はじめに
性格補正が意地っ張り、技構成は巨獣斬/電光石火/じゃれつくを確定技、残りを構築に合わせて選択という前提で考察しています。
それぞれ構成の理由に付いて読み進めれば分かるように書くよう意識しましたが、分からない箇所があればコメントにて質問してください。
種族値
92-170-115-80-115-148
硬くて火力あって早い、分かりやすい強さ。
ザシアンの種族値を最大限に生かす事を考えた時、基本的には意地HAの配分が最も数値の強みが出る。
A種族値が飛び抜けて高い事から意地っ張りの性格補正をかけた時増強される数値が増え、不撓の剣でさらに1.5倍になるため他の箇所に努力値を振った時と比べてAを上げた時の実数値の上昇幅が大きい。
またBDの数値が高いのに対してH種族値が比較的低いため、Hに振った時の耐久指数の上昇値が大きく、HP実数値を1変えるだけでミラーの巨獣石火等の乱数がかなり変わってくる。
負荷の大きさ、プレイングの安定性
・A特化巨獣じゃれがHBサンダーに対して96.09%の突破率を出せる。
従って後出しサンダーを余計な交換読みを絡めずに突破でき、立ち回りがブレない。
運悪く麻痺が入って裏に縛られたとしても、散り際に高火力の石火を撃てるので完全なアド損にはならない。
他にもHBランドがステロを踏むだけで巨獣斬が受からなくなったり(ステロ無しでも乱数)、巨獣斬に受け出してきた残飯ヌオーに再生を強要させたり(自己再生に合わせて裏の崩し枠を無償降臨させる)、相手が受け駒に引く動きに対してしっかり負荷をかけれる事でサイクルの優位性を保てる。
対ミラー性能
本来あらゆるポケモンのミラーは相手より速いだけで有利なのだが、ザシアンに関してはH188以下になるとミラーで巨獣石火を耐える確率が50%を切るため、 Sに振り過ぎると逆に勝率が下がってしまう。
配分例
- 例1
199(252)-242(236)-136(4)-×-136(4)-170(12)
・A特化ザシの巨獣石火を88.28%で生存
・C183イベルタルの珠ダイバーンを乱数2つ切って耐える
・最速ガブ抜き
オーソドックスなHAザシアン。
撃ち合える範囲の広さと、相手の引きに対しての負荷の大きさから初手出し適正がある。
- 例2
195(220)-244(252)-136(4)-×-136(4)-172(28)
・A特化ザシの巨獣石火を71.4%で生存
・準速エスバ抜き
HAザシミラーを意識したザシアン。Aを特化まで上げると、コスパダイナに対しての巨獣斬の乱数や巨獣石火で相手のザシアンを落とせる確率が上がる。
- 例3
193(204)-242(236)-136(4)-×-136(4)-176(60)
・A特化巨獣斬石火の生存率64.84%
・A197ランドロスの地震最高乱数切り耐え
・C177珠サンダーのダイバーン乱数2つ切り耐え
・最速ズガドーン抜き
前期最終一位が使っていた配分。
この辺りから巨獣石火の乱数が大分怪しくなってくるが、相手のHAザシアンに抜かれていた場合はこちらの巨獣石火で低乱数を引かなければ勝てないため、耐久が下がる事が必ずしもミラーに弱くなる訳ではない。
- 例4
191(188)-242(236)-135-×-135-179(84)
・A特化巨獣石火の生存率55.47%
・最速ルギア抜き
耐久指数(配分効率)が高くなるBD4振りを諦め、ザシアン以外に明確な仮想的を作れるルギア抜きまでSを振った配分。
とはいえルギア自体がそこまで数の多いポケモンではないため、Sを1下げて諸々の乱数を上げたほうが勝ちを拾える試合は多くなるかもしれない。
ただHAザシがSに裂ける上限のSラインでもあるので、そこを抜けてるか否かによるミラー勝率まで考慮すると微妙な所。正直好みの域。
これ以上Hを下げSを上げると、巨獣石火を耐える確率が50%を切り、ミラーの勝率が下がっていく。
また、サンダーランドダイナに対しての行動保証も失われ、「ザシアンの種族値を活かした配分、初手適正を上げる」というHAベースのコンセプトが崩れてしまう。
従ってこれより速いザシアンを使う場合は、相手のザシアンを他の取り巻きで削る又は流した後に裏から出してスイープする。
ザシアンで誘った受け駒を裏で起点にするといった特殊な構築にする必要がある。
構築の組み方
HAザシアンを軸の一角とする時構築に欲しい要素として
・相手のダイマサンダー、ランドロスの技の一貫を切る駒
・水技を無効にするポケモン
・ダイマして強い枠
・先制技か速いスイーパー
・剣舞ザシアンを止めるポケモン
辺りが考えられる
・サンダーランドの一貫切りランドロス(霊獣)
ラグラージ
サンダー
サイクルでダイマターンを凌げるポケモンが存在するだけで相手視点で一貫する技が無くなり、初手ダイマでテンポを取る動きがし辛くなる。
・水無効枠ガマゲロゲ
トリトドン
カイオーガやガマゲロゲのダイストリームにテンポを取らせない。
ダイマゲロゲはカイオーガより受け辛いが、ザシアン+水無効枠+アース草原に後投げ出来るダイマ枠(サンダーやイベルタル等)の並びで選出出来れば切り返せる。
・ダイマ枠カイオーガ
イベルタル
ランドロス(霊獣)
サンダー
ザシアンがダイマ出来ないので言わずもがな。
・スイーパーバドレックス(こくば)
ウーラオス
必須の要素では無いがHAザシアンが初手投げと場荒らしに適したポケモンなので、裏から投げて強いポケモンがあると攻めに寄った選出が組みやすい。
・HSザシアン、メタモンケアメタモン
ヌオー
サンダー
HAザシアンが明確に不利を取るポケモンをケアする枠。
本論で述べてきた初手にザシを置く展開、構築の組み方は一例で、実戦ではメタモンをケアするために序盤にダイマ枠で数的優位を取ってからラス1にザシアンを残して詰め筋にする立ち回りや、スイーパーを採用せず受け駒を増やす構築の組み方もある。
以上で終わります。