわけ
相手とHPを仲良く分け合います。レッドカードとの相性が良好。
実はガラルにおいてリサイクル+いたみわけを両立できるのはダストダスだけです。
優先技
まきびし
どくびし
それぞれ相手が出てきたときにダメージ/毒状態(猛毒状態)の付与。スリップダメージ+リサイクルも、実はガラルではダストダスしか使えません。確定枠は相手を交代連打させる都合上まきびしです。
こらえる
HP1で攻撃を耐えます。レッドカードに強く依存する性質上ダイマックスに弱いので、ダイマックスターンを消費できるこの技の優先度は高め。ただしダイロック、ダイアイスに対しては何もできません。
その他候補技
クリアスモッグ
ダイマックスの積みを無に帰します。ダイマックスが切れた状態ならレッドカードで退場させられるので優先度は高くはありませんが、後続への負担がきついと感じたら採用するのもアリです。
ダストシュート
能動的な攻撃手段が欲しければ。ダストダスは素のAがそこそこあるので、威力が高いこの技は無振りでも多少の威力は出ます。この技を採用する場合はしんちょう推奨。
だいばくはつ
退場技。性質上もうこれ以上何もしようがなくなるという状況がそれなりにあるので、自主退場用に持っておいても損はしません。ダストシュートと同じく、この技を採用する場合もしんちょう推奨。
どくどく
交代ごとにまかねばならないものの、飛行やふゆうにも入るスリップダメージ。本人が毒タイプなので必中。ただし毒タイプには無効。
ボディパージ
くだけるよろい非採用の場合、Sの補完用に。Bの低下を気にするなら。
立ち回り
主に先発として出しましょう。その後の動きは以下の通り。
- まずまきびしを撒きます。対面からの一撃で物凄くHPが減りそうであれば初手いたみわけもアリ。
- 相手がレッドカードで退場します。交代先次第で多少動きは変わりますが、基本は隙をついてリサイクル、こらえるでターンを稼ぎつついたみわけで回復/削りを行い、リサイクルに成功したら再びレッドカードで相手を退場させます。
- 以下その繰り返し。ひたすらレッドカードで退場を繰り返し、いたみわけとまきびしによるスリップダメージを蓄積させることで、後続のエースが相手を確実に落とせるように調整するのがこの
ダストダスの仕事です。
リサイクルのタイミングは主に耐久型が引きずり出されたタイミング。相手がアタッカーだらけの構成を出してくると予測される場合はリサイクルするタイミングなんてどこにもないので選出しないようにしましょう。
ガチ耐久型相手だと相手が攻撃技を持っておらずいつまでもお互い決定打が無いなんて状況もあり得ますが、どくどくは(エンニュートによるものを除いて)効かず、スリップダメージは基本火傷、および天候に限定されます。そうなると耐久型相手でも大きく削り取ることに成功し、更にまきびしを3回撒くことに成功、そして耐久型は続くアタッカーで一撃で落とすことも可能です。じしんかじょう
ギャラドスなんかが後続にいる場合はチャンスですね。
先述の通り、こいつ単体に相手を倒す能力は一切ありません。相手の体力を削り取り、スリップダメージを蓄積させ、積みを許さずに場づくりを整えて退場するのが限界です。
被ダメージ
先述の通り物理相手はくだけるよろいで変化してしまうため、特殊相手の数値を載せておきます。ちなみに物理耐久はA特化バンギラスのじしんを81.2~96.2%(確定2発)に抑える程度にはあります。一致弱点だの、
ウオノラゴン、
ヒヒダルマ(ガラル)みたいな火力馬鹿相手でなければ一撃は耐えると考えていいでしょう。
- C↑252振り
トゲキッス
エアスラッシュ:32~38.5%(乱数3発)
マジカルシャイン:17.1~20.3%(乱数5発)
ダイジェット(エアスラッシュ):55~65.7%(確定2発)
ダイフェアリー(マジカルシャイン):27.2~32.6%(確定4発)
- 無補正252振り
トゲキッス
エアスラッシュ:29.4~35.2%(乱数3発)
マジカルシャイン:15.5~18.1%(乱数6発)
ダイジェット(エアスラッシュ):49.7~59.3%(乱数2発)
ダイフェアリー(マジカルシャイン):24.5~29.4%(乱数4発)
- 無補正252振り
ドラパルト
りゅうのはどう:29.4~35.2%(乱数3発)
りゅうせいぐん:44.9~52.9%(乱数2発)
ダイドラグーン(りゅうせいぐん):48.1~56.6%(乱数2発)
シャドーボール:27.2~32.6%(確定4発)
ダイホロウ(シャドーボール):44.9~52.9%(乱数2発)
- 無補正252振り
シャンデラ
シャドーボール:35.8~42.2%(確定3発)
ダイホロウ(シャドーボール):57.7~67.9%(確定2発)
だいもんじ:48.6~57.7%(乱数2発)
オーバーヒート:57.7~67.9%(確定2発)
ダイバーン:61.4~72.7%(確定2発)
- C↑252振り
ヒートロトム
シャドーボール:20.8~24.5%(確定5発)
ダイホロウ(シャドーボール):33.1~39.5%(乱数3発)
オーバーヒート:49.7~59.3%(乱数2発)
ダイバーン:54.5~64.1%(確定2発)
ボルトチェンジ:19.7~24%(乱数5発)
- C↑252振り
ウォッシュロトム
ハイドロポンプ:31~36.8%(乱数3発)
ダイストリーム:40.1~47%(確定3発)
- 無補正252振り
サザンドラ
りゅうのはどう:34.2~40.6%(確定3発)
りゅうせいぐん:51.3~60.9%(確定2発)
ダイドラグーン(りゅうせいぐん):55~65.7%(確定2発)
あくのはどう:32~38.5%(乱数3発)
ダイアーク(あくのはどう):51.3~60.9%(確定2発)
この表を見ると分かりやすいのですが、主なダメージ源であるまきびしが現在主流の特殊アタッカーにはほぼ入りません。これを嫌う場合は前述のどくどくを入れておくとよいでしょう。
おわりに
このように妙なダストダスの育成論をお読みいただきありがとうございました。
今世代においても絶妙に数字の足りないダストダスですが、だからこそ考察のし甲斐があります。皆さんもこんな
ダストダスはどうだ! というものがあれば育成論を作成してみてはいかがでしょうか。なお、時間を無駄にしたとしても私は一切の責任を取れません。
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