はじめに
- はじめまして剣盾ランクバトルでハガネールを使用しているレヴィと申します。このポケモンは現環境において中々の強さと楽しさを持っていると感じていますが、相手からの選出は愚か見せ合いで見かける事もなく、剣盾環境での育成考察もありません。今回はこのハガネールについての考察を投稿させて頂きます。
- 投稿主は初投稿です。また対戦経験は100戦程度のため経験不足から情報が偏る事が考えられます、間違い等は改善していきたいと思いますのでよろしくお願いします。
- HABCDSを始めとした一般的な略称を使用します。ランク補正については攻撃+1、防御-1のように表現しています。
- ダメージ計算は主にポケマス様のダメージ計算ツールを使用して算出しています。
前段:ハガネールについて
- ハガネールH75/A85/B200/C55/D65/S30(種族値510)と、突出した防御&やや頼りないHP・攻撃を持つ鈍足物理ポケモン。半減以下にできるタイプ相性10種と堅牢に見えそうなスペックのですが・・・「受けるには弱点の多さと技の不足が」「攻めるには半端な攻撃力と技タイプの狭さが」と足りない部分が目立ち、中々実戦に投入されてこない印象のポケモンでした。
- しかし剣盾ランクバトルで環境が代わり・・・
- アタッカーの物理型偏重が進んだ&よく選出される仮想敵の種類が絞りやすくなった
- ダイマックスの登場により「命の玉&弱点保険の採用が増えて、こだわりハチマキの採用が減り、無理矢理突破されにくくなった(突破しにくる相手が読みやすくなった)」「ダイマックスを受けて消費させる事自体に役割ができた」
- ボディプレスの登場により、防御型のアタッカー適正があがった。
これらにより今のハガネールは、実用的なサブアタッカーとして運用できると考えています。
主な役割
- 「起点・支援ポケモン」「エースアタッカー」と組んで2番手・3番手に繰り出すサブアタッカーです。後述する特定の相手を狙って倒しに行く、互いのエースが暴れ終わった後の3番手同士の戦いに勝ちに行く、相手エースのダイマックスを消費させる等を狙います。またハガネールは「勝てる相手と勝てない相手」が明確なため、それに合わせてエースを選出する事で勝率アップを狙います。
- 圧倒的防御力により不一致弱点でゴリ押ししにくるアタッカーなら制圧できます。例として「いじっぱりオノノクス+こだわりハチマキのインファイト」でも、てっぺき→ボディプレスと動けば被ダメージ164〜194で、たべのこし込の高乱数3発となりほぼ返り討ちにできます。
他のポケモンとの差別化
- 物理受けとしてはアーマーガア、高防御アタッカーとしてはクレベースあたりが競合相手でしょうか。ここではメジャーかつ立ち回りが近いアーマーガアについて触れます。
- 共に鋼タイプのタイプ相性を生かしつつ「てっぺき+ボディプレス」敢行できる二体ですが、「はねやすめ」「とんぼがえり」「弱点タイプの少なさ」等により物理受け起点としての性能は圧倒的にアーマーガアです。しかしハガネールには以下の強みがあります。
- 実防御力が高い:性格全振り時、アーマーガアは172・ハガネールは277と大きな差があり、タイプ相性を加味しても耐えられる範囲と、ボディプレスで返り討ちにできる範囲が違います、てっぺきを使うと更に顕著になります。
- でんき技が効かない:地面タイプのハガネールには電磁波・ほっぺすりすりが効きません。後出しがしやすく、また後述する仮想敵のオーロンゲとにらみ合う時に有利です。また副次的要素として「でんき使いを呼ばない」≒「特殊アタッカー選出要素が減る」事も期待できます
- 高打点の鋼技がある:攻撃種族値はほぼ互角ですが、重くて遅いハガネールは「ジャイロボール」「ヘビーボンバー」を高い威力で放ち、一部のポケモンに有利に立ち回れます。
- ハガネールだけが使える技がある:主に今回採用しているバインド技のことですが、他にもドラゴンテールや、お馴染みステルスロック等があります。
ハガネールはアーマーガアと対面したら勝てませんけどね!
〜ここから実際の構成・運用について〜
もちもの
たべのこしで確定です。乱数3発以上の殴り合いになりやすいハガネールの確数を増やし、鉄壁を積みきればこれだけで受けを成立させる事もあります。
とくせい
がんじょうで確定です。勝負にならない特殊アタッカー相手でも最低限の反撃ができ、一撃必殺技によるゴリ押しも防ぎます。後述しますが状況次第では頑丈を壁に特殊アタッカーを返り討ちにできる筋まであります。
せいかく
ジャイロボールの打点確保&トリル運用が選択肢にあることからのんきでほぼ確定です。主にオーロンゲ意識で鋼技をヘビーボンバーにする・近い素早さの相手を抜いておきたいという場合のみわんぱくになります。
個体値
基本は「Cは不要」「Sは逆V」「あとは4V」です。
ただし性格でわんぱく型を選んだ場合のみSもVとします。
努力値
H252・B252は確定です。実HP182と6n・16nにかかりませんし、かなりの回数殴られる上での乱数勝負になるので細かい調整はせず特化とします。
残り4は誤差ですがDに振ります、仮想敵ミミッキュがシャドーボールを持ち込んできたときの乱数が変わるためです。(わんぱく型ならS4です。)
技構成
- てっぺき(確定技)
コンセプト的にも確定です。これが無いハガネールはただの少し硬いポケモンであり、またそのイメージが強いため甘く見られていたりします。使うと世界が変わります。
- ボディプレス(確定技)
メインウェポン。B種族値200から放たれる威力は伊達ではなく、てっぺきを積むことで多くの相手を1確に収められます。
- ジャイロボール(orヘビーボンバー)
高打点の鋼技・・・なのですが、実はミミッキュくらいにしか撃ちません。
ボディプレスの火力が凄いことと、鋼弱点の仮想的が少ないためです。
オーロンゲ意識ならヘビーボンバーになりますが、ダイマックスに無効化されるため次点採用となります。
これらの理由から確定技とはしていません。
- すなじごく(orしめつける)
確定技とはしていませんが、コンセプト技でありハガネールを差別化する技です。
仕事を終えたら逃げる気のオーロンゲ等起点ポケモンや、不一致弱点でハガネールを突破できると思って鉄壁に阻まれた相手の交代を防ぎプレスします。
すなじごくは飛行に当たらないためしめつけるの方が良いと感じられますが「そもそも飛行ポケモンでハガネール担当の相手がいない」「すなじごくは非接触技のため有利な場面がある」「バインド無効とはいえゴーストタイプに当たると美味しい場面がある」ためこちらを採用しています。
その他の候補として・・・
ステルスロック:負け確定局面において頑丈から最低限の仕事ができます、しかしこのハガネールは2番手以降の使用想定のため実効果は薄いです。
ドラゴンテール:一部の膠着状態を打破します、主に対アーマーガアです。しかし「意図的に勝てる相手を狙う」ハガネールが後続をランダムで呼ぶ事はリスクも高いです。
じしん:一応タイプ一致ウェポンなのですが、このハガネールで採用するメリットは多くありません。
仮想敵との立ち回り
※基本的に理想個体同士の素対面を基準にしています「既に鉄壁が1回積めている」「トリル状態にある」場合は更に有利です。
- 特殊・両刀アタッカー各種
対面ではドヒドイデの熱湯連射にすら基本勝てません、頑丈を盾に最低限の反撃→後続死に出しか、可能なら交代です。ただしこちらの運用上、向こうが後出し・死に出しになっているパターンが多く、鉄壁を既に積み終わっていれば頑丈ボディプレスで勝てる局面もあります。
そもそも「見せ合いの段階で特殊アタッカーを抑制する」「エースが処理できるから平気」をコンセプトとしています、ハガネールは警戒されにくく見せ合い抑制が意外に効果を発揮します。
- 不一致弱点物理アタッカー各種
前述のオノノクスの通り、並の物理アタッカーの不一致弱点程度ではダイマックスしてもハガネールは突破できません。砂地獄で交代を封じて、鉄壁を積めるところまで積んだらプレスします。
- オーロンゲオーロンゲ
倒すべき標的その1です。初手で出てきたら後出しですし、見せ合いにオーロンゲがいたらハガネールを先発にして賭けに出ても良いと考えます。
いたずらごころ+多様な技で向かってくるオーロンゲですが、ハガネールはこれをかなりの範囲で封殺できます。
こちらは砂地獄→ボディプレスと入ればHB特化でも3確、挑発がこないなら鉄壁を挟めます。
- 挑発:ハガネールを見ると大抵撃ってきますが、このハガネールにはほぼ効果がありません。
- 電磁波:主に交代読みで撃ってきますが無効化できます。
- 壁貼り:防げませんが、砂地獄でギリギリまで粘って好きなタイミングで倒せるためかなり軽減できます。
- トリック:後攻尻尾ならほぼ無意味、スカーフ押し付けは厄介ですが、こだわり砂地獄だけで勝てるため最低限の役割は果たせます。
- ビルドアップ:攻撃特化ビルドばかぢからなんて色物だとしても乱数3発です、鉄壁を積んで返り討ちできます。ビルドアップ+DDラリアット程度だと25〜30%程度しか削れません。
- ミミッキュミミッキュ(陽気+命の玉想定)
倒すべき標的その2です。タイプ相性的には天敵に近く、環境に跋扈するミミッキュを相手に高確率で完勝できます。
こちらはジャイロボールで化けの皮+1確、化けの皮+ダイマックスを入れても3確です。命の玉込みの乱数や、命中不安がありますが砂地獄から入ればダイマックス2発撃破もできます。
鉄壁→ジャイロ連打で安定、状況次第でジャイロ・砂地獄から入ります。
- 相手が交代:状況次第で向こうが退きます、鉄壁を1回積めるor交代先にジャイロか砂地獄が刺さるなのでまあ良しとします。
- 剣舞:状況的に退けないorハガネを支援型とみて積んできます、しかしこれで負け筋があるのはダイナックル(ドレインパンチ)の連打のみで、剣舞+命珠+ダイナックルで被50〜58%、こちらが鉄壁から入っていれば確定4発なので返り討ち、砂地獄から入れば乱数五分五分、ジャイロから入ると高乱数で負けます。「剣舞を2回積む(こちらも2回動けた)」「そもそもドレインパンチをもってない」なら勝ち確です。
- シャドーボール:稀に持っていてダイホロウで3確です。鉄壁から入ると負けます。ダイマックス+化けの皮を使い切らせたと諦めましょう。
- バンギラスバンギラス(陽気+弱点保険想定)
倒すべき標的その3です。相性は五分五分ですが後続への負担が重いため勝ちたい相手です。
基本はボディプレスで1確、鉄壁+ボディプレスでダイマックス1確と、有利に見える局面ですが1/2以下のジャンケンになりやすいです。
一番素直かつ高確率な筋を追うなら、こちらは鉄壁から入ります。
- ダイバーン(だいもんじ):鉄壁を積み終わっている局面でなければ負け確です。後続次第でダイマックス+ダイウォールによる時間稼ぎを検討します。
- ダイアース(じしん):普通なら3確なので鉄壁→ボディプレスで返り討ちです。
- だいもんじ:ボディプレスから入れば頑丈で受けて返り討ち、鉄壁から入ると2発のどちらかが外れるお祈りになります。
問題はだいもんじとダイアースが裏表になっていて、鉄壁orプレスを間違えると弱点保険にやられてしまいます。
- ドリュウズドリュウズ(陽気+襷想定)
番手的に遭遇率は高くない気がしますが対面すると地震で襲いかかってきます。
鉄壁を1回挟めれば4確なので、鉄壁→ジャイロ→ボディプレスで返り討ちです。
ジャイロを無駄に挟むのは、相手が2ターン目で瀕死になるとダイマックスする可能性が上がるためです。
向こうが初手ダイアースだと勝てませんが、鉄壁→プレスでダイマックスを使い切らせて瀕死にする所まではもっていけます。
- パルシェンパルシェン(殻破り襷想定)
互いのエースが暴れ終わった後の3番手対決でよく対面します。本来なら特殊水技を撃たれて負ける相手なのですが、今のパルシェンはスキルリンク狙いで特殊技を積んでいないことが多く半有利対面です。プレスすれば仮にHB252だとしても襷込み2確です。一方相手は殻破り+つららばりで〜52.1%、全弾急所に入っても負けません。
- ヒヒダルマヒヒダルマ(ガラル)(意地っ張りスカーフ想定)
五里霧中フレアドライブで突っ込んできます、57.1%〜68.1%と流石の高火力ですが、鉄壁を挟めば3確となり鉄壁→ボディプレスで返り討ちです。初手ボディプレスでも倒せるのですが、ダルマ型にダイマックスされた時に事故が起きるため鉄壁から入ります。
- アイアントアイアント(陽気+命の玉想定)
ダイアースかダイナックルのどちらがで突っ込んできます。どちらが飛んできてもこちらは鉄壁挟んで3確で負けますが、こちらは鉄壁+2発必要なので流石に倒しきれません。ダイマックスを切れる局面ならウォール→ダイスチル→ウォールで受けて鉄壁→プレスでギリ乱数勝負に持ち込めます。
- メタモンメタモン(かわりものスカーフ)
時々出てきますがスカーフで縛ってしまった時点でただのプレス機です、鉄壁→鉄壁→プレスで急所さえこなければ返り討ちです。
- ギャラドスギャラドス(陽気+命の玉想定)
普通勝てません、相手のダイマックスを消費させて終了です。
しかし今のギャラドスはダイジェトから入ってくるため鉄壁を1回積める可能性があります。そうしたらダイマックスしてウォール→ウォール→ダイスチルからボディプレスで挑むと、防御ランク+3で滝のぼりなら乱数6発程度なので、なんと勝ててしまいます。2連続ウォールを求める時点で勝ち目は薄いですが可能性はあり。
おわりに
- 長くなりましたがハガネールについて育成・立ち回り考察させて頂きました。最終的に相手次第となるため常に強いわけではないですが、相手の選出が噛み合えば素の力で2抜きできる程度のポテンシャルを秘めたアタッカーだと考えています。
これからものんびりランクバトルに挑みつつ、敵のハガネールと対面できる日を楽しみにしたいと思います。ここまでありがとうございました。