はじめに
- このポケモンはシーズン12、禁止伝説2体環境を想定したものです
- 努力値、個体値等にH,A,B,C,D,S等の略語を使います
- ダメージ計算はトレーナー天国様のものを使用しています
マルヤクデというポケモンについて
剣盾から登場した、炎虫タイプのポケモン。
まとまった種族値、両刀も可能な技範囲、優秀な特性、(あとなんかキョダイマックス)を持つポケモンです。しかしそれゆえ痒いところに手が届かないことも多く、最終的にマイナーポケモンの座を獲得しました。
図鑑説明だとペンドラーと縄張り争いをしているらしい。かわいいね
今回のコンセプト
ザシアンに強いタイプ耐性、叩きやウィップなどの優秀なサブウェポンに着目し、環境に多いザシアン(王)
カイオーガ、
ザシアン(王)
バドレックス(こくば)のいる構築に初手出しする、広く相手を削る襷の初手要員としての運用を考える。
このマルヤクデの強み
差別化
ウルガモスウルガモス
同じタイプ、特性を持つポケモンです。襷を持たせれば同じことができそうですが、
等の理由から、今回のコンセプトではマルヤクデに軍配が上がります。
構成とその意図
特性 ほのおのからだ
持ち物 きあいのたすき
実数値 H201(204) - A↑183(252) - B92(52) - C x - D110(0) -S85(0)
技構成 ほのおのムチ / パワーウィップ / はたきおとす / おにび
基本ダイマックスはしませんが、キョダイ個体推奨です(ダイバーン→晴れダイバーンする前に倒されることが多い)。
特性について
ザシアンや
ウーラオス(いちげき)にケチがつけられるほのおのからだで確定です。
しろいけむりは威嚇対策になりますが、環境における威嚇持ちのランドロス(霊獣)
ガオガエンにはどのみち勝てません。
もらいびも強い特性ですが、そもそもマルヤクデに炎技を打たれる機会は殆どなく、また型の性質上炎技読みで受け出すこともありません。
持ち物について
カイオーガ相手に確実に行動できること、耐久に割く努力値削減の意味からきあいのたすきで確定です。
努力値調整について
火力がわりとギリギリなこと、他への努力値振りの優先度が低いため意地A252振りを確定とします。
残りの努力値振りですが、素早さにがっつり割くより今回のように耐久に振る事を推奨します。理由としては
- 相手の耐久ポケモンの攻撃を受けた後でも、仕事ができる可能性が残る(今回の調整であれば、例えばゴツメ2回+意地
ザシアン(王)のきょじゅうざんを耐える)
などです。
今回の細かい調整意図は
H ちきゅうなげ4回耐え
A 特化
B 意地ミミッキュのゴーストダイブ高乱数で2発耐え
となっています。
一応Sに振るメリットもないわけではないので、調整案を以下に記します。
S20振り 4振りアーマーガア抜き
S52振り 4振りエアームド抜き
S172振り 4振りカプ・レヒレ抜き
S228振り 準速テッカグヤ抜き
またS228まで振ってあると、大体のネクロズマ(日食)の上から鬼火が打てることも1つの評価点かと思います。
技構成について
ほのおのムチ
命中、追加効果共に優秀なメインウェポンです。フレドラだとザシアンをワンパンできる可能性がありますが、カイオーガに引かれた時に襷を割ってしまい、何もできず落とされることになるため候補外です。
ムチのBダウンは交代先に負荷がかかりやすくなるため、有利対面は基本的にムチを打つことが安定となります。
またBダウンした相手が残った状態でマルヤクデが落とされれば、裏の物理ダイジェットが通しやすくなります。
パワーウィップ
命中以外は優秀なサブウェポンです。前述の水タイプの攻撃を襷で耐えながら、逆に処理することが可能になります。
はたきおとす
バドレックス(こくば)への遂行技になる他、
ラッキー
ポリゴン2の輝石を叩いたり、
ウオノラゴン等のスカーフを落として裏で処理しやすくしたりできる有用な技です。
ダメージソースと言うよりは、後続の補助の為の技というイメージ。
おにび
命中がネックの変化技。ウーラオス(いちげき)
ランドロス(霊獣)
ガブリアス
ネクロズマ(日食)等の不利な対面で打つことで、倒せはしなくとも裏での展開をサポートすることができます。
またこのポケモンは基本的にダイマックスをしませんが、ダイマックスしてキョダイヒャッカを打った時に、ダイウォールでスリップダメを稼ぐ動きも可能です。
他の候補技についてですが、この4つを差し置いてまで入れる技が見つからなかったのでこれで確定とさせてもらいます。
与ダメージ計算
ムチのBダウンや輝石叩きで変動するため、各種最低限しか乗せていません。
不足だと感じたらコメントにてお願いします。
ほのおのムチ
H252振りザシアン(王) 61.3% ~ 73.4%
H4振りミミッキュ(B1段階下降) 96.2 ~ 113.0% (皮ダメ込みで確1)
HB特化ナットレイ 92.8% ~ 112.7%
B252ラッキー(輝石なし) 40.9% ~48.3%
HB252ポリゴン2(輝石なし) 28.3% ~ 33.5%
パワーウィップ
ラグラージ
トリトドン
ヌオー,DM
ガマゲロゲ 確定1発
無振りカイオーガ 85.7% ~ 101.7%
H振りカプ・レヒレ 70.1% ~ 82.5%
HB特化カバルドン 41.9% ~ 49.3%
一見少し火力が足りなさそうに見えますが、この辺の受け出しにムチを当てられればこの1.5倍の火力が出ます。
叩き落とす
H4振りバドレックス(こくば) 155.4% ~ 182.9%
無振りドラパルト 87.1% ~ 103.1%
黒バドに関しては、襷持ちやダイマックスには勝てないことに注意が必要です。「このマルヤクデで黒バドを見る」という選出の仕方はやめた方が無難でしょう。
被ダメージ計算
襷持ちなので、最低限しか乗せていません。
意地A252ザシアン(王)A+1きょじゅうざん 57.2% ~ 67.7%
意地A252ミミッキュゴーストダイブ 43.3% ~ 51.2%
陽気A252ランドロス(霊獣)地震 60.2% ~ 71.6%
無振りカバルドン地震 40.8% ~48.3%
ほのおのからだや鬼火で火傷を撒ければ、実質的に耐久が上がります。
苦手なポケモン
禁止伝説 ホウオウ
ムゲンダイナ
イベルタル
ジガルデ(50%)
レシラム
このあたりが見えたら選出は控えめにした方が良いです。
ただし相手がラッキー
ヌオー等といる受けサイクルで、かつ上記のポケモンに後出し可能なポケモンがいる場合、サイクル枠としての選出も可能です。
交代際に叩きやムチを上記禁伝に入れられれば、サイクル有利を取りやすくなるでしょう。
一般枠 ウーラオス(れんげき)
ガオガエン
エースバーン
カイリュー、各種ロクブラ持ち
襷貫通や鬼火・メインウェポンが通らない炎タイプは苦手です。エースバーンはカキュウや火炎ボールを打たない場合鬼火が入れられますがレアケースです。
ダブルウイングやすいりゅうれんだ相手なら、ほのおのからだガチャはできます。
相性の良い味方・構築例
基本初手に出して荒らし・展開補助を行うポケモンなので、裏に抜きエースを置くのがオススメです。
ムチのBダウンを活かせる物理ダイジェッター、スケショ持ちなどは特に相性がいいです。
またカイオーガの潮吹きを襷で耐え、ウィップで大きく削って退場という動きが多発します。その際相手がスカーフであれば、HPミリの状態で低火力の潮吹きに技を固定されています。
ですので90族以上のダイジェットエースであれば、上を取れるor低火力潮吹きを受けての行動になるので、カイオーガのスカーフを警戒せずダイジェットを積むことができるでしょう。
具体的には
珠ランドロス(霊獣)、
バドレックス(こくば)、珠
ホウオウ、などが挙げられるでしょう。
筆者は特殊の珠パルキアでダブルウイングベースのダイジェットを打っていました。
最後に
育成論は以上です。
マルヤクデというポケモンは決して脳死で使って強いポケモンではないですが、このポケモンにしかできないことがある、そして禁止伝説環境でも戦えるということが伝われば幸いです。
初めての育成論で拙いところもあるかと思いますが、参考になれば幸いです。