3回目の投稿となります。今回はランドロス(霊獣)ザシアン(王)バドレックス(こくば)の並びによく使われる型に怖い顔を採用したものを紹介しようと思います。よろしくお願いします。ご不明な点、補足等はコメント欄にてご遠慮なくお書き下さい。
諸注意
- 本論中ではHP=H等の非公式の略語や、技や持ち物等の漢字表記を使用することがあります。
- 指定がない限り互いに理想個体を想定とします。
- ダメージ計算は「ポケマス」様を使用させて頂きました。
- 使用率に関しては「ポケモンバトルデータペース」様を参考にさせて頂きました。
- 性格補正は「↑」か「↓」で表します。特に、努力値が252振られていて、且つ上方の性格補正がかかっている場合は「特化」と表します。
- 能力ランクは、「+」か「-」の後ろに数字を付けて表します。
- 考察は常態で行います。
- 本論のランドロス(霊獣)は、対面構築に採用することを推奨します。
- 本論のランドロス(霊獣)の型は、既存の物にひと工夫加えたものとなっています。決して、完全に筆者が原案ということではありません。ご了承ください。
ランドロス(霊獣)について
- 基本情報
タイプ:地面・飛行
種族値:H89-A145-B90-C105-D80-S91
特性:いかく
- 襷ランドロス(霊獣)について
概要
8世代において、襷ランドロス(霊獣)は、S27でくろもち氏がランドロス(霊獣)ザシアン(王)バドレックス(こくば)の並びで使用し、最終4位という素晴らしい成績を収め、以降ランドロス(霊獣)のひとつの代表的な型となった。実際にS27でのランドロス(霊獣)の気合いの襷の採用率は6.9%だったのに対し、その次のS28では22.4%で採用率2位と、1位の命の珠とわずか1%程の差という異様な伸び方を見せた。バドレックス(こくば)と一緒に採用されているポケモンのランキングを見てもS27では10位だったのが、S28では3位とこちらも伸びている。くろもち氏の最終4位の影響が大きかったと考えられる。そして、その後も現在に渡って、一瞬の流行りでは終わらずに、安定して採用され続けている。
強み
1、襷+S操作による行動保証
襷+岩石封じorじならしで多くの相手に対して2回動くことが可能であり、実現性が高い。最速にすれば、S操作を行うことで最速スカーフ90族(カイオーガ等)、準速スカーフ100族(サンダー等)まで抜けるようになる。ステルスロックをあわせることで相手の襷の可能性を完全に潰すことが出来るので、裏のエースを通しやすくなる。
2、特性威嚇によるS判定
特性威嚇は場に出た時に発動する特性なので、初手に出すことで初手の相手の特性があめふらし(カイオーガ等)や同じ威嚇(ランドロス(霊獣)等)だった場合相手のおおよそのS判定が可能。特にカイオーガ等の90族に対しては、こちらの方が速かったらスカーフ以外、逆に相手の方が速かったらスカーフ確定という風に大きな情報アドバンテージを得ることが出来る。
3、自爆という自主退場手段
ガブリアス等の他の襷ステロ枠との最大の差別化点と言っても過言ではない。これがあることにより起点回避及び欠伸ループ回避の術を得ることが出来る。特に現環境で欠伸ループを切れるポケモンは少ないため、ザシアン(王)バドレックス(こくば)構築以外の構築に採用する際の大きな採用理由にもなる。
課題
上で述べたように襷ランドロス(霊獣)はスペックも十分にあり、実績もある。それ故に現環境では対策も多くされている。以下が代表的な対策例である。
1、襷貫通(マンムー、水ウーラオス(れんげき)等)
→対峙した場合最低限の仕事しか出来ない。もしくは何もさせて貰えない。特にマンムーだと襷を残されるかステロを撒けないかの2択、水ウーラオス(いちげき)だと、相手が最速の場合上から倒される。
2、高耐久回復技持ち(ポリゴン2等)
→自爆の時に回復されたら最悪。最低限ステロは撒かせて貰える。
3、ランドロス(霊獣)よりも遅い蜻蛉返り持ち(HBランドロス(霊獣)等)
→襷を潰されつつ裏から展開される。読み間違えれば何もさせて貰えない。
4、ダイジェット持ち(サンダー、イベルタル、エースバーン等)
→相手に上を取られていたらダイジェット×2でステロを撒かせて貰えないかS+2で突破される、上を取られていなくてもS+1で突破されるかステロを撒けないかの地獄の2択となり圧倒的に不利。
...と、このように現環境では多くの対策がなされている。そのため、襷岩封+ステロの動かしやすさはほとんど無くなっていた、というのが現状の襷ランドロス(霊獣)である。
上記を踏まえてのコンセプト
上で課題を4つ示したが、その中の1つでも解消出来れば、今よりかは動かしやすくなるのでは、と考えた。そうして編み出されたのがこのコンセプトである。
「怖い顔」採用によるダイジェット持ち対策
怖い顔は、相手のSを2段階下げるという技で、この2段階というのが大きなポイントである。従来の技構成では、1ターンに下げられる相手のSが1段階が限界だったため、ダイジェットのS上昇を抑え切る事が出来なかった。しかし、怖い顔を採用してSを1ターンで相手のSを2段階下げられるようにすることで、
というふうに、相手のS上昇を抑えつつ、相手にステロを撒けるようになる。これにより、選出画面でサンダーやイベルタル等のダイジェットアタッカーが想定される相手が見えても、気にすることなく初手出しすることができるようになる。他にも、ゼルネアスのジオコンのS上昇を±0にして裏のザシアン(王)で処理しやすくなる等、他にも色々な利点がある。これを、本論で紹介するランドロス(霊獣)の型のコンセプトとして考察をしていく。怖い顔してくるおっさんとかもはやヤクザである。
差別化
怖い顔を覚え、岩石封じ等のS操作技、ステロを使える者は、ランドロス(霊獣)の他にルガルガン(まひる)やバンギラス、ガブリアス等多数存在するが、
- 最低限のS
- 威嚇によるS判定と対ザシアン(王)性能
- 自爆による自主退場
- 型の匿名性
等多くの差別化点があるため、差別化はできている。特に、威嚇と自爆が大きな差別化点である。また、ガブリアス等のSが100族より上のものなら、怖い顔を採用しなくとも上からの岩石封じ×2でサンダー等のS上昇は防げるが、結局ステロが撒けないためこちらも差別化は出来ている。
主な採用理由
1、実現性の高いステロ始動要員
2、初手出し時のS判定要員
3、欠伸ループ切り要員
4、電気・地面技の一貫切り
(→電気・地面技は共に現環境では強力なタイプの技となっているので、これの一貫を切れるのは大きな役割)
構成とその意図
- 構成
特性:威嚇
持ち物:気合いの襷
実数値(努力値):H167(20)-A180(116)-B125(116)-C x(0↓)-D101(4)-S157(252↑)
技構成:ステルスロック/怖い顔/自爆/じならしor岩石封じ
- 特性について
威嚇で確定、というかこれしかない。しかし、先程述べた通りこれがあることにより対ザシアン(王)性能とS判定要員としての立ち位置を手に入れることができる。他にも出すだけで物理ATへの嫌がらせを行えたりと恵まれた特性である。
- 持ち物について
気合いの襷で確定。これとS操作技を合わせる事で多くの相手に対して2回以上動けるようになる。
- 努力値について
代表的な調整。火力特化の電光石火持ちザシアン(王)が最近多いが、それが出てきてもS操作+ステロ撒きの両方を行える。
- 技構成について
※基本的にダイマックスはしないのでダイマックス技の計算は省略する。必要だと言う声があれば記載する。
※計算の時に用いるランドロス(霊獣)の数値は、構成で示したものを用いる。
※打つ場面があまり多くなかった相手に対しての計算は記載しない。打つ機会が多くあったものに対してのダメージ計算のみを記載する。こちらも、他に必要だという声があれば記載する。
確定技
- 怖い顔
コンセプトに従って確定。相手のSを2段階下げる。身代わりには効かないので注意。霊タイプにも当たる。
- ステルスロック
採用理由に従って確定。襷潰しと確定数ずらしが行える強力な技。バドレックス(こくば)や剣舞ザシアン(王)等の抜きエースと相性が良い。
- 自爆
他の襷ステロ撒きと差別化するために確定。前述した欠伸ループ切りの他にも、自主退場しながら相手に大きくダメージを与えることでこちらの裏の起点にできる。特にダイジェットアタッカーやバドレックス(こくば)とは相性が良い。守るやダイウォールで防がれると相手にダメージを与えられず自分だけ散ることになるので注意。抜群のじならしよりも火力は出る。
ダメージ計算
HB特化サンダー:45.6~54.3%[53.1%の乱数2発]
H252バンギラス:25.1~29.4%[確定4発]
H244,B特化輝石ポリゴン2:30.3~36.1%[47.1%の乱数3発]
H244,B12輝石ポリゴン2:42.4~50.2%[1.2%の乱数2発]
HB特化ホウオウ:40.8~48.3%[確定3発]
H252ガマゲロゲ:66.9~79.2%[確定2発]
HB特化ヌオー:44.5~52.9%[26.6%の乱数2発]
HB特化ガオガエン(威嚇込み):28.7~34.1%[1.9%の乱数3発]
HB特化輝石ラッキー:40.8~48.1%[確定3発]
H252トリトドン:70.6~83.4%[確定2発]
HB特化カバルドン:33.9~40%[確定3発]
選択技
- じならし
こちらを準確定技とする。理由としては、ザシアン(王)に対してのダメージを重視するためである。岩石封じのダメージ計算と比較してもらえばわかると思うが、ザシアン(王)に対するダメージ量が全然違う。バドレックス(こくば)やダイジェッターが良い例で、ザシアン(王)に対して、岩石封じ+〇〇(アスビやダイジェット等)で落とせなかったものが、じならし+〇〇では落とせるようになるので、岩石封じと比べた大きな利点になっている。また、単純な火力指数も岩石封じと比べて1.5倍になるので、そこも大きな岩石封じとの差別化点である。飛行への打点が自爆以外無くなるが、それについては後述する。
ダメージ計算
H252ザシアン(王):46.2~55.2%[64.5%の乱数2発]
無振りバドレックス(こくば):34.8~41.7%[確定3発]
H252バンギラス:46.3~55%[47.7%の乱数2発]
無振りカイオーガ:32.5~38.2%[97.6%の乱数3発]
H252ネクロズマ(日食):30.8~37.2%[65.7%の乱数3発]
H4ミミッキュ:46.5~55.7%[皮込み確定3発]
HB特化ガオガエン(威嚇込み):26.7~32.6%[確定4発]
無振りウーラオス(いちげき):19.4~24%[乱数5発]
無振りムゲンダイナ:33.4~40%[確定3発]
H252ムゲンダイナ:29.1~34.8[7.1%の乱数3発]
HB特化オーロンゲ:16.3~19.3%[98.8%の乱数6発]
無振りレジエレキ:74.8~90.3%[確定2発]
無振りゼクロム:34.2~41.1%[確定3発]
無振りガブリアス:19.6~23.4%[99.9%の乱数5発]
無振りマンムー:32.9~39.4[約100%の乱数3発]
- 岩石封じ
飛行打点が無くなるのを嫌った方や、ザシアン(王)はそこまで重視しなくてもいいという方に。ホウオウなんかにも有利を取れる。ただ、ザシアン(王)に対するダメージがシビアな構築を使う方にはやはりじならしをおすすめする。それと、命中95なので微妙に命中不安なことも注意が必要(筆者が使った時にはめちゃくちゃ外したので信用していない)。
ダメージ計算
H252ザシアン(王):7.5~9%[乱数12~14発]
HB特化サンダー:28.4~33.5%[約0%の乱数3発]
無振りバドレックス(こくば):23.4~28%[87.5%の乱数4発]
無振りカイオーガ:21.7~25.7%[1%の乱数4発]
HB特化ホウオウ:50.7~60%[確定2発]
無振りミミッキュ:31.2~37.4%[皮込み確定4発]
HB特化ガオガエン(威嚇込み):17.8~21.7%[32.8%の乱数5発]
無振りウーラオス(いちげき):9.7~11.4%[乱数9~11発]
無振りレジエレキ:37.4~44.5%[確定3発]
無振りゼクロム:16.5~20%[乱数5~7発]
無振りガブリアス:9.8~11.4%[乱数9~11発]
無振りマンムー:22.1~26.4%[17.5%の乱数4発]
- 地震
コメント欄で意見があったため追記。S操作はさほど重要でなく、それよりもダメージを重視したい方に。しかし、この型の1つの売りである「S操作+削り+ステロ」というのを捨ててしまうことになるので、基本的にはじならしを推奨する。
ダメージ計算
H252ザシアン(王):76.3~90.4%[確定2発]
無振りバドレックス(こくば):58.2~69.1%[確定2発]
H252バンギラス:75.3~89.8%[確定2発]
無振りカイオーガ:53.1~63.4%[確定2発]
HB特化ナットレイ:28.1~33.7%[0.5%の乱数3発]
H244,B特化輝石ポリゴン2:22.5~27.2%[48.2%の乱数4発]
H244,B12輝石ポリゴン2:31.9~38.2%[96.9%の乱数3発]
HB特化ヌオー:33.1~40%[約100%の乱数3発]
H252ガマゲロゲ:50.9~59.9%[確定2発]
H252ネクロズマ(日食):50.4~60.2%[確定2発]
無振りエースバーン(等倍時):69.6~81.9%[確定2発]
無振りミミッキュ:77.8~92.3%[皮込み31.3%の乱数1発]
HB特化ガオガエン(威嚇込み):42.5~51.4%[5.9%の乱数2発]
無振りウーラオス(いちげき):48.5~58.2%[96.9%の乱数2発]
H252ムゲンダイナ:71.2~85%[確定2発]
被ダメージ計算
※()内のダメージ計算はダイマックス技を受けた時のものである。
※ダメージ計算の際のランドロス(霊獣)の実数値は、構成で示したものを使用する。
※物理技を受けた際のダメージ計算は、全て威嚇込みで行う。
※持ち物が気合いの襷であるため、先制技、半減技、耐久型等の低火力以外のダメージ計算を大きく省く。
- A特化ザシアン(王)
巨獣斬:65.2~77.8%[確定2発]
電光石火:17.9~21.5%[26.9%の乱数5発]
- 無振りサンダー
暴風:53.8~63.4%[確定2発](68.2~80.8%[確定2発])
- A252ランドロス(霊獣)
空を飛ぶ:32.3~38.3%[95.8%の乱数3発](45.5~54.4%[53.5%の乱数2発])
- A無振りバンギラス
ストーンエッジ:27.5~32.9%[確定4発](35.9~43.1%[確定3発])
ロックブラスト(1発):7.1~8.9%[乱数12~14発](35.9~43.1%[確定3発])
噛み砕く:22.1~26.9%[20.6%の乱数4発](35.9~43.1%[確定3発])
- A無振りナットレイ
ジャイロボール:31.1~37.7%[84.2%の乱数3発](26.9~32.3%[確定4発])
タネマシンガン(1発):5.3~7.1%[乱数14~19発](26.9~32.3%[確定4発])
- A↓,C無振りアナライズポリゴン2
イカサマ:40.7~47.9%[確定3発](27.5~32.9%[確定4発])
- AC無振りヌオー
熱湯:46.7~55%[57.8%の乱数2発](75.4~89.8%[確定2発])
アクアブレイク:32.3~39.5%[96.3%の乱数3発](50.2~61%[確定2発])
- A無振りガマゲロゲ
アクアブレイク:35.9~43.1%[確定3発]53.8~64.6%[確定2発]
- A252珠ミミッキュ
じゃれつく:30.5~35.9%[32.8%の乱数3発](44.3~52%[12.9%の乱数2発])
- A無振りガオガエン
フレアドライブ:30.5~35.9%[31.3%の乱数3発](34.7~41.3%[確定3発])
DDラリアット:20.3~25.1%[約0%の乱数4発](32.3~38.3%[95.8%の乱数3発])
蜻蛉返り:5.9~7.1%[乱数14~17発](10.1~11.9%[11.4%の乱数9発])
- A252悪ウーラオス(いちげき)
あんこくきょうだ:59.8~70.6%[確定2発](43.1~50.8%[3.1%の乱数2発])
不意打ち:23.3~27.5%[64.1%の乱数4発](40.1~47.3%[確定3発])
- A252水ウーラオス(れんげき)
水流連打(1発):39.5~47.9%[確定3発](86.2~101.7%[12.5%の乱数1発])
アクアジェット:28.7~33.5%[約0%の乱数3発](61~71.8%[確定2発])
- C無振りムゲンダイナ
ダイマックスほう:55.6~65.2%[確定2発]
- A無振りオーロンゲ
ソウルクラッシュ:19.7~23.3%[99.4%の乱数5発](32.9~39.5%[99.8%の乱数3発])
不意打ち:17.9~21.5%[12.5%の乱数5発](30.5~36.5%[58.8%の乱数3発])
- C無振りトリトドン
熱湯:61~73%[確定2発](98.2~116.1%[87.5%の乱数1発])
冷凍ビーム:91~107.7%[43.8%の乱数1発](131.7~155.6%[確定1発])
- A特化クリアボディ鉢巻ドラパルト
ドラゴンアロー:76.6~91%[確定2発](66.4~79%[確定2発])
- タイプ一致イカサマ:46.7~55.6%[69.5%の乱数2発]
- タイプ不一致イカサマ:31.1~37.1%[78.1%の乱数3発]
立ち回り例
基本的に初手に置く。以下、詳しい動き方である。
- 基本的な動き方
大抵の相手に対しては以下の通りに動けば良い。基本的な岩石封じ+ステロの動き方である。
立ち回り
1、じならし(岩石封じ)でS操作+削りをする。
2、ステロを撒く。
3、この時点でまだ生きているなら、じばくで削りを入れながら自主退場したりする。この時に、相手を起点にしたいのなら、倒さないように注意する。
- ダイジェット持ちの可能性がある相手の場合
サンダーやイベルタル、ダイジェッターではないがすいすいガマゲロゲなんかも当てはまる。コンセプトである怖い顔が活きる場面である。
立ち回り
1、怖い顔を打つ。
2、ステロを撒く。
この後は基本的な動き方と同じ。
- 相手が鈍足耐久型の場合
ポリゴン2やヌオー、カバルドンなんかの欠伸ステロも当てはまる。最低限の仕事をして速やかに退場することを推奨する。
立ち回り
1、ステロを撒く
2、積まれそうだったりしたら自爆で即退場。そうでないなら適当に削ったりして相手の動きを見て退場する。
苦手な相手
- 課題で示した1~3のもの
詳細な内容も課題で示している。4のダイジェッター等はコンセプトの怖い顔で克服している。
一見、ダイジェットをしてくるから対策出来ている、と感じるかもしれないが、蜻蛉返りをしてくるものもいて、型が読みにくい。アタッカーならS操作→ステロが正解だが、蜻蛉返りをしてくるならステロから入るか自爆が正解になる。ただ、こちらの威嚇を嫌ってか、アタッカー型のものはそこまで合わせられなかった印象なので、蜻蛉返りを想定した動きの方が良い。ステロを撒くか自爆するかは相手の構築を見てどちらが良いか判断する。お互いの威嚇のS判定で相手の方が先(同速が確定)だったら、アタッカー想定の動きをする。相手も襷型の場合はこちらに有効打がない事が多いので行動に余裕を持て、自爆で襷を削りながら退場可能である。
こちらもランドロス(霊獣)と同じような理由で苦手。現環境では襷かスカーフが多く、ほとんどそのどちらかだが、襷とスカーフで対応の仕方が異なる。襷ならじならし(岩石封じ)→ステロが、スカーフなら怖い顔→ステロが正解だが、間違えれば、相手の襷が残る、もしくはステロが撒けない、という大きなディスアドである。現環境ではスカーフの方が多いが、バドレックス(こくば)に襷を残されるのを嫌ってじならしから入るのか、ステロが相手に刺さっていて確実に撒いておきたいから怖い顔から入るのか、はよく考えて動くべきである。ただ、スカーフ型に対してもS操作をしながらステロを撒けるという選択肢がある、というのは、これも怖い顔の1つの利点でもある。
- 要塞型のもの
相性の良い味方・構築
味方
- 相手を倒しながら自分の能力上昇を行えるもの
例)バドレックス(こくば)、ダイジェッター等
バドレックス(こくば)に限らず、これらの抜きエースとは非常に相性が良い。ランドロス(霊獣)でステロを撒き、自爆で相手を削りながら退場→場に残った相手を裏のエースでいななきやらダイジェットやらの起点にする、という動きが可能である。ほぼ必須である。
- 要塞型のものに対して抗えるもの
例)メンヘラミミッキュ、鉢巻悪ウーラオス(いちげき)等
苦手な相手で示した要塞型への回答。ウーラオス(いちげき)は、悪の方が要塞型への刺さりが良いので悪を推奨するが、最終的には構築による。パーティの枠が余っていたら採用を推奨するが、必須という訳では無いので最悪居なくてもいい。ただ、あまりにも要塞型が重いなら要検討である。
構築
対面的な動きをするものを軸とした構築、いわゆる対面構築での使用を推奨する。襷ランドロス(霊獣)自体、サイクルに特化したものではないので1番のおすすめはこれである。例えば、「ザシアン(王)バドレックス(こくば)」や、「ザシアン(王)カイオーガ」、「ザシアン(王)イベルタル」等が当てはまる。ただ、サイクルが全くできない訳ではなく、威嚇を活かしたり、頃合いを見て自爆で対面操作して詰めていったり、という動きも可能なので、サイクルしなければいけない、という場合でも選出することは可能である。しかしながら、やはりサイクルに特化したサイクル構築にはあまりおすすめはできない。サイクル構築ならHBのものの方が適任だろう。
補足
コメント欄で指摘されそうだったものへの回答や、論内に書ききれなかったものを載せている。
- 岩石封じ非採用による対飛行への打点の乏しさについて
技構成を見て「あれ、飛行に対して何もできなくない?」と感じた方も多いだろう。しかし、心配はいらない。どういうことかと言うと、襷ランドロス(霊獣)に合わせてくる飛行勢はサンダー、ランドロス(霊獣)、イベルタル等が多く、特にサンダーやイベルタルは、怖い顔を打つ対象なので、岩石封じがなくても問題がなかった。サンダーが耐久型でも、怖い顔→ステロ→自爆で削りながら退場できるし、耐久型のサンダーに対しては低威力の岩石封じはそこまで有効ではないので、そこも問題なかった。これについては言葉だけでは伝わらないと思うので、疑問に思ったら試して使って見てほしい。岩石封じが欲しいなと思った場面と言えば、襷ラティオスに遭遇して襷を残されてしまって困ったりしたくらいで、ラティオス自体採用率80位程度なのでそこまで遭遇する機会は無いため考慮外とする。
- 蜻蛉返り持ちサンダーについて
課題の部分を読んでいて「あれ、蜻蛉返りの例ランドロス(霊獣)しか載せてないけどサンダーも蜻蛉返り採用している型もあるような...?そしたら対処できなくないか?」と思った勘のいい方もいるかもしれない。確かに、サンダーに対しては基本的に怖い顔から入って間に合うが、蜻蛉返り持ちだった場合は話が変わってくる。蜻蛉ランドロス(霊獣)と同じように襷を潰されながら逃げられるので、何もさせてもらえず裏に倒される、という事態が発生する。「じゃあ結局怖い顔弱いじゃん」となるかもしれないが、蜻蛉返りの採用率は圏外であること、また、筆者がこの型のランドロス(霊獣)を使い何十回と潜っていて1度も当たらなかったことを考えると、あまり遭遇率は高くないことが分かる。また、結局怖い顔を採用してもしていなくても蜻蛉返り持ちだったら対応できないし、むしろ怖い顔がなかったらダイマアタッカー型ですら対応できないので、「蜻蛉返り持ちがいるから怖い顔が弱い」とは言えない。なので、蜻蛉返り持ちは割り切るべきである。
終わりに
以上で育成論を終了します。御精読頂きありがとうございました。
変更・追記履歴
22/7/8
コメント欄での提案を受け地震についての考察を行い、追記しました。
22/7/12
コメント欄での指摘を受け、「襷ランドロス(霊獣)の概要」について、混乱を招かないように、8世代の中で、という旨の追記を行い、それ以前の話は入っていない、ということを明確にしました。
22/7/13
誤字を発見・訂正しました。
22/8/19
「襷ランドロス(霊獣)について」の、「課題」の2で、自爆が大爆発になっていたので修正しました。
22/9/15
誤字を発見・訂正しました。
提案したり、ご指摘して下さった方、本当にありがとうございました。